JPH0523429Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、高圧洗浄水を噴霧し自動車等の洗
浄を行う洗浄装置に備えられ、管路の凍結を防止
する装置に関する。

［従来技術およびその問題点］ 従来、この種の装置として実開昭57−163454号
に開示されるものが知られている。こうした従来
装置では、ポンプの下流側管路より水を導入し
て、主にノズルおよびノズルへ高圧洗浄水を送る
ホースの凍結防止を行つていた。しかし寒冷地で
は、ノズルやホースばかりでなく機体内に収容さ
れている管路やポンプが凍結してしまうケースが
生じ、上記のような従来装置ではこうした機体内
の凍結防止ができなかつた。従つて、機体内の凍
結を防止するためにヒータを備えるなどの追加設
備が必要であつた。

［問題点を解決するための手段］ この考案はこうした問題点に対処し、水源より
給水管を介して供給される洗浄水、および洗剤な
どの複数の液体をそれぞれ収容するタンクを設
け、該タンクは加圧ポンプの吸込側へ至る共通管
路とそれぞれ電磁弁を介して連通し、電磁弁の開
弁に応じて前記共通管路にもたらされる液体を加
圧ポンプにより高圧洗浄水としてノズルより噴霧
させるよう構成された洗浄装置において、前記給
水管から分岐し前記共通管路の上流側へ接続し
て、水源からの低圧水を直接に共通管路へ送り非
駆動時の前記加圧ポンプを介して前記ノズルより
放出させる凍結防止管路を設け、追加設備等の必
要のない極めて簡単な構成で、ノズルやホースば
かりでなく機体内の管路やポンプも同時に凍結防
止できる装置を提供しようとするものである。

［実施例］ 以下、その実施例を図面と共に説明する。

１は洗浄装置で、その機体２内には複数のタン
ク３，４，５が隣接して設けられ、このタンク
３，４，５には洗剤液、ワツクス液、温水がそれ
ぞれ貯えられている。６は温水用タンク５に具備
した加熱ヒータ。７は同タンク５への給水管で、
フロートバルブ８によりタンク５内を常時一定水
量に保持するよう給水する。１０は水道等の水源
と接続する接続口である。１１ａ〜１１ｃはンク
３，４，５よりの給液管で、それぞれ電磁弁１２
ａ〜１２ｃを介して共通管路１３に接続される。
共通管路１３は、やはり機体２内に設けられた加
圧ポンプ１６の吸込側Ａに接続されている。１７
は加圧ポンプ１６の吐出側Ｂに接続した吐出管路
で、可撓性を有するホース材により機体２外へ延
出され、先端にノズル１８を設けて高圧洗浄水を
噴霧できるようにしている。１９は前記給水管７
よりバイパスし直接共通管路１３へ通水する凍結
防止管路で、その途中には流量可変バルブ２０が
備えられ、この管路に流れる水量を適宜調節する
ことができる。

以上のように構成される本実施例によれば、加
圧ポンプ１６を駆動して電磁弁１２ａを開けば、
タンク５内の温水がノズル１８より噴霧され、加
えて電磁弁１２ｂを開けば、タンク４内のワツク
ス液がタンク５内の温水で希釈されて噴霧され、
代わりに電磁弁１２ｃを開けば、タンク３内の洗
剤液がやはり温水に希釈されて噴霧される。ま
た、寒冷時の凍結が懸念される場合には、流量可
変バルブ２０を開け適宜流量に調節しておけば、
水源からの水は凍結防止管路１９より共通管路１
３へもたらされ、共通管路１３と各タンク３〜５
とは電磁弁１２ａ〜１２ｃにより通常は遮断され
ているから、ポンプ１６内を通つてノズル１８よ
り吐出されることとなり、共通管路１３、ポンプ
１６、吐出管路１７、およびノズル１８の凍結防
止を行うことができる。なお、給液管１１ａ〜１
１ｃは前記各タンクと直接接続しているため、温
水用タンク５からの伝導熱等により自ずと凍結防
止されることになる。また、共通管路１３より下
流には、各タンクに貯えた洗剤やワツクスが流れ
ることとなり、長期使用により洗剤とワツクスが
混合固化するなどして管路詰まりやポンプの機能
不良を生じることがあるが、そうした洗剤やワツ
クスを使用した場合は、前記バルブ２０を開いて
凍結防止管路１９へ通水しておけば、洗浄後の共
通管路１３やポンプ１６内に残つた洗剤分やワツ
クス分を洗い流すことができ、目詰まりや機能不
良を生ずることなく長期にわたり安定した使用が
できる。

なお、上記構成に加えて凍結防止管路１９へ電
磁弁を追加し、スイツチ操作で凍結防止措置の開
始や解除を行つたり、またこの電磁弁を気温に応
じて開閉させるものとし自動的に凍結防止をする
こともできる。

［考案の効果］ この考案は以上のように構成されるもので、次
のような効果を奏する。

水源からの水を共通管路および加圧ポンプを介
してノズルより放出させるので、従来装置のよう
にノズルやホースだけでなく、機体内の共通管路
やポンプの凍結防止が同時にできヒータ等の追加
設備の必要がない。

また、前記実開昭57−163454号の考案では、凍
結防止管路を加圧ポンプの吐出側へ接続するた
め、逆止弁を設けて凍結防止管路への逆流を阻止
する必要があるが、本考案では加圧ポンプの吸込
側へ接続したので逆止弁が不要となり安価に構成
できる。

更に、複数の液体が流れ込む共通管路の上流側
から通水し、共通管路や加圧ポンプ内に残留した
洗剤等を洗い流す作用を果たすので、残留物によ
る管路の目詰まりや加圧ポンプの機能不良などを
防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の構成説明図。 １は洗浄装置、２は機体、３，４，５はタン
ク、７は給水管、１２ａ〜１２ｃは電磁弁、１３
は共通管路、１６が加圧ポンプ、１８はノズル、
１９は凍結防止管路、２０は流量可変バルブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水源より給水管を介して供給される洗浄水、お
   よび洗剤などの複数の液体をそれぞれ収容するタ
   ンクを設け、該タンクは加圧ポンプの吸込側へ至
   る共通管路とそれぞれ電磁弁を介して連通し、電
   磁弁の開弁に応じて前記共通管路にもたらされる
   液体を加圧ポンプにより高圧洗浄水としてノズル
   より噴霧させるよう構成された洗浄装置におい
   て、前記給水管から分岐し前記共通管路の上流側
   へ接続して、水源からの低圧水を直接に共通管路
   へ送り非駆動時の前記加圧ポンプを介して前記ノ
   ズルより放出させる凍結防止管路を設けたことを
   特徴とする洗浄装置の凍結防止装置。