JPH0516574A - 透明記録シート - Google Patents

透明記録シート

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Publication number
JPH0516574A
JPH0516574A JP17561191A JP17561191A JPH0516574A JP H0516574 A JPH0516574 A JP H0516574A JP 17561191 A JP17561191 A JP 17561191A JP 17561191 A JP17561191 A JP 17561191A JP H0516574 A JPH0516574 A JP H0516574A
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JP
Japan
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polybutadiene
ink
recording sheet
transparent
toner
Prior art date
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JP17561191A
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English (en)
Inventor
Shinichi Shimizu
愼一 清水
Akira Hosoki
明 細木
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ICI Japan Ltd
Original Assignee
ICI Japan Ltd
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  • Combination Of More Than One Step In Electrophotography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 透明な基材上にインクまたはトナー受容層を
設けた記録シートにおいて、この受容層を構成する樹脂
組成物中に、1,2結合を80%以上含みかつ重量平均
分子量が10,000以上の1,2−ポリブタジエン、
または、分子量は特に限定されないが、1,2結合を8
0%以上含む3次元化された1,2−ポリブタジエン、
を主要成分として含有せしめたオーバーヘッドプロジェ
クター用の透明記録シート。 【効果】 上記シートは、シートの透明性を維持し曇化
現象を防止することができるとともに、優れた画像鮮明
性及び着色再現性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の印刷出力装置及
び複写装置による印刷が可能であるオーバーヘッドプロ
ジェクター用の透明記録シートに関するものである.
【0002】
【従来の技術】近年、各種学会、会議等のプレゼンテー
ション用として、従来のスライドプロジェクターに代わ
り、オーバーヘッドプロジェクターが用いられることが
多くなっている。
【0003】これらの透明シートへの複写または印刷
は、基材のシートそれ自体に吸収性が無いため、一般紙
面上に行う複写に比べて複写品質が低く、更にインクま
たはトナー転写部周辺の透明部分に、吸収されない添加
物が付着することによると考えられる曇りが観察され
る。
【0004】また、オーバーヘッドプロジェクター用の
シート等の、少量の印刷物を得るためには、パーソナル
コンピューターやワープロを用いて原稿を編集し、その
原稿を透明シートへ複写する方法あるいは、原稿を直接
印刷出力装置によって印刷する方法が広く行われてい
る。このため複写機及び印刷出力装置のフルカラー化が
急速に実用化され、普及する兆しにある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このフ
ルカラー化が進むのにつれて、インクまたはトナーの発
色を促進するため、インクまたはトナー中の添加物が多
種類かつ大量に添加される傾向にあり、インクまたはト
ナー転写部周辺の透明部分がその物質の付着または汚染
により、更に曇ることになる。このため、従来の吸収性
の乏しい透明シートを用いて、フルカラー方式の複写ま
たは印刷をした場合、その画像は、非常に低品位とな
り、微細な部分に至るまで、潰れたり、途切れたりする
ことなく、極めて微細かつ忠実な再現を求められる例え
ば地図のような画像の複写印刷は実質上実施不能となっ
ているのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これら従
来の透明記録シートが有する諸欠点を排除し、透明基材
上に複写または印刷を施しても透明性を失わず、かつ充
分にフルカラー発色し得る記録シートを得ることを目的
として、種々研究検討した結果、特定の樹脂組成物をイ
ンクまたはトナーを受容するための受容層(以下「イン
クまたはトナー受容層」という。)として透明シート上
に塗布するかまたは塗布後に架橋して3次元化すること
により、その目的を達成し得ることを見出した。
【0007】本発明は、透明な基材上にインクまたはト
ナー受容層を設けた記録シートにおいて、該受容層を構
成する樹脂組成物中に、1,2結合を80%以上含みか
つ重量平均分子量が10,000以上の1,2−ポリブ
タジエンを主要成分として含有せしめることを特徴とす
る透明記録シートであり、また、本発明のもう一方は、
透明な基材上にインクまたはトナー受容層を設けた記録
シートにおいて、該受容層を構成する樹脂組成物中に、
分子量は特に限定されないが、1,2結合を80%以上
含む1,2−ポリブタジエンを主要成分として含有せし
め、かつ該1,2−ポリブタジエンを3次元化せしめて
成ることを特徴とする透明記録シートである。
【0008】本発明において、透明記録シートとは、オ
ーバーヘッドプロジェクター用の透明のシートを指し、
特定の印刷方式または特定の複写方式専用の透明シート
に限定されない。本発明の透明記録シートが適用可能な
印刷方式としては、電子写真方式、感熱転写方式、感熱
昇華方式及びインクジェット方式などが挙げられ、また
複写方式としては、普通紙に複写ができる複写方式であ
れば全てに適用することができる。
【0009】本発明に用いられる基材としては、透明で
あれば特に限定されず、例えばポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエステル、酢酸セルロース等の有機フィルム
やシート、各種のガラスシート等を用いることができ
る。
【0010】また基材の厚さは目的により適宜選択さ
れ、特に限定されない。これらの基材は使用に際して、
インクまたはトナー受容層との接着性を良好ならしめる
ため、コロナ放電処理等の表面処理を行ったり、プレコ
ート層を設けることもできる。本発明におけるインクま
たはトナー受容層を構成する樹脂組成物の主要成分とし
ては、1,2−ポリブタジエンが用いられる。かかる
1,2−ポリブタジエンとしては、1,2結合を80%
以上含有することが必要であり、かつこのインクまたは
トナー受容層を構成する樹脂組成物は1,2−ポリブタ
ジエンを主要成分として、即ち51重量%以上、含むこ
とが必要である。かかる1,2結合含有率またはインク
またはトナー受容層を構成する樹脂組成物中の1,2−
ポリブタジエン含有率が前記範囲を逸脱する場合には、
インクまたはトナー中の添加物の良好な吸収は見られ
ず、複写あるいは印刷された画像周辺の非印刷部分が白
濁しフルカラー化が困難になる。このため、インクまた
はトナー中の添加物の吸収・拡散には、1,2−ポリブ
タジエン中の未反応のペンダントビニル基が何らか寄与
しているものと考えられる。
【0011】これらの条件に加えて、インクまたはトナ
ー受容層を構成する樹脂組成物の主要成分である1,2
−ポリブタジエンは、インクまたはトナー受容層の3次
元化処理を特に行わない場合は、その重量平均分子量を
10,000以上とすることが必要である。また、イン
クまたはトナー受容層を構成する樹脂組成物が塗布後の
架橋反応によって適度に3次元化することは好ましく、
この場合、1,2−ポリブタジエンの分子量は特に限定
されない。インクまたはトナー受容層を構成する樹脂組
成物の厚みは 0.1μmから50μmであることが好まし
い。以上のような種々の条件を採用することによって、
いかなる色についても充分に発色し、鮮明な画像を得る
ことができる。
【0012】本発明においては、先に述べたような優れ
た性状を有するインクまたはトナー受容層を構成せしめ
る樹脂組成物の主要成分として1,2−ポリブタジエン
を用いる限りにおいて、インクまたはトナー中の添加物
及び色素を充分に吸収し、透明性を失わずかつ充分な発
色効果が得られる。
【0013】本発明において使用する1,2−ポリブタ
ジエンとしては、1,2結合を80%以上含むものであ
れば、如何なる物でも差し支えないが、重量平均分子量
が10,000以下のものでは、商品としてのフィルム
表面の特性を向上させるために、熱ラジカル、光ラジカ
ルによる付加反応、硬化剤との縮合反応または開環反応
等による3次元化架橋反応を通じて塗膜の適切な硬化を
促進し、特に表面粘着性の低下、平滑性の向上等を達成
させる必要がある。
【0014】1,2結合を80重量%以上含みかつ重量
平均分子量10,000以上のものの内、好ましい代表
的なものとしては、日本合成ゴム株式会社から成形加工
用またはフィルム製造用として市販されている商品名
「JSR RB820」または「JSR RB830」
の如き1,2−ポリブタジエンが挙げられ、1,2結合
を90%以上含み、結晶化度が15%から35%で、重
量平均分子量10数万の物が最適である。この1,2−
ポリブタジエンは、プラスチックとゴムの両方の性質を
合わせ持ち、このため優れた柔軟性を有し、かつ透明性
に優れている。更に、このポリブタジエンは、シンジオ
タクチック1,2−結合で高分子となっており、未反応
のビニル基が互い違いにかつ外側向きに存在するため、
このような立体配座を持つビニル基はインクまたはトナ
ー中の添加物の吸収をさらに効果的に促進すると考えら
れる。
【0015】この1,2−ポリブタジエンを塗布する際
の溶剤は、塗布膜の厚みや、使用しようとする印刷方式
または複写方式により適宜選択されるが、一般には、ト
ルエン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、
シクロヘキサノン、酢酸エチル等またはそれらの混合溶
媒を用いることができる。1,2−ポリブタジエンを主
要成分とする樹脂組成物層を透明基材上に設ける手段と
しては、1,2−ポリブタジエンを主要成分とする樹脂
組成物の溶液をロールコーター、エアーナイフコータ
ー、ブレードコーター、ロッドコーターおよびバーコー
ター等の各種コーターにより基材上に塗布し、乾燥また
は硬化させる手段が主として用いられる。本発明におい
ては、1,2−ポリブタジエン以外の樹脂を混合して用
いることができる。この混合樹脂は、塗布膜厚や、要求
されるその他の諸性質、使用しようとする印刷方式また
は複写方式により適宜選択されるが、一般に溶剤に溶け
る樹脂であれば使用することができる。すなわち、エチ
レン/塩化ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、
ポリメタクリル酸エステル、酢酸ビニル/塩化ビニル共
重合体、酢酸ビニル、酢酸ビニル/ビニルアルコール共
重合体、各種ポリエステル樹脂及びシリコーン樹脂等を
使用することができる。本発明においては、上述の樹脂
の他に各種の添加物を使用することができる。例えば、
シリコーン等を添加することで、透明記録シートに剥離
性、滑り性等をを付与することができる。
【0016】またその使用量は、その他の要求特性によ
り変化するが、加えすぎるとインクまたはトナーの添加
物の吸収特性が悪くなるので、一般には、49重量%以
下の適量までを用いることができる。シリコーンまたは
シリコーン樹脂の添加または塗布による表面性状の改善
は、勿論3次元架橋による表面性状の改善と併用するこ
とができる。
【0017】塗布乾燥後に硬化反応を施して、インクま
たはトナー受容層を構成する樹脂組成物の3次元化は次
の例のようにして実現できる。インクまたはトナー受容
層を構成する樹脂組成物の3次元架橋は、塗布用1,2
−ポリブタジエンを主要成分とする樹脂組成物の溶液に
熱または光ラジカル開始剤を加え、塗布乾燥後に加熱ま
たは光照射処理することにより、またラジカル開始剤を
加えまたは加えずして、電子線照射処理することによっ
ても実現される。光増感剤は、これを適宜に添加して3
次元化の効率を高めることができる。
【0018】1,2−ポリブタジエンとスチレン、アク
リル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの如き各種
反応性モノマー及び多価アクリル酸エステルまたは多価
メタクリル酸エステルの如き各種多価反応性モノマーを
加え適宜に反応させることもできる。この場合には、塗
布用1,2−ポリブタジエンを主要成分とする樹脂組成
物の溶液にラジカル開始剤及び各種反応性モノマーまた
は各種反応性多価モノマーを加え、塗布乾燥後に加熱処
理することで実現される。
【0019】特に、重量平均分子量が10,000以下
の1,2−ポリブタジエンを主要成分とする樹脂組成物
をインクまたはトナー受容層とする透明記録シートにお
いては、商品としてのフィルム表面の特性、特に非粘着
性を向上させるために、インクまたはトナー受容層の樹
脂組成物を3次元化架橋させることによって塗膜の適切
な硬化を促進し、表面粘着性の低下、平滑性の向上等を
達成させる必要がある。
【0020】該樹脂組成物の3次元化架橋の方法として
は、ラジカル付加反応による3次元化と、縮合反応また
は開環付加反応等の化学反応による3次元化とがある。
【0021】前者の場合、1,2−ポリブタジエンは、
そのままでもよいが、ラジカル付加反応性を高めるため
に例えば、アクリル基、メタクリル基のような重合性基
を導入することができるが、この場合、1,2−ポリブ
タジエンの末端に予め水酸基を導入しておき、アクリル
酸またはメタクリル酸等重合性の酸のエステルとするこ
とにより達成される。架橋を高める他の方法として重合
反応性を有するモノマー例えば、スチレン、スチレン誘
導体、アクリル酸誘導体、メタクリル酸誘導体またはマ
レイン酸誘導体等を添加することもできる。
【0022】更に、後者の場合、1,2−ポリブタジエ
ンには、その一方の成分として、例えばイソシアネート
基、エポキシ基のような反応性基を導入した1,2−ポ
リブタジエンと該反応性基と反応して3次元架橋を形成
することのできる例えば、水酸基、アミノ基、カルボキ
ル基のような活性基を導入した1,2−ポリブタジエン
とを反応させることにより、または適量の前記のような
反応性基または活性基を2個以上有する硬化剤を適量添
加して反応させることにより、3次元化架橋が達成され
る。尚、1,2−ポリブタジエンの末端への水酸基、ア
ミノ基またはカルボキシル基の導入は、リビング 1,
2−ポリブタジエンのアニオン端にエチレンオキシド、
エチレンイミンまたは二酸化炭素を反応させることによ
り容易に達成される。
【0023】前述の化学反応による3次元化の場合も含
め、反応性架橋剤、反応性モノマーあるいは重合開始剤
のごとき添加物の添加量も目的とする種々の要求特性に
より変化するが、加えすぎるとインクまたはトナーの添
加物の吸収特性が悪くなるので、一般には、49重量%
以下の適量までを用いるべきである。
【0024】以下に実施例を示すが本発明による透明記
録シートは種々の印刷方式及複写方式に対して適応が可
能である。
【0025】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明は、これらに
よって限定されるものではない。また対比のため比較例
を示した。実施例または比較例中に部と示している場合
は、すべて重量部である。
【0026】実施例1 1,2−ポリブタジエンJSR RB820(日本合成
ゴム株式会社製品、以下同じ。)100部、ジクミルパ
ーオキシド(ナカライテスク株式会社製品、以下同
じ。)1部及びトルエンからなる固形分約10%のコー
ト液を調製し、ポリエチレンテレフタレートフィルム
メリネックス539厚さ100μm(インペリアル ケ
ミカル インダストリーズ ピーエルシー[以下ICI
と略]製品、メリネックスはICIの登録商標)に、バ
ーコーターにより乾燥時の膜の厚みが5μmになるよう
に塗布し乾燥した後、120℃の熱風乾燥器内に30分
間放置することにより硬化させ、透明記録シートを得
た。
【0027】実施例2 1,2−ポリブタジエンJSR RB830(日本合成
ゴム株式会社製品、以下同じ。)90部、ジクミルパー
オキシド1部、トリメチロールプロパントリアクリレー
トM309(東亜合成化学工業株式会社製品、以下同
じ。)10部及びトルエンからなる固形分約10%のコ
ート液を調製し、ポリエチレンテレフタレートフィルム
メリネックス539(厚さ100μm)に、バーコー
ターにより乾燥時の膜の厚みが5μmになるように塗布
し乾燥した後、120℃の熱風乾燥器内に30分間放置
することにより硬化させ、透明記録シートを得た。
【0028】実施例3 1,2−ポリブタジエンJSR RB820 90部、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(ナカライテス
ク株式会社製品)1部,ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレートM−400(東亜合成化学工業株式会社製
品)10部及びトルエンからなる固形分約10%のコー
ト液を調製し、ポリエチレンテレフタレートフィルム
メリネックス539(厚さ100μm)に、バーコータ
ーにより乾燥時の膜の厚みが5μmになるように塗布し
乾燥した後、90℃の熱風乾燥器内に30分間放置する
ことにより硬化させ、透明記録シートを得た。
【0029】実施例4 1,2−ポリブタジエンJSR RB830及びトルエ
ンからなる固形分約10%のコート液を調製し、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム メリネックス539
(厚さ100μm)に、バーコーターにより乾燥時の膜
の厚みが5μmになるように塗布し乾燥した後、90℃
の熱風乾燥器内に30分間放置することにより乾燥さ
せ、透明記録シートを得た。
【0030】実施例5 1,2−ポリブタジエンJSR RB830 630
部、塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体VYHH(ユニ
オンカーバイド社製品、以下同じ。)300部、ジクミ
ルパーオキシド9部、トリメチロールプロパントリアク
リレートM30970部及びトルエン/2−ブタノン1
対1混合溶剤からなる固形分約10%のコート液を調製
し、ポリエチレンテレフタレートフィルム メリネック
ス539(厚さ100μm)に、バーコーターにより乾
燥時の膜の厚みが5μmになるように塗布し乾燥した
後、120℃の熱風乾燥器内に30分間放置することに
より硬化させ、透明記録シートを得た。
【0031】実施例6 1,2−ポリブタジエンB−3000(日本曹達株式会
社製品:重量平均分子量約3000、以下同じ。)98
部、ジクミルパーオキシド2部、2−ブタノンからなる
固形分約10%のコート液を調製し、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム メリネックス539(厚さ100
μm)に、バーコーターにより乾燥時の膜の厚みが5μ
mになるように塗布し乾燥した後、窒素気流中140℃
の熱風乾燥器内に30分間放置することにより硬化さ
せ、透明記録シートを得た。
【0032】実施例7 1,2−ポリブタジエンB−3000 88部、スチレ
ン(ナカライテスク株式会社製品)10部、ジクミルパ
ーオキシド2部、2−ブタノンからなる固形分約10%
のコート液を調製し、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム メリネックス539(厚さ100μm)に、バー
コーターにより乾燥時の膜の厚みが5μmになるように
塗布し乾燥した後、窒素気流中140℃の熱風乾燥器内
に30分間放置することにより硬化させ、透明記録シー
トを得た。
【0033】実施例8 α,ω−1,2−ポリブタジエングリコールG−100
0(日本曹達株式会社製品:重量平均分子量約100
0、以下同じ。)93部、3官能のポリイソシアネート
化合物 コロネートL(日本ポリウレタン工業株式会社
製品)7部、酢酸エチルからなる固形分約10%のコー
ト液を調製し、ポリエチレンテレフタレートフィルム
メリネックス539(厚さ100μm)に、バーコータ
ーにより乾燥時の膜の厚みが5μmになるように塗布し
乾燥した後、110℃の熱風乾燥器内に30分間放置す
ることにより硬化させ、透明記録シートを得た。
【0034】比較例1 学習研究社製のPPC用クリアシートをそのまま用い
た。
【0035】比較例2 コクヨ株式会社製OHPフィルム VF−1をそのまま
用いた。
【0036】比較例3 塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体VYHH100部と
2−ブタノンからなる固形分約10%のコート液を調製
し、ポリエチレンテレフタレートフィルム メリネック
ス539(厚さ100μm)に、バーコーターにより乾
燥時の膜の厚みが5μmになるように塗布し、120℃
の熱風乾燥器内に30分間放置することにより乾燥さ
せ、透明記録シートを得た。
【0037】比較例4 エチレンと酢酸ビニルの共重合体V601S(三菱油化
株式会社製品)100部とトルエンからなる固形分約1
0%のコート液を調製し、ポリエチレンテレフタレート
フィルム メリネックス539(厚さ100μm)に、
バーコーターにより乾燥時の膜の厚みが5μmになるよ
うに塗布し、120℃の熱風乾燥器内に30分間放置す
ることにより乾燥させ、透明記録シートを得た。
【0038】
【試験例】各実施例および比較例で得られた透明記録シ
ートに付き、曇化度(ヘーズ)並びに画像鮮明性及び着
色再現性について、次の評価方法によって評価し、結果
を表1に示した。
【0039】画像形成方法 リコー株式会社製のカラー複写機 RICOH ART
AGE5330を用いてカラー複写を行った。
【0040】曇化度(ヘーズ)試験方法 の方法でカラー複写を行い、複写によって得られた画
像の周辺部におけるトナー添加物の噴出しみ出し等によ
る曇りを顕微鏡(100倍)を用いて、曇化度(ヘー
ズ)の高い順に0:不良、1:普通、2:良、3:最良
の四段階評価基準により評価した。最良とは、曇化度
(ヘーズ)を殆ど認知できない状態をいう。 画像鮮明性及び着色再現性試験方法 の方法でカラー複写を行い、複写によって得られた画
像を顕微鏡(100倍)を用いて観察し、画面の均一
性、不均一性を、不均一から均一の順に、0:不良、
1:普通、2:良、3:最良の四段階評価基準により評
価した。最良とは、均一であり、複写ムラが殆ど認知で
きない状態をいう。
【0041】
【0042】各実施例及び比較例において得られた透明
記録シートの、複写後について評価した結果は、表1に
示すとおりであった。本発明の透明記録シートを用いた
場合は、いずれも曇化度(ヘーズ)は、最良であり、曇
化を認めることができなかった。また、画像鮮明性及び
着色再現性を示す画面の均一性も、低温乾燥した1例を
除き複写ムラを認知できない、最良の結果を得た。これ
に対し、1,2−ポリブタジエンを全く用いない各比較
例においては、曇化度(ヘーズ)並びに画面の均一性の
何れも、不良ないし良であり、最良のものを得ることが
できなかった。
【0043】
【発明の効果】フルカラー化の進展に伴い、インク又は
トナー中に多種類かつ大量の添加物が添加されてきてお
り、そのため透明記録シートのインクまたはトナー転写
部周辺の透明部分を汚染し、曇化現象を生じさせている
ため、これら透明記録シートの性能並びに品位は、相対
的に低下してきている。
【0044】本発明によれば、これらの添加物が透明記
録シートの透明部分の表面に付着した場合、これら透明
記録シートを汚染し曇化を起こすことのないように付着
した種々の添加物を、インクまたはトナー受容層の樹脂
組成物の内部に拡散させ透明性を害さない形で保持する
ようにすることにより、シートの透明性を維持し曇化現
象を防止することができた。
【0045】本発明は、この曇化防止の長所を保持しつ
つ、表面活性化に伴う、粘着性の欠点を抑制しているの
で、高い実用性と、優れた透明性、画像鮮明性及び着色
再現性を有する透明記録シートである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基材上にインクまたはトナー受容
    層を設けた記録シートにおいて、該受容層を構成する樹
    脂組成物中に、1,2結合を80%以上含みかつ重量平
    均分子量が,10,000以上の1,2−ポリブタジエ
    ンを主要成分として含有せしめることを特徴とする透明
    記録シート。
  2. 【請求項2】 透明な基材上にインクまたはトナー受容
    層を設けた記録シートにおいて、該受容層を構成する樹
    脂組成物中に、分子量は特に限定されないが、1,2結
    合を80%以上含む1,2−ポリブタジエンを主要成分
    として含有せしめ、かつ該1,2−ポリブタジエンを3
    次元化せしめて成ることを特徴とする透明記録シート。
JP17561191A 1991-07-16 1991-07-16 透明記録シート Pending JPH0516574A (ja)

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JP17561191A JPH0516574A (ja) 1991-07-16 1991-07-16 透明記録シート

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JP17561191A JPH0516574A (ja) 1991-07-16 1991-07-16 透明記録シート

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5598291A (en) * 1993-09-24 1997-01-28 Ebara Corporation Polygon mirror mounting structure
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