JPS6144530Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、旋回作業体を有するホイール式車両
のアウトリガ作動油圧回路に関する。

第１図に示すごとく、旋回作業体をもつ掘削す
くい積込車両は、作業時タイヤにバースト負荷圧
が作用するのを防止するために、下部走行体の前
後方位置に複動油圧シリンダにより作動されるア
ウトリガ装置１０，１１を備えているのが通常で
ある。

第１図の場合はアウトリガ装置の一方を排土板
１２としてあり、アウトリガ作用時以外は排土板
１２を用いる押土・整地作業に使用しうるように
してある。

このような前後のアウトリガの一方を排土板と
して用いる場合は、排土板の単独作動を得るため
に、他方側のアウトリガ作動油圧回路とは独立の
排土板作動油圧回路を構成している。

したがつて、それぞれの回路ごとに切換制御弁
を設ける必要があり、前後のアウトリガを同時に
張出し及び格納作動を得られなく、それぞれに切
換制御弁を操作して個々に張出し及び格納作動の
圧力流体を複動油圧シリンダに供給をはかる必要
があり操作が面倒であるとの不具合を有する。

本考案は上記の事常に鑑みなされたものであ
り、その目的は前方のアウトリガと後方の排土板
を作動する一対の複動油圧シリンダの縮少室と伸
長室同志を回路連動し、回路にパイロツト作動式
の開閉切換弁を備えアウトリガ側の回路を開閉自
在にするとともに、排土板側回路をポンプ側回路
に連結することにより作動油圧を両方または一方
の複動油圧シリンダに選択的に供給しうるように
し、１つの切換制御弁により前後方のアウトリガ
及び排土板の同時作動ならびに排土板のみの作動
を得られるようにしたホイール式車両のアウトリ
ガ作動油圧回路を提供することである。

以下、第２図を参照して本考案の実施例を説明
する。

第２図において、１３は一方のアウトリガ装置
を上下動する第１複動油圧シリンダであり、１４
は他方のアウトリガ装置１１となる排土板１２を
上下動する第２複動油圧シリンダであり、伸長室
１３ａ，１４ａに圧油が供給されると下降し、縮
少室１３ｂ，１４ｂに圧油が供給されると上昇す
るようにしてある。

そして、第１・第２複動シリンダ１３，１４の
伸長室１３ａ，１４ａは第１・第２回路１５，１
６を介して第１主回路１７に接続し、縮少室１３
ｂ，１４ｂは第３・第４回路１８，１９を介して
第２主回路２０に接続している。つまり第１・第
２主回路１７，２０は第１・第２複動シリンダ用
回路２１，２２に分岐している。

該第１・第２主回路１７，２０にはポンプ２３
の吐出圧油が切換制御弁２４を介して供給制御さ
れる。

該切換制御弁２４はポンプ吐出路２３ａをドレ
ーン２５に接続するドレーン位置Ｎ、吐出路２３
ａを第１主回路１７に接続しかつ第２主回路２０
をドレーン２５に接続する伸長位置Ａ、吐出路２
３ａを第２主回路２０に接続しかつ第１主回路１
７をドレーン２５に接続する縮少位置Ｂ、第１・
第２主回路１７，２０を短絡しかつドレーン２５
に接続する浮位置Ｃとを備えている。

前記第１・第３回路１５，１８には開閉切換弁
２６が設けてあり、開閉切換弁２６はバネ２６ａ
で開位置イに保持され、かつ受圧部２６ｂの圧力
で閉位置ロに切換るパイロツト作動式開閉弁とな
つている。

該受圧部２６ｂは空圧源２７にパイロツト管路
２８を介して接続し、パイロツト管路２８には切
換弁２９が設けてある。

該切換弁２９はパイロツト管路２８を連通する
連通位置ハと大気に開口連通する遮断位置ニとを
備えている。

しかして、切換弁２９を遮断位置ニとすれば開
閉切換弁２６は開位置イとなつて第１・第２複動
シリンダ用回路２１，２２が第１・第２主回路１
７，２０にそれぞれ連通する。

このために、切換制御弁２４を伸長位置Ａ、縮
少位置Ｂとすれば第１・第２複動シリンダ１３，
１４は伸長、縮少作動して一方のアウトリガ装置
１０と他方のアウトリガ装置１１となる排土板１
２とを同時操作できる。

また、切換弁２９を連通位置ハとすれば開閉切
換弁２６は閉位置ロとなつて第２複動シリンダ用
回路２２のみが第１・第２主回路１７，２０に接
続する。

したがつて、切換制御弁２４を各位置に切換え
ることで排土板１２のみを動作制御できる。

なお、パイロツト作動式開閉弁２６は油圧で開
閉作動するようにしても良い。

本考案は以上の様になり、パイロツト作動式開
閉弁２６を開閉切換操作することにより両方の複
動油圧シリンダ１３，１４を同時作動させたり、
第２複動油圧シリンダ１３，１４のみを単独で作
動できる。

したがつて、１つの切換制御弁２４を切換する
ことで前方アウトリガ装置１０と排土板１２とを
同時作動したり、排土板１２を単独で作動したり
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はホイール式車両の全体図、第２図は本
考案の実施例を示す線図的構成説明図である。 １０は前方アウトリガ装置、１１は後方アウト
リガ装置、１２は排土板、１３，１４は第１・第
２複動油圧シリンダ、１３ａ，１４ａは伸長室、
１３ｂ，１４ｂは縮少室、２３はポンプ、２４は
切換制御弁、２６はパイロツト作動式開閉弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両前部にアウトリガ装置１０を、後部にアウ
   トリガ装置１１となる排土板１２を第１及び第２
   複動油圧シリンダ１３，１４で上下動自在に装着
   したホイール式車両において、第１、第２複動油
   圧シリンダ１３，１４の伸長室１３ａ，１４ａ及
   び縮少室１３ｂ，１４ｂをそれぞれ回路で連通し
   て前方アウトリガ装置１０側の油圧回路と排土板
   １２側の油圧回路とを構成し、かつポンプ２３に
   切換制御弁２４を介して接続制御すると共に、前
   記前方アウトリガ装置側の油圧回路にパイロツト
   作動式開閉切換弁２６を設けたことを特徴とする
   ホイール式車両のアウトリガ作動油圧回路。