JP3829448B2 - インクジェット記録シート及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性インクを使用するインクジェットプリンター用の記録シートに関し、耐水性に優れ、かつインク乾燥性、画質などにも優れ、さらに透明性が必要とされるOHPシートに適したインクジェット記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピューターなどの出力用として、ワイヤードット記録方式、感熱発色記録方式、溶融熱転写記録方式、昇華記録方式、電子写真方式、インクジェット記録方式などの種々の方式が開発されている。この中でインクジェット記録方式は、記録用シートとして普通紙を使用できること、ランニングコストが安価なこと、ハードウェアがコンパクトで安価なことから、パーソナルユーズに適した記録方式として認知されている。さらに近年、フルカラー化及び高解像度化が達成されたことによりカラー画像の手軽な出力手段としても注目され、広く普及しつつある。
【0003】
オーバーヘッドプロジェクター(以下OHPと略す)は会議、講演会などに広く使用されるが、近年OHPにおいてもカラー表示の要望が強く、このため、OHP用のインクジェット記録シートが検討されている。
OHP用のインクジェット記録シートはポリエチレンテレフタレートなどの透明フィルムに透明なインク受容層を設けたものが使用される。インクジェット記録方式では、染料、有機溶媒、添加剤等を水に溶解したインクが使用されるため、OHP用の記録シートは透明フィルムにポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、水溶性セルロース誘導体、ゼラチンなどの水溶性高分子によるインク受容層を設けたものが多く、かつ実際に市販されている。
【0004】
インク受容層に要求される性質としては、精細な文字又は画像を再現できること、画像の色濃度が高くかつ色調に偏りがないこと、印字後素早く乾燥すること、印字した画像が保存期間中に劣化しないこと、積層状態で保存してもブロッキングを生じないことなどが要求される。
【0005】
また、高湿度条件で粘着性が生じたり、水と接触した場合に印字面が溶解してしまったり、印字された文字や画像が滲んだりしないように耐水性が高いことも必要である。この耐水性をインク受容層に付与することはかなり困難な課題であって、上記した水溶性高分子によるインク受容層は、元来水溶性であるから、耐水性は全くない。耐水性を高めるために架橋剤を用いて水溶性高分子を架橋することは一般的に行われている技術である。しかし本発明者らの検討結果によれば、水溶性高分子を架橋して水に不溶とすることによって、耐水性を付与しようと試みても、インクを吸収しなくなって画質が極端に悪化する傾向があることがわかった。画質を保つためには架橋を弱くする必要があり、その結果、耐水性は不十分なものとなった。この現象はどのような架橋剤を用いようとも同様の結果であった。
【0006】
架橋によらずにインク受容層に耐水性を付与する方法もいくつか提案されている。例えば特開昭57−102391号公報では、親水性高分子と親油性高分子を混合する方法が提案されているが、親水性高分子と親油性高分子が相溶しにくいためにインク受容層の透明性が悪くなるという問題がある。また特公平5−23597号公報ではポリビニルアセタールからなることを特徴とするインクジェット記録シート用樹脂が開示されている。この方法では、同一の高分子鎖の中に、親水性の官能基と親油性の官能基が導入されているため、特開昭57−102391号公報の場合のような相溶性の問題はなく、透明でありかつ耐水性が高いインク受容層が得られるという特徴がある。しかしこのインクジェット用樹脂は水溶性ではないため、水と有機溶媒の混合物に溶解して塗工しなければならないという欠点があり、またインクの乾燥時間が比較的長いという問題もある。
【0007】
また電子線や紫外線などの活性エネルギー線を用いる方法も提案されている。例えば特開平1−229685号公報では水溶性樹脂、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及び水を必須成分とする組成物を活性エネルギー線で架橋させた耐水性の高い受容層を有するインクジェット記録シートが提案されている。また特開昭62−94380号公報では光重合性二重結合を有するカチオン系合成樹脂を含む樹脂組成物を活性エネルギー線で硬化させた受容層を設けたインクジェット記録シートが開示されている。さらに特開平1−286886号公報では電離放射線硬化型の親水性モノマー又は/及び親水性オリゴマーの溶液を溶媒を含んだ状態で電離放射線を照射することにより硬化させた受容層を有するインクジェット記録シートが示されている。これらの従来技術に共通することは活性エネルギー線によりラジカル重合する二重結合を含む組成物を基材シートに塗工後、活性エネルギー線を照射して重合及び架橋を行って受容層を形成するものである。確かにこれらの方法では耐水性に富む受容層が得られるが、インクジェットプリンターで印字した場合の画質が劣るという欠点がある。その理由としては架橋密度が高くなりやすいこと、及び重合時間が短いために高分子量のポリマーが生成しにくいためと推定される。
【0008】
二重結合を含まない樹脂組成物を活性エネルギー線で照射して架橋することにより、耐水性の高い受容層を形成する試みも知られている。例えば特開平7−81211号公報では水溶性ポリマーのみを含む溶液を基材シートに塗工し乾燥後、電子線を照射して受容層を形成する実施例が含まれている。しかしながら本発明者等の検討結果では10Mrad程度の少ない電子線照射量で架橋し、水不溶性となる水溶性樹脂はごく種類が限られていること、十分に架橋を行う場合にはラジカル反応性の親水性モノマーを併せて用いたり、水溶性ポリマー中にラジカル反応性不飽和基を導入する必要があることがわかった。
また特開平8−267905号公報には基材シート上にポリビニルピロリドンと水性電子線硬化型化合物を主成分とする電子線硬化した内層を設け、その上にポリアルキレンオキシド系水溶性高分子の水溶液を塗工後、乾燥しないうちに電子線を照射し乾燥させて外層を設けた二層構成の受容層が含まれている。この方法では耐水性が高く、画質が良好なインクジェット記録シートが得られるものの、塗工と電子線照射を2回行わなければならず生産性が低いという欠点がある。
また、ポリアルキレンオキシドは画像の「にじみ」という問題もある。
【0009】
本発明者等は特願平9−324363においてラジカル重合性の不飽和結合を有さず、かつ水溶液に電子線を照射することによりハイドロゲルを形成する水溶性樹脂を主成分として含有する水性組成物を基材シートに塗布し、次いで電子線を照射してハイドロゲルを形成させたのち乾燥させてなるインク受容層を有することを特徴とするインクジェット記録シートを提案している。この方法では高い耐水性が得られるが、インク吐出量が増えている最近のインクジェットプリンターでは画質とインクの乾燥時間の更なる改良が望ましかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、水性インクを使用するインクジェットプリンター用の記録シートにおいて、特願平9−324363をさらに改良することによって従来技術が有している欠点を改善し、耐水性に優れ、かつインク乾燥性、画質などにも優れ、さらに透明性が必要とされるOHPシートに適したインクジェット記録シートを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため下記の構成を採用する。即ち、本発明の第1の発明は「ポリアルキレンオキサイドと相溶性が高く、ラジカル重合性の不飽和結合を有さない水溶性樹脂として、カチオン性ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニルピロリドン、カチオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性メチルセルロース、カチオン性ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン及びこれらの水溶性誘導体から選ばれる単独または二種類以上の混合物と、ポリアルキレンオキサイドとの混合物を主成分として含有する水性組成物を基材シートに塗布し、次いで電子線を照射してハイドロゲルを形成させたのち乾燥させることを特徴とするインクジェット記録シートの製造方法」である。
【0013】
また、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に記載の方法により製造され、かつ、基材シートが透明であるインクジェット記録シートである。
【0014】
本発明者らはインクジェット記録シートの画質とインク乾燥時間を改良することを種々検討したところ、大部分の水溶性樹脂はインク吐出量が多い最近のインクジェットプリンターでは画質やインク乾燥性が不十分であったが、ポリアルキレンオキサイドは良好な画質と十分なインク乾燥性を達成できることがわかった。しかし、ポリアルキレンオキサイドは印字された画像が経時的に滲むという重大な欠点があり、また球晶が生成する性質があるので受容層の透明度が低く、OHPシートには向かなかった。ポリアルキレンオキサイドのこのような欠点を改善するために各種の水溶性樹脂を混合しても、ポリアルキレンオキサイドは他の水溶性樹脂との相溶性が悪く、透明度が著しく低い受容層しか得られない場合が多かった。しかし、ポリアルキレンオキサイドと相溶性が高い特定の樹脂が存在すること、かつその水溶性樹脂が、ラジカル重合性の不飽和結合を有さずかつ水溶液に電子線を照射することによりハイドロゲルを形成できる場合には、該水溶性樹脂とポリアルキレンオキサイドの混合物を主成分とする水性組成物を基材シートに塗布し、ついで電子線を照射してハイドロゲルとさせた後、乾燥してインク受容層とすると上記したポリアルキレンオキサイドの欠点がなく、耐水性に優れ、かつ良好な画質と十分なインク乾燥性を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に使用される水溶性樹脂は、ポリアルキレンオキサイドと相溶性が高く、ラジカル重合性の不飽和結合を有さない水溶性樹脂である。
当該水溶性樹脂は、単独でその水溶液に電子線を照射した時にハイドロゲルを形成することが望ましいが、そうでなくても、ポリアルキレンオキサイドとの混合水溶液に電子線照射した時にハイドロゲルを形成するものであれば良い。
水溶性樹脂水溶液に電子線を照射したときにハイドロゲルを形成するか、形成しないかは分子構造によって決まるものと思われるが、現在のところ規則は見いだされていない。
【0016】
また本発明では水溶性樹脂とポリアルキレンオキサイドを水溶液状態で混合したときに均一な溶液となることが必要であるが、ポリアルキレンオキサイドと他の水溶性樹脂の相溶性に関しても明確な規則性は見出されていない。しかし概して、水溶性樹脂のイオン性が高いとポリアルキレンオキサイドとの相溶性が高い傾向にあり、水溶性樹脂の種類毎に異なるので厳密に規定することは出来ないが、混合される水溶性樹脂のイオン性に関しても、低すぎるとポリアルキレンオキサイドとの相溶性が悪化するため好ましくない。
【0017】
好ましい水溶性樹脂の例としてカチオン性ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニルピロリドン、カチオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性メチルセルロース、カチオン性ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン及びこれらの水溶性誘導体が挙げられる。これらの水溶性樹脂を単独であるいは二種類以上でポリアルキレンオキサイドと混合使用することができる。
【0018】
これらの樹脂の中でカチオン性の樹脂はインク中の染料の定着能力が大きいためインク乾燥性、耐水性の面で有利であり、さらにカチオン性ポリビニルアルコールは、インク吸収性も良好であるため本発明に好適に用いられる。カチオン性ポリビニルアルコールのけん化度は70モル%以上が適しており、カチオン性基の含有量は全モノマー当たり0.05〜40モル%が好ましく、更に好ましくは0.1〜20モル%が適している。
【0019】
上記の水溶性樹脂の水溶性誘導体は特に限定するものではないが、各種のモノマーが共重合やグラフト重合された誘導体や、樹脂が有している水酸基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基を例えばエーテル化、エステル化、アミド化、アセタール化して得られる誘導体、及び架橋剤により部分的に架橋された誘導体などを例示することができる。
【0020】
上記の水溶性樹脂の好ましい分子量は高分子の種類毎に異なるので一概にいえないが、例えば1万〜100万である。
【0021】
例として挙げた水溶性樹脂の他に、ポリアクリル酸ナトリウムの如きアニオン性樹脂の中にも、ポリアルキレンオキサイドと相溶性が高く、ラジカル重合性の不飽和結合を有さず、かつポリアルキレンオキサイドとの混合水溶液に電子線を照射することによりハイドロゲルを形成する水溶性樹脂という条件を満たすものが存在する。しかし、これらアニオン性樹脂は、酸性染料もしくは直接染料で構成されているインクジェットプリンター用インクの定着能力に欠けるため、インク受容層の主成分としてはあまり適当ではない。
【0022】
ポリアルキレンオキサイドとしてはポリエチレンオキサイドが好ましい。分子量は2万〜200万が好ましく、さらに好ましくは10万〜100万である。分子量が小さ過ぎると、インクジェット受容層の耐水性が劣る傾向にあり、また球晶が大きく成長しやすいので、受容層の透明度が低下すると共に光沢も劣る傾向がある。逆に分子量が高過ぎる場合には水溶液の粘度が著しく高いので塗工が困難になるという問題点がある。
【0023】
ポリアルキレンオキサイドと相溶性が高く、ラジカル重合性の不飽和結合を有さず、かつ、ポリアルキレンオキサイドとの混合水溶液に電子線を照射することによりハイドロゲルを形成する水溶性樹脂(以下、本発明の特定水溶性樹脂と略すこともある)と、ポリアルキレンオキサイドの割合は、重量比でポリアルキレンオキサイド:前記水溶性樹脂=5:95〜60:40が適当である。ポリアルキレンオキサイドの割合が5%より小さい場合には画質およびインク乾燥時間の改善効果が小さく、60%以上になるとインク吐出量の多い最近のインクジェットプリンターに対してはポリアルキレンオキサイドの欠点である経時的に画像がにじむ現象が現れてくるため不適である。
【0024】
ポリアルキレンオキサイドと相溶性が高く、ラジカル重合性の不飽和結合を有さない水溶性樹脂と、ポリアルキレンオキサイドの混合物を主成分として含有する水性組成物には必要に応じ、各成分の相溶性を阻害しない範囲内で、各種の補助材料を添加することができる。例えばインク中の染料を不溶化して、インク受容層に定着させる目的で各種のカチオン性物質、例えばカチオン性樹脂やアルミナゾルなどを配合することは特に好ましい。また、消泡剤を混合して塗工時の作業性を向上したり、プラスチックフィルムの濡れ性を良くして均一なインク受容層を得るために界面活性剤を配合することもできるし、シートのブロッキング防止やプリンターの通紙性向上のため、デンプンや合成樹脂粒子を混合しても良い。
【0025】
さらには、透明性を損なわない微細粒子、例えばコロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、エマルジョン、ラテックスを混合することもできるし、OHPシートを目的とせず、インク受容層が透明でなくても差し支えない場合には、各種の無機または有機の填料または顔料を配合しても良い。例えば、シリカ、アルミナ、水酸化アルミナ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ゼオライト、酸化亜鉛、硫酸バリウムなどが例示される。これらによりインク吸収性を更に優れたものとしたり、表面の光沢を調整することができる。
【0026】
基材シートとしては、OHPシート等の光透過性記録媒体として用いる態様では、透明性が優れているプラスチックフィルムを用いることが望ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリイミド、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルムが例示できる。
【0027】
またOHPシートを目的としない記録媒体では基材シートとしては上質紙、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、合成樹脂ラミネート紙、金属蒸着紙、合成紙、白色フィルム等の不透明基材も使用することができる。この場合、本発明による記録層は透明度が高いため高い色濃度を示し、かつ転写やキャストなどの手段を用いなくても光沢に優れたインクジェット用記録シートを得ることができる。
【0028】
これらの基材シートはその表面に形成するインク受容層との接着力が不十分な場合には下引き層を施したり、コロナ放電処理などの各種の易接着処理を施すことができる。
基材シートの厚さはプリンターの通紙性を考慮すると50〜500μmが好ましい。
【0029】
塗工方法としては公知の塗布手段、例えばバーコーティング法、ロールコーティング法、ブレードコーティング法、エアーナイフコーティング法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、カーテンコーティング法などを用いることができる。
【0030】
塗布量は乾燥後の重量として1〜50g/m2程度が望ましく、さらに好ましくは3〜20g/m2程度である。ここで1g/m2より少ないとインクの吸収が不十分となりやすく、50g/m2以上になるとカールが発生しやすくなるし、コストもかさむので望ましくない。
【0031】
電子線の照射方式としては、例えばスキャニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビーム方式などが採用され、電子線を照射する際の加速電圧は100〜300kV程度が適当である。電子線の照射量は0.1〜20Mrad程度の範囲で調節するのが好ましい。0.1Mrad未満ではハイドロゲルを形成するのに不十分であり、20Mradを越えるような照射は水溶性樹脂の着色や基材の劣化をもたらす恐れがあるため好ましくない。
【0032】
本発明においてはポリアルキレンオキサイドと本発明の特定水溶性樹脂の混合物を含有する水溶液を基材シートに塗布し、次いで電子線を照射する。電子線の作用により水溶性樹脂の架橋反応が起こり、流動性の無いゼリー状の状態、すなわちハイドロゲルとなる。このハイドロゲルを乾燥することにより耐水性が高く、且つ画質に優れたインク受容層が得られる。
【0033】
電子線照射時のポリアルキレンオキサイドと本発明の特定水溶性樹脂の混合物濃度は重要であって2〜50重量%が適当であり、さらに好ましくは3〜30重量%である。ハイドロゲルが形成されるためには混合された水溶性樹脂の分子が互いに接触していることが必要条件であるので、濃度が高いほど、または分子量が高いほど高分子鎖の重なり度合いが増えるのでハイドロゲルを形成しやすい。濃度が2重量%未満であると非常に高分子量の水溶性樹脂でないとハイドロゲルを形成しにくいし、たとえハイドロゲルが形成されたとしても、インク吸収に必要な塗布量を得るためには多量の水溶性樹脂水溶液を塗布し、かつ多量の水を蒸発させなければならないので現実的ではない。逆に濃度が高いと本発明の効果が小さくなり画質が悪化する恐れもある。
【0034】
本発明によって耐水性に優れ、かつインク乾燥性、画質にも優れたインク受容層が得られる原理は以下のように考えられる。水溶性高分子をインク受容層とした場合に耐水性を高めるため、架橋剤を混合し、加熱して架橋することで耐水性を高めることは一般的な技術であるが、インクを吸収しなくなって画質が極端に悪化する傾向があることは前述した通りである。このような現象は水溶性高分子の架橋剤による架橋反応が水分のない乾燥した塗膜中で起こることに原因があると推定している。架橋剤の反応は高温でないと、事実上起こらないため、水溶性高分子と架橋剤の混合水溶液を基材シートに塗工し、次いで高温のドライヤーを通すことによって、水分を蒸発させ、次いで架橋反応を行わせる。水溶液中では高分子は広がった分子形態をしているが、水分のない乾燥した状態では高分子は収縮した分子形態をとり、それが複雑に絡み合い、高分子の種類によっては部分的に結晶化している。乾燥した状態で架橋することは、収縮し、絡み合い、部分的に結晶化した状態をいわば“固定”することであり、水と接触しても広がった分子形態に戻ることができないので水性インクを吸収できず、画質が悪化する。
【0035】
それに対し、本発明の好ましい態様では、高分子鎖が広がった水溶液状態で架橋が起こるため、水溶液状態の分子形態が“固定”され、乾燥後に水と接触すると元の水溶液状態の分子形態に戻ろうとして、水を素早く吸収することができる。即ち、本発明によるインク受容層は通常の架橋剤による架橋とは網目構造が異なるものと推定される。
【0036】
さらに本発明では水溶性高分子としてポリアルキレンオキサイドと相溶性の高い特定の水溶性樹脂とポリアルキレンオキサイドの混合物を主成分として用いているので、電子線照射によって特定の水溶性樹脂同志の架橋結合とポリアルキレンオキサイド同志の架橋結合ばかりでなく、特定の水溶性樹脂とポリアルキレンオキサイド間の架橋結合も起こっていると考えられる。水溶液状態で電子線を照射することにより、水溶性樹脂とポリアルキレンオキサイドは一体化していることが考えられるので、乾燥してもポリアルキレンオキサイドは相分離することも、球晶を形成することもできなくなり、透明度が高い受容層が得られるものと推定される。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、本実施例で表示する%は重量パーセントを意味する。
【0038】
<実施例1>
200ミリリットルビーカーに水85gを入れ、分子量15〜40万のポリエチレンオキサイド(住友精化(株)製PEO−1)15gを加えて室温でゆっくり撹拌して完全に溶解させ、15%水溶液を得た。次に、200ミリリットルビーカーに水85gを入れ、けん化度86.0〜91.0モル%、重合度1800のカチオン性ポリビニルアルコール((株)クラレ製CM−318)15gを加え、室温でゆっくり撹拌して完全に溶解させて、濃度15%の水溶液とした。
200ミリリットルビーカーに前記のポリエチレンオキサイド水溶液20gとカチオン性ポリビニルアルコール水溶液80gを入れ、素早く撹拌して完全に混合し、ポリエチレンオキサイドとカチオン性ポリビニルアルコールの混合割合が20:80で合計濃度15%の混合水溶液を用意した。この混合水溶液をスライドガラスに一滴とり、光学顕微鏡で透過光にて倍率100倍で観察したところ均一な溶液であった。
【0039】
厚さ100μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム((株)東レ製ルミラー100−Q80D)上にこの樹脂混合水溶液を乾燥重量で10g/m2になるようにバー塗工した。これを直ちに電子線照射装置(ESI社製エレクトロカーテン)により加速電圧175kV、照射線量5Mradの電子線を照射した。照射後の塗工面に触ったところ樹脂混合水溶液はゼリー状の固体となっておりハイドロゲルとなったことがわかった。これを130℃の温度で乾燥して、インクジェット記録用シートを得た。
このインクジェット記録用シートの耐水性、画質、乾燥性及びヘイズを以下に示す方法で試験し、結果を表1に示した。
【0040】
受容層の耐水強度、画質、及びインク乾燥性の試験法
<受容層の耐水強度>
試験用シートの表面に水を1ml滴下し、指で強くこすって塗膜が剥がれて基材シート表面が露出するまでの時間を測定し、次の5段階に評価した。
5点: 5分以上
4点: 2分以上5分未満
3点: 10秒以上2分未満
2点: 10秒未満
1点: 水溶性
【0041】
<画質>
試験用シートにインクジェットプリンター(EPSON製、PM−700C)でシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの各色でベタ印字(専用OHPシート印刷モード)を行って印字濃度の均一性を目視で次の5段階に評価した。
5点: ほぼ均一である
4点: 小さい濃度ムラがあるのみ
3点: 中位の濃度ムラがある
2点: 大きな濃度ムラがある
1点: インクをはじく
【0042】
<インク乾燥性>
試験用シートにインクジェットプリンター(EPSON製、PM−700C)でシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの各色でベタ印字(専用OHPシート印刷モード)を行い、PPC用紙を手で押し当てて、インクの転写の有無を調べ、転写が無くなるまでの時間を測定し、各色の平均値を計算して、次の5段階に評価した。
5点: 1分未満
4点: 1分以上3分未満
3点: 3分以上5分未満
2点: 5分以上10分未満
1点: 10分以上
【0043】
<ヘイズ>
試験用シートのヘイズを透過率計(村上カラーリサーチラボラトリー製、HR−100)でC光により測定して調べた(JIS規格K7105)。
【0044】
<実施例2>
200ミリリットルビーカーにカチオン性ポリビニルピロリドン20%水溶液(ビーエーエスエフジャパン(株)製Luviquat HM 552、分子量80万、ビニルイミダゾリウムメトクロライド・ビニルピロリドン共重合体)75gに水25gを入れ、室温でゆっくり撹拌して濃度15%に希釈した。
200ミリリットルビーカーに実施例1で使用した分子量15〜40万のポリエチレンオキサイド(住友精化(株)製PEO−1)15%水溶液30gと前記カチオン性ポリビニルピロリドン水溶液70gを入れ、素早く撹拌して完全に混合し、ポリエチレンオキサイドとカチオン性ポリビニルピロリドンの混合割合が30:70で合計濃度15%の混合水溶液を用意した。この混合水溶液をスライドガラスに一滴とり、光学顕微鏡で透過光にて倍率100倍で観察したところ均一な溶液であった。
厚さ100μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上にこの樹脂混合水溶液を乾燥重量で10g/m2になるようにバー塗工した。直ちに実施例1と同様に加速電圧175kV、照射線量5Mradの電子線を照射した。電子線照射後の樹脂混合水溶液はゼリー状のハイドロゲルとなっていた。これを130℃の温度で乾燥して、インクジェット記録用シートを得た。
このインクジェット記録用シートの耐水性、画質、乾燥性、及びヘイズを試験し、表1に示した。
【0045】
<実施例3>
200ミリリットルビーカーに水93gを入れ、分子量60〜110万のポリエチレンオキサイド(住友精化(株)製PEO−3)7gを加えて室温でゆっくり撹拌して完全に溶解させ、7%水溶液を得た。
200ミリリットルビーカーに前記のポリエチレンオキサイド水溶液40gとカチオン性ポリアクリルアミド(荒川化学工業(株)製ポリストロン619)7%水溶液60gを入れ、素早く撹拌して完全に混合し、ポリエチレンオキサイドとカチオン性ポリアクリルアミドの混合割合が40:60で合計濃度7%の混合水溶液を用意した。この混合水溶液をスライドガラスに一滴とり、光学顕微鏡で透過光にて倍率100倍で観察したところ均一な溶液であった。
厚さ100μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上にこの混合樹脂水溶液を乾燥重量で10g/m2になるようにバー塗工した。直ちに実施例1と同様に加速電圧175kV、照射線量5Mradの電子線を照射した。電子線照射後の混合樹脂水溶液はゼリー状のハイドロゲルとなっていた。これを130℃の温度で乾燥して、インクジェット記録用シートを得た。
このインクジェット記録用シートの耐水性、画質、乾燥性、及びヘイズを試験し、表1に示した。
【0046】
<実施例4>
300ミリリットルビーカーに水65gを入れ、カゼイン(和光純薬工業(株)製)30gを加え、室温でゆっくり20分撹拌した。次に水65gと28%アンモニア水6gを加え、撹拌しながらウォーターバスで70℃に昇温して、完全に溶解するまで撹拌を続けた。完全に溶解してから水34gを追加して、濃度15%の水溶液とした。
200ミリリットルビーカーに実施例1で使用した分子量15〜40万のポリエチレンオキサイド(住友精化(株)製PEO−1)15%水溶液40gと前記カゼイン水溶液60gを入れ、素早く撹拌して完全に混合し、ポリエチレンオキサイドとカゼインの混合割合が40:60で合計濃度15%の混合水溶液を用意した。この混合水溶液をスライドガラスに一滴とり、光学顕微鏡で透過光にて倍率100倍で観察したところ均一な溶液であった。
厚さ100μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上にこの混合樹脂水溶液を乾燥重量で10g/m2になるようにバー塗工した。直ちに実施例1と同様に加速電圧175kV、照射線量5Mradの電子線を照射した。電子線照射後の混合樹脂水溶液はゼリー状のハイドロゲルとなっていた。これを130℃の温度で乾燥して、インクジェット記録用シートを得た。
このインクジェット記録用シートの耐水性、画質、乾燥性、及びヘイズを試験し、表1に示した。
【0047】
<比較例1〜4>
実施例1〜4において水溶性樹脂を塗工後、130℃の温度で乾燥してから加速電圧175kV、照射線量5Mradの電子線を照射した試料を作成し、比較例1〜4とした。
このインクジェット記録用シートの耐水性、画質、乾燥性、及びヘイズを以下に示す方法で試験し、結果を表1に示した。
【0048】
<比較例5>
厚さ100μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上に実施例1で使用した分子量15〜40万のポリエチレンオキサイド(住友精化(株)製PEO−1)15%水溶液を乾燥重量で10g/m2になるようにバー塗工した。直ちに加速電圧175kV、照射線量5Mradの電子線を照射した。電子線照射後のポリエチレンオキサイド水溶液はゼリー状のハイドロゲルとなっていた。これを130℃の温度で乾燥して、比較例5のシートを得た。
このインクジェット記録用シートの耐水性、画質、乾燥性、及びヘイズを試験し、表1に示した。
【0049】
<比較例6>
厚さ100μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上に実施例1で使用したけん化度86.0〜91.0モル%、重合度1800のカチオン性ポリビニルアルコール((株)クラレ製CM−318)15%水溶液を乾燥重量で10g/m2になるようにバー塗工した。直ちに加速電圧175kV、照射線量5Mradの電子線を照射した。電子線照射後のカチオン性ポリビニルアルコール水溶液はゼリー状のハイドロゲルとなっていた。これを130℃の温度で乾燥して、比較例6のシートを得た。
このインクジェット記録用シートの耐水性、画質、乾燥性、及びヘイズを試験し、表1に示した。
【0050】
<比較例7>
200ミリリットルビーカーに水85gを入れ、けん化度78.0〜81.0モル%、重合度2000のポリビニルアルコール((株)クラレ製PVA−420)15gを加え、室温でゆっくり撹拌して完全に溶解させ、濃度15%の水溶液とした。
200ミリリットルビーカーに実施例1で使用したポリエチレンオキサイド水溶液20gと前記ポリビニルアルコール水溶液80gを入れ、ポリエチレンオキサイドとポリビニルアルコールの混合割合が20:80で合計濃度15%の混合水溶液を得るため、素早く撹拌したが相分離するため均一溶液にすることはできなかった。
厚さ100μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上にこの混合水溶液を乾燥重量で10g/m2になるようにバー塗工し、直ちに加速電圧175kV、照射線量5Mradの電子線を照射した。電子線照射後の混合樹脂水溶液はゼリー状のハイドロゲルとなってはいたものの、相分離状態はそのまま固定されていた。これを130℃の温度で乾燥して、比較例7とした。
このインクジェット記録用シートの耐水性、画質、乾燥性、及びヘイズを試験し、結果を表1に示した。
【0051】
<比較例8>
実施例1で用いたポリエチレンオキサイドとカチオン性ポリビニルアルコールの混合割合が20:80で合計濃度15%の混合水溶液100gに耐水化剤(架橋剤)として和光純薬工業(株)製グリオキサール溶液(濃度40%)を1.875g(対カチオン性PVA添加率5%)混合し、実施例1と同様に透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥重量で10g/m2になるようにバー塗工した。これを130℃の温度で乾燥すると同時に架橋を行って、比較例8のシートを得た。
このインクジェット記録用シートの耐水性、画質、乾燥性、及びヘイズを以下に示す方法で試験し、結果を表1に示した。
【0052】
【表1】
【0053】
表1の実施例1〜4から明らかなように、ポリアルキレンオキサイドと相溶性の良い水溶性樹脂とポリアルキレンオキサイドを混合し、水溶液を基材シートに塗工後、電子線を照射してハイドロゲルとしたのち、乾燥させた場合には、耐水性が良好なだけでなく、画質及び乾燥性も優れており、インクジェット記録シートとして非常に品質の良いものであった。特に実施例1〜3のようにポリアルキレンオキサイドと混合する水溶性樹脂としてカチオン性樹脂を用いた場合には、カチオン性でない水溶性樹脂を用いた場合(実施例4)よりインク乾燥性が改善され、さらに好ましい品質であった。
【0054】
しかし、実施例1〜4で用いたポリエチレンオキサイドと本発明の特定水溶性樹脂の混合水溶液を塗工、乾燥してから電子線を照射しても、塗膜は水溶性のままであり耐水性は付与されなかった。加えて、乾燥時にポリエチレンオキサイドと特定の水溶性樹脂の相分離が進行するため、シートの透明性は低下した(比較例1〜4)。
一方、ポリエチレンオキサイドやカチオン性ポリビニルアルコールを単独で用いた場合、耐水性は付与されたが、ポリエチレンオキサイド単独では経時的な滲みが発生し(比較例5)、カチオン性ポリビニルアルコール単独では画質及び乾燥性が実施例1〜4に比べ劣った(比較例6)。
ポリアルキレンオキサイドと混合させる水溶性樹脂として、ポリアルキレンオキサイドと相溶性の悪い水溶性樹脂を用いると、塗膜が不均一になるだけでなく相分離のため透明性、光沢、耐水性も著しく低下した(比較例7)。
また、実施例1で用いたポリエチレンオキサイドとカチオン性ポリビニルアルコール混合系において、耐水化剤によってカチオン性ポリビニルアルコールを架橋して、耐水性を高めた場合にも、画質及びインク乾燥性が著しく低下してしまった(比較例8)。
【0055】
【発明の効果】
本発明によるインクジェットプリンター用記録シートは、耐水性に優れ、かつインク乾燥性、画質などにも優れ、さらに透明性にも優れているのでOHPシートに好適であるばかりでなく、広範囲のインクジェット記録用シートに用いることができるものである。
Claims (2)
- ポリアルキレンオキサイドと相溶性が高く、ラジカル重合性の不飽和結合を有さない水溶性樹脂として、カチオン性ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニルピロリドン、カチオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性メチルセルロース、カチオン性ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン及びこれらの水溶性誘導体から選ばれる単独または二種類以上の混合物と、ポリアルキレンオキサイドとの混合物を主成分として含有する水性組成物を基材シートに塗布し、次いで電子線を照射してハイドロゲルを形成させたのち乾燥させることを特徴とするインクジェット記録シートの製造方法。
- 請求項1記載の方法により製造され、かつ、基材シートが透明であるインクジェット記録シート。
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