JPS5912707Y2 - カツプ式飲料自動販売機における給水系統の洗浄回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコールドドリンクを調整販売するカップ式飲
料自動販売機における給水系統の洗浄回路に関する。

この種の自動販売機は衛生管理の面から、特に機内給水
系統の殺菌洗浄を定期的に行うことが厳格に義務付けら
れている。

かかる給水系統の洗浄には予め殺菌洗浄溶液（以下単に
「洗浄液」と呼称する）を用意しておき、洗浄時には先
ず該洗浄液を水系統の管路へ供給した後に、更に水洗す
る方法が一般に採用されている。

かかる自動販売機の給水系統の従来例を第１図に示す。

第１図において、水道などの給水源１に接続して機内に
設置されているフロート弁付きの水リザーバ２からは２
本の給水管路３，４が引出されている。

その一方の管路３は製氷水給水管路として製氷機５との
間を接続する。

他方の管路４は冷水給水管路として途中に送水ポンプ６
、冷水槽に浸漬した冷却コイル７および給水弁８を介し
て先端の吐出ノズル９がベンドステージ１０の上方より
カップ１１へ臨んで開口するように配管されている。

また炭酸水を供給できるようにした自動販売機では、炭
酸ガスボンベ１２と接続したカーボネータ１３へ前記の
給水弁８より分岐した給水噴霧ノズル１４が接続され、
かつカーボネータ１３より炭酸水弁１５を介して引出さ
れた炭酸水供給管路１６の先端吐出ノズル１７が前記吐
出ノズル９と並べてカップ１１へ臨むように配置されて
いる。

なお飲料の原料シロップはシロップタンク１８よリシロ
ップポンプ１９を介して引出したシロップ供給管路２０
よりカップ１１へ供給される。

上記構成の自動販売機の飲料販売動作は良く知られたと
ころでありここでは省略する。

給水系統の洗浄時には、先ず給水弁８を開いてポンプ６
により水リザーバ２、冷水給水管路４内の水を抜くとと
もに、製氷水給水管路３のパイプを外して製氷水給水管
路３、製氷機５の滞留水を抜く。

同様に炭酸水弁１５を開いてガス圧でカーボネータ１３
内の炭酸水を送り出して空にする。

次に答弁を閉じ、ホースをつないで水リザーバ２へ洗浄
液を満たす。

この状態のまま数十分程度の所定時間の間装置し、その
後洗浄液を前回と同様な操作で排出し、続いて新しい水
、ないしは炭酸水を用いて水洗する。

ところで第１図のように機内の給水系統は水リザーバ２
より各吐出ノズル９，１７へ向けて開放するワンウェイ
の管路であり、このために前記のごとく洗浄時には止む
を得ず洗浄液を給水系統内へ満たしたまま長時間放置し
ておく方法が採られている。

このために洗浄に要する作業時間、つまり販売運転停止
の期間が長くなる。

また洗浄中は洗浄液が静止したまま攪拌、流動すること
がないので殺菌、洗浄効果が低く、十分に殺菌、洗浄で
きない難点があった。

かかる点洗浄液を給水系統内に連結して流すことができ
れば、・殺菌洗浄効果は著しく高まり、洗浄時間も大幅
に短縮できる。

しかしながら図示のように給水管路４はワンウェイであ
り、従来のままでは例えば水リザーバ２より供給し、給
水系統内を流下して排出された洗浄液を回収し、再び水
リザーバ２へ戻す作業を何回も繰返して行わねばならず
、極めて厄介である。

本考案はかかる点にかんがみなされたものであり、機内
に既設の製氷水給水管路、送水ポンプなどを巧みに利用
し、かつこれに僅かな部品を追加することにより、洗浄
時に際して洗浄液を給水系統へ連続的に循環できるよう
にし、これによって殺菌洗浄効果の向上、洗浄時間の短
縮化が図れる有利な洗浄回路を提供することを目的とす
る。

以下、上記本考案の目的を達成するための構成を図示の
実施例に基づいて詳述する。

第２図において、本考案により製氷水給水管路３の途中
には三方コック２１を介挿設置するとともに、該三方コ
ック２１よりドレンパイプ２２を引出す。

しかもドレンパイプ２２は可撓ホースとしてなり、その
先端は冷水給水管路４、炭酸水供給管路１６の吐出ノズ
ル９，１７へ着脱自在に接続可能にされている。

このためには簡易な接続具２３をドレンパイプ２２の先
端に接続設置しておけば都合が良い。

該接続具２３の一例を示せば第３図のごとくであり、先
端にはそれぞれ吐出ノズル９，１７へ差込み可能な二股
差込口を備えて構成されている。

この着脱は作業員によって操作され、常時は外され、洗
浄時の途中段階で接続される。

また三方コック２１は第４図に示すように三つのポート
を有し、その弁体２４の切換操作によって三つのポート
から二つを選んだ各ポート相互間の導通、および三つの
各ポート相互間の導通が選択的に切換えられる構造とな
っている。

次に上記構成による給水系統の洗浄動作を第４図ａ−ｄ
について説明する。

洗浄に際して先ず三方コック２１をｄ図の位置に切換え
て製氷水給水管路３、製氷機５内に滞留している水をド
レンパイプ２２を介して排水するとともに、一方では給
水弁８を開きポンプ６を運転して水リザーバ２、冷水給
水管路４、および弁１５を開き炭酸ガス圧でカーボネー
タ１３内の貯留炭酸水を排出させる。

続いてａ図のようにドレンパイプ２２の接続具を吐出ノ
ズル９，１７へ接続するとともに、三方コック２１を切
換える。

従って水リザーバ２より冷水給水管路４、ないし給水管
路４の途中から分岐した炭酸水供給管路１６、ドレンパ
イプ２２、三方コック２１、製氷水給水管路３を経て水
リザーバ２へ戻る循環路が形成されることになる。

ここで洗浄液を水リザーバ２へ満たし、弁８を開、弁１
５を閉としてポンプ６を運転することによりａ図におけ
る矢印のように洗浄液は前記循環路内を流れて各給水管
路を洗浄する。

次にｂ図のように弁８を閉、弁１５を開とすれば水リザ
ーバ２より弁８から分岐してカーボネータ１３内へ流れ
込んだ洗浄液は炭酸ガスのガス圧で送り出され、ｂ図に
おける矢印のように循環路内に洗流する。

最後に０図のごとく弁８を開、弁１５を閉にし、かつ三
方コック２１をドレンパイプ２２と製氷機５側との間で
導通する位置へ切換えることにより、水リザーバ２の貯
留洗浄液は０図における矢印のように製氷水給水管路３
の残部および製氷機５の内部を洗流した後に、製氷機５
における水蛭出口より外方へ排水される。

続いて洗浄液の代りに新しい水を使用して前記と同様な
操作を行い、給水系統管路の洗浄液を十分に洗い流す。

また以上の弁８，１５、および三方コック２１の切換操
作は作業員が手動で行うか、あるいは予め定めた洗浄プ
ログラムに従って自動的にプログラム制御することがで
きる。

上記の洗浄回路によれば、三方コック２１とドレンパイ
プ２２を設置したことにより、先ず製氷機５に対する給
水系統管路に滞溜している水の水抜きがパイプを外す必
要なく、三方コック２１を切換えて容易に行える。

しかも冷水給水管路４、炭酸水供給管路１６に対しては
ドレンパイプ２２、既設の製氷水給水管路３を利用し、
かつドレンパイプを給水吐出ノズル９，１７へ接続する
ことにより洗浄液を投入する水リザーバ２を経由する洗
浄液の循環路を形成するとともに、既設の送水ポンプ６
、ないしは炭酸ガスボンベ１２を巧みに活用して洗浄水
を給水系統内で強制循環させることができ、洗浄効果の
向上、洗浄時間の短縮化を図ることができる。

加えてドレンパイプ２２の先端を吐出ノズル９，１７へ
接続した後は弁８，１５、三方コック２１などの切換操
作のみで全洗浄工程を進めることができるので、洗浄の
自動プログラム化も可能であるなど、本考案により実用
的価値の高い給水系統の洗浄回路を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来における給水系統回路図、第２図は本考案
実施例の回路図、第３図は第２図におけるドレンパイプ
と吐出ノズルとの接続状態を示す接続部分の拡大図、第
４図ａないしｄは異なる洗浄工程を示す洗浄動作の説明
図である。 ２・・・水リザーバ、３・・・製氷水給水管路、４・・
・冷水給水管路、５・・・製氷機、６・・・送水ポンプ
、８・・・給水弁、９・・・吐出ノズル、１１・・・カ
ップ、２１・・・三方コック、２２・・・ドレンパイプ
、２３・・・ドレンパイプの接続具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 水リザーバと製氷機との間を接続する製氷水給水管
   路、該水リザーバより送水ポンプおよび給水弁を介して
   先端の吐出ノズルをベンドステージのカップへ臨ませる
   ように配管した冷水給水管路を備えたカップ式飲料自動
   販売機において、前記製氷水給水管路の途中に三方コッ
   クを介挿設置するとともに、該三方コックより先端が前
   記冷水給水管路の吐出ノズルと着脱自在に接続可能なド
   レンパイプを引出して設け、給水系統の洗浄に際してド
   レンパイプを冷水給水管路の吐出ノズルに接続すること
   により、殺菌洗浄液を投入した水リザーバから冷水給水
   管路、ドレンパイプ、三方コックおよび製氷水給水管路
   を経て水リザーバへ戻る殺菌洗浄液の循環路を形成する
   ようにしたことを特徴とするカップ式飲料自動販売機に
   おける給水系統の洗浄回路。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載の洗浄回路に
   おいて、ドレンパイプがその先端に冷水給水管路吐出ノ
   ズルと着脱自在に結合する接続具を備えていることを特
   徴とするカップ式自動販売機における給水系統の洗浄回
   路。