JPS62101435A - 断熱板用複合包装材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業」二の利町げＬ 本発明は若番成分を含有する食品などの内容品を充容す
る包装袋や断熱利用の袋等の容器を製造するのに適した
複合包装材料に関する。

狗来の技術及び発Ｉ！Ｉゆ」費檀し−よづｔＪヌ１ル題
ｊ７＞従来より、種々の食品類、清涼飲料水、化粧品な
どの香気性成分を含有する物品の包装容器としては、複
数層のプラスチックフィルム、もしくはこれにアルミニ
ウム箔等の金属箔を積層した複合フィルムを用い、この
必要周側縁をヒートシールして袋状に形成した包装袋が
広く使用されている。

しかし、一般に利用されているこれらの包装袋は、通常
その最内層がポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系樹脂にて形成されているが、この包装袋に充
容されている内容品中に含有されている香気性成分が最
内層のポリオレフィン系樹脂に吸着、浸透し、これを透
過してしまう問題があり、また香気性成分保護のために
中間層として金属箔を介在させた場合は、香気性成分が
金属箔面まで浸透して、ポリオレフィン系樹脂層が金属
箔面から剥離する、いわゆるデラミネーション現象を生
じるという問題があった。

また従来、一般的に冷蔵庫・冷凍庫等の保温・保冷用の
断熱ヰＡとしては、例えば特公昭５８−５０３９２号公
報・同５８−５０３９４号公報に見られる如く、発泡パ
ーライトのような無機質の粉末（断熱材）をプラスチッ
ク積層フィルムからなる袋に充填し、真空脱気し、密封
した断熱板が使用されている。第１図はこの種の断熱板
の一例を示すもので、図中１がプラスチック積層フィル
ムからなる袋であり、この袋１内に断熱材２が充填され
ているものである。この断熱板を例えば冷蔵庫などの保
冷に使用する場合には、第２図に示したように冷蔵庫な
どの隔壁３．３内にこの断熱板１を挿入すると共に、こ
の断熱板１と隔壁３゜３との間にウレタン樹脂４を充填
し、ウレタン樹脂に予め加えられるクロロフルオロ炭化
水素ガスにて発泡させるものである。

この場合、前記袋１を構成する断熱材用の包装材料とし
ては、従来、アルミニウム箔やアルミニウム蒸着膜等よ
り形成された金属層５の一面（袋の表面を形成する側の
面）にポリエチレンテレフタレートフィルムやポリアミ
ドフィルム等により形成されたプラスチック外面層６を
積層すると共に、前記金属箔５の他面に低密度ポリエチ
レンからなるプラスチック内面層７を積層した構成のも
のが使用されており、この包装材料より袋１を形成する
場合は、例えば２枚のプラスチック積層フィルムを互に
そのプラスチック内面層７，７が対向するように重ね合
せ、その端部をヒートシール８．８することにより、袋
１を形成することが行なわれていた。

しかしながら、従来のこの種の包装材料は、このように
ヒートシール性を確保するため最内層（ヒートシール層
）として低密度ポリエチレンが使用されているが、低密
度ポリエチレンはクロロフルオロ炭化水素ガスに侵され
易いので、第２図に示すような断熱にヒートシール層と
して低密度ポリエチレンを有する袋を使用した場合には
、その端面に露呈している低密度ポリエチレンが残留す
るクロロフルオロ炭化水素ガスに侵されてクロロフルオ
ロ炭化水素ガスが袋の内部に浸透することによって袋の
真空度が低下し、断熱性能が低下したり、更には低密度
ポリエチレンが粉末状になって袋としての機能を有さな
くなるなどの問題が生じる。このため、ヒートシール層
として低密度ポリエチレンを包装材料として用いた第１
図に示す如き断熱板は、クロロフルオロ炭化水素ガス雰
囲気下においては長時間その保冷性を保持できないもの
であった。

本発明は上記事情に鑑みなされたもので、香気性成分の
吸着、浸透を効果的に防止することができ、このため香
気性成分を多く含有する食品類、清涼飲料水、化粧品な
どの包装に有効に使用できると共に、トリクロロフルオ
ロメタン、ジクロロジフルオロメタン等のクロロフルオ
ロ炭化水素ガス（冷凍用ガス）に対して抵抗性を有し、
このため真空断熱板の製作に好適に用いられ、ヒートシ
ールすることにより簡単に包装容器を製造し得る包装材
料を提供することを目的とする。

５壱を”決するための手、　び乍用 即ち、本発明者らは」二記目的を達成するため、鋭意研
究を行なった結果、アクリロニトリル−ブタジェン共重
合ゴム（ＮＢＲ）とアクリロニトリルにメチルアクリレ
ートをグラフト共重合させた樹脂とを含むフィルムが香
気性成分の吸着、浸透を防止し、食品、清涼飲料水、化
粧品などの内容品に含まれている香気性成分を吸着せず
、これを良好に保護でき、しかもこのフィルムは熱接着
性能にも優れ、このフィルムを利用した複合包装材料を
用いて比較的容量の大きな包装容器を製造した場合にも
熱封緘部におけるヒートシール強度、および耐衝撃強度
が良好で大型包装容器の製造に適している上、このフィ
ルムがクロロフルオロ炭化水素ガスの浸透を有効に防止
し得ることを知見し、本発明をなすに至った。

従って、本発明は包装容器を形成したときに最内層を構
成する層がＮＢＲとアクリロニトリルにメチルアクリレ
ートをグラフト共重合させた樹脂とを含むフィルムによ
り形成された複合包装材料を捉供するものである。

本発明の包装材料によれば、前記フィルムを最内層とし
て利用したことにより、この包装材料による包装袋等の
容器は香気性成分の吸着、浸透を防止することができる
ので、このフィルムを最内層とする複合包装材料はＤ−
リモネン等を含有する清涼飲料水、バニリン等を含有す
る菓子類、アネトール、メントール等を含有する口中薬
品類、ベンズアルデヒド、シトシル等を含有する化粧品
頚などの内容品を充容する包装容器の包装材料として好
適に使用することができる。

また、前記フィルムは耐クロロフルオロ炭化水素ガス性
に優れ、かつヒートシール性も良好で、しかも高密度ポ
リエチレン等の有する欠点、即ち低温時での落下強度、
衝撃強度に劣るとか、低温で取り扱うとビンボールを生
じゃずいといった欠点を解消でき、このため真空断熱板
の製造に好適に用いられるものである。

以下、本発明につき更に、ｔ′ｒ：　シ＜説明する。

本発明に係る包装材料は、−１述したように、アクリロ
ニトリル−ブタジェン共重合ゴム（ニトリルゴム クリレートをグラフト共重合させた樹脂とを含むフィル
ムを最内層として用いたものである。

ここで、このフィルム中のＮＢＲＩは、２〜３０％（重
量％、以下同じ）、特に５〜１０％とすることが好まし
く、ＮＢＲＩＪが３０％を越えると、耐薬品性、特に耐
クロロフルオロ炭化水素ガス性が低下する。また、アク
リロニトリル量は６５〜８０％、メチルアクリＩ／ー１
ー星は２０〜３０％とすることが好ましい。このような
フィルムとしては、市販品として三井東圧化学社製セク
ロンフィルムがある。

なお、フィルム化の方法としては、Ｔダイ法やインクレ
ージョン法等を採用し、１７０〜２２０℃程度、特に２
００〜２１０℃程度でフィルムを形成することが好まし
い。この場合、このフィルムは無延伸のものが好ましく
、その厚さは用いる包装容器の寸法、内容品の種類およ
び充填量などにより適宜選定されるが、通常１０〜１５
０μｍ、好ましくは２０〜８０μｍの範囲で用いること
が望ましい。

本発明の複合包装材料は、上述したフィルムを最内層と
するものであるが、この場合複合包装材料の他の層は製
造すべき包装容器の種類等に応じて適宜選定され、通常
使用されている公知の材料を用いることができる。

第３．４図は、このような本発明の複合包装材料の一実
施例を示すもので、第３図の複合包装材料はアルミニウ
ム箔等の金属箔１１の面に直接または接着剤を介してポ
リオレフィン系樹脂層１２が形成されていると共に、こ
のポリオレフィン系樹脂層１２に直接または接着剤を介
して前記フィルム１３が積層され、かつ金属箔１１の他
面には表面層１４を積層したものである。ここで、表面
層はポリエチレン、ボリプ１．１ピレン、ポリエステル
、ナイロン等のプラスチックフィルムあるいは紙などを
耐熱性、防気性、遮光性、剛性等の所望する性能を付与
するために選定された単層、あるいは複数層を適宜の順
序で積層した積層フィルムである。

また、第２図は金属箔を積層していない複合包装材料の
例を示す。

なお、本発明包装利料を用いて断熱材用の包装袋を製造
する場合は、包装袋が真空にして利用されるものである
から、非通気性およびガス不透過性の表面材料であるこ
とが必要であり、延伸ポリエステルフィルム、延伸ナイ
ロンフィルＪ、、延伸ポリプロピレンフィルム、あるい
は熱を反射させるため、これらフィルムにアルミニウム
等の金属を蒸着したフィル１、やアルミニウム箔等の金
属箔を単独もしくは適宜積層複合させた複合フィルムが
有効に利用できる。また必要に応じ、中間層として金属
箔層や金属蒸着膜形成プラスチックフィルム層を介在さ
せるごともできる。ここで、アルミニウム箔を用いたと
きは、包装袋端縁の熱接着部断面に露出したアルミニウ
ム箔からの熱の伝導を避りるために同部分のアルミニウ
ム箔を除去した包装袋を形成することが好適である。

また、−に述した種々の材料を用いて複合包装材料を製
造するときに、本発明フィルムを最内層として形成させ
るためには、公知の方法、たとえばＴ−ダイから押出す
エクストルージョン法や、あるいは本発明フィルムを予
め成膜し、これを例えばイソシアネ−１・系接着剤等の
適宜な接着剤を用いて貼合するドライラミネート法を単
独または組合せて利用し、最内層を形成することができ
る。

これらの複合包装材料を用いて包装袋等の包装容器を製
造する場合は、本発明のフィルムを最内層となるように
折り返すかまたは重ね合せ、次いで必要周側縁をヒート
シールして、いわゆる三方袋等を形成するか、あるいは
前記のように折り返すかまたは重ね合せた複合包装材料
の下端部に逆Ｖ字型に折った前記したような包装材料を
底部壁部材として挿入し、必要周側縁を適宜の形状、幅
のヒートシールをして貼合封市した自立性包装袋を形成
するものである。さらには、本発明のフィルムを最内層
になるようにチューブ状に形成した、いわゆるラミネー
トデユープに形成してもよく、その他適宜の態様の包装
容器を製造し得る。

発明の効果 以上のように、本発明のＮＢＲとアクリロニトリルにメ
チルアクリレートをグラフト共重合させた樹脂とを含む
フィルムを最内層として使用した包装材料を用いて製造
した包装容器は、香気性成分を多く含有する各種内容品
を充容しても、その香気性成分の吸着、浸透が可及的に
防止され、内容品の香気を保護し、品質を１０なうこと
なく充容し得るものであると共に、本発明の材料はヒー
トシール性に優れ、ヒートシール強度も良好である上、
上述したように落下時の耐衝撃強度も高く、このため比
較的容積の大きい包装容器の製造に適している。

また、本発明包装材料は、耐クロロフルオロ炭化水素ガ
ス性に優れているので、クロロフルオロ炭化水素ガス雰
囲気下で有効に使用でき、例えば、冷蔵庫などの保冷断
熱に用いる第１図に示す如き断熱板を製造する包装材料
として好適に用いられる。即ち、第１図において、包装
袋の最内層を構成する積層材料として本発明による包装
材料を使用した場合、ヒートシール性も良好で包装袋の
製造も容易であり、かつ上述したように耐クロロフルオ
ロ炭化水素ガス性も良好であるので、この包装材料を使
用した断熱板を第２図に示したようなりロロフルオロ炭
化水素ガスで発泡させた発泡樹脂内に載置してもクロロ
フルオロ炭化水素ガスに侵されることがなく、クロロフ
ルオロ炭化水素ガスが包装袋内部に侵入して本来有すべ
き断熱性能を低下させることはない。しかも、本発明の
包装材料は、低温時における落下強度・耐衝撃強度も高
く、さらに耐ピンボール性も良好なので、冷蔵庫などの
保冷断熱に用いる断熱板製造用材料として非常に優れた
ものである。

以下、実施例と比較例とを示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。

（実施例１．比較例１〜３〕 外側より順次１２μｍ厚の２軸延伸ポリエステルフイル
ム、９μｍ厚のアルミニウム箔、５０μｍ厚の低密度ポ
リエチレンをイソシアネート系接着剤を用いてドライラ
ミネート法で積層し、さらに最内層としてＮＢＲ（５％
）とアクリロニトリル（７０％）にメチルアクリレート
（２５％）をグラフト共重合させた樹脂とを含む６０μ
ｍ厚のフィルムを押出法で積層した本発明複合包装材料
（実施例１）を製造した。

また、比較のために、最内層を６０μｍ厚の低密度ポリ
エチレンフィルム、（ｉＱ７ｒｍ厚のポリエステルフィ
ルム、同じく６０μｍｌＶのポリエステルとナイロン６
−６．６共重合体との混合フィルム（混合比率１００：
２０）とする以外は同構成の複合材料を製造し、比較例
１〜３とした。

次に、これらの材料を用いて、縦１７０鶴、横１３０ｍ
の三方袋を製造し、包装袋内に０．１％のＤ−リモネン
を溶解した水２００　ｃｃを充填し、摂氏４０度で４８
時間放置したのち、リモネン水中に残存するリモネン量
を調べて、香気性成分吸着試験を行った。

◎・・・・・・残存するリモネン量が多く、リモネンが
殆ど吸着されていない。

○・・・・・・残存するリモネン量が、わずかに減少し
ており、若干の吸着が認められる。

×・・・・・・残存するリモネン量が、極めて少なく、
殆どのリモネンが吸着されている。

また、ヒートシール強度は、ＪＩＳ−Ｚ−１５２６の熱
封緘強度試験に準じて行い、耐衝撃性試験は縦１５印、
横１０ｃｍの三方袋を製造し、該袋内に水２００ｃｃを
充填封緘し、高さ１．２Ｍから落下させて、ヒートシー
ル部の損傷の有無を調査した。

◎・・・・・・袋の損傷は全く認められない。

○・・・・・・袋の損傷がやや認められる。

×・・・・・・袋の損傷が多くｄ忍められる。

更に、複合包装材料を製造するに当り、樹脂をＴ−ダイ
から押出したときの加工性を調査した。

◎・・・・・・押出し時の成膜性が大変良い。

○・・・・・・押出し成膜時にｌｊ　ｌ：Ｉ−・ダウン
性が不足で、やや膜切れが見られる。

×・・・・・・押出し成膜時の膜切れが多い。

以上の結果を第１表に示す。

第１表より、実施例１の包装４Ａ料はｉ゛「価した全て
の項目に亘って良好な結果を示ずごとが認められた。

〔実施例２、比較例４〜６〕 包装材料として、外層に厚さ＋２．＋１ｍの二軸延伸ポ
リエステル、中間層に９μｍのアルミニウム箔、最内層
に６０μｍのＮＢｒ？　（５％）とアクリロニトリル（
７０％）にメチルアクリレート（２５％）をグラフト共
重合さ・Ｕｏた樹脂とを含むフィルムをイソシアネー１
〜系接着剤を用いて順次積層し、本発明の包装材料を製
造し、実施例２とした。

また比較のために、最内層に厚さ６０μｍの低密度ポリ
エチレン、６０．＋１ｍの高密度ポリエチレンに直鎖状
低密度ポリエチレンを重置比で２０％混合した混合フィ
ルム、および６０μｍの高密度ポリエチレンにポリイソ
ブチレンを短足比で５％混合したフィルムをそれぞれ用
いた以外は同じ構成の包装材料（比較例３〜５）を製造
した。

これら実施例および比較例の包装材料から１０Ｘ　Ｉ　
Ｑ　ｃｍの試料をとり、温度６０°Ｃのトリクロロモノ
フルオロメタン（フロン１１）ガス液体中に７日間浸潤
させて最内層フィルムへのトす′クロロモノフルオロメ
タンガスの吸着量を調べた。また、上記と同寸の試料を
その面同志を重ねて１３０℃の温度で１秒間、約２ｋｇ
／ｃＪの圧力を加えてヒートシールを行い、ＪＩＳ−Ｚ
−］、５２６による熱封緘強度を測定した。その結果を
第２表に示す。

第２表 いてトリクロロモノフル第１１メタンガスへの浸漬時間
を１４日間、２８０間とした場合のトリクロロモノフル
オロメタンガスの吸着量を測定し、第３表に示す結果を
得た。

第３表　（■／ｍ′） この結果、実施例２による包装＋Ａ料は、比較例に比し
てトリクロロモノフルオロメタンガスの吸着が少なく、
断熱材用包装袋として充分使用に耐えるものであった。

【図面の簡単な説明】

第１図は断熱板の一例を示す断面図、第２図は同断熱板
の施工例を示す断面図、第３図及び第４図はそれぞれ本
発明の一実施例を示す断面図である。 １１・・・金属箔、１２・・・ポリオレフィン樹脂層、
１３・・・ＮＢＲとアクリロニトリルにメチルアクリレ
ートを共重合させた樹脂とを含むフィルム、１４・・・
表面層。 出　廓人　藤森工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、包装容器を形成したときに最内層を構成する層がア
   クリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムとアクリロニト
   リルにメチルアクリレートをグラフト共重合させた樹脂
   とを含むフィルムにより形成されてなることを特徴とす
   る複合包装材料。