JPS6210422B2 - - Google Patents

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JPS6210422B2
JPS6210422B2 JP57113993A JP11399382A JPS6210422B2 JP S6210422 B2 JPS6210422 B2 JP S6210422B2 JP 57113993 A JP57113993 A JP 57113993A JP 11399382 A JP11399382 A JP 11399382A JP S6210422 B2 JPS6210422 B2 JP S6210422B2
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JP
Japan
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film
resin
water
photopolymerizable
quaternary ammonium
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JP57113993A
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English (en)
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JPS595249A (ja
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Hideki Tani
Takao Imanaka
Muneaki Morita
Makoto Arai
Shinsaku Wada
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Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd filed Critical Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd
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Publication of JPS595249A publication Critical patent/JPS595249A/ja
Publication of JPS6210422B2 publication Critical patent/JPS6210422B2/ja
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は電子複写機による複写適性に優れたオ
ーバーヘツドプロジエクター(以下、OHPと略
記する)用の透明フイルムに関するものであり、
特に基材フイルムに紫外線若しくは電子線の照射
によつて硬化させることの可能な樹脂組成物の塗
工層を設けることによつて複写適性のみならず
OHP適性をも付与したOHP用透明フイルムに係
るものである。 近時、講演或いは教育用としてOHPが広く使
用されている。OHPに用いる教材は半透明ない
し透明な基材、例えば透明紙、フイルムなどに手
書き若しくは複写したものが使用されるが投影さ
れる映像の鮮明性の面から基材は可及的透明であ
ることが好ましく、一般にプラスチツクフイルム
が好んで使用されている。一方、教材によつては
書籍、文献、文書などから文字、図面などの内容
をそのまま複写したい場合が生じる。この複写は
通常ゼロツクスの様な電子複写機によつて行なわ
れる場合が多く、プラスチツクフイルム基材の場
合には紙の場合と異なり複写に際して種々厄介な
問題が発生する。即ちフイルムの表面固有抵抗が
適当な範囲内に存在していないと媒体からの潜像
の転写が不正確となり文字や図面の忠実な再現が
不可能となる。またトナー現像後のフイルムへの
トナーの密着性についてもフイルムの場合には問
題があり簡単な摩擦によつてトナーが剥落する様
では実用にならない。 その他、トナーを加熱融着させるタイプの電子
複写機の場合には熱のためフイルム面が波打ちし
てペコペコになるというトラブルもあり、このた
めフイルムの種類及び厚さに制限が加えられる。
更に多数枚のフイルムをトレイに積重ねて収容し
連続的に1枚宛を複写部へ送り込む場合にフイル
ムが1枚宛複写部内に導入されず2枚或いは3枚
が同時に一緒になつて導入される所謂“重送”ト
ラブルもフイルムの場合には起こり易い。 之等の各種トラブルを回避するためには基材フ
イルムの選択及び表面処理が不可欠であり、特公
昭51−34734号の発明では基材として耐熱温度100
℃以上のプラスチツクフイルムを使用し、之にポ
リエステル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタ
クリル酸エステル樹脂、或いは之等の樹脂モノマ
ーとスチレンとの共重合体を主成分とする樹脂組
成物を塗工している。また該樹脂組成物の塗工層
の表面固有抵抗を109〜1015Ωに調節するために
帯電防止剤を添加して静電気の発生を防止してお
り、同時に無機若しくは有機の微粒子から成るマ
ツト化剤を配合して摩擦抵抗を低減することによ
つて重送防止を行なう方法が提案されている。こ
の方法はフイルムの表面改質技術としては当を得
たものではあるが検討の結果、OHP用フイルム
として使用するにはなお2、3の決定的欠陥を有
していることが認められた。即ち第一にフイルム
に樹脂組成物を塗工後、乾燥する際にフイルムの
熱変形による波打ち発生が起こる。フイルムが薄
くなると、この傾向は特に甚だしくなり商品価値
を失うだけでなく実用的にも不満足なものとな
る。第二にトナー修正性が悪い場合がある。トナ
ー修正性とは一度融着したトナーを溶剤系の修正
液によつて溶解、除去するに必要な性質である。 複写後の文字や図面の一部を抹消したい必要性
は度々発生し、この種のフイルムには是非具備し
たい性質である。 最後に筆記性が劣つている。筆記性とは複写後
若しくは修正後のフイルムに文字や線などを書き
込むことの出来る性質であつて修正性と共に希望
される性質である。書込みはマジツクインキの様
な油性インキで行なわれることもあるが、水性イ
ンキが使用されることもあり、出来れば両方のイ
ンキに対する筆記性を兼ね備えていることが望ま
しい。 以上の説明から明らかな様に公知のOHP用フ
イルムには改善すべき幾多の欠点があり、未だ完
成された技術とは称し難い。 本発明者等は電子複写後にOHPに使用する透
明フイルムの表面塗工層に関して鋭意研究を重ね
た結果、第4級アンモニウム塩基を付加した光重
合性のアクリルカチオン型水溶性樹脂を主成分と
する樹脂組成物を透明プラスチツクフイルムに塗
布してから紫外線若しくは電子線を照射して硬化
せしめ、片面若しくは両面に塗工層を形成させて
成る透明フイルムが電子複写機で良好な複写適性
を示し、更に複写物が優れた筆記性、修正性など
を持つことを発見し全く新規なOHP用フイルム
の発明に至つたものである。 本発明においては紫外線若しくは電子線を用い
てラジカル重合ないしは架橋反応を発現せしめ塗
工層を形成させる方法の利点は凡そ次の様であ
る。即ちポリエステル樹脂や(メタ)アクリル酸
エステル樹脂を主成分とする有機溶剤に可溶な樹
脂組成物の塗工層を熱乾燥する従来のOHP用フ
イルムの製造方法に対して本発明の紫外線若しく
は電子線による硬化は低温加工を可能ならしめ、
熱乾燥時に認められるフイルムの変形や収縮を完
全に防止して波打ちの無い平面性に優れたフイル
ムを得ることが出来る。従つて従来の熱乾燥法で
は使用出来なかつた比較的耐熱温度の低いフイル
ムでも使用可能となるなど基材フイルムの選択幅
が拡かり、また耐熱温度の高いフイルムを用いる
にしても薄物フイルムの加工が可能となる。 更に紫外線若しくは電子線で硬化した塗膜は3
次元架橋構造のために耐熱性が上り、複写機内で
のトナー融着時の熱に対して基材フイルムを保護
する働きがあつて、フイルムの平面性維持に効果
的である。 次に第4級アンモニウム塩基を付加した光重合
性アクリルカチオン型樹脂を使用する利点を説明
する。この樹脂は水溶性であり、紫外線若しくは
電子線の照射によつて容易に架橋構造を形成して
硬化することは前述した。更にこの樹脂の大きな
特徴は第4級アンモニウム塩基の付加量を調節す
ることによつて塗工層の親水性及びイオン伝導に
起因する樹脂の電気伝導性を任意に変えることが
出来、該樹脂を主成分とする塗工層の表面固有抵
抗値を1.0×108〜1.0×1016Ωの範囲内に設定すれ
ば電子複写機による媒体からの潜像の転移が良好
で、現像後に充分な画像の再現性と濃度を得るこ
とが出来るだけでなく、静電気による塵埃の付着
なども防止することが出来る。またこの樹脂はア
ンカーコートその他適当な手段を講じることによ
り基材フイルムとの接着を充分にすることが出
来、電子複写機用トナーのバインダーとして一般
に使用されている(メタ)アクリル酸エステル樹
脂若しくは之とスチレンとの共重合体樹脂などと
も良好な新和性を持つことから熱定着或いは湿式
定着の際のトナーの密着性が良好である。 更にこの樹脂の紫外線若しくは電子線による硬
化塗膜は優れた耐水性、耐熱性、耐溶剤性を有
し、油性インキ、水性インキによる筆記性並びに
該筆記部の溶剤若しくは水による修正性も充分で
あり勿論修正部の再書き込み性をも具備してい
る。水性インキの良好な筆記性の発現は主として
第4級アンモニウム塩基に起因する親水性による
ものである。 この様に表面塗工層に筆記性が付与されること
は、このフイルムが単に電子複写を介して使用出
来るOHP用フイルムであるばかりでなく、フイ
ルムの上に直接文字や図面を手書きして使用する
ことの出来るOHP用のフイルムであることも意
味している。 本発明の第4級アンモニウム塩基を付加した光
重合性アクリルカチオン型樹脂として例えばグリ
シジルトリメチルアンモニウムクロライド、クロ
ロヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムク
ロライド、クロロヒドロキシプロピルトリヒドロ
キシエチルアンモニウムクロライドなどの第4級
アンモニウム塩類を、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートなどの光重合性アクリル単量体
若しくは共単量体、若しくはオリゴマーと反応せ
しめて該アクリレート樹脂を第4級アンモニウム
塩基でペンダント状に付加して変性し更に必要と
あれば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、アクリルアミドなどの光重合性の水溶性アク
リレートも共重合若しくは混合したものである。 本発明の光重合性アクリルカチオン型の水溶性
樹脂に配合出来る水溶性ポリマーとしては、光重
合性の水溶性ナイロン(例えばジメチルアミノ基
付加型ナイロンと光重合性不飽和化合物とから成
る感光性ポリアミド樹脂、東レ社製)、ウレタン
系、ウレタン−アクリル系、アクリル共重合体な
どの光重合性特殊水系オリゴマー(例えば
Polymerics社製)やポリビニルピロリドン、或
いは3級アミン基を持つメタクリル酸エステルモ
ノマー(ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト)、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジメタクリレートなどが
あり、非光重合性の水溶性ポリマーとしては、水
溶性ポリエステル、水溶性ポリアミド、PVA、
カゼイン、ゼラチン、シエラツク、CMCなどを
挙げることが出来る。 之等の配合される樹脂塗膜は一般に1015Ω以上
の表面固有抵抗を有していることから本発明のア
クリルカチオン樹脂に配合することによつて、塗
膜の表面固有抵抗を108〜1016Ωの間で任意に細
かく修正して表面帯電性を調節することが出来
る。 しかしながら非光重合性ポリマーを配合する場
合には、配合量を増すと紫外線或いは電子線硬化
性が悪化すると共に硬化塗膜の強度や耐水性或い
はトナー密着性、親水性などが損なわれるので、
配合量は1.0〜50重量%(対全樹脂量)の範囲
内、望ましくは5.0〜20.0重量%が最適である。 また之等の配合する樹脂の内、カゼイン、水溶
性ナイロンなどの或る種の樹脂は表面塗工層と基
材フイルムとの接着を助長し、アンカーコート処
理などを省略して工程を単純化させる効果が著し
い。 本発明の光重合性アクリルカチオン型樹脂は帯
電防止性を持つていることから重送防止とフイル
ム揃えに極めて有効な効果と発現出来るが、場合
によつてはマツト化剤として無機及び有機の微粒
子粉末を基材フイルムの透明性を損なわない程度
に配合して滑り性を調節することも出来る。無機
系のマツト化剤としては二酸化ケイ素、炭酸カル
シウム、タルク、焼成アルミナ、二酸化チタン、
カオリンなどがあり、有機系では例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、エポキシなどの微粒子
を挙げることが出来る。之等のマツト化剤は樹脂
に対し0.01〜10.0重量%の範囲で配合することが
適している。 本発明は塗膜形成時の低温加工、塗膜の耐熱性
などに優位性はあるが、基材フイルムとして乾式
電子複写機に対してはポリエステル、ポリサルフ
オン、セルロースエステル、ポリアミド、ポリイ
ミドなどの比較的耐熱性の高い素材を使用するの
が望ましい。 本発明においては透明フイルムに表面塗工層を
形成する場合、必要に応じてコロナ放電処理或い
はアンカーコート処理などのフイルム前処理を実
施する。アンカーコート剤としては基材フイルム
として最も一般的なポリエステルフイルムを使用
する場合には、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリアミド樹脂、カゼインなどが適
し、0.5〜1.5g/m2程度の塗工によつて充分な接
着を得ることが出来る。 本発明の第4級アンモニウム塩基を付加した光
重合性のアクリルカチオン型樹脂を紫外線硬化す
るに当つては光ラジカル重合開始剤並びに増感剤
を配合してなる水−アルコール溶液を全固形分量
が1.0〜30.0%の範囲内で塗工粘度を調節し、マ
イヤーバーコート法或いはナイフコート法などで
透明基材フイルム上に0.5〜5.0g/m2(固形分)
塗工して溶媒を比較的低温(<100℃)で乾燥し
て除去した後に、紫外線照射して硬化塗膜を形成
させる。光ラジカル重合開始剤としてはベンゾフ
エノン類、ベンゾインエーテル類、ハロゲン化ア
セトフエノン類、ビアセチル類など公知の開始剤
を0.1〜10.0重量%(対アクリルカチオン樹脂)、
望ましくは2.0〜5.0重量%配合し、必要に応じて
アミン系、ケトン系の増感剤を0.1〜3.0重量%配
合する。電子線照射法を用いる場合には之等の光
重合開始剤や増感剤を添加する必要はない。表面
塗工層を形成する該樹脂組成物中には更に必要に
応じて染料、老化防止剤、濡れ向上剤などを配合
することが出来る。 本発明において樹脂塗工層は基材フイルムの片
面若しくは両面に設ける。複写及びOHP上での
投影の目的には片面の塗工で充分であるが、塗工
面の識別に難があり、複写する際に表裏を確認し
なければならない煩わしさがある。この様な場合
にはマーキング、縁端部のカツテイングなど適当
な手段によつて表裏を明示する必要がある。両面
に塗工しておけばこの問題は解消する。 図は本発明によるOHPフイルムの断面を示し
たものであり、第1図は基材フイルムの片面にア
ンカーコート層及び第4級アンモニウム塩基付加
の光重合性アクリルカチオン型樹脂を主成分とす
る表面塗工層を設けた場合の断面図、第2図は同
様のアンカーコート層と表面塗工層を基材フイル
ムの両面に設けた場合の断面図、第3図は基材フ
イルムの片面に第4級アンモニウム塩基付加の光
重合性アクリルカチオン型樹脂と接着性付与ポリ
マーとの配合組成物を直接塗工した場合の断面図
であつて、組合わせは他にも種々考えられるが、
煩雑となるので図示することを省略した。 この様な構成の透明フイルムはOHP用として
だけではなく、例えば複数枚のジアゾ複写を行な
うときの第二原図としても使用し得ることは言う
までもない。 以下に実施例を挙げて説明する。実施例中の各
種試験は次の様にして行なつた。塗膜の硬化度
は、紫外線或いは電子線を照射して発現する塗膜
の耐水性から判定した。即ち、該被膜層の上に所
定量の水滴を滴下し、晒木綿で100回擦過したと
き、塗膜状態に損傷などの変化の無いものを〇、
損傷のあるものを×とした。基材フイルムと塗工
層との接着性はセロテープによる剥離テストで5
段階評価し、接着良好で全く剥がれないものを
5、半分程度剥がれるものを3、接着不良で総べ
て剥がれるものを1とした。透明度及び霞度はそ
れぞれ東洋精機製透明度測定器162型(波長λ=
450nm)、ヘイズメーター(JIS K 6717)を用
いて測定した。摩擦係数は東洋テスター社製、摩
擦係数測定装置により荷重1.0Kg、試料速度150
mm/分で塗工面と塗工面の間の静摩擦係数と動摩
擦係数を測定した。塗工面の表面固有抵抗は川口
電気社製、テラオームメーターR−503型により
温度20℃、湿度65%RHで測定した。帯電性評価
のアツシユテストは塗工面を乾いた晒木綿で10回
擦過した後にタバコの灰から10mmの高さの位置に
置いた時の灰が付着しないものを〇、付着するも
のを×とした。複写濃度及び複写走行性は実際に
電子複写機を用いて複写テストを行ない、良好な
ものを〇、不良のものを×とした。 走行性不良とは重送の発生及び収容トレイでの
揃いの悪いことを意味する。トナー密着性はセロ
テープによる剥離テスト、トナー修正性は修正液
(酢酸セロソルブ40部/エチルセロソルブ60部の
混液)による消去テストによりそれぞれ良好なも
のを〇、不良のものを×とした。筆記性も同様に
マジツクインキ及び水性インキで書込みテストを
行ない良好なものを〇、不良なものを×とした。
実施例中で配合量の表示は総べて重量部である。 実施例 1 ポリエステルフイルム(厚さ100μm)を基材
とし、ポリ塩化ビニリデン系樹脂:クレハロン
SOA(クレハ化学社製)を塗工量が1.0g/m2
なる様にマイヤーバーコート法で塗工し、アンカ
ーコート処理を行なつた。このフイルムに第4級
アンモニウム塩基を付加したアクリルカチオン型
樹脂A(三菱油化社製)並びに該樹脂にポリビニ
ルアルコール(PVA)を配合してなる光重合性
樹脂組成物の10重量%の水−アルコール溶液(第
1表中の樹脂組成物No.1〜No.5配合量は重量部で
表示したもの)をマイヤーバーコート法で塗工
し、温度90℃で2分間乾燥後に紫外線照射装置
(ユニキユアー4000ウシオ電機社製、160W/cm標
準ランプ)を用いてコンベア速度10m/分で紫外
線照射して樹脂を硬化させ、塗工量1.5g/m2
OHP用フイルムを作製した。
【表】 之等のフイルムの複写適性(ゼロツクス3207乾
式電子複写機使用)及びOHP適性を種々の角度
から試験し第2表に示す結果を得た。 第2表から明らかな様にPVAの配合量が60部
または80部である試料番号4、5では表面固有抵
抗値が適性で複写濃度は良好であるが、紫外線に
よる硬化性が下り、硬化塗膜の耐水性が悪く、ト
ナーの密着性も低下した。PVAの配合量40部以
下では耐水性、トナー密着性共に良好であり、複
写機におけるフイルムの走行性、トナー修正性、
油性、水性インキの筆記性その他の性質も総べて
満足出来るものであつた。 第2表右欄の比較例(試料番号6)は熱硬化型
アクリル樹脂を主成分とし、帯電防止剤とマツト
化剤を含有して成る表面塗工層を持つ従来タイプ
のOHPフイルムである。複写に必要な諸性質を
具備し、トナー修正性及び油性インキの筆記性も
良好であつたが水性インキの筆記性が全く無かつ
た。また一方、他の市販のOHPフイルムを試験
したところ、トナー修正性が悪く、修正液によつ
て表面塗膜が侵されたり、マジツクインキで筆記
した場合に表面塗膜層がインキ溶媒に侵され著し
く筆記効果を損なうものであつた。勿論、水性イ
ンキによる筆記は不可能であつた。
【表】 実施例 2 実施例1のPVAの代わりに感光性水溶性ナイ
ロン(ジメチルアミノ基変性した感光性ナイロン
6、東レ社製)を配合した。第3表の樹脂組成物
(No.7〜No.9)の水−アルコールの10重量%溶液
を作製し、無処理のポリエステルフイルム(100
μm)に塗工量が1.5g/m2になる様にマイヤー
バーコートし実施例1と同じ条件で紫外線照射し
て硬化塗膜を形成させた。
【表】
【表】 得られた塗工フイルムの諸物性を第4表に示
す。第4表で示す様に光重合性アクリルカチオン
型樹脂A単体を未処理のフイルムに塗工した試料
番号7は表面層と基材フイルムとの接着が悪く使
用に耐えない。この欠点は水溶性ナイロンを5〜
10部添加することによつて改善され、試料番号8
と9はゼロツクス3207(乾式)での複写適性が良
く、重送トラブルも無く、画像濃度が良好で、ト
ナーの密着性が優れ油性及び水性インキの筆記性
の良いOHPフイルムであつた。
【表】 実施例 3 実施例1に用いたアクリルカチオン樹脂Aより
も、第4級アンモニウム塩基の付加量が少ない同
種の水溶性樹脂B(三菱油化社製)を使用し、カ
ゼインを配合した第5表の樹脂組成物(No.10〜No.
14)の水−アルコールの10重量%溶液を作製し
た。 之等の樹脂組成物を予めコロナ放電処理をした
ポリエステルフイルム(100μm)に塗工量1.5
g/m2でマイヤーバーコートし、乾燥後、実施例
1と同一条件で紫外線硬化を行なつた。得られた
フイルムの諸性質を第6表に示す。なお第6表中
の試料番号15はフイルムのコロナ処理を行なわ
ず、未処理のまま塗工したもので比較の意味で行
なつたものである。
【表】
【表】 第6表の結果から明らかな様にコロナ放電処理
を行なつたフイルムを使用してもアクリルカチオ
ン型樹脂B単独(試料番号10)または之にカゼイ
ンを5部配合したもの(試料番号11)は塗工層と
フイルムとの接着が悪く実用性に欠ける。之に対
しカゼインを10〜30部配合したもの(試料番号12
〜14)は接着が充分でカゼイン配合の効果が如実
に表われている。ただし試料番号15の様にカゼイ
ンが20部配合されていてもフイルムのコロナ処理
を省略した場合は接着が劣り、コロナ処理が必須
条件であることがうかがわれる。 またカゼイン配合量が30部になると、試料番号
14に示される様にトナーの密着性に問題を生ずる
様になる。従つてカゼインを配合する場合は配合
量を10〜20部の範囲に押え、基材フイルムはコロ
ナ処理に付することが肝要で、こうして得られた
OHP用フイルム(試料番号12、13)は極めて優
れた複写適性とOHP適性を示した。 実施例 4 予めポリ塩化ビニリデン系樹脂(クレハロン
SOAクレハ化学社製)を両面にアンカーコート
したポリエステルフイルム(100μm)に実施例
3の第4級アンモニウム塩基を付加したアクリル
カチオン型樹脂の水−イソプロパノール溶液(固
形分30%、三菱油化社製)333部(固形換算100
部)とミズカシール0.5部、サンドレイ1000 5
部、メタノール適量から成る樹脂組成物を1.5
g/m2塗工して紫外線硬化させ表面塗膜層をフイ
ルムの両面に備えたOHP用フイルムを作製し
た。 このフイルムを使用してゼロツクス3207(乾
式)及びコピアLD11(湿式)により複写を行な
つた処、何れも重送トラブルが無く、画像濃度、
トナー密着性共に良好であつた。更にこのフイル
ムはトナー修正性、筆記性が卓越し、両面塗工で
あるから表裏を間違える心配もなく、しかも乾
式、湿式両面に使用出来るOHP用フイルムとし
て好適であつた。 実施例 5 光重合開始剤サンドレイ1000を除いた実施例4
の樹脂組成物を予めアンカーコートしたポリエス
テルフイルム(100μm)に塗工量1.5g/m2とな
る様マイヤーバー法で塗工し乾燥(80℃、2分
間)した後に、電子線照射装置(CB−150、エナ
ージーサイエンス社製)を用い、N2による酸素
置換下において照射速度30m/分で5Mradの電子
線照射をした。塗工層は良好な硬化性を示し、耐
水性、基材フイルムへの接着性も良く、表面固有
抵抗値は5.5×1012Ωであつた。 このフイルムを用いゼロツクス3207で複写を行
なつた処、画像濃度は充分で、トナーの修正性、
溶剤系インキや水性インキの筆記性も良く、塵埃
の付着しないOHP用フイルムが得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図はフイルムの片面にアンカーコート層を
設け、その上に紫外線硬化樹脂組成物を塗工した
OHP用フイルムの断面図、第2図はフイルムの
両面にそれぞれアンカーコート層と紫外線硬化樹
脂層を備えたOHP用フイルムの断面図、第3図
は未処理フイルムの片面に直接紫外線硬化樹脂組
成物の塗工層を設けたOHP用フイルムの断面図
を示したものである。 図中1は基材フイルム、2はアンカーコート
層、3は紫外線硬化樹脂層を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第4級アンモニウム塩基が付加された光重合
    性アクリルカチオン型水溶性樹脂がフイルムの片
    面若しくは両面に塗工され電子線によつて硬化せ
    しめられているオーバーヘツドプロジエクター用
    透明フイルム。 2 第4級アンモニウム塩基が付加された光重合
    性アクリルカチオン型水溶性樹脂に非光重合性水
    溶性ポリマーが全樹脂量に対し1.0〜50重量%配
    合されている特許請求の範囲第1項記載のオーバ
    ーヘツドプロジエクター用透明フイルム。 3 第4級アンモニウム塩基が付加された光重合
    性アクリルカチオン型水溶性樹脂に光重合性水溶
    性ポリマーが全樹脂量に対し1.0〜99.0重量%配
    合されている特許請求の範囲第1項記載のオーバ
    ーヘツドプロジエクター用透明フイルム。 4 第4級アンモニウム塩基が付加された光重合
    性アクリルカチオン型水溶性樹脂に光重合開始剤
    が添加されているものがフイルムの片面若しくは
    両面に塗工され紫外線により硬化せしめられてい
    るオーバーヘツドプロジエクター用透明フイル
    ム。 5 第4級アンモニウム塩基が付加された光重合
    性アクリルカチオン型水溶性樹脂に非光重合性水
    溶性ポリマーが全樹脂量に対し1.0〜50重量%配
    合されている特許請求の範囲第4項記載のオーバ
    ーヘツドプロジエクター用透明フイルム。 6 第4級アンモニウム塩基が付加された光重合
    性アクリルカチオン型水溶性樹脂に光重合性水溶
    性ポリマーが全樹脂量に対し1.0〜99.0重量%配
    合されている特許請求の範囲第4項記載のオーバ
    ーヘツドプロジエクター用透明フイルム。
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