JPS6014922Y2 - エンジンの吸気予備除塵装置付エアクリ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば農耕用トラクタ等に搭載されるエンジ
ンの上昇サイクロン式吸気予備除塵装置付エアクリーナ
に関し、エアクリーナに泥水や雨水が飛込むのを防ぎ、
吸気騒音を低下させ、かつ、吸気の予備除塵効果を高め
る事を目的とする。

上昇サイクロン式の吸気予備除塵装置の基本的な作用は
、外気を底壁の入口孔から吸込んで旋回させながら上昇
させ、その上昇端で塵埃を遠心方向に排出するとともに
、空気をエアクリーナの入口管に吸込ませるようにして
いる。

従来では、底壁の入口孔が大気中に露出していたことか
ら、泥水や雨水などが入口孔から飛込み、吸気予備除塵
装置内を通って、エアクリーナ内に侵入する事、吸気騒
音がエアクリーナの入口管及び吸気予備除塵装置を経て
入口孔から大気中に多量に漏出する事、そして、大気中
の風の流れにより、外気が入口孔から均一にスムーズに
吸込まれにくく、吸気予備除塵装置内で良好な上昇旋回
流が起りにくく、予備除塵が不充分である事、などの欠
点がある。

本考案は、このような欠点を解消するために、その吸気
予備除塵装置の底壁の入口孔の下側空間をカバーで覆い
、このカバーで泥水等の飛込みや吸気騒音の漏出を防ぎ
、かつ、上昇旋回流を整えるようにするものでる。

以下、本考案の実施例を、図面に基き説明する。

第１図はエンジンの油槽式エアクリーナ１を示し、基本
的には、外気が上昇サイクロン式吸気予備除塵装置２内
のサイクロン室３に下から吸入されて、旋回上昇−その
上昇端で塵埃が遠心方向に排出されて、集塵室４に入り
、予備浄化された空気がエアクリーナ１の入口管５内を
流下し、その流下端で微塵が油室６の油中に投入され、
空気がろ過室７のろ材（スチールウール）でろ過されて
から、エンジン８の吸気ポート９から燃焼室（図外）に
吸込まれるように構成されている。

このエアクリーナ１の入口管５はクリーナケース１０の
土壁の中央から上向きに突出し、クリーナケース１０の
上側で、入口管５の上端の入口部５ａに上昇サイクロン
式吸気予備除塵装置２が設けられる。

この吸気予備除塵装置２は、そのケーシング１１内にサ
イクロン３と集塵室４とが入口管入口部５ａの外周を順
に取囲み、サイクロン室３の上端の出口３ａよりも入口
管５の上端の入口部５ａを高く形威し、サイクロン室３
の上部が集塵室４の上部に連通し、集塵室４に入口管入
口部５ａを開口し、サイクロン室３の底壁１２に旋回翼
１３が周方向に並んで上向きに打起されると同時に、そ
の打抜きあとに入口孔１４が明けられた構造になってい
る。

これにより、サイクロン室３内で吹き飛ばされた塵埃は
エアクリーナ１の入口管５に吸い込まれないし、サイク
ロン室３で取除くことのできなかった塵埃も、サイクロ
ン室３の上端の出口３ａから遠心方向に勢いよく排出さ
れた時に外側遠くに吹き飛ばされて、エアクリーナ１の
入口管５には吸い込まれない。

このため、エアクリーナ１には十分に浄化された空気が
吸い込まれ、予備除塵効果が高まる。

吸気予備除塵装置２の入口孔１４の下側空間が逆円錐形
のカバー１５で覆われ、このカバー１５の上縁はケーシ
ング１１の底壁に、下縁はクリーナ入口管５に固定され
る。

カバー１５内には吸気室１６が形威され、カバー１５の
中間高さ部の周方向に沿って外気取入口１７が明けられ
ている。

これにより、外気は、外気取入口１７から吸気室１６を
経て、サイクロン室３内に吸入される。

なお、上記実施例の変形例として、第４図に示すように
、カバー１５を円筒形に形威し、その底壁１５ａに外気
取入口１７を周方向に並べて開口する事が考えられる。

さらに、この円筒形カバー１５の底壁１５ａを第５図に
示すように中上りの円錐状に形成することも考えられる
。

本考案は、上記のように構成され、下から跳ね上ってく
る泥水や雨水がカバーで防水され入口孔から吸気予備除
塵装置内に侵入する事をよく防止できる。

また、エンジンの吸気騒音がエアクリーナを遡り、吸気
予備除塵装置から入口孔外に出たところで、大気中に直
接漏出せず、吸気室にこもらされて消音されるので、そ
の吸気騒音を低減することができる。

さらに、大気中の風の流れに影響を受けることなく、外
気をカバー内の吸気室でその流れを整えておいてから、
吸気予備除塵装置内のサイクロン室にスムーズに均一吸
入させて、上昇旋回流を良好に起こさせ、その吸気の予
備除塵効果を高める事もできる。

しかも、入口管の上端部をサイクロン室の上端縁より上
方に突出させたので、サイクロン室内での旋回上昇によ
り吹き飛ばされた塵埃はエアクリーナの入口管に吸に込
まれることはないし、サイクロン室で取除くことのでき
なかった塵埃も、サイクロン室の上端の出口から遠心方
向に勢いよく排出された時に、外側遠くに吹き飛ばされ
、エアクリーナの入口管に吸い込まれることはない。

これにより、エアクリーナには十分に浄化された空気が
吸い込まれることになり、予備除塵効果の高いエアクリ
ーナを形成することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は縦断正面図、第
２図、第３図は第１図ｎ−ｎ線、ｍ−ｍ線の各断面図、
第４図、第５図はそれぞれ別実施例の要部縦断正面図で
ある。 １・・・・・・エアクリーナ、２・・・・・・上昇サイ
クロン式％式％ 部、訃・・・・・エンジン、１２・・・・・・底壁、１
４・・・・・・入口孔、１５・・・・・・カバー １６
・・・・・・吸気室、１７・・・・・・外気取入口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジン８のエアクリーナ１の入口管５を上向きに設け
   、入口管５の上端の入口部５ａに上昇サイクロン式吸気
   予備除塵装置２を設け、この吸気予備除塵装置２のケー
   シング１１内で入口管５の外周にサイクロン室３と集塵
   室４とを内外に形威し、サイクロン室３の上端の出口３
   ａよりも入口管５の上端の入口部５ａを高く形威し、サ
   イクロン室３の底壁１２に明けた入口孔１４の下端空間
   をカバー１５で覆って、このカバー１５内に吸気室１６
   を形威し、カバー１５に外気取入口１７を明けた事を特
   徴とするエンジンの吸気予備除塵装置付エアクリーナ。