JPS6150613B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、集塵した塵埃を圧縮するようにした
電気掃除機に関するものである。

従来、ダストケース内の塵埃を押し板等により
圧縮して必要な吸込風量を長期間にわたつて維持
し、かつ、塵捨てをスムーズに行なわせるように
したものは種々の形式のものがあるが、いずれも
その操作は手動によるもので、掃除開始前または
掃除後に塵埃圧縮のための操作を行なわなければ
ならないものである。

また、実開昭51−89770号公報に記載されてい
るように、集塵室内に常時塵埃圧縮方向に付勢さ
れた圧縮板を設け、吸込口に接続管を挿入するこ
とにより移動するアームを設け、このアームによ
り前記圧縮板を非圧縮方向に移動させ、接続管を
抜き出したときに圧縮板により塵埃圧縮を行うよ
うにしたものがある。しかしながら、このような
形式のものは、圧縮板を駆動するアームが塵埃側
に位置しており、塵埃の状態により作動不良を生
じるおそれがあるものである。

本発明は、このような点に鑑みなされたもの
で、塵埃圧縮を自動的に行うとともにその圧縮動
作が確実な電気掃除機を得ることを目的とするも
のである。

本発明は、電動送風機が取付けられた電動送風
機室とこの電動送風機室に連通した集塵室とを備
え、この集塵室内に集塵ケースを取付けるととも
にこの集塵ケース内に可撓管等が差し込まれる差
込体が回転自在に挿入され、前記集塵ケース内に
前記差込体の軸心方向に往復動し圧縮面によつて
塵を圧縮する押し板を設けた電気掃除機におい
て、前記押し板を非圧縮面側に設けた付勢材料に
より一方向に付勢して取付け、この押し板と前記
差込体とをその差込体の回転運動を接接運動に変
換する方向変換機構を前記押し板の非圧縮面に設
け、この方向変換機構を介して前記押し板と前記
差込体とを連結したことを特徴とするものであ
る。したがつて、掃除の際に可撓管が差し込まれ
る差込体は、その方向変換の度毎に回転し、この
回転力を方向変換機構によつて押し板を塵埃圧縮
方向に動かして塵埃圧縮をするので、特別に意図
して塵埃圧縮を行わなくても自動的に行うことが
でき、これにより、充分な吸込風量を維持して長
期間の使用を行うことができ、しかも、押し板の
付勢部材は非圧縮面側に設けられているので、押
し板の作動不良が生じるおそれがなく、特作が確
実であり、また、圧縮された塵埃は固化されてい
るので、細塵の舞い上がりがなく、スムーズに行
うことができるように構成したものである。

本発明の一実施例を図面に基いて説明する。ま
ず、本体ケース１の内部は通気口２を有する支壁
３で電動送風機室４と集塵室５とに区分けされ、
前記電動送風機室４内には電動送風機６が取付け
られている。また、前記集塵室５内には集塵ケー
スを兼ねた上方開口のフイルタ７が取付けられて
いる。このフイルタ７は形状保持性の良い枠など
に取付けられたメツシユフイルタなどによる一次
フイルタ８とこの一次フイルタ８の外周に位置し
てスポンジ等で形成された２次フイルタ９と布な
どによる三次フイルタ１０とよりなつている。こ
のようなフイルタ７はその開口部側に位置する蓋
体１１により覆われている。この蓋体１１の中心
にはＬ字形に屈曲されているとともに下端に摺動
部１２が突出形成された差込体１３が回転自在に
設けられている。この差込体１３には伝達機構１
４を構成する波形フランジ１５が一体的に固着さ
れている。この波形フランジ１５は一種のカムと
なるべきもので、その上縁は滑らかに形成されて
いる。また、前記フイルタ７内に位置するととも
に前記摺動部１２に嵌合する孔１６を備えて下面
が圧縮面とされた押し板１７が設けられ、この押
し板１７には前記蓋体１１に摺動自在に嵌合しつ
つ前記波形フランジ１５に接合する伝達機構１
４、すなわち、係合突片１８を有する軸１９が立
設固定されている。この係合突片１８と前記蓋体
１１の上面となる受面２０との間には付勢手段と
しての圧縮ばね２１が設けられ、前記係合突片１
８は常時前記波形フランジ１５に圧接されてい
る。

すなわち、差込体１３に設けた波形フランジ１
５と押し板１７に固定した軸１９に取付けられて
前記波形フランジ１５に接合する係合突片１８と
により方向変換機構が形成されている。

このような構成において、差込体１３には可撓
管などが差し込まれ、掃除の際にはその可撓管に
よつて差込体１３は回転する。この差込体１３の
回転により、波形フランジ１５も回転するので、
この波形フランジ１５に圧接されている係合突片
１８もその形状にそつて上下動し、押し板１７を
上下動させる。そのため、フイルタ７内にたまつ
た塵埃は押し板１７により差込体１３の回転に応
じて圧縮され、フイルタ７の底部に固形化する。
そのため、フイルタ７の側面には通気性の良好な
部分が残されており、かなり長期間にわたつて効
果的な塵埃捕集を行なう。そして、フイルタ７内
で多量の塵埃が固化し、圧縮ばね２１の力によつ
てだけでは押し板１７が圧縮作用を行なうことが
できなくなつた場合、蓋体１１およびフイルタ７
を取りはずし、塵捨てを行なう。この塵捨て時に
もフイルタ７内の塵埃は固化しているので、スム
ーズな塵捨てが行なわれ、細塵が舞い上がらず衛
生的である。とくに、フイルタ７内で塵埃が固化
するため、フイルタ７の容量が小さくても大容量
の塵埃を捕集することができ、塵捨て回数が減少
する。

本発明は、上述のように掃除の際に回動する差
込体から駆動力を方向変換機構を介して押し板に
伝達するようにしたので、フイルタ内に溜つた塵
埃は自動的に圧縮され、これにより、意識して塵
埃の圧縮操作を行なわせる必要がなく、押し板を
付勢する付勢手段もその押し板の非圧縮面側に位
置しているので、押し板の作動が安定して作動不
良に生じるおそれがなく、しかもフイルタ内で塵
埃が固化するので、小容量のフイルタであつても
大容量の塵埃を捕集することができ、塵埃も固化
されているので、塵捨て時に細塵が舞い上がるこ
とがなく衛生的である等の効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は一部を切欠いた側面図、第２図は要部の斜視図
である。 ４……電動送風機室、５……集塵室、６……電
動送風機、７……フイルタ（集塵ケース）、１３
……差込体、１５……波形フランジ、１７……圧
縮板、１８……係合突片、１９……軸、２１……
圧縮ばね（付勢部材）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電動送風機が取付けられた電動送風機室とこ
   の電動送風機室に連通した集塵室とを備え、この
   集塵室内に集塵ケースを取付けるとともにこの集
   塵ケース内に可撓管等が差し込まれる差込体が回
   転自在に挿入され、前記集塵ケース内に前記差込
   体の軸心方向に往復動し圧縮面によつて塵を圧縮
   する押し板を設けた電気掃除機において、前記押
   し板を非圧縮面側に設けた付勢部材により一方向
   に付勢して取付け、この押し板と前記差込体とを
   その差込体の回転運動を直線運動に変換する方向
   変換機構を前記押し板の非圧縮面に設け、この方
   向変換機構を介して前記押し板と前記差込体とを
   連結したことを特徴とする電気掃除機。 ２ 差込体に設けた波形フランジと押し板に固定
   した軸に取付けられて前記波形フランジに接合す
   る係合突片とにより方向変換機構を形成したこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の電気掃
   除機。 ３ フイルタの開口部を覆う蓋体を形成し、この
   蓋体に差込体を回転自在に設けるとともに、前記
   フイルタ内に突入する圧縮装置と前記差込体の回
   転をその圧縮装置に伝達する伝達機構とを前記蓋
   体内に設けたことを特徴とする電気掃除機。