JPS60702Y2 - カップ式飲料自動販売機の飲料ライン洗浄装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はカップ式飲料自動販売機におけるシロップ供
給ライン、飲料水供給ラインおよび炭酸水供給ライン等
の洗浄を行う飲料ライン洗浄装置に関する。

まず頭記カップ式飲料自動販売機の飲料供給ライン系統
を第１図に示す。

図において１は水道２より給水を受けた水を貯留させる
水リザーバであり、ここから送水ポンプ３を経て飲料水
供給ライン４が引出されている。

また飲料水供給ライン４の途中に備えた三方電磁弁５か
ら分岐して、更にカーボネータ６を介して炭酸水供給ラ
イン７が引出されている。

なお８はライン７に挿入した炭酸水電磁弁である。

周知のようにカーボネータ６には炭酸ガス圧力ボンベ９
が接続していて、炭酸ガスの雰囲気中に水を噴霧するこ
とにより炭酸水を得るよう構成されており、かつ炭酸水
はガスボンベ９のガス圧を利用して加圧送液される。

また前記とは別個に、シロップ飲料の原料である濃縮シ
ロップを収容したシロップタンク１０からは、シロップ
供給ライン１１力弓聞されている。

１２はシロップ供給ライン１１に介挿したシロップ電磁
弁である。

シロップはガスボンベ９のガス圧を利用して加圧送液す
るようにガスボンベ９とシロップタンク１０との間をガ
スライン１３で接続している。

なおシロップタンク１０は液が空になれば新たなシロッ
プタンクと交換することから、その作業性を考慮してシ
ロップタンク１０とシロップ供給ライン１１およびガス
ライン１３との間はそれぞれ着脱自在な接続継手１４，
１５を介して接続されている。

更に前記した各ライン４，７および１１の終端ノズルは
、飲料カップ２０が搬出されるベンドステージ２１の上
方に臨んでまとめて開口配置されている。

なお２２はベンドステージ２１にこぼれた液体を回収す
るドレン容器である。

上記回路による飲料の販売動作はよく知られており、こ
こでは省略する。

一方、飲料を扱う自動販売機は衛生管理上全飲料ライン
の完全な洗浄、殺菌が厳格に義務付けられており、定期
的に機械の販売運転を中断して飲料供給ラインを入念に
洗浄する必要がある。

かかる洗浄を行っている間は自動販売機は稼働できない
ことから、またメンテナンスのサービス性向上のために
も洗浄作業は手間がかからずかつ短時間で終了できるこ
とが望まれる。

ところで従来における飲料ラインの洗浄作業は大きく分
けて二つの工程に分け、一方では第１図における水リザ
ーバ１に洗浄・殺菌溶液を適宜に希釈して入れ、ここか
ら送水ポンプ３を運転しながら飲料水供給ライン４およ
び炭酸水供給ライン７へ洗浄液を強制的に送り込んで洗
浄を行う。

また他方ではシロップタンク１０を外して代りに洗浄液
を収容したコンテナを接続し、炭酸ガスの加圧により洗
浄液をシロップ供給回路へ強制送流して洗浄を行う。

しかしながら上記のように洗浄作業をライン別に分けて
それぞれ別個に行うことは手間と時間が多くかかるし、
またシロップ供給ライン１１の洗浄のためにシロップタ
ンク１０と同じようなかなり容積の大きな洗浄液専用の
コンテナを用意しておかなければならない等の不便さが
ある。

また洗浄は洗浄液のライン内滞留、ブローを繰返し、最
後に水洗後にガスブローを行うわけであるが、上記のよ
うにシロップ供給ラインを別個に洗浄する方式では、洗
浄作業に消費する炭酸ガス量、洗浄液量も多く必要とし
て費用も大となる難点がある。

本考案は上記の点にかんがみなされたものであり、その
目的は飲料ラインの洗浄をシロップ供給ラインおよび他
のラインに分けて個別に行うことなく、全ラインを１回
の洗浄工程で同時に洗浄することができ、かつ大形の洗
浄専用コンテナが不要であり、全体として洗浄作業を簡
易かつ効率的に短時間で行えるようにした洗浄装置を提
供することにある。

以下本考案を図示実施例に基づいて詳述する。

本考案により、まず第２図に示すような洗浄ラインキッ
ト１６が用意される。

該洗浄ラインキット１６はホース１７の一方端に二股形
状の接続継手１８、他方端には接続継手１９を備えて構
成されている。

このうち継手１８は第１図における飲料水供給ライン４
および炭酸水供給ライン７のノズルに着脱自在に接続さ
れるもので、これに対し継手１９は第１図におけるシロ
ップタンク１０の出口と結合しているシロップ供給ライ
ン１１の接続継手１５へ着脱自在に接続されるものであ
る。

かかる洗浄ラインキット１６は通常は飲料ラインから外
したまま機内に保管されている。

そして洗浄時になると、第３図のように飲料ラインに介
挿接続される。

この状態で機内の水リザーバ１へ所定の洗浄液を投入し
、送水ポンプ３の運転、および炭酸ガスの加圧供給を行
えば、洗浄水は飲料水供給ライン４、炭酸水供給ライン
７を通り、各ラインの終端ノズルから洗浄ラインキット
１６を経由して同時にシロップ供給ライン１１にも流れ
る。

この過程で、カーボネータ６を通じて炭酸水もシロップ
ライン１１に供給されるし、また送水ポンプ３を停止し
、カーボネータ６を通じて炭酸ガスを供給することによ
り、シロップ供給ライン１１へのガスブローも簡単に行
える。

特にシロップ供給ライン１１へ炭酸水を加圧供給するこ
とにより、シロップパイプ内に残留付着しているシロッ
プかすを炭酸ガスのフラッシュ効果で良好に除去できる
し、更に炭酸水自身のもつ殺菌効果も加わって洗浄効果
を高めることができる。

なおシロップ供給ライン１１のノズルから流出した洗浄
排水はドレン容器２２に回収される。

上記のように本考案は、洗浄時には飲料水供給ラインお
よび炭酸水供給ラインの終端ノズルと、シロップ供給ラ
インの入口側との間を洗浄ラインキットで中継接続し、
水リザーバへ投入した洗浄水を同時にシロップ供給ライ
ンに供給するようにしたものである。

したがって１回の洗浄工程で各ラインを同時に洗浄する
ことができ、洗浄時間の大幅な短縮が可能となる。

加えて炭酸水供給ラインを通じてシロップ供給ラインへ
炭酸水の供給、および炭酸ガスのガスブローも簡単に行
えるので、シロップ供給ラインの洗浄効果を高めること
ができる等の利点が得られる。

なお本考案はシロップの送液をポンプで行う方式のもの
についても同様に実施できることは勿論、また洗浄ライ
ンキットについては図示例の構造に限定されるものでは
なく、例えば各フレーバごとに複数のシロップ供給ライ
ンを有している場合には、洗浄ラインキットを分岐管構
造として複数のシロップ供給ラインへ同時に接続させる
ようにすることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図はカップ式飲料自動販売機の飲料ライン系統図、
第２図は本考案による洗浄ラインキットの一具体例を示
す構造図、第３図は第２図の洗浄ラインキットを飲料ラ
インに接続した洗浄作業状態図である。 １・・・水リザーバ、３・・・送水ポンプ、４・・・飲
料水供給ライン、６・・・カーボネータ、７・・・炭酸
水供給ライン、１０・・・シロップタンク、１１・・・
シロップ供給ライン、１６・・・洗浄ラインキット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水リザーバから送水ポンプを経て引出した飲料水供給ラ
   イン、飲料水供給ラインの途中から分岐してカーボネー
   タを介して引出した炭酸水供給ライン、およびシロップ
   タンクより引出したシロップ供給ラインを備え、かつ各
   ラインの終端ノズルをベンドステージの上方に臨ませて
   開口配置したカップ式飲料自動販売機において、ホース
   の一方端を前記飲料水供給ラインおよび炭酸水供給ライ
   ンの終端ノズルに、他方端をシロップ供給ラインのシロ
   ップタンク側接続端にそれぞれ着脱自在に接続するよう
   にした洗浄ラインキットを備え、飲料ラインの洗浄時に
   前記洗浄ラインキットを接続し、該洗浄ラインキットを
   介して飲料水供給ラインおよび炭酸水供給ラインとシロ
   ップ供給ラインとを直列に結ぶようにしたことを特徴と
   するカップ式飲料自動販売機の飲料ライン洗浄装置。