JPS621024B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は流体噴射式無杼織機の製織方法に関す
るものであり、更に詳しくはオープンエンド糸を
用いて流体噴射式無杼織機で織物を製織する方法
に関するものである。 従来、流体噴射式無杼織機を用いてスパン糸を
打込む方法については種々検討されてきたが、毛
羽の発生、糸切れ、素抜け発生等が多いため、十
分高い能率で織機を稼動させることはむずかしか
つた。その主な原因は毛羽が多いと緯糸の毛羽が
経糸と絡み合つて飛走が妨げられる。 又、紡績糸のｕ％が大きすぎると弱糸部が多発
して糸切れを発生すること、伸度が十分でないた
め、筬打時に緯糸切れが発生すること等である。 本発明者等は、かかる従来技述の欠点を十分検
討し、その対策を検討した結果、本発明に到達し
たものである。 本発明は上記目的達成のため、次の構成を有す
る。 すなわち、オープンエンド紡績糸を用いて流体
噴射式無杼織機で製織するに際し、紡機上りのオ
ープンエンド糸を１回リワインドしてなる糸巻体
を緯糸として供給することを特徴とする製織方法
である。 本発明における流体噴射式無杼織機としては、
空気式、液体式のいずれもが採用できるが、特に
液体式無杼織機を用いる場合に効果がある。本発
明者らは、従来のリング式精紡糸の欠点を詳細に
検討している内に、オープンエンド糸は、ｕ％が
小さく、又、毛羽数も比較的少なくて毛羽の発生
方向に一定の方向性を有することを知得し、これ
を製織に使用することを想い到つたものである。
そこで、オープンエンド糸はまず、オープンエン
ド紡績機で紡出されるとドラムに巻上げられる
が、この工程においては糸がローターから引出さ
れる際、摩擦を受けて毛羽は糸の走行方向と逆向
きの方向性を有するものである。従つて、このド
ラムをそのまま無杼織機の給糸体として使用する
と、緯糸飛走時に毛羽が立つた方向に移動するた
め、毛羽が糸に絡みやすく緯糸のミスピツクが多
発した。又、しごきネツプも多発しＢ反、Ｃ反が
多く発生した。そこで本発明者は紡機上りのドラ
ムを一回リワインドしたドラムを緯糸として給糸
することによりリワインドしたドラムから引出さ
れる糸は糸の引出し方向と逆の向きの方向に毛羽
が形成されることになるため、このリワインドド
ラムを使つて緯糸打込みを行なえば、毛羽先端が
糸飛走方向と逆となるため経糸と毛羽が絡み合う
ことが少なくなり、緯糸のミスピツクが大幅に減
少出来ることを見出したのである。更に本発明で
は逆方向の毛羽に流体が当り飛走作用を向上させ
る効果もある。 更に１回リワインドすることにより毛羽が寝か
せられるため一層絡み合い作用を少なくできる。
又、リワインド時コーンをラージパッケージ化す
ることにより作業能率が大幅に改善できる。 又、オープンエンド糸は伸度も大きくかつｕ％
も小さいため均斉であつて糸切れ、素抜けの発生
が少ないのでリング糸以上の製織効率が得られる
のである。 又、リワインド数は１回でなくとも、３回、５
回と回数を増してもよいが、コストとの関係を考
慮する必要がある。 使用するオープンエンド糸の繊維、番手、撚数
は特に制限はないが、太番手のものが効果は大き
い。 以下実施例について述べる。 実施例 ポリエステル／綿混のリング紡績糸30S、オー
プンエンド糸30Sを用意し、日産ウオータージエ
ツトルームにて製織試験を行なつたところ次の結
果を得た。

【表】 本発明は上記の通りオープンエンド糸の特性と
毛羽方向とを上手に結合させることによつて織物
の品位を維持しながら停台数を減少することが出
来るため、製織効率の改善に寄与しうるものであ
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ オープンエンド紡績糸を用いて流体噴射式無
   杼織機で製織するに際し、紡機上りのオープンエ
   ンド糸を１回リワインドしてなる糸巻体を緯糸と
   して供給することを特徴とする流体噴射式無杼織
   機の製織方法。