JPS602731A - 織機経糸供給方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、織機経糸供給方法に関する。

近年、ステーブル繊維を含む繊維束をドラフトして仮撚
を施したり、トウ又はフィラメント糸をけん切してその
ままが又はドラフトした後仮撚を施して糸にする方法が
、その高速化とラージパッケージ化と相俟っているいろ
と研究されている（特公昭４６−３９１３９号公報）。

そして、この糸は、結束紡績糸と呼ばれており、芯繊維
束とその周囲に旋回結束する結束繊維とよりなる構造を
有するものである。しかして、この結束紡績糸を従来の
リング紡績糸と同様に織機に仕掛けるための経糸として
使用すべく検討したところ、意外な事実が判明した。す
なわち、この結束紡績糸を従来と同じ条件で織機の経糸
として使用するとネップ発生や糸切れなどのトラブルが
惹起されることであった。かかるトラブルの発生は織物
の品位を下げ、また操業効率を下げることになる。

本発明は、結束紡績糸を経糸として用いて織機で製織し
てもなんら糸切れやネップの発生を起さず、ひいては織
物品位を低下させない織機経糸供給方法を提供すること
を目的とする。そのために、本発明は、次のような構成
を有するものである。

すなわち１本発明は、結束紡績糸を偶数回巻返した後経
糸として織機に供給することを特徴とする織機経糸供給
方法である。

以下に１本発明を図にしたがって詳細に説明する。本発
明において結束紡績糸の方間性が後工程での操業性及び
品質に大きく影響し、鋭意研究した結果このことが明ら
かとなった。ここに結束紡績糸の方向性とは、織機への
結束紡績糸の供給方向が精紡機における結束紡績糸の巻
取方向とどのような関係におるかということであり１本
発明では結束紡績糸は偶数回巻返した後織機に提供され
ることが必要である。このことは、次のような現象によ
るものと考察される。すなわち、第１図において繊維束
Ｓは、フロントローラ１に供給され、フロントローラ１
を出て２のところで仮撚作用を受けて結束紡績糸に形成
される。ここで、結束紡績糸の形成時において、結束繊
維３ば、仮撚の加熱時に芯の繊維束４と異なった加熱効
率の加熱作用を受け、つづいて行なわれる解撚作用によ
り芯の繊維束４に巻き付くと考えられる。ところが。

紡糸巻取側（Ａ方向）の反対側（Ｂ方向）の結束繊維は
芯の繊維束との摩擦力、フロントローラ１の把持力等で
拘束を比較的強く受ける。これに反して紡糸巻取側（Ａ
方向）では比較的自由な状態にあるところから結束繊維
の先端毛羽が多く、また結束繊維先端付近の巻付もゆる
やかになり、かつＢ方向すなわち結束繊維の後端側では
後続の結束繊維によって芯の繊維束が緊縛されるという
ことも！！だ、紡糸巻取側の結束繊維の巻付きがゆるや
かになるという傾向を助長する。従って、このような方
向性のある糸を織機に経糸として供給する場合に、結束
紡績糸を紡糸巻取方向に使用すると織機のドロップワイ
ヤ、綜絖、筬等によって結束繊維が片工せられ、＄２図
に示すごとき状部となる。その結果、毛羽立ち状になっ
たり、ネップ状になったりして、糸切れ、テンション変
動、布品位の低下が惹起される。また、前記結束繊維の
しごきによる片よせにより芯繊維束の結束が部分的に疏
になるため、この部分の糸強力が低下したり、糸斑も発
生する。

ところが、本発明の如く結束紡績糸を偶数回巻返して使
用すると第３図に示すごとくガイド等によって片よせら
れることもなくなる。従って、結束繊維の片よりにより
芯の繊維束の結束が部分的に疏になることもなく、この
部分の糸強力が低下することもなく、糸切れも発生しな
いということになる。本発明にいうところの結束紡績糸
の紡糸巻取方向とは、すでに述べたところで明らかなよ
うに精紡機で糸条が仮撚装置から巻取り方向に向う方向
をいうものである。偶数回のうち２回が巻返しも少なく
て、結束紡績糸のチーズ取り効果を最大限に生かすこと
ができて最も好ましく、ついで結束紡績糸を４回巻返す
ことが好ましい。いずれも１巻返しが増えると結束繊維
に悪影響を及ぼすからである。

次に、本発明において用いられる結束紡績糸とは、少な
くともステープル繊維を含む繊維束、すなわちステーブ
ル繊維１００％からなるもの、ステーブル繊維とフィラ
メントとからなる複合繊維束を少なくとも１個の流体旋
回流または少なくとも１個の流体交絡流によって糸形容
を保持するように構成されたものをいい、必要に応じて
適当な例えば熱処理などの加工を加えたものをいう。

また、繊維素材としては、ポリエステル系繊維。

ポリアミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリブチ
レンテレフタレート繊維などの合成繊維。

半合成繊維、再生繊維または天然繊維などを単独でまた
は混合したものがあげられる。また、融点差の異なるも
の、断面形状の異なるもの、その他性質の異なるもの、
ｌ＃＆維長の同じもの、繊維長の異なるものを適宜組合
せてもよい。

また、本発明において結束紡績糸が供給される織機は、
別設限定されないが、エアジェツトルームが糸切れが少
ないところから好ましい。

織機の例としてエアジェツトルーム、ウォータジェット
ルームなどの無杼織機、フライシャツトル、グリッパ−
織機などの有杼織機があげられる。

このように１本発明によれば、結束繊維の毛羽立ち、片
よせなどが織機において発生しないようにするので、織
機上において結束紡績糸がからんだり、ガイドにひっか
かったりして糸切れが発生することもなく、また、結束
紡績糸間の張力のばらつきを減少して糸切れの発生を少
なくして、後工程での処理をしやすくシ、ひいては織物
品位の向上が図られるという＠著な効果が奏される。

実施例 通常のポリエステル繊維の１．４デニール×３８聰（等
長カット）からなるステーブル繊維束を用いて６０′Ｓ
（英式綿番手）の結束紡績糸を製造した。ついで、精紡
あがりチーズの該結束紡績糸を整経工程を含めて２回巻
返してエアジェツトルームの経糸として供給した。なお
、緯糸も経糸と同じ＜６０’Ｓの結束紡繞糸を精紡あが
りチーズからそのまま引き出して用いた。エアジェツト
ルームの回転数は４５０　ｐｐｍであった。経糸切れは
０．６本／台・時と非常に少なく、得られた織物の品位
は毛羽、ネップが殆んどなく良好なものであった。

なお、比較のために精紡あがりチーズの結束紡績糸（６
０’Ｓ）を整経して（１回巻返し）織機に供給したとこ
ろ（他の条件は上記と同一）糸切れが多発し、織成しに
くい状晦であった。

【図面の簡単な説明】

第１図は結束紡績糸の製造装置の概略を示す斜視図であ
り、第２図は結束紡績糸を紡出巻取方向に引き出した場
合の結束紡績糸の状態を示す略側面図、第３図は結束紡
績糸を紡糸巻取方向と逆方向に引き出した場合の結束紡
績糸の状態を示す略側面図である。 Ｓ・・・繊維束、３・・・結束繊維 ４・・・芯の繊維束、５・・・結束紡績糸。 特許出願人　東洋紡績株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、結束紡績糸を偶数回巻返した後経糸として織機洗供
   給することを特徴とする織機経糸供給方法。 ２、　偶数回が２回である特許請求の範囲第１項記載の
   織機経糸供給方法。 ３、偶数回が４回である特許請求の範囲第１項記載の織
   機経糸供給方法。