JPS6145881Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はジヨークラツシヤの改良に係り、詳し
くはフロントフレームに嵌め込み固定された不動
歯の交換を容易にしたジヨークラツシヤに関する
ものである。

ジヨークラツシヤは、一般に第１，２図に示す
如く不動歯１がフロントフレーム２に嵌め込んで
固定され、動歯３がプーリ４の回転軸５に偏心し
て取付けられている支軸６に支持されたスイング
ジヨー７に固定され、スイングジヨー７の下方は
スプリング８を介してロツド９によつて引張ら
れ、スプリング８の引張力に抗してトツグルプレ
ート１０が張架されていて、前記プーリ４の回転
によつて偏心支軸６に支持されたスイングジヨー
７がスプリング８の引張力とトツグルプレート１
０の突張り力との相乗作用により不動歯方向にス
イングし、これと一体の動歯３が不動歯１との間
の破砕室１１内に供給された原料を圧縮して破砕
するものである。

ところで、このジヨークラツシヤは、不動歯１
をフロントフレーム２に嵌め込んで固定したもの
であるから、不動歯１を交換するには、不動歯１
を吊り上げた状態で、該不動歯１を水平方向に移
動させ、フロントフレーム２から取り外す必要が
ある。

不動歯１をフロントフレーム２から取り外すに
は、通常フロントフレーム２に備えてある押しボ
ルト１２をフロントフレーム２の背面側より廻し
て不動歯１を押し出すとか、押しボルト１２の穴
の代りに設けられた透孔に丸棒を差し込んで大ハ
ンマーにて打撃する作業が必要であつた。

然し乍ら、押しボルト１２を同一量だけ押し出
して不動歯１を水平に移行させるのは困難であつ
た。

即ち、嵌め込み式の場合は、上下に設けた押し
ボルトの押し出し量が異ると、不動歯１を傾ける
ように押しボルトの押し出し力が働き、その力は
不動歯１の嵌め込み部に圧着力として働き、不動
歯の押し出しが不可能になる。又ハンマーにて打
撃する場合も同様である。

従つて、不動歯を水平に移動するように押しボ
ルトを操作するのは、極めて困難であり、多大な
労力と時間が必要であつた。

本考案は斯かる問題を解消すべくなされたもの
であり、フロントフレームに嵌め込み固定された
不動歯を容易に交換できるようにしたジヨークラ
ツシヤを提供せんとするものである。

以下本考案によるジヨークラツシヤの一実施例
を第３，４図によつて説明する。図中第１，２図
と同一符号は同一物を示すので、その説明を省略
する。不動歯１を嵌め込み固定したフロントフレ
ーム２の上面及び下面の外端部中央に、夫々不動
歯１の上端１ａ，下端１ｂに対向して油圧ラム受
け１４を設け、この油圧ラム受け１４と不動歯１
の上端１ａ，下端１ｂとの間に夫々油圧ラム１５
を設けたものである。油圧ラム１５は図示せぬ油
圧ポンプにより作動せしめられるようになつてい
る。尚、フロントフレーム２の下面に設けられる
油圧ラム受け１４にはラム保持板１６が設けられ
ていて、油圧ラム１５を下方から支持するように
なつている。

上述の如く構成された本考案のジヨークラツシ
ヤは、前記の従来のジヨークラツシヤと全く同様
に、プーリ４の回転によつて偏心支軸６に支持さ
れたスイングジヨー７がスプリング８の引張力と
トツグルプレート１０の突張り力との相乗作用に
より不動歯方向にスイングし、これと一体の動歯
３が不動歯１との間の破砕室１１内に供給された
原料を圧縮して破砕する。

然して長期間の使用により不動歯１が摩耗し、
新しい不動歯１と交換する時には、不動歯１を吊
つた状態で図示せぬ油圧ポンプを運転し、フロン
トフレーム２の上下両面の油圧ラム１５を作動
し、不動歯１を押し出して水平方向に移動させる
ことにより、不動歯１はフロントフレーム２から
簡単に外すことができる。従つて不動歯１の交換
を容易且つ迅速に行うことができる。

以上の説明で判るように本考案のジヨークラツ
シヤは、フロントフレームに嵌め込み固定された
不動歯を油圧ラムにより押し出して水平方向に移
動させることにより、簡単にフロントフレームか
ら外すことができるので、従来のようにフロント
フレームの背面に作業員が入つて押しボルトを廻
して不動歯を押し出したり、透孔に丸棒を差し込
んで大ハンマーにて打撃する必要が無い。従つ
て、ジヨークラツシヤをロードアンドキヤリー方
式で使用するような場合にフロントフレーム背面
が土砂に埋込まれても不動歯の交換を容易且つ迅
速に行うことができ、不動歯の交換作業が能率化
すると共に多くの労力が不要となつて省力化でき
る等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のジヨークラツシヤを示す縦断面
図、第２図は第１図のＡ−Ａ線矢視平面図、第３
図は本考案のジヨークラツシヤの一実施例を示す
縦断面図、第４図は第３図のＢ−Ｂ線矢視平面図
である。 １……不動歯、１ａ……不動歯の上端、１ｂ…
…不動歯の下端、２……フロントフレーム、３…
…動歯、７……スイングジヨー、１４……油圧ラ
ム受け、１５……油圧ラム、１６……ラム保持
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 不動歯と動歯を相対して設け、不動歯をフロン
   トフレームに嵌め込んで固定し、動歯を上方を支
   持点として下方を不動歯方向にスイングするよう
   にしたスイングジヨーに固定したジヨークラツシ
   ヤに於いて、前記フロントフレームの上下面の外
   端部に、夫々不動歯の上下端に対向して油圧ラム
   受けを設け、この油圧ラム受けと不動歯の上下端
   との間に夫々油圧ラムを設けたことを特徴とする
   ジヨークラツシヤ。