JPS60703Y2 - カツプ式飲料自動販売機の飲料ライン洗浄装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はカップ式飲料自動販売機におけるシロップ供
給ライン、飲料水供給ラインおよび炭酸水供給ライン等
の洗浄を行う飲料ライン洗浄装置に関する。

まず頭記カップ式飲料自動販売機の飲料供給ライン系統
を第１図について説明する。

図において１は水道２より給水を受けた水を貯留させる
水リザーバであり、ここから送水ポンプ３を経て飲料水
供給ライン４が引出されている。

また飲料水供給ライン４の途中に備えた給水弁を兼ねた
三方弁５から分岐して、更にカーボネータ６を介して炭
酸水供給ライン７が引出されている。

なお８はランク７に挿入した炭酸水弁である。

周知のようにカーボネータ６には炭酸ガス圧力ボンベ９
が接続されていて、炭酸ガスの雰囲気中に水を噴霧する
ことにより炭酸水を得るよう構成されており、かつ炭酸
水はガスボンベ９のガス圧を利用して加圧送液される。

また前記とは別個に、シロップ飲料の原料である濃縮シ
ロップを収容したシロップタンク１０からは、シロップ
供給ライン１１が引出されている。

１２はシロップ供給ライン１１に介挿したシロップ弁で
ある。

シロップはガスボンベ９のガス圧を利用して加圧送液す
るようにガスボンベ９とシロップタンク１０との間をガ
スライン１３で接続している。

なおシロップタンク１０は液が空になれば新たなシロッ
プタンクと交換することから、その作業性を考慮してシ
ロップタンク１０とシロップ供給ライン１１およびガス
ライン１３との間はそれぞれ着脱自在な接続継手１４゜
１５を介して接続されている。

更に前記した各ライン４，７および１１の吐出ノズルは
、飲料カップ１６が搬出されるベンドステージ１７の上
方に臨んでまとめて開口配置されている。

なお１８は各供給ライン４，１１の途中に介挿した冷却
コイル、１９は製氷機、２０は飲料水供給ライン４と別
個に引出して水リザーバ１と製氷機１９の間を結ぶ製氷
水供給ラインである。

上記回路による飲料の販売動作はよく知られており、こ
こでは省略する。

一方、飲料を扱う自動販売機は衛生管理上全飲料ライン
の完全な洗浄、殺菌が厳格に義務付けられており、定期
的に機械の販売運転を中断して飲料供給ラインを入念に
洗浄する必要がある。

かかる洗浄を行っている間は自動販売機は稼働できない
ことから、またメンテナンスのサービス性向上のために
も洗浄作業は手間がかからずかつ短時間で終了できるこ
とが望まれる。

ところで従来における飲料ラインの洗浄作業は飲料水お
よび炭酸水供給ラインと、シロップ供給ラインとを別個
に分けて独立的に行っている。

すなわち、一方では第１図における水リザーバ１に洗浄
、殺菌溶液を適宜に希釈して入れ、ここから送水ポンプ
３を運転しながら飲料水供給ライン４および炭酸水供給
ライン７へ洗浄液を強制的に送り込んで洗浄を行う。

また他方ではシロップタンク１０を外して代りに洗浄液
を収容したコンテナを接続し、炭酸ガスの加圧により洗
浄液をシロップ供給回路へ強制送流して洗浄を行う。

しかしながら上記のように洗浄作業をライン別に分けて
それぞれ別個に行うことは手間と時間が多くかかるし、
またシロップ供給ライン１１の洗浄のためにシロップタ
ンク１０と同じようなかなり容積の大きな洗浄液専用の
コンテナを用意しておかなければならない等の不便さが
ある。

更に特にシロップライン１１はシロップが付着残留し易
いために、洗浄は洗浄液のライン内滞留、ブローを繰返
し、最後に水洗後にガスブローを行う等の念入りな作業
を要する。

上記のようにシロップ供給ラインを別個洗浄する方式で
は、作業時間も長くかかるし、更に洗浄作業に消費する
炭酸ガス量、洗浄液量も多く必要として費用も大となる
難点がある。

本考案は上記の点にかんがみなされたものであり、その
目的は飲料ラインの洗浄をシロップ供給ラインおよび他
のラインに分けて個別に行うことなく、水リザーバを共
通な洗浄液収容コンテナとして用い、連続的な洗浄工程
で同時にかつ効果的に洗浄することができ、しかも大形
の洗浄専用コンテナが不要であり、全体として洗浄作業
を簡易かつ能率的に短時間で行えるようにした新しい洗
浄装置を提供することにある。

以下本考案を図示実施例に基づいて詳述する。

第１図において、本考案により新たに設けた洗浄用具を
符号２１で示す。

該洗浄用具２１は製氷水供給ライン２０にコック２２を
介して接続した接続ホース２３の先端に接続されており
、第２図のように三方切換コック２４、第１の接続具２
５、および第２の接続具２６との組立体より構成されて
いる。

このうち三方切換コック２４は第３図のごとく三つのポ
ートａ、ｂ、ｃを有し、鎖線軌跡に沿って回動する弁体
２７の操作により、弁体２７が実線位置にあればポート
ａ−ｂ間を導通し、破線位置にあればボー）ａ−ｃ間を
導通する。

そしてポートａには飲料水供給ライン４および炭酸水供
給ライン７の吐出ノズルへ着脱自在に結合される二股形
状の第１の接続具２５が、ポートｂにはシロップタンク
１０と結合するシロップライン１１の接続継手１５へ着
脱自在に接続される例えばバヨネット形接続プラグ付の
接続具２６が取付けられており、更にポートＣが前記の
接続ホース２３に接続されている。

なお第１の接続具２５は必ずしも二股形状である必要は
なく、場合によっては飲料水供給ライン４と炭酸水供給
ライン７へ適宜差し換えできるものであってもよい。

また第２の接続具２６に関しても、図示例は２系統のシ
ロップラインへ同時に接続できるマニホールド型のもの
を示したが、これは１系統に接続できるもの、あるいは
シロップ系統が３系統以上ある場合には各系統に同時に
接続できるようシロップ系統の数の分だけプラグを備え
たマニホールド型として構成してもよい。

かかる洗浄用具２１は通常のシロップ販売時には第１図
のように待機位置している。

ここで飲料ラインの洗浄を行うには、まずシロップライ
ン１１の接続継手１５をシロップタンク１０より外し、
第４図のように洗浄用具２１の第１および第２の接続具
２５，２６を各ライン４，７，１１へ接続する。

次に水リザーバ１へ洗浄液を投入し、かつ三方切換コッ
ク２４をポー）ａ−ｂ導通位置にセットして送水ポンプ
３と給水弁５を動作すれば、洗浄液は水リザーバ１→飲
料水供給ライン→三方切換コツク２４→シロツプ供給ラ
イン１１の順に強制通流される。

また炭酸水弁８を動作させると、カーボネータ６内の炭
酸水が炭酸ガス圧によって送液され、炭酸水供給ライン
７→三方切換コツク２４→シロツプ供給ライン１１を流
れる。

これにより、炭酸ガスのフラッシュ効果が加わって洗浄
効果を高めることができる。

なおシ田ンプ供給ライン１１の吐出ノズルより出た洗浄
排液はベンドステージを径て排水される。

上記の洗浄工程により、シロップ供給ライン１１と飲料
水供給ライン４、炭酸水供給ライン７を同じく工程で洗
浄できる。

次に三方切換コック２４をポートａ −Ｃ導通位置に切
換えて同様な洗浄液の送液を行えば、水リザーバ１→送
水ポンプ３→飲料水供給ライン４→三方切換コツク２４
→接続ホース２３→製氷水供給ライン２０→水リザーバ
１の循環ラインを通じて洗浄液が循環し、飲料水供給ラ
イン４および製氷水供給ライン２０を洗浄する。

更に炭酸水による洗浄も同様に取扱うことができる。

第５図はこの場合の洗浄液の流れの様子を示す。

上記の洗浄工程の順序は逆に行って先に製氷水供給ライ
ンを洗浄してもよい。

なお接続ホース２３には製氷機１９のドレンホースを利
用することができ、更に洗浄用具２１は必ずしも接続ホ
ース２３に接続しておく必要はなく、普段は接続ホース
２３より取り外して機内に保管しておいてもよい。

また製氷機１９を備えてない自動販売機でも、飲料水供
給ライン４と別個に水リザーバ１より引出したドレンラ
インに接続ホース２３を接続し、これに洗浄用具２１を
取付ければよい。

上記のように本考案は、飲料水供給ラインおよび炭酸水
供給ラインへ着脱自在に接続される第１の接続具と、シ
ロップ供給ラインのシロップタンク側の接続端へ着脱自
在に接続される第２の接続具と、前記第１の接続具、第
２の接続具、および飲料水供給ラインと別個に水リザー
バより引出した水ラインに接続した接続ホースとの三者
の相互間に接続して第１の接続具と第２の接続具との間
、および第１の接続具と接続ホースとの間を選択的に切
換える切換機構とからなる洗浄用具を備え、洗浄時には
前記洗浄用具を介して飲料水供給ラインおよび炭酸水供
給ラインを通じて送液されて来る洗浄液をシロップ供給
ラインあるいは接続ホースへ振り分けて飲料ライン全域
の洗浄を行うように構成したものである。

したがって水リザーバを共通な洗浄液コンテナとして利
用し、飲料ライン全域を連続工程で洗浄液、炭酸水によ
る強制洗浄が行え、洗浄作業を能率よく短時間で効果的
に行うことができ、その実益は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例のカップ式飲料自動販売機の飲料
ライン回路図、第２図は第１図における洗浄用具の具体
的な構成断面図、第３図は第２図における三方切換コッ
クの詳細構造図、第４図および第５図はそれぞれ異なる
洗浄工程を示す洗浄作業の回路図である。 １：水リザーバ、３：送水ポンプ、４：飲料水供給ライ
ン、６：カーボネータ、７：炭酸水供給ライン、１０：
シロップタンク、１１：シロップ供給ライン、１７：ベ
ンドステージ、１９：製氷機、２０：製氷水供給ライン
、２１：洗浄用具、２３：接続ホース、２４：三方切換
コック、２５：第１の接続具、２６：第２の接続具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 水リザーバから送水ポンプを経て引出した飲料水供
   給ライン、飲料水供給ラインの途中から分岐してカーボ
   ネータを介して引出した炭酸水供給ライン、およびシロ
   ップタンクより引出したシロップ供給ラインを備え、各
   ラインの吐出ノズルをベンドステージへ向けて開口した
   カップ式飲料自動販売機において、飲料水供給ラインお
   よび炭酸水供給ラインの吐出ノズルへ着脱自在に接続さ
   れる第１の接続具と、シロップ供給ラインのシロップタ
   ンク側の接続端へ着脱自在に接続される第２の接続具と
   、第１の接続具、第２の接続具、および飲料水供給ライ
   ンとは別個に水リザーバより引出した水ラインに接続し
   た接続ホースとの三者の相互間に接続して第１の接続具
   と第２の接続具の間、および第１の接続具と接続ホース
   との間の導通を選拓的に切換える切換機構とからなる洗
   浄用具を備え、飲料ラインの洗浄時に前記洗浄用具を接
   続し、該洗浄用具を介して飲料水供給ラインおよび炭酸
   水供給ラインを通じて送液されて来る洗浄液をシロップ
   供給ラインあるいは接続ホースへ切換えて供給し、飲料
   ライン全域の洗浄を行わせるようにしたことを特徴とす
   るカップ式飲料自動販売機の飲料ライン洗浄装置。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載の洗浄装置に
   おいて、切換機構が三つのボートを有する三方切換コッ
   クであるカップ式飲料自動販売機の飲料ライン洗浄装置
   。 ３ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載の洗浄装置に
   おい゛Ｃ１水ラインが水リザーバと製氷機との間を結ぶ
   製氷水供給ラインであるカップ式飲料自動販売機の飲料
   ライン洗浄装置。