JPS5847246Y2 - エアクリ−ナの塵「あい」排出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は小型エンジンに用いられる集塵室付エアクリ
ーナの集塵室に集積される塵埃を自動的に外部へ排出す
る軸埃排出装置に関する。

この種の集塵室付エアクリーナは塵埃の多い場所で使用
されるエンジンに用いられるもので、エアクリーナのエ
レメントへ流入する吸入空気をエレメント上流で旋回さ
せ、そのサイクロン効果を利用して吸入空気から塵埃を
分離して集塵室内へ集積させることにより、エレメント
へはある程度除塵された空気を流入させて、エレメント
が容易に目詰まりするのを防ごうとするものである。

ところで、上記集塵室内へ集積された塵埃を自動的に外
部へ排出させる手段として、エンジンの排気流またはラ
ジェータ冷却用ファンにより生起される空気流を利用し
て塵埃を吸い出すものが知られているが、１０馬力程度
またはそれ以下の小型エンジンでは、上記排気流および
空気流はともに流速が小さいため、塵埃吸出能力が低く
、流路に別途ベンチュリ管などを設けて但圧部を形成し
ない限り、実用上利用できない。

しかも、排気流は脈動するので、塵埃が集塵室内へ逆流
して円渭に排気流中へ排出されない恐れがあり、また小
型エンジンにはラジェータを使用しない皇帝式が多いの
で、そのようなエンジンではラジェータ冷却用ファンの
空気流を利用することはできない。

この考案は上記従来の欠点を解消するため、小型エンジ
ンにより回転駆動される流体ポンプもしくは草刈機にお
村る回転体のカバー内にエアクリーナの集塵室を連通さ
せることにより、円渭に塵埃を外部へ排出するエアクリ
ーナの塵埃排出装置を傍供することを目的とするもので
ある。

以下、この考案の実施例を図面に従って説明する。

第１図ないし第４図はこの考案を流体ポンプの一種であ
る薬剤噴霧機に実施した場合の一例を示すもので、１は
エンジン、２はこれに直結された回転羽根、３は回転羽
根２を覆うとともに流体の吐出通路４を形成するカバー
、５はエアクリーナ、６はその集塵室、７は旋回室で、
この旋回室７により、除塵用のエレメント（図示せず）
の上流側で吸気を旋回させて吸気中の塵埃を空気から分
離して径方向外方へ移動させ、上記旋回室７の径方内外
方に隣接した集塵室６へ上記分離された塵埃を摩り込む
ようになっている。

８は集塵室６を上記カバー３内に連通させる連通管で、
カバー３に挿入されて吐出通路４内に臨む一端部９は、
負圧部を形成して塵埃吸出効果を上げるために、第４図
に示すように、折曲されて流体の流れＡに対して下流へ
向かって開口している。

１０は薬剤タンク、１１は薬剤Ｂを吐出通路４中へ噴出
する噴出ノズル、１２はカバー３の流体吐出口１３に連
結される吐出パイプ、１４は燃料タン久 １５はエンジ
ン１のマフラ、１６はリコイルスタータである。

なお、連通管８の一端部９は、この例ではカバー３内の
吐出通路４中で、薬剤噴出ノズル１１より上流側の空気
のみの流れの中に臨ませであるが、これとは異なり、一
端部９を薬剤噴出ノズル１１より下流側の空気と薬剤Ｂ
との混合流の中に離オせてもよい。

上記構成において、塵埃を含んだ吸気りはエアクリーナ
５の旋回室Ｔへ流入して旋回流となり、サイクロン効果
により吸気り中１埃Ｅが分離されて集塵室６内に集積す
る。

他方、回転羽根２により力任された空気はカバー３内の
吐出通路４中を高速流人となって流れるので、この高速
流Ａ内に臨む連通管８の一端部９から上記集塵室６内の
塵埃Ｅが、連通管８を通って高速流Ａ内へ吸い出され、
薬剤Ｂとともに外部へ排出される。

第５図会よび第６図はこの考案を草刈機に実施した場合
の一例を示すもので、クリーナ５の集塵室６は、エンジ
ン１により矢印Ｐ方向へ回転駆動される回転刈刃１８の
カバー３内に連通管８により連通されている。

１８ａは回転カッタ１８の刃峰の一部を上方へ折曲して
形成された刈草排出用の羽根、２０はカバー３に設けら
れた刈草排出口、１６はりコイルスタータ、２１は車輪
、２２は操作用バンドルである。

第５図１よび第６図に示した構成において、刈刃１８に
より刈り摩られた刈草は羽根１８ａにより排出口２０か
ら外部へ排出されるが、このとき、羽根１８ａによりカ
バー３内には高速の空気流Ｆが生起されるので、カバー
３に挿入された連通管一端部９の開口から集塵室６内の
塵埃Ｅが連通管８を通って空気流Ｆ内へ吸い出され、刈
草とともに外部へ排出される。

上述のように、この考案に係るエアクリーナの塵埃排出
装置は、回転羽根や回転刈刃のような回転体により生起
される、吸出能力の大きい高速流の中へ集塵室の塵埃を
吸い出させるから、円渭に塵埃を外部へ排出することが
できる。

しかも、上記吸い出し用の負圧は集塵室に作用するだけ
であり、旋回室内の吸気には作用しないから、この旋回
室内の吸気までもが外部へ排出されることはないので、
エンジンへの吸気量を減少させて出力低下を引き起こす
おそれがない。

したがって、従来のように流体の流れの中に別途ベンチ
ュリ管などを設けて低圧部を形成する必要もない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を実施した流体ポンプの一種である薬
剤噴霧機の正面図、第２図はカバーの拡大縦断面図、第
３図はエアクリーナの拡大縦断面図、第４図７１連通管
のカバーへの挿入部を示す拡大断面図、第５図はこの考
案を実施した草刈機の要部を示す平面図、第６図は一部
破断した正面図である。 １・・・・・・エンジン、２・・・・・・回転羽根、３
・・・・・・カバ、５・・・・・・エアクリーナ、６・
・・・・・集塵室、７・・・・・・旋回室、８・・・・
・・連通管、１８・・・・・・回転刈刃。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 流体ポンプもしくは草刈機を駆動する小型エンジンに用
   いられるエアクリーナの塵埃排出装置であって、上記エ
   アクリーナは、除塵用のエレメントの上流側で吸気を旋
   回させて吸気中の塵埃を空気から分離して径方向外方へ
   移動させる旋回室と、この旋回室の径方向外方に隣接し
   、上記分離された塵埃を取り込む集塵室とを有し、この
   集塵室に、回転羽根もしくは回転刈刃のような回転体の
   カバー内の負圧部に集塵室を連通させて集塵室内の塵埃
   を上記カバー内へ吸い出させる連通管を接続してなるエ
   アクリーナ○塵埃排出装置。