JPS6210206Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、洗浄水、洗剤含有温水などを選択
的にノズルから高圧噴射させて自動車体を洗浄す
るようにした洗車機において、洗浄水の供給を短
絡的にノズルへ直接連続供給して寒冷地における
ノズル及びそれにつながるホースに残留する洗浄
水の凍結を防止するようにした短絡通水装置の改
良に関するものである。

自動車体に付着したほこり、汚れを簡便に洗い
落とすために、洗浄水、洗剤混入温水などをノズ
ルから選択的に高圧噴射できるようにした洗車機
においては、それの稼動中は、温水貯槽への加熱
作動のために寒冷地においてもノズルがつながる
ホース内に残留水があつても、それが凍るような
おそれはほとんどないが、夜間又は長時間の不使
用時には前記残留水が凍結し、そのためその凍結
を解凍するのに時間がかゝり、また器具を損傷す
るなどの欠点があつた。そこでその凍結を回避す
るために従来はノズルを機体から延び出るホース
と共に取外し、屋内などの凍結しない場所に保管
していたものである。このようにノズルをホース
と共に機体からいちいち取外す、ということは面
倒であるばかりではなく、ホースが長いと、その
取扱いにも困難を生じ具合いが悪かつた。

この考案は、このような従来の洗車機の欠点を
改善するために、洗車機体内の各種貯液槽の貯留
液を高圧ポンプで選択的にノズルから噴射できる
ようにした洗車機において、洗浄水流入口と前記
ノズルとの間に流量調節器付き開閉コツク及び逆
流防止弁を介在させて短絡導水管を設けたことを
特徴とするもので、かくして昼夜を問わず洗車機
不使用時に、寒冷によるノズル及びそれに接続す
るホース等の残留水が凍結しようとするのを、短
絡導水管を通し流量を調節して直接ノズルから洗
浄水を流出し続けるときは、その凍結を防止でき
て次の使用に即応できるようになつたのみなら
ず、そのような短絡導水管からの直接の散水は車
体の軽微な汚損をも洗浄できて洗車機の使用性を
一段と向上することができたのである。

添付図面に示す実施例において、洗車機は鎖線
図で示す機体１内に、貯水槽２、濃縮洗剤貯槽
３、希釈洗剤貯槽４（電熱管などの加熱器を備
え、温水を供給できるもの）及び加熱器を備えた
温水貯槽５を備え、該各槽の洗浄液を高圧ポンプ
６で機体外に延び出るノズル７から噴射できるよ
うに必要な配管を施してできている。

なお、前記実施例では、洗車機は４個の貯液槽
を備えた例を示したが、この考案の目的はこのよ
うな洗車機にかぎるものではないことは勿論で、
貯液槽は３個のもの、あるいは２個又はそれ以外
のものでも、本考案の技術範囲に属するものであ
る。

貯水槽２及び温水貯槽５は機体１に設けた取水
口１０に接続される水道水その他の流水をその
まゝ貯留するもので、その貯水量は水槽２，５に
設けたボールタツプなどの調節器により弁２０，
５０を開閉して行われる。

濃縮洗剤貯槽３への洗剤貯留は、機体１の蓋
（図示しない）を開き、該貯槽３へ所望の洗剤を
所望量貯留させておくもので、その貯留洗剤は希
釈洗剤貯槽４への給水時に該給水に混入するよう
になつている。

希釈洗剤貯槽４は、取水口１０からの給水を電
磁弁４１を適時開いて貯留するもので、その貯槽
４への給水管４０はサイホン機構４２を持つてい
て、該機構４２にサイホン管３０が連通し、該サ
イホン管３０は前記濃縮洗剤貯槽３につながつて
いる。かくして濃縮洗剤貯槽３の洗剤は、希釈洗
剤貯槽４への給水の都度、該給水に吸引されて該
給水中に混入し、貯槽４へ貯留される。前記サイ
ホン機構４２は洗剤の吸引する量を調節する機能
を有するものである。なお、サイホン機構４２の
代わりにポンプを用いて貯槽４への給水の都度、
濃縮洗剤をくみ上げるようにしてもよいことは言
うまでもない。

貯水槽２、希釈洗剤貯槽４及び温水貯槽５の洗
浄液を高圧となしてノズル７から噴射させるため
に、該各槽２，４，５につながる高圧ポンプ６が
備えられる。前記各槽２，４，５からポンプ６へ
つながる配管には電磁弁２１，４３，５１がそれ
ぞれ備えられ、該電磁弁２１，４３，５１の選択
開閉で洗浄水又は洗剤入温水あるいは温水のみ、
さらにはそれぞれの混合したものなどがポンプ６
の吐出口につながる配管６０及びホース７０を通
してノズル７へ送られ、強烈な噴射液となつて自
動車体の洗浄に供される。

ホース７０は配管６０の機体出口６１において
取外せるようになつており、それゆえにホース７
０の残留液が寒冷による凍結から防止するため
に、従来は、ホース７０を機体１から取外し、ノ
ズル７と共に室内などの不凍結個所へ収納してい
たものである。しかしそのようにホース７０をい
ちいち取付け、取外すということは前述の如く面
倒である。そこでホース７０、ノズル７を機体１
に接続したまゝでも、その凍結を防止できるため
の通水手段を講じるために、機体取水口１０の直
後の配管から分岐した導水管１１をポンプ吐出配
管６０へ短絡接続し、こうして洗車機不使用時に
はその導水管１１を通しホース７０、ノズル７へ
流水を続けるときは、その凍結を防止することが
できて、実用的に勝れた凍結防止用通水装置とす
ることができたのである。

導水管１１への通水を停止させるために導水管
１１に流量調節器付きコツク１２が備えられ、ま
たポンプ６の高圧水が導水管１１へ逆流するのを
阻止するための逆止弁１３又はソレノイドバルブ
が備えられる。逆止弁１３の代わりにソレノイド
バルブとなした場合には該ソレノイドバルブの電
気回路を高圧ポンプ６の電気回路と同一動作回路
となしておくもので、そのような回路にすること
によりポンプ６の作動の都度、導水管１１への逆
流は阻止される。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案洗車機の短絡通水装置の概要
構成を示す斜視図である。 １は機体、２は貯水槽、３は濃縮洗剤貯槽、４
は希釈洗剤貯槽、５は温水貯槽、６は高圧ポン
プ、７はノズル、１１は導水管、１２は流量調節
器付き開閉コツク、１３は逆流防止弁、６１は配
管６０の出口、７０はホース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体内に各種貯液槽を備え、該貯液槽中の特定
   の槽に機体外から導入する水を機体内の配管に設
   けた弁を作動させて供給貯留し、各槽の貯留液を
   該槽の排出管に備えた弁を作動させて洗浄液、温
   水などをポンプに選択的に供給し、該ポンプによ
   り高圧液となして機体外の噴射ノズルから噴射さ
   せるようにした洗車機において、前記ポンプから
   噴射ノズルへ高圧液を給送する配管の途中と、前
   記機体外から機体内へ水を導入する配管の機体内
   への入口部分との間に、流量調節器付き開閉コツ
   ク及び逆流防止弁を介在させて導水管を設けた短
   絡通水装置。