JPS62101290A - 収納可能なハンドプ−リを備えたミシン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は収納可能なハンドプーリを儂えたミシンに関
し、更に詳しくは、縫製の準備中は、ミシン主軸に連結
したハンドプーリをミシン機枠の外方に突出させて手動
による回転操作を可能とし、それ以外の場合には、必要
に応じて前記ハンドプーリをミシン機枠中に収納し得る
よう構成したミシンに関するものである。

従来技術 加工布の縫製に使用される家庭用ミシンおよび工業用ミ
シンには、一般にミシン機枠の右側に突出するハンドプ
ーリが設けられ、このハンドプーリは主軸に接続してこ
れと一体的に回転するようになっている。前記ハンドプ
ーリは、ミシンによる縫製開始の準備時に、使用者の手
動操作により僅かに正逆方向に回転されて、前記主軸に
クランク機構を介して接続する針棒を上下方向に変位さ
せる。例えば針棒を下降させて、加工布上の縫製開始位
置が縫針の落下点に一致するように、加工布を位置決め
する作業を容易にしたり、また針棒を上昇させて、押え
足および縫針の交換を容易にする等のために、針棒の上
下位置をハンドプーリの回転により変化させる。

発明が解決しようとする問題点 このハンドプーリは、前述の如く縫製の準備に際しての
み、手動操作のために必要とされるものであって、−吊
線製が開始された後は使用されることはない。このよう
にハンドプーリは使用頻度が少ない存在であるにも拘わ
らず、ミシン機枠の右側面部から常に突出しているので
、ミシンの外観形状に関するデザインの面からは旧態依
然としたものがあり、斬新な意匠を施す余地に乏しかっ
た。またミシンを移動させる際に、ミシン機枠から外方
に突出するハンドプーリが外部障害物に接触して破損す
ることもあって、ミシン不使用時にはハンドプーリは一
般に邪魔な存在になっている。

しかも縫製作業中は、前記ハンドプーリは常にミシン機
枠の外方に突出した状態で回転しているので、作業者に
とって危険であり、またミシンカバーによりミシンを被
覆する場合は、当該ミシンカバーはハンドプーリの厚み
分だけ収納空間を予め設けておく必要があり、従ってス
ペース的に大型化する欠点があった。

発明の目的 この発明は、ハンドプーリを備えたミシンに内在してい
る前記欠点に鑑み、これを良好に解決するべく提案され
たものであって、縫製準備中は、ハンドプーリをミシン
機枠の外方に突出させた状態として手動操作をなし得る
ようにし、縫製中その他ミシン不使用時には、必要に応
じてこのハンドプーリをミシン機枠中に収納し得るよう
にして、ミシンの外観形状のデザインに革新的な変化を
与えると共に、ミシン全体の小型化および安全性の向上
を達成することを目的とする。

間原点を解決するための手段 前記目的を達成するため本発明に係る収納可能なハンド
プーリを備えたミシンは、ミシンの主軸に軸方向に移動
可能で、かつ当該主軸と一体的に回転するよう設けたハ
ンドプーリと、前記主軸に弾力的に介装されて、常には
前記ハンドプーリをミシン機枠外方に突出させるべく付
勢する弾性部材と、前記ハンドプーリを前記弾性部材の
作用に抗してミシン機枠中の収納位置に係止するために
、該ハンドプーリと前記ミシン機枠または主軸との間に
設けられた係止部材と、その係上部材によるハンドプー
リの係止を解除するために、ミシン機枠に操作可能に設
けられた操作体とを含むことを特徴とする。

作用 本発明のミシンでは、ハンドプーリを軸方向内方に押圧
すれば、当該ハンドプーリは主軸に対し所定距離だけ移
動して、前記係止部材の作用下にミシン機枠中の収納位
置において固定される。この状態において前記操作体を
移動操作すれば、前記係止部材による係止を解除し、弾
性部材の作用下に前記ハンドプーリはミシン機枠外方に
突出する。

実施例 次に本発明に係るミシンにつき好適な実施例を挙げて、
添付図面を参照しながら以下説明する。

本発明が好適に実施されるミシンは、第４図に示すよう
に、ベッド面を上部に形成した下方アーム１ｏと、この
下方アーム１０から立設した脚柱部１２と、アーム１ｏ
の上方に水平に張り出した上方アーム１４とからなるミ
シン機枠１６を備えている。前記脚柱部１２の左側面部
上方（第４図において）にはハンドプーリ１８が突出配
置されているが、このハンドプーリ１８は後述する機構
により、ミシン機枠１６中に収納可能になっている。

（スプライン機構について） 第１図および第２図に明確に示すように、ミシン機枠１
６中には、主軸としての上軸２ｏが軸受２２を介して水
平に配設され、図示しない駆動源により回転駆動される
ようになっている。この上軸２０の一端部には前記ハン
ドプーリ１８がスプライン結合されて、前記上軸２０と
一体的に回転すると共に、軸方向には移動可能に構成さ
れている。例えばハンドプーリ１８のボス１８ａに穿設
した有底の中心孔２４に、前記上軸２０が摺動自在に挿
通されている。前記ボス１８ａには、中心孔２４に沿っ
て上下に連通ずる案内溝２６ａ。

２６ｂが対向的に形成されている。そして上軸２ｏをボ
ス１８ａの中心孔２４に挿通する際に、この上軸２０に
配置した突出ピン２８を、前記案内溝２６ａ、２６ｂ中
に臨ませることにより、前記ハンドプーリ１８は、上軸
２０に対し軸方向移動可能でかつ一体的に回転するよう
になっている。

前記ボス１８ａより大径に設定したワッシャ３ｏが前記
上軸２０に挿通され、該ワッシャ３０はボス１８ａの左
側端部に固着されている。また前記上軸２ｏにおいて、
円筒状の圧縮コイルばねからなる弾性部材３２が、前記
軸受２２とワッシャ３０との間に介装され、ハンドプー
リ１８を常には第２図に示す如く、ミシン機枠１６の外
方に突出するよう弾力的に付勢している。なおミシン機
枠１６の右側面には円筒状の収納凹部３４が形成され、
この収納凹部３４は、ハンドプーリ１８を軸方向に押圧
した際に、第２図に示す如く、プーリ本体部がそっくり
収納される寸法に設定されている。

（操作体および係合部材について） 前記ミシン機枠１６の例えば上方アーム１４には、移動
操作可能に操作体３６が突出配置されている。この操作
体３６は、前記上方アーム１４の適宜位置に開設した所
定長のスリット３８を介して、アーム外方に突出する係
止部材としての係合部材４０の一端部に取付けられてい
る。すなわち係合部材４０は、第１図に示す如く、基本
的に「＜」字状に形成したレバ一本体からなり、その屈
曲部においてミシン機枠１６に支軸４２を介して枢支さ
れ、該支軸４２を中心として所要角度回動し得るように
なっている。この係合部材４０の一方の端部は、前記ス
リット３８を介して上方アーム１４外方に延出して、前
記操作体３６が取付けられ、他端部には図示の如く鉤状
のフック４４が形成されている。

なお係合部材４０には、引張コイルばねからなる弾性体
４６がミシン機枠１６との間に弾力的に介装され、該係
合部材４０を支軸４２を中心として時計方向に回動付勢
している。このとき該係合部材４ｏのフック４４の先端
は、前記上軸２０上を軸方向に移動する前記ワッシャ３
０の移動軌跡に臨むようになっている。またフック４４
は、第１図〜第３図から判明する如く、前記ワッシャ３
０に係合するための垂直な係合端部４４ａを有すると共
に、該係合端部４４ａの背面に所要の角度を付した傾斜
面４４ｂが形成されている。この傾斜面４４ｂは、後述
する如く、ハンドプーリ　　　　　・１８をミシン機枠
１６中に収納するべく抑圧移動させた際に、前記ワッシ
ャ３０と当接して前記係合部材４０を反時計方向に回動
させて、該ワッシャ３０の通過を許容させるためのもの
である。

（実施例の作用） 次に本発明の一実施例の作用につき説明する。

先ず第２図に示すように、係合部材４０のフック４４が
、前記ワッシャ３０との係合を解除している場合から説
明する。このときハンドプーリ１８は、前記弾性部材３
２の圧縮弾力の作用下に上軸２０に対して軸方向外方に
移動させられ、当該ハンドプーリ１８をミシン機枠１６
の収納凹部３４から外方へ突出させている。従ってこの
状態の下で、ハンドプーリ１８を手動で操作して縫針の
高さ調節を行ない、前述した縫針および押え足の交換等
の縫製１！！備を好適に実施することができる。

次いで縫製準備の完了後や、ミシン使用終了後の如く、
ハンドプーリ１８をミシン機枠１６中に収納する場合は
、該ハンドプーリ１８を上軸２０の軸方向に押圧する。

これによりハンドプーリ１８は、弾性部材３２の弾力に
抗してこれを圧縮しつつ上軸２０に沿って左方向に移動
する。このとき前述した如く、係合部材４０のフック４
４は当該ハンドプーリ１８に固着されたワッシャ３０の
移動軌跡に位置し、しかも該フック４４は前記弾性体４
６により時計方向に常に弾力付勢されている。このため
前記ハンドプーリ１８が上軸２０に沿って所要距離だけ
移動したところで、第３図に示す如くワッシャ３０がフ
ック４４に係合するに至る。このときワッシャ３０はフ
ック４４の前記傾斜面４４ｂに当接するので、該ワッシ
ャ３０の左行に伴い前記係合部材４０は支軸４２を中心
として反時計方向に回動し、最終的にワッシャ３０の通
過を許容する。このため第１図に示すように、フック４
４の係合端部４４ａが前記ワッシャ３０の右方端面に係
合して、前記ハンドプーリ１８をミシン機枠１６に形成
した収納凹部３４中に確実に固定する。

ミシン縫製の準備のためハンドプーリ１８を使用する必
要が生じたときは、ミシン機枠１６の外方に突出してい
る前記操作体３６を移動操作する。

すなわち操作体３６を、第２図に示す如く、左方に抑圧
移動させると、係合部材４０は支軸４２を中心として反
時計方向に回動し、前記フック４４によるワッシャ３０
との係合を離脱解除する。これにより圧縮状態にあった
前記弾性部材３２の弾力が一挙に解放されて、第２図に
示すように、ハンドプーリ１８を軸方向外方へ移動させ
、ミシン機枠１６の収納凹部３４外方に突出させる。

なお図示の実施例では、フック４４に傾斜面４４ｂを形
成して、ハンドプーリ１８押圧時にワッシャ３０が該フ
ック４４の係合端部４４ａ側に移動し得るよう構成した
が、逆にワッシャ３０の左方端面（第１図において）に
円錐状のテーパを形成するようにしても、同様の効果が
得られる。

発明の詳細 な説明した如く本発明によれば、縫製の準備中は、前記
ハンドプーリをミシン機枠の外方に突出させて手動によ
る回転操作を可能とし、それ以外の場合には、前記ハン
ドプーリをミシン機枠中に収納することを可能としたの
で、ミシンの外観形状のデザインに革新的な変化を与え
ることができる。またミシン携行時に、ハンドプーリを
外部の障害物に打ち当てて破損することもない。しかも
ミシンケースにより被覆する場合であっても、当該ミシ
ンケースにハンドプーリを受容するた込のスペースを不
要とするので、ミシン全体の小型化を図ることができる
。更にミシン縫製中にハンドプーリを収納しておけば、
回転部が外部に露出しないので、安全性が一層向上する
。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係るミシンの一実施例を示すものであっ
て、第１図は本実施例の要部縦断面図であって、フック
がワッシャに係合してハンドプーリをミシン機枠内に収
納している状態を示し、第２図は本実施例の要部縦断面
図であって、操作体を操作したことによりフックをワッ
シャから離脱させて、弾性部材の弾力作用下にハンドプ
ーリをミシン機枠外に突出させている状態を示し、第３
図はハンドプーリを押圧することによりフックがワッシ
ャの通過を許容する状態を示す説明図、第４図は本実施
例に係るミシンの背面側からｔ！Ａ察した斜視図である
。 １６・・・ミシン機枠　　　１８・・・ハンドプーリ２
０・・・上軸　　　　　　２８・・・ピン３０・・・ワ
ッシャ ３２・・・弾性部材（圧縮コイルばね）３４・・・収納
凹部　　　　３６・・・操作体４０・・・係合部材　　
　　４４・・・フック４６・・・弾性体（引張コイルば
ね） ＦＩＧ、１ ＦＩｏ、２

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ミシンの主軸（２０）に軸方向に移動可能で、か
   つ当該主軸（２０）と一体的に回転するよう設けたハン
   ドプーリ（１８）と、 前記主軸（２０）に弾力的に介装されて、常には前記ハ
   ンドプーリ（１８）をミシン機枠（１６）外方に突出さ
   せるべく付勢する弾性部材（３２）と、 前記ハンドプーリ（１８）を前記弾性部材（３２）の作
   用に抗してミシン機枠（１６）中の収納位置に係止する
   ために、該ハンドプーリ（１８）と前記ミシン機枠（１
   ６）または主軸（２０）との間に設けられた係止部材（
   ４０）と、 その係止部材（４０）によるハンドプーリ（１８）の係
   止を解除するために、ミシン機枠（１６）に操作可能に
   設けられた操作体（３６）と を含むことを特徴とする収納可能なハンドプーリを備え
   たミシン。
2. （２）前記係止部材（４０）はミシン機枠（１６）に枢
   支され、この係止部材（４０）の先端部には、ハンドプ
   ーリ（１８）に固定したワッシャ（３０）と係合離脱可
   能なフック（４４）が形成され、 このフック（４４）は前記ハンドプーリ（１８）をミシ
   ン機枠（１６）中の収納位置にまで移動させた際に、前
   記ワッシャ（３０）と係合して当該ハンドプーリ（１８
   ）をその位置に固定し、 またフック（４４）が前記ワッシャ（３０）と係合して
   いる状態で前記操作体（３６）を移動操作した際に、前
   記係止部材（４０）が揺動して、当該フック（４４）を
   前記ワッシャ（３０）から離脱させる よう構成したことを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の収納可能なハンドプーリを備えたミシン。