JPS6346076Y2 - - Google Patents

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JPS6346076Y2
JPS6346076Y2 JP1983186249U JP18624983U JPS6346076Y2 JP S6346076 Y2 JPS6346076 Y2 JP S6346076Y2 JP 1983186249 U JP1983186249 U JP 1983186249U JP 18624983 U JP18624983 U JP 18624983U JP S6346076 Y2 JPS6346076 Y2 JP S6346076Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、加工布の縫製予定輪郭に沿つて該
加工布の所定個所を間欠的に縫製する仕付縫い
を、簡単な操作で確実に達成し得るミシンの針棒
切離し装置に関するものである。
従来技術 例えば、型紙に沿つて切断された加工布を上下
合わせて縫製を行なう場合、その縫製に先立ち該
加工布の所要個所を仮縫いして、上下の布の位置
ずれを防ぐようにした仕付縫いが一般に必要とさ
れる。この仕付縫いを行なう一つの手段として、
常には針棒を上昇位置に保持すると共に、布押え
足と送り歯とにより挟持した加工布に送り運動を
付与し、所要間隔だけ空送りした後に要所のみ針
棒を下降させて1針縫いする操作を、間欠的に反
復する方法が知られている。
この方法で仕付縫いを実施する機構として、針
棒駆動機構と針棒とを切離し自在に構成し、外部
指令により針棒と駆動機構との連結および切離し
を適宜実行し得る種々の提案がなされている。例
えば、実公昭55−3985号公報に係る考案「手動針
持上げ装置」は、前述した仕付縫いを可能にする
べく提案されたものであつて、針棒と針棒往復駆
動機構との間に、前記駆動機構から針棒を選択的
に切離すための掛止機構が配置され、前記掛止機
構には、ミシン枠から外部に突出する摘みを有す
る突起を備えた掛金釈放部材が設けられて、前記
摘みを操作することにより針棒の切離しを行なう
構成となつている。
考案が解決しようとする課題 しかし、この装置における前記摘みは、機械構
成上の制約から、ミシンヘツドの下方に位置する
針棒突設個所と隣接して垂下する構造になつてい
るため、通常の連続縫いによる縫製作業中に、ミ
シン使用者の手が誤つて該摘みに触れて針棒の切
離しを実行してしまい、不要な目飛びを発生させ
る不都合がある。また前記出願に係る装置は機構
が極めて複雑で、しかも摘みを押している間だけ
針棒が駆動機構から切離されるものである。従つ
て、針棒を駆動機構に連結している時間よりも針
棒を切離している時間の方が長い仕付縫いにあつ
ては、常時一方の手をこの摘みに触れている必要
があり、両手を加工布の移送案内に自由に使えな
い難点も指摘される。
考案の目的 本考案は、仕付縫いを行なう従来技術に係るミ
シンの針棒切離し装置に内在している前記欠点に
鑑み、これを好適に解決するべく提案されたもの
であつて、駆動機構からの針棒の切離しおよび連
結を、加工布の送り運動とは独立して外部指令に
より確実に行ない得るようにし、また手動切換操
作により常には針棒切離し状態を保持させると共
に、仕付縫いを必要とする個所で随時の指令を与
えることにより、針棒と駆動機構との連結が行な
われるようにした新規な針棒切離し装置を提供す
ることを目的とする。これによりミシン使用者
は、仕付縫い作業中にも、その大部分の間両手を
加工布の移送案内に自由に使え、しかも連続縫製
中に誤つて針棒が切離され目飛びを生じさせる等
の不都合も回避される。
課題を解決するための手段 前述した課題を克服し、所期の目的を達成する
ため本考案は、針棒に上下往復運動を行なわせる
ための駆動機構と、 その駆動機構と針棒との間に配置され、針棒を
駆動機構から選択的に切離し得る掛止機構と、 その掛止機構を釈放して針棒を駆動機構から切
離すための作用位置に移動し得るようにミシン機
枠に支持され、常にはばね作用により針棒を駆動
機構に連結するための不作用位置に付勢される制
御部材と、 その制御部材を前記作用位置に選択的に移動さ
せるための手動操作体とを備えたミシンの針棒切
離し装置において、 前記手動操作体を回動並びに押圧操作可能に支
持する支持軸と、 前記手動操作体を押圧操作位置から非押圧操作
位置に向かつて付勢するばね部材と、 前記手動操作体と一体的に回動並びに軸方向移
動し得るように取付けられたカム体と、 そのカム体と前記制御部材とを作用的に連結す
る連結手段とを設けると共に、 前記カム体のカム面は前記手動操作体により第
1の位置から第2の位置へ回動操作されたとき前
記制御部材がばね作用に抗して作用位置へ移動さ
れて前記針棒と前記駆動機構とを切離し、手動操
作体が第2の位置において前記ばね部材に抗して
押圧操作されたとき、前記制御部材が作用位置か
ら不作用位置へ一時的に復帰し前記針棒と前記駆
動機構とを連結するように形成したことを特徴と
する。
実施例 次に、本考案に係るミシンの針棒切離し装置に
つき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照し
ながら以下説明する。第1図は実施例に係る針棒
切離し装置の主要構成部材を、針棒の昇降駆動機
構および布押え機構との関連で示す分解斜視図、
第2図は針棒駆動状態での概略構成を示す正面
図、第3図は第2図の−線方向から観察した
概略構成の左側面図、第4図は第2図の−線
方向から観察した概略構成の平面図である。なお
本実施例では、ジグザグ縫いの可能な家庭用ミシ
ンに、針棒切離し装置を組込んだ構造につき説明
するものとする。
(ミシンの周辺機構について) 実施例に係る装置の理解に資するために、先ず
ミシンの周辺機構の概要につき説明すると、第2
図に示す如く、ミシン機枠10内に針棒18を支
持する揺動支枠12が、支軸16により揺動自在
に軸支されて垂下している。この揺動支枠12に
延出させた上下一対の挿通支持部14,14に軸
線を整列させて縦孔14a,14aが穿設され、
両縦孔14a,14aに針棒18が上下摺動自在
に挿通されている。従つて、模様縫いに際し前記
揺動支枠12を揺動付勢することにより、前記針
棒18は揺動支枠12と共に、布送り方向と直交
する方向に所要の揺動を行ない、文字や図形等の
模様の縫製がなされる。なお第1図において、符
号20は針抱き、符号22は縫針を夫々示す。
前記針棒22に上下の往復運動を付与する駆動
機構24は、従来の機構と同様に、回転源(図示
せず)より動力伝達を受けて回転駆動される主軸
26と、この主軸26の先端に固着した天秤クラ
ンク28と、該クランク28の偏心位置に針棒ク
ランク30を介して連接したクランクロツド32
とから構成され、前記針棒18に嵌挿した摺動体
36はクランクロツド32にクラツチ体158
(後述)を介して連繋されている。なお前記摺動
体36は既存の部材であつて、従来と同様に、そ
の水平軸部38をクランクロツド32の下端に延
出する筒34中に挿通されている。また摺動体3
6には針棒抱き軸40が水平に嵌挿され、この軸
40に穿設した縦孔42に針棒18が摺動自在に
遊嵌されている。従つて前記摺動体36は、クラ
ンクロツド32が行なうクランク運動に伴い、前
記針棒18と関係なく所定ストロークで往復動可
能である。
(布押え機構について) 第1図に示す布押え機構46は、従来の機構と
同様に、圧縮ばね50で常に下方に押圧付勢され
た押え棒48の下端に、ホルダ54と布押え足5
6とから構成される布押え52が、摘みねじ58
を介して着脱可能に装着されており、前記押え棒
48の所定部位に糸緩め板60が嵌挿固定されて
いる。前記布押え52の昇降切換え手段として、
レバー状の押え上げ68が、第3図に示す如くミ
シン機枠10に、支軸72を介して回動可能に枢
支され、この押え上げ68の支点部より偏心した
位置に形成したカム面70を、前記糸緩め板60
に一体形成した上片62の下面に常時当接させる
ようになつている。
前記布押え52は、押え上げ68を斜め下方に
傾止させることにより布押え位置にセツトされて
(第3図)、図示しない送り歯との共働作用下に加
工布に対し所定の送り運動を付与し、また押え上
げ68を、第7図aに示す如く、斜め上方に傾止
させることにより上方休止位置に保持される。前
記糸緩め板60には、本件装置に関連する新たな
構造として、下片64から取付状態で水平に延在
する操作板66が一体的に形成されており、この
操作板66が後述する第2操作レバー184と連
繋作動するようになつている。
なお第1図および第2図に示すハンドル74
は、支軸76を介してミシン本体中に支持され、
外方操作力により段階的に傾動させ得るよう構成
され、ミシン縫製時のスタートおよびストツプを
実行する公知の機構である。また前記支軸76に
は、後述する如く、本考案に係る針棒切離し装置
に使用される作動体102が挿通支持される。
(針棒切離し装置について) 前述した概略構成を有するミシンにあつて、実
施例の針棒切離し装置は、第1図および第8図に
斜視状態で示す一連の部材から構成され、これら
の部材は前述した針棒の駆動機構24および布押
え機構46と有機的に連繋作動するようになつて
いる。なお針棒切離し装置は、1つの手動操作部
材による針棒切離し系統と、前記押え上げ68を
利用した針棒切離し系統とを備え、上記手動操
作部材を回動操作することにより、針棒18の切
離し(駆動状態と休止状態との切換え)を行なう
と共に、同操作部材を押圧操作することにより、
針棒18の間欠駆動(休止状態と駆動状態との断
続的な切換え)を行なうことができ、また前記
押え上げ68を斜め上方に切換え操作することに
よつても針棒の切離しをなし得る。但し本考案
は、前者の手動操作部材による針棒切離し系統に
関するものである。
この針棒切離し装置は、ミシンの通常的な使用
形態である連続縫い時には、第2図、第3図およ
び第4図に示す「針棒駆動状態」で使用されるも
のであるので、この針棒駆動状態を基本として構
成を説明する。また各部材の前後、左右および上
下の位置関係については、原則として第2図に示
す正面図を基準にしているものとする。
〔手動操作部材による切離し系統について〕
(手動操作体84およびカム体92について) 第2図および第8図において符号82は、前記
ミシン機枠10の前後(第3図では左右)に穿設
した挿通孔78,78に挿通した支持軸を示し、
その前端部(第3図右端)には手動操作用の摘み
84が挿通固定されて、ミシン機枠10の正面に
形成した陥凹部80に位置している。前記支持軸
82は、その摘み操作により回動および軸方向移
動可能であり、前記陥凹部80と摘み84との間
に弾力的に介装した圧縮ばね86により常には外
方に付勢されて、前記摘み84の一部を陥凹部8
0から突出させている。なお符号88は、支持軸
82の軸方向における移動量を規制するEリング
を示す。
前記支持軸82は、その一部を軸方向に偏平に
形成した係合軸部90を有し、この係合軸部90
にカム体92が、係合孔94を介して遊挿されて
いる。このカム体92は基本的に円筒形をなし、
外周部の略半円周に亘り、斜め螺旋状のカム面9
6が形成されている。なお前記カム面96は、第
5図dに示すように、その始端を第1位置98と
称し、また終端を第2位置100と称するものと
する。
(作動体102について) 符号102は、前記ハンドル74の支軸76に
挿通垂下される作動体を示す。この作動体102
は、後述の制御部材142を作用位置と不作用位
置とに作動させる部材であつて、略T字形をなす
本体104に対向的に折曲形成した一対の支片1
06,106を、各孔108を介して前記支軸7
6に挿通することにより、軸方向への摺動および
左右方向に揺動可能となつている。また、本体1
04の下部に屈曲形成され水平に延出する下端部
に、作動ピン110が垂直に固着されている。更
に本体104の中央部後側に鈎部112が形成さ
れ、後述する第2操作レバー184の操作ピン1
92と係合離脱可能になつている。なお作動体1
02は、その一方の支片106と支軸76の自由
端に嵌着したEリング114との間に介装した圧
縮ばね116により、常には前方(第3図では右
方)に付勢されて作動前の状態位置に保持されて
いる。
(第1操作レバー118について) 前記作動体102に対する操作手段として、第
1の操作レバー118が、ミシン機枠10内の右
側に支持具128を介して回動自在に支持されて
いる。この第1操作レバー118は、前記摘み8
4の操作に連動して作動されるものであつて、そ
の下片120の下端には、組付け時において前記
カム体92のカム面96と当接可能な操作ピン1
22が水平に取着されている。また上片124の
上端には、前記作動体102における後側支片1
06の内面と当接可能な係合部126が形成され
ている。そして前記レバー118は、作動体10
2を弾力的に押圧する圧縮ばね116の付勢力
を、該支片106と当接する係合部126を介し
て受容し、常には起立状態に保持されて、その操
作ピン122をカム面96の第1位置98に当接
保持している(第5図d参照)。
なお前記支持具128は、ねじ部132をミシ
ン機枠10にねじ込み固定した支杆130と、径
の異なる筒部136,138を備え、該支杆13
0に嵌着した支筒134とから構成される。そし
て前記第1の操作レバー118は、その中央部に
穿設した孔140を利用して、前記支筒134の
小径筒部136に回動自在に枢嵌されている。
(制御部材142について) 次に、前記作動体102により付勢されて、後
述のクラツチ体158の係合離脱作用を制御する
制御部材142につき説明する。この制御部材1
42は、第8図に示すように、針棒18に同軸的
に挿通され、前記作動体102の移動に伴い該針
棒18の軸線周りに所定中心角だけ回動されて、
後述するクラツチ体158を切換え制御するため
の動力伝達部材として介在する。すなわち制御部
材142は、その本体144の上下に直角に折曲
された各支片146の孔148を介して、針棒1
8に挿通されている。下方の支片146に一体的
に連接した図示形状の連繋片150には、その開
放端部にU字形をなす係合口152が形成され、
この係合口152中に前記作動体102の作動ピ
ン110が臨んで常に係合保持されるようになつ
ている。
なお制御部材142は、第3図に明確に示すよ
うに、その上方の支片146を、前記揺動支枠1
2にビス156で取付けた矩形状規制板154の
上方端縁部に係合させて、上下方向の位置が規制
されている。また、前記圧縮ばね116により押
圧付勢される作動体102に、係合口152と作
動ピン110とを介して連繋される結果として、
当該制御部材142は後述のクラツチ体158の
操作前位置すなわち不作用位置(針棒切離し前の
状態)に保持されている。
(クラツチ体158について) 前記制御部材142により付勢されて、前記針
棒18を駆動機構24から選択的に切離すための
手段として、前記クランクロツド32に移動可能
に組込まれるクラツチ体158と、針棒18に取
着され該クラツチ体158により係合離脱される
針棒抱き170とが設けられている。すなわちク
ラツチ体158は、第1図に示す如く、金属板材
を略コ字形に折曲形成してなる本体160からな
り、この本体160の中央部に貫通連結された支
筒161がクランクロツド32の筒34に外挿さ
れて、共にクランク運動を行ない得るようになつ
ている。そして本体160の前側に、前記制御部
材142の本体144の右側縁に対し係合当接お
よび離脱し得る連繋ピン162が突設され、また
該本体160の上端に、後述する針棒抱き170
と常には係合可能な係合縁164が折曲形成され
ている。
クラツチ体158には、クランクロツド32の
筒34の周りに回転するのを防止するために、本
体160の下片部に、針棒18を囲繞するU字形
の嵌合口166が形成されている。また、支筒1
61とクランクロツド32の筒34との間に介装
した圧縮ばね168により、クラツチ体158は
常には針棒18側へ弾力付勢され、その係合縁1
64を針棒抱き170の係合歯174に係合させ
て、針棒18と駆動機構24とを接続保持してい
る。なおクラツチ体158に突設した前記連繋ピ
ン162は、前記制御部材142の本体144右
側縁に対して、第4図に示すように、適宜間隔G
をもつて離間している。
(針棒抱き170について) 前記針棒抱き170は、クラツチ体158に形
成した係合縁164と係合および離脱して、針棒
18を駆動機構24に拘束連結および切離しする
べく機能する。このため第6図cに示す如く、針
棒18の上端部(前記摺動体36の上部)の所定
部位に、止めねじ172を介して位置決め固定さ
れ、その頂部右角部に前記係合縁164と係脱可
能に係合される係合歯174が形成されている。
また針棒抱き170は、針棒18が上昇端に休止
保持されている下で、クラツチ体158がクラン
ク運動により上昇端に位置しても、その係合歯1
74が係合縁164と確実に係合し得るよう取着
されている。更に係合歯174は、クラツチ体1
58の運動中に、係合縁164と適確に係合しか
つ離隔し得るように、第5図aおよび第6図cに
示す如く、その上部係合面176および下部案内
面178に夫々適当な斜面が形成されている。
なお針棒抱き170の止めねじ172は、第1
図および第2図に示す如く、前記規制板154に
形成した長孔180に挿通されて、該針棒抱き1
70の変向および針棒18のねじれが規制され
る。また前記針棒18は、後述する如くクラツチ
体158と針棒抱き170との係合離脱作用下
に、駆動機構24と連結状態および切離し状態の
何れかに切換えられることに関連して、ミシン機
枠10と針棒抱き170との間に弾力的に介装し
た引張りばね182(第3図)により、常には上
向きに引張り付勢されている。すなわち、この引
張りばね182の存在により、針棒18の切離し
時における針棒18の速やかな上昇および上昇端
での安定保持が行なわれると共に、針棒抱き17
0とクラツチ体158との係合が円滑に行なわれ
る。
〔押え上げによる切離し系統について〕
次に、前述した押え上げ68による切離し系統
側の機構について説明する。この系統は、加工布
の出し入れのため、押え上げ68を操作して前記
布押え52を昇降させる場合に、前記針棒18を
切離し状態に保持するための操作機構として、前
述した切離し機構と選択的に連繋作動し得るよう
に組込まれている。この切離し系統において、前
記糸緩め板60に形成した操作板66により操作
される手段として、第2の操作レバー184が前
記支持具128に回動自在に支持されている。
この第2の操作レバー184は、第1図に示す
如く、逆V字状をなす平板で構成され、一方の支
片186先端に連繋軸188が左向きに突設さ
れ、この連繋軸188は前記糸緩め板60の操作
板66上に常に当接可能になつている。また他方
の支片190先端に、前記作動板102に形成し
た鈎部112と係脱自在に係合し得る操作ピン1
92が右向きに突設されている。なお第2の操作
レバー184は、その中央貫通孔194を介し
て、前記支筒134の大径筒部138に回動自在
に枢嵌され、前記第1の操作レバー118の右側
に位置している。そしてこの第2の操作レバー1
84は、前記押え上げ68が下向き状態にあると
き、第3図および第7図bの2点鎖線で示すよう
に、その操作ピン192を作動体102の鈎部1
12から離脱させた非連繋位置にあつて、操作前
の状態に維持されている。
実施例の作用 次に、このように構成した実施例に係るミシン
の針棒切離し装置の作用について説明する。いま
針棒切離し装置は、前述した第1図〜第4図に示
す「針棒駆動状態」にセツトされて、連続縫いを
なし得るようになつている。従つて夫々の切離し
操作系統において、前記摘み84は回動操作前の
第1の位置にあり、一方押え上げ68は布押え5
2を下降させ、加工布(図示せず)を押圧保持し
た斜め下方の切換え位置にある。このとき前記カ
ム体92、第1操作レバー118、作動体10
2、制御部材142および第2操作レバー184
が共に「針棒駆動」に対応する位置状態に設定さ
れている。また駆動機構24側におけるクラツチ
体158は、その係合縁164を針棒抱き170
の係合面176に係合させて、前記摺動体36と
の間で針棒抱き170を挟持することにより前記
針棒18を駆動機構24と連結している。この状
態でミシンの運転を開始すれば、駆動機構24を
介してクランクロツド32がクランク運動を行な
い、これに追従してクラツチ体158が上下動を
行なう。これにより、針棒抱き170と共に針棒
18が往復昇降動を行ない、加工布に対する所要
の縫製作業がなされる。
(手動操作体による針棒の切離しについて) 第2図〜第4図に示す針棒駆動状態において、
前述の仕付縫いを行うべく針棒18を駆動機構2
4から切離し、該針棒18の昇降を停止させるに
は、前記の如く摘み84の回動操作および押
え上げ68の上昇操作の2通りがある。そこで、
先ず前者の摘み操作による針棒切離しについて説
明する。第5図a,b,cおよび第9図は、針棒
切離し時における各部材の動作変化を、針棒駆動
中として示す第2図、第3図、第4図および第8
図との対比において示すものである。
すなわち摘み84を、第5図aおよび第9図に
おいて時計方向(矢印)に回動させると、その
支持軸82に挿通したカム体92が一体に回動
し、カム面96の前記第1位置98に位置してい
た第1操作レバー118の操作ピン122を、同
カム面96に沿つて第2位置100まで移行させ
る(第5図d参照)。このカム動作により第1操
作レバー118は、第5図bに示す如く、操作ピ
ン122の変位量に応じて反時計方向(矢印)
に回動し、その係合部126により作動体102
の支片106を押圧するに至る。これにより作動
体102は、圧縮ばね116の弾力に抗しつつ、
第5図cに示す如く支軸76に沿つて軸方向(矢
印)に移動された後、前記第1操作レバー11
8により拘束保持される。
この作動体102の矢印方向への移動に伴な
い、該作動体102に設けた作動ピン110と連
繋片150を介して連繋している前記制御部材1
42にも、第5図cにおいて矢印方向の力が伝
達される。このため制御部材142は、針棒18
を中心に所定角度だけ反時計方向(矢印)に水
平回動させられる。このときクラツチ体158に
突設した連繋ピン162は、制御部材142にお
ける本体右側の回動軌跡に間隔Gを保持して臨ん
でいるので、該制御部材142の前記矢印方向
への回動過程で、部材本体144の右側縁が前記
連繋ピン162を押圧付勢するに至る。従つてク
ラツチ体158は、第5図aに示す如く、圧縮ば
ね168を圧縮しながら、クランクロツド32の
筒34に沿つて矢印方向に押戻される。この押
戻し過程でクラツチ体158の係合縁164は、
前記針棒抱き170の係合歯174から第5図a
に示す如く離脱して、適宜間隔G′を以つて解放
位置に保持される。
このようにクラツチ体158と針棒抱き170
との係合が解除されると、前記針棒18は上下動
のための動力伝達系統から遮断される。従つて針
棒18は、その上昇中または下降中の何れの状態
にあつても、該針棒18に固定した針棒抱き17
0とミシン機枠10との間に係着した引張ばね1
82の復帰弾力により瞬時に引上げられ(第9図
に矢印で示す)、その上限位置で不作動状態の
まま保持される。従つて加工布の縫製は停止され
る(但し、布押え52は下降しているので、送り
歯との間に挟持された加工布には所要の送り運動
が与えられている)。なお、ミシン主軸26の回
転により、クラツチ体158は前記摺動体36と
共に、休止中の針棒18に沿つて依然上下運動を
続行している。
再び「針棒駆動状態」に戻したい場合には、前
記摘み84を先と逆の反時計方向に戻し操作する
だけで、各カム体92、第1操作レバー118、
作動体102、制御部材142が原位置に復帰さ
れ、クラツチ体158の係合縁164が針棒抱き
170の係合歯174に再係合して、針棒18と
の接続状態に復帰する。
(摘みの単発的な押圧による針棒の間欠駆動につ
いて) 前述した「針棒切離し状態」にあつて、加工布
の所要個所に縫目を形成するために、針棒18を
単発的に下降させる場合は、前記摘み84を指先
により押圧付勢するだけでよい。第6図に、前述
した各部材が針棒駆動状態に移行した状態を、第
5図との対比において示す。第5図aに示す如
く、矢印方向に回動されて針棒18の切離しを
行なつた摘み84を軸方向に押圧すると、該摘み
84は支持軸82と共に圧縮ばね86の弾力に抗
しつつ直線移動(矢印)し、機枠10の陥凹部
80における第6図aの実線位置に到来する。こ
の支持軸82の移動により、前記カム体92も第
6図aで矢印方向に変移し、第6図bに示す如
く、そのカム面96の第2位置100と第1操作
レバー118の操作ピン122との係合を一挙に
解放する。
これにより第1操作レバー118は、その係合
部126による作動体102の押圧を解除するこ
とになり、作動体102には圧縮ばね116の復
元弾力が作用するに至る。従つて、作動体102
は支軸76上を、第6図aにおいて矢印方向に
復帰移動し、第1操作レバー118を時計方向
(矢印)に押戻す。
この作動体102の矢印方向への移動に伴い
操作ピン122は、これと連繋している前記制御
部材142を、平面において時計方向(矢印)
に回動させて原位置に復帰させる。これにより本
体144の右側縁と前記クラツチ体158の連繋
ピン162との当接が解放され、クラツチ体15
8は圧縮ばね168の復帰弾力により筒34上を
第6図cで矢印方向に押し戻される。クランク
ロツド32と共に上下動を継続しているクラツチ
体158は、上昇限界位置で休止位置に保持され
ている針棒抱き170のレベルまで上昇した際
に、その係合縁164が該針棒抱き170の係合
歯174と係合し、針棒18を再び拘束連結す
る。このため針棒18は再び駆動機構24からの
動力を受けて上下動を行ない、加工布に対して継
目を形成することができる。
前述した「針棒間欠駆動状態」において、針棒
18を再び駆動機構24から切離すには、前記摘
み84に対する押圧を解放するだけでよい。すな
わち押圧解放により、圧縮状態にあつたばね86
が弾力復帰し、支持軸82と共に前記カム体92
を、先の回動姿勢を維持したまま原位置に引き戻
す。このためカム面96の第2位置100が前記
第1操作レバー118の操作ピン122に再び係
合し、同レバー118を反時計方向に回動させた
後ロツクし、これより以降は前述した針棒切離し
に至る工程と同様である。このように「針棒切離
し状態」にあつて、前記摘み84に対する単発的
な押圧および解放操作を適宜実行することによ
り、クラツチ体158は針棒抱き170との係合
および離脱を行なつて針棒18を間欠駆動し、縫
目間隔の広い仕付縫いが達成される。
(押え上げの操作による針棒の切離しについて) 次に「針棒切離し」を行なう別の操作形態であ
る押え上げ68の上昇操作につき説明する。この
操作系統は、縫製作業の休止または終了時に布押
え52を上昇させ、加工布を針板上から一時的に
ずらしたり取出したりする際に、これに関連して
針棒18を上昇させた状態で休止保持するのに必
要とされる。第7図に作動体102、制御部材1
42、クラツチ体158の夫々の動作変化を、第
5図と対比的に示す。押え上げ68を上昇操作す
ると、そのカム面70が上片62と係合しながら
糸緩め板60を引上げる。これにより押え棒48
がばね50を圧縮しつつ上昇し、加工布を解放し
た所定の休止位置に拘束保持される(第7図a参
照)。
前記糸緩め板60の上昇により、同板60に形
成した前述の操作板66は、これと係合している
第2操作レバー184の連繋軸188を所定位置
に引上げる。このため第2操作レバー184は、
前記第1操作レバー118と共通の支軸128を
支点として、第7図bにおいて時計方向へ回動さ
れて実線位置に移行する。そしてその操作ピン1
92の左方に位置している前記作動体102の鈎
部112に係合した後、該作動体102を左方へ
押圧付勢する(第7図a参照)。このため作動体
102は、ハンドル72の支軸74に沿つて移動
し、前記第2操作レバー184により所定位置に
拘束保持される。以後は前述した「針棒切離し状
態」の場合と同様に、作動体102の移動に伴い
制御部材142が水平方向に所定角度だけ回動さ
れ、クラツチ体158がクランクロツド32側に
押し戻されて、針棒抱き170から離隔した位置
に拘束保持される。これにより針棒18は駆動機
構24から切離され、上昇限界における休止位置
に保持される。このように押え上げ68を操作し
て布押え50を上昇させた場合、針棒18は上昇
端に休止保持されるので、加工布を容易にずらし
たり取外したり、あるいは布押え下方に挿入した
りすることができる。
考案の効果 以上説明したように、本考案に係るミシンの針
棒切離し装置は、ミシン主軸を回転駆動状態に維
持して加工布の送り運動は付与しつつも、針棒を
駆動機構から切離し状態に切換え、かつ必要に応
じて前記針棒を駆動機構に連結して仕付縫いをな
し得るように構成したものであつて、前記針棒の
切離し操作は、ミシン機枠の外方に突出する摘み
を若干回動させるだけで行なわれる。また針棒と
駆動機構との連結操作は、前記摘みの単発的な押
圧操作によつて行なわれ、仕付縫い作業中の大部
分の間において、ミシン使用者の両手が自由に使
え加工布の移送案内を確実に行なうことができ
る。また連続縫い中に、誤つて摘みを押圧しても
針棒切離しが行なわれることがなく、目飛びを生
じさせる等の不都合が未然に回避される。しかも
機構も従来のものに比べて簡単で、確実な針棒切
離しが達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係る針棒切離し装置
の構成部材を、針棒の駆動機構並びに布押え機構
と対比して分解状態で示す斜視図、第2図はミシ
ンに実施された本件装置の「針棒駆動状態」を示
す正面図、第3図は第2図の−線に基づく左
側面図、第4図は第2図の−線に基づく平面
図、第5図は本件装置の摘み操作による「針棒切
離し状態」を示すもので、第5図aは正面図、第
5図bは左側面図、第5図cは平面図および第5
図dはカム体と第1操作レバーとの連繋状態を示
す説明図、第6図は本件装置の摘み操作による
「針棒間欠駆動状態」を示すもので、第6図aは
左側面図、第6図bはカム体と第1操作レバーと
の連繋状態を示す説明図および第6図cはクラツ
チ体と針棒抱きとの係合過程を例示する説明図、
第7図は本件装置の押え上げ操作による「針棒切
離し状態」を示すもので、第7図aは左側面図お
よび第7図bは糸緩め板、第2操作レバーおよび
作動体の連繋状態を示す左側面図、第8図aは手
動操作体により針棒の切離しを行なうのに必須の
部材を組込み状態で示す概略斜視図であつて、針
棒とその往復駆動機構とが連結された針棒駆動状
態で示し、第8図bはクラツチ体と針棒抱き等の
掛止機構の掛止状態を、第8図aの矢印A方向か
ら観察した要部説明図、第9図aは第8図aに示
す機構において、針棒とその往復駆動機構とが切
離された針棒切離状態で示す概略斜視図、第9図
bはクラツチ体と針棒抱き等の掛止機構の解除状
態を、第9図aの矢印A方向から観察した要部説
明図である。 10……ミシン機枠、18……針棒、24……
駆動機構、32……クランクロツド、36……摺
動体、38……水平軸部、82……支持軸、84
……摘み(手動操作体)、92……カム体、96
……カム面、102……作動体、118……第1
操作レバー、142……制御部材、158……ク
ラツチ体、170……針棒抱き。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 〔1〕 針棒18に上下往復運動を行なわせるた
    めの駆動機構24と、 その駆動機構24と針棒18との間に配置さ
    れ、針棒18を駆動機構24から選択的に切離
    し得る掛止機構36,158,170と、 その掛止機構36,158,170を釈放し
    て針棒18を駆動機構24から切離すための作
    用位置に移動し得るようにミシン機枠10に支
    持され、常にはばね作用により針棒18を駆動
    機構24に連結するための不作用位置に付勢さ
    れる制御部材142と、 その制御部材142を前記作用位置に選択的
    に移動させるための手動操作体84と を備えたミシンの針棒切離し装置において、 前記手動操作体84を回動並びに押圧操作可
    能に支持する支持軸82と、 前記手動操作体84を押圧操作位置から非押
    圧操作位置に向かつて付勢するばね部材86
    と、 前記手動操作体84と一体的に回動並びに軸
    方向移動し得るように取付けられたカム体92
    と、 そのカム体92と前記制御部材142とを作
    用的に連結する連結手段102,118とを設
    けると共に、 前記カム体92のカム面96は前記手動操作
    体84により第1の位置から第2の位置へ回動
    操作されたとき前記制御部材142がばね作用
    に抗して作用位置へ移動されて前記針棒18と
    前記駆動機構24とを切離し、手動操作体84
    が第2の位置において前記ばね部材86に抗し
    て押圧操作されたとき、前記制御部材142が
    作用位置から不作用位置へ一時的に復帰し前記
    針棒18と前記駆動機構24とを連結するよう
    に形成されている ことを特徴とするミシンの針棒切離し装置。 〔2〕 前記掛止機構は、 針棒18に固着された針棒抱き170と、 針棒18に摺動可能に挿嵌され、クランクロ
    ツド32に連結される水平軸部38を有する摺
    動体36と、 前記摺動体36とクランクロツド32との間に
    おいて摺動体36の水平軸部38に沿つて移動
    し得るように装置され、常にはばね作用により
    摺動体36と針棒抱き170とを結合するよう
    に付勢されたクラツチ体158とからなり、 前記制御部材142が作用位置へ移動された
    とき、前記クラツチ体158に係合してそのク
    ラツチ体158をばね作用に抗して移動させる
    ことにより、摺動体36と針棒抱き170との
    結合が解離される実用新案登録請求の範囲第1
    項記載のミシンの針棒切離し装置。
JP18624983U 1983-11-30 1983-11-30 ミシンの針棒切離し装置 Granted JPS6094190U (ja)

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JPS6094190U JPS6094190U (ja) 1985-06-27
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