JPS6196974A - 食品素材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （１）産業上の利用分野 本発明は新規な食品素材に係り、特に動脈硬化予防効果
のある食品素材に関する。

（２）従来の技術 動脈硬化の予防には従来から種々の医薬品が使用されて
いるが、いずれも、ある程度の副作用は避けられず、完
全に安全ということは必ずしもできない。従ってもし、
食事によって安全に動脈硬化の予防が達成できれば極め
て好都合であるが、これまで、かかる目的を達する有効
な方法は見い出されていない。

淡水クロレラ由来の成分が降圧作用を有することは知ら
れているが、その効果は十分なものではない。

（３）発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、動脈硬化の予防に顕著な効果のある食
品素材を提供し、以って日常の食事によって動脈硬化を
予防せんとすることにある。

（４）問題点を解決するための手段 本発明者らは上記の目的を達成するために種々研究の結
果、海産クロレラに多量の脂質が含まれその脂質にはＥ
ＰＡ　（エイコサペンタエン酸）がトリグリセリド、糖
脂質、リン脂質の形で含有されていて、動脈硬化予防に
極めて有効であることを見い出した。一方脱脂した海産
クロレラは多量のＣＧＦ　（クロレラ・グロース・ファ
クター）を含んでいるうえ、良質の蛋白質と繊維分を含
有し、強い降圧作用と降コレステロール作用を有するこ
とも見い出された。

さらに以上の２成分を混合すると、それぞれ単独のもの
に比べ、動脈硬化予防効果が相乗的に大きくなることが
判明した。

本発明は、これらの知見に基づいて完成されたもので、
海産クロレラの脱脂画分とＥＰＡ含有脂質画分とからな
る食品素材である。

用いる海産クロレラは特に種属などを限定するものでは
ないが、通常クロレラ・ミニュテイシマ（Ｃｈｌｏｒｅ
ｌｌａ　ｍｉｎｕｔｉｓｓｉｍａ　）　、クロレラ・ブ
ルガリス（Ｃ，ｖｕｌｇａｒｉｓ）などに分類されてい
るものである。

この海産クロレラから、常法によって脂質を抽出する。

溶剤としてはｎ−ヘキサン、エタノール及び水の混合溶
剤が優れているが、脂質をほぼ完全に抽出し得るもので
あれば、どの溶剤を用いても差支えない。

かくして溶剤により抽出した海産クロレラ脂質はクロロ
フィルを多量に含むため暗緑色を呈し、食用素材として
適さない場合がある。またクロロフィルは色素として工
業用途があるので、かかる場合はこれを分別する。クロ
ロフィルの分別にはどの手法を用いてもよいがヘキサン
、エタノール及び水の混合溶剤による抽出液を静置する
と上層（ヘキサン層）にクロロフィルと中性脂質が含ま
れるのでこれを分取し、脱溶剤後更にヘキサン及びエタ
ノールの混合溶剤で抽出すると、クロロフッイルは下層
に移行し、上層には中性脂質が得られる。

先にヘキサン、エタノール、及び水の混合溶剤で抽出し
た脂質のうち下層に含まれる極性脂質と、この中性脂質
とはいずれもＥＰＡを含有するので、これらは脱溶剤後
合わせてＥＰＡ含有脂質画分とする。ここで得たＥＰＡ
含有脂質画分は淡黄色の゛油脂で通常ＥＰＡを１０〜３
０％含み魚臭も少ない。従って魚油由来のＥＰＡ濃縮物
より風味が優れている。

先に脱脂した海産クロレラ脱脂画分は淡褐色をしたイー
スト粉末状の色調であり、これに上記ＥＰＡ含有脂質画
分を混ぜるとしっとりとした淡黄褐色の食品素材となり
、強いコク味とうま味とのりのような磯の香りを有し、
食品原料として好適であった。なお保存性を上げるため
抗酸化剤を加え窒素シールするとよい。

かくして得た海産クロレラ由来の食品素材によって動脈
硬化系疾患防止に関する動物実験を試みた結果下記する
如く、コントロール、及び従来の淡水クロレラ由来の同
等品よりはるかにその効果は大であった。

実施例１ 海産クロレラ由来の脱クロロフィル・クロレラ成分（Ａ
）と淡水クロレラ由来の脱クロロフィル・クロレラ成分
（Ｂ）各々３０％ずつ飼料中に含有させ、先天性高血圧
ラッ）　（ＳＨＲ）および先天性卒中ラット（ＳＨＲ−
３Ｐ）を用いてテストした。コントロールとしてカゼイ
ン２０％と粗センイ３％を含む合成餌科医を設定し、最
高血圧値を比較した。１２週令の雄ラットを各区６匹づ
つ８週間飼育した結果（計２０週令に達したとき）を表
−１に示す。

死亡した四散。

＊＊　危険率１％で存意差あり。

表−１から明らかな如く、Ａ区は８週間の投与で顕著な
血圧低下を示し、かつ卒中死はＯであった。これに比ベ
コントロール区は明らかに重度の高血圧症を示し、卒中
死は５０％に達した。淡水クロレラによるＢ区はほぼこ
の中間の効果を示し゛た。

実施例２ 実施例１と同様の実験区について血小板凝集能を測定し
た。結果を表−２に示す。

表−２血小板凝集能 （注）血小板凝集能の測定は二元バイオサイエンス社の
血小板凝集針を用いラット多血小板血漿を求めＡＤＰを
最終濃度で１０”’Ｍになる様に添加し、凝集能を測定
した。

表−２に示す如く、海産クロレラは、血小板凝集抑制作
用が認められ、淡水クロレラにはない薬理効果が存在す
ることを示した。

実施例３ 飼料中にコレステロール１％、コール酸ナトリウムを０
．２５％添加し、高コレステロール血症ラフトを生じさ
せ、実施例１を同様の群を設け、蛋白と脂質の分画成分
の血清コレステロール低下作用を比較した。５週令のＳ
Ｄ雄ラう／　）を用い１０日間飼育した結果を表−３に
示す。

表−３血清コレステロール値（ｍｇ／Ｌｉ１）（注）コ
ントロール１ニラ−ドア％添加区コントロール２：実施
例１のコントロールＡ：実施例１のＡ（本発明品）３０
％添加区Ａ１：Ａの脂質画分７％添加区 Ａ２：Ａの脱脂画分２０％（蛋白換算）添加区Ｂ；実施
例１のＢ３０％３０％ 添加　：Ｂの脂質画分７％添加区 Ｂ２：Ｂの脱脂画分２０％（蛋白換算）添加図Ａ区が最
も血清コレステロール低下作用が大であり、Ａ１、Ａ２
に比べ相乗効果が認められる。

これに対し淡水クロレラは効果が少なく、相乗効果もな
い。

（５）発明の効果 本発明品は顕著な動脈予防効果を示し、また風味的にも
食品素材として好適な性質を備えている。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）海産クロレラの脱脂画分とＥＰＡ含有脂質画分と
   からなる食品素材。
2. （２）海産クロレラの脱脂画分がクロロフィルを除去し
   たものである特許請求の範囲第１項記載の食品素材。