JPS6143653A - ポリエステル組成物 - Google Patents

ポリエステル組成物

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JPS6143653A
JPS6143653A JP16474784A JP16474784A JPS6143653A JP S6143653 A JPS6143653 A JP S6143653A JP 16474784 A JP16474784 A JP 16474784A JP 16474784 A JP16474784 A JP 16474784A JP S6143653 A JPS6143653 A JP S6143653A
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JP
Japan
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polyester
melt viscosity
particles
spinning
speed
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JP16474784A
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English (en)
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Katsuo Kunugi
功刀 克夫
Motoyoshi Suzuki
鈴木 東義
Tadashi Konishi
小西 忠
Setsuo Yamada
山田 浙雄
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 a、利用分野 本発明はポリエステル組成物に関し、より詳細には色調
に優れると共に、紡糸延伸性、製膜性。
樹脂成形性等の成形性に優れ、同時に強度、ヤング率等
の機械的性質に優れた繊維、フィルム、樹脂等を得るこ
とのできるポリエステル組成物に関する。更に詳細には
、高速紡糸性及び高速紡糸によって得られる繊維の機械
的性質を実用に供し得る水準にするのに特に適したポリ
エステル組成物に関する。
b、従来技術 ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートは多く
の優れた特性を有しているため、秤々の用途、特にlI
m、フィルムに広く利用されている。
かかるポリエステルは、通常テレフタル酸とエチレング
リコールとをエステル化反応せしめるが、テレフタル酸
ジアルキルとエチレングリコールとをエステル交換反応
せしめるか、又はテレフタル酸とエチレンオキサイドと
を反応せしめるかして、テレフタル酸のグリコールエス
テル及び/又はその低重合体を生成せしめ、次いでこの
生成物を減圧上加熱して所定の重合度になるまでm縮合
反応せしめることによって製造されている。
このようにして得られたポリエステルtよ、一般には、
溶融状態で紡糸ノズル又はスリットから繊維状又はフィ
ルム状に押出し、次いで延伸して実用化される。また、
ポリエステルを2,000m/分以上の高速度でi8融
紡糸して得た中間配向糸(POY)を延伸仮撚加工に供
する方法も広く用いられている。
更に、最近はポリエステルをs、ooomZ分以上の分
速上で溶融紡糸することによって、紡糸工程のみで実用
上充分な特性を有するポリエステル繊維を得る方法が提
案されている。
しかしながら、紡糸速度の高速化、特にs、oo。
TrL/分以上分速上にすることは、一方で紡糸時の単
繊維切れ、断糸が増加するために、得られるポリエステ
ルm維は毛羽等の欠陥が多く高次加工工程の工程通過性
が著しく悪化する。このような傾向は紡糸速度の高速化
につれて、また単繊維デニールが小さくなるほど、更に
フィラメント数が多くなるほど顕著になり事実上6,0
0077L/分以上の速度での紡糸は極めて困難である
一方、繊維の分野において、ポリエステルは、長繊維お
よび短繊維とも、後加工、紡績工程等の生産性向上、 
8N能性付与に関する処理の多様化などに伴ない、へ品
質、特に、強度、ヤング率等の機械的特性の改善が要求
されるに至っている。
とりわけ、紡糸工程のみで実用に耐えうるポリエステル
繊維を得ようとするいわゆる直接製糸法では、少なくと
も巻取速度を5,0O07FL/分以上もの高速にする
ことが必要であり、それでも強度。
ヤング率といった機械的性質は通常の延伸糸に比べて依
然として低いものである。
更に、この様な高速紡糸では断糸が茗しく111加する
ため、工業的に番ゴ到底採用できない。
C0発明の目的 本発明者等は、上記技術の改善について鋭意検討した結
果本発明に到達したのである。
本発明の目的は、色調に優れていると共に、高速紡糸性
及び高速紡糸によって得られる繊維の抑械的性質を実用
に供し得る水準にしくnるポリエステルを提供すること
にある。
ポリエチレンテレフタレートの高速紡糸において分散質
として酸化チタン、シリカ等を使用する例が、知られて
いる。この場合粒子がコロの役割り、即ち分子鎖相互の
すべりやすさを改善し、溶融状態での高速変形における
分子鎖の緩和をすみやかにし、分子鎖のからみ合い点に
おける応力集中を防ぐとともに配向結晶化をも抑制する
効果を発現すると説明されている。しかし、一般に重合
体に粒子を添加した場合、溶融粘度は増加する。
これは粒子と重合体との界面現象、即ち粒子表面に形成
された電気二ff1Gにより、粒子と重合体とのすべり
面に電気的な粘性上昇効果が存在することによる。また
、この溶融粘度の上昇は剪断速度が低いほど著しい、こ
れは粒子間、あるいは粒子と媒体とが網目、会合等の構
造を形成することによっている。高剪断速度下では、こ
の構造が破壊されてしまうため、溶融粘度の上昇が小さ
くなるものである。
以上のような考察より、本発明者等は粒子のコロ効果な
るものは存在せず、粒子の存在によってむしろ分子鎮相
互のすべりやすさは低下づ゛ると者えるに至った。そし
て、それにもかかわらず酸化チタンやシリカの使用によ
って^速紡糸性が、改善されるのは、高速紡糸性に影響
を与えるもう1つの要因、配向結晶化の抑制による寄与
が大きいためであることを知った。
本発明者等は、この点に着眼し、配向結晶化の抑制条件
を検討した結果、驚くべき事実を発見したのである。
即ち、本発明者等はイソプロピルアシッドホスフェート
と(CHs Coo)2 CaとからCa(PO4)2
をポリニレチンテレフタレート 100m1部中で0.
5ffim部になるポリエステル合成反応中に内部析出
させて1qた内部粒子含有ポリエステルが低剪断速度下
で著しい溶融粘度の上昇を示すことを認めた。また、こ
のとき、ポリエステル中に分散している内部粒子の粒径
は2次凝集粒子として約50mμという微小なものであ
り、それによる表面積の増大が溶融粘度上界に関与して
いることを知った。
第1図及び第2図は、このポリエステル組成物からの高
速紡出糸の繊維横断面をそれぞれio、oo。
倍及び24,000倍に拡大した透過型電子顕微鏡写真
である。
ポリエステル中におけるかかる優れた粒子分散性は、外
部粒子添加法によっては側底達成し得ない分散性レベル
である。例えば平均の一次粒子径が5〜50mμのコロ
イダルシリカや乾式法シリカを使用したとしても、ポリ
エステルポリマーの場合にはその製造工程が高温での反
応を行なうため、混入時の熱ショックによる微粒子の凝
集は必然的なものであり、容易にioomμ以上の2次
凝集粒子が形成されるのである。
そして、上記内部析出型リン酸カルシウム微粒子を含有
するポリエチレンテレフタレートを溶融紡糸したところ
配向結晶化が極度に低下し高速紡糸性が著しく向上した
。また得られた糸も実用上充分に使用可能なも−のであ
った。
更に上記の例においてCa 3  (POa >2を内
部析出させる際、分散剤として第4級アンモニウム1名
冨 (C(EC)4  N]  OH,NH40H”)
J3 よび/又は第4級ホスホニウム塩(E(@−)3
P(n −3u  )IX、  [(n −3u  )
4  PBX、X:Cf、1.Br)を添加すると、2
次粒子約57rLμという驚くべき分散性の向上が見ら
れると共に一層の溶融粘度上昇および配向結晶抑制効果
がみられた。第3図および第4図は、上記した例にJテ
いてイソプロピルアシドホスフェートに対して2.9m
o1%の水酸化テトラエチルアンモニウムを添加して得
た組成物からの高紡出糸の繊維横断面をそれぞれ io
、ooo倍及び24,000倍に拡大した透過型電子顕
微鏡写真である。これらの現象を考察すると、まず2次
粒子径が極度に微小となると粒子が分子鎖長よりも小さ
くなるため、分針鎖の動ぎ、結晶化挙動に無視できない
大きな影響を与えることが予測される。配向結晶化にお
いては結晶核剤としての作用と、分子鎖の動きを低下さ
ぼる作用(溶融粘度上昇より容易に推測される)とが競
合し、高速紡糸の際に多くの微結晶が形成されながらも
結晶の発達が進まないという効果を生み、従って高速紡
糸性を飛躍的に向上拷しめるのであると考えられる。
更にこれらの考察を支持するデータとしてバルク状態に
おけるlI′f温結晶温湯晶化温度温結晶化度の低下現
象が確認された。具体的にはDSC(Q upont9
90)を用い、溶融クウェンチサンプルを20℃/mi
nで昇温300℃にて10分間保持後室温で放冷した。
このときの昇温結晶化の発熱ピーク温度及び分散質を含
有しないポリニレチンテレフタレートを基準としたピー
ク面積の比を第5図及び第6図に示した。前記した内部
析出型リン酸カルシウム、及び外部添加型のシリカ、酸
化チタンを比較すると明らかに前記の内部析出方リン酸
カルシウムでは降温結晶化度の低下及びピーク面積の減
少、即ら結晶化度の低下がみられた。
以下、第5図、第6図により詳細に説明する。
第5図は、分散質含有率と降温結晶化ピーク湿度を示し
たちの゛(’Aはイソブロビルアシドホスフエートと(
CH3COO)2 C,aをルーフタル酸ジメチルとエ
チレングリコールとのエステル交換反応中に添加、更に
この際分散剤として第4級アンモニウムJP[(Ej 
)4 N]OHをイソプロピルアシドホスフェートに対
して2.9モル%添加し、エステル交換反応中にリン酸
カルシウムを内部析出させたもので、分散質量としては
ポリニスデル組成物中の析出リン酸カルシウムの重量%
を示している。また、このときイソプロピルアシドホス
フェートと酢酸カルシウムのモル/当量比は1;1.5
である。
Dは分散質として平均の一次粒子径が50′rrLμの
コロイダルシルカをエスア交換反応中に外部添加したも
の、Eは分散質として平均の一次粒子径が0.32μの
酸化チタンをエステル交換反応中に外部添加したもので
ある。第5図より明らかなようにAは分散質含有率とと
もに降温結晶化a度の急激な低下が見られた。それに対
し、D、Eではむしろ上昇傾向がみられる。更に第6図
は、分散質含有率とDSC昇温結晶化ピーク面積比を示
したものであり、Δ、D、[は前述の一〇のCあるが、
やはりAは分散質含有率とともに面積比が減少、即ち結
晶化度が低下する。これに対し、D、Eは面積比増加、
即ち結晶化度増加を示した。
これらの事実よりポリエステル中の分散粒子の超微細化
は、低剪断応力下の溶融粘度の増加をもたらすと共に結
晶化に大きく関与し、結晶性の大幅な低下をもたらす。
本発明者等はこれらの知見に基づき、前記した低剪断速
度下における溶融粘度の増加現象と高速紡糸性との関係
を明らかにすべく、更に数多くの分散質を用いて実験を
繰返えした結果、上記の溶融粘度増加が特定の範囲とな
るような分散質の特定mを含むポリエステル組成物によ
れば、高分子鎖の動きが極度に低下して配向結晶化が抑
制され、高速紡糸性を著しく向上し得ることを見出した
本発明はこれらの知見に基づいて更に重ねて検討した結
果完成したものである。
d0発明の構成 即ち、本発明は主たる繰返し単位がエチレンテレフタレ
ートよりなるポリエステル100重!■部と、固有粘度
0.640のポリエチレンテレフタレー1−に含有せし
めた際に、その含有mに対する275℃で測定した溶融
粘度を剪断速度との関係が、下記式(I)の範囲を満足
するような分散質0.2〜7mm部とからなるポリエス
テル組成物である。
式中Wはポリエチレンテレフタレート組成物中の分散質
の重量%を示し、ηテ+(W)およびηiz  (W 
) ハ各々’jltjk速aテ+ = Oo、01SO
C−’ d3 ヨび7z = 5.0sec −’ k
:おイテ275℃で測定した、分散質W重量%を含んだ
ポリエチレンテレフタレート組成物の溶融粘度(単位:
 poise) 、ηt1(0)およびη72 (0)
は各々剪断速度テ1=o、o1sec−’およびす2−
5.03OC−’において275℃で測定した、分散質
を含まないポリエチレンテレフタレートの溶融粘度(単
位: Po1se)を表わす。
ここで、式(I)の左辺は分散質による溶FAt粘度上
昇の効果を剪断速度に対する平均変化率の大きさとして
表わしたもので、剪断速度0.01sec−1、および
5.0sec−1を塁準にとり、その2点間における分
散質による溶融粘度増加の平均変化率の大きさを示す。
以下、これを溶融粘度増加パラメータと呼ぶ。分散質に
よる溶融粘度の増加は低剪断速度下でより大ぎくなるた
め、平均変化率、即ち勾配は負になるので負の符号をつ
けその絶対値とした。溶融粘度増加パラメーターと分散
質の含有mの関係は溶融粘度増加パラメーターを縦軸、
分散質の吊を横軸にとると、単調増加曲線を描くが、分
散質の差は甚大であり、曲線の形は様々である。
このような分散質の差は、その粒径、表面形態など形状
による差はもちろん、粒子の表面電荷等界面の電気現象
による差、更には粒子間及び/又は粒子と媒体とがつく
る網目、会合等の構造による差であり、分散質粒子と媒
体との複雑な相互作用の結果生ずるものである。
本発明者等は、分散質の溶融粘度増加の効果と高速紡糸
の際の配向結晶抑制効果との関係を、種々の分散質、ま
た同一の分散質での量、分散状態即ち2次凝集粒子径を
様々に変化さぜたものによって検討を進めた結果、溶融
増加粘度パラメーターが前記(I>式を満足する条件下
で配向結晶抑制効果による高速紡糸性の向上が見られた
第7図に種々分散質の含有率と分散質の影響による前記
した溶融粘度増加の剪断速度に対する平均変化率の大き
さ即ち溶融粘度増加パラメーターとの関係を示した。破
線は式(1)の等号にあたる曲線である。
A、B、Cは内部析出のリン酸カルシウムであり、かか
るリン酸カルシウムについては分散剤として第4級アン
モニウム塩例えば[(Et )4 N1OH,NH40
H,及び/又は第4級ホスホニウム塩、例えば[(ユX
) s P (n −Bu ) ] X。
[:(n−8U)< P]X(XニーCI、−1,−B
r)等を使用することにより分数状態を種々調整するこ
とができる。第7図には3種のものA。
B、Cを示した。Aは前述のDSG測定による結晶性の
判定で使用したAと同様な試料であり、B。
Cは分散剤[(Et ) 4 N ] 0H(7)fj
)、添加条件等を調節し粒径を変化させたものである。
このうちB、Cは前記(I)式の範囲内、Aは範囲外に
ある。
D、Eはやはり前述の結晶性の判定で使用したD(コロ
イダルシリカ)、E(R化チタン)と同じものである。
内部析出のリン酸カルシウムについてはA、Bが式(I
)を満足し、CG、l:満足していない。コロイダルシ
リカD、および酸化チタンEにっていは完全に式(I)
の範囲外にある。
これらの高速紡糸性を調べるとり、E等式(I)の範囲
からはるかに逸脱するものについては紡速5.000m
/分〜6,000TrL/分において断糸が多発し、紡
糸調子は極めて悪く実用に耐えるものではなかった。次
に式(I>の範囲から若干はずれたリン酸カルシウムC
については、紡速6,0OOTrL/分7,00077
L/分にJ3いて断糸が多発し、上述のシリカ等よりは
高速紡糸性が改善されたものの太きな向上はなく更にも
う一歩の改善が必要とされる。
次に、式(Iンを満足するリン酸カルシウムΔ。
Bについては、高速紡糸性能の飛躍的な向上が見られ、
紡速5,00071L/分以上で極めて安定な紡糸調子
を(qることができた。これらの配向結晶化抑制効果を
第8図に示す。横軸は分子鎖の配向を示す複屈折率(以
下へ〇で示す)、縦軸は分子鎖の配向による結晶化度に
対応する密度である。
A′は分散質を含まない通常のポリエチレンテレフタレ
ートであり、B′は式(I>を満足J゛る分散質を含ん
だものである。
グラフ上の数字4.5.7はそれぞれ紡速4.000m
/分、  5,000m/分、  7,0OOR/分に
対応するものである。
通常のポリエチレンテレフタレートA′では、紡速4,
000m/分を超えた所で急激に△n、密度とも増加し
配向結晶化が観測される。これが図におけるA′の曲線
の立ち上り点に相当してる。これに対しB′では、同紡
速ではΔn、XcともΔよりも低い値を示し、曲線の立
上り点に対応づ′る紡速も5,000m/分となりてJ
3り配向結晶化が抑制されていることを示している。従
って高速紡糸性能の飛躍的な向上が、見られるのである
。式(1)を満足する分散質を加えたポリエチレンテレ
フタレートでは一般的にこのよいな現象が見られたが、
分散質の(5)が0.2重量%未満では、溶融粘度増加
の効果の判定が測定上困難である上、このような微小の
量ではポリエチレンテレフタレート中に含有される触媒
金属、他の分散質等の影響がむしろ支配的どなるため高
速紡糸性能の向上効果が不充分となる。また7重量%を
超える量では、Pj融粘度の大幅な上昇と更に分散質の
釘が多すぎるため繊維の高次横道が発達せず得られた糸
条の強度、ヤング率等の物性が低下し使用に耐えなくな
る。
従って分散質の!iは、0.2重量%〜7mm%の範囲
にあることが必要である。好ましくは0.2重量%〜3
mm%が望ましい。また、ここでいう高速紡糸とは紡速
5,0O071L/分以上のものを言う。
なお、本発明方法の実施に際し、紡速の上限は格別にな
いが、通常の工場的規模での紡糸に用いられる紡糸引取
手段では約9,0OOTrL/分を超える紡糸速度で操
業するのは困難である。
本発明における溶融紡糸は通常の溶融紡糸装置を用いて
実施できるが、紡糸装置は重合体の粘度、他の紡糸条件
等から260℃〜320℃、好ましくは270℃〜32
0℃の範囲から適宜選択される。260℃以下では溶融
粘度が高すぎて紡糸できなかったり、紡糸口金の孔詰り
を発生したりする。又、330℃以上では重合体の熱分
解が発生しはじめ、紡糸性および得られるua#iの物
性が低下する。
紡糸口金としては通常の円形紡糸孔を有するものに限ら
ず、三角形、四角形、7字形、十字形等の非円形紡糸孔
を有するもの、或いは中空繊維用紡糸孔を有するものも
使用できる。
紡糸孔の断面積は、紡糸温度、1紡糸孔当りの吐出m1
紡糸速度を勘案して適宜選択されるが、例えば円形紡糸
孔の場合は0.05〜2 TrL/ mの直径を有する
ものが好ましい。
紡糸口金から吐出された糸条は、適当な冷部媒体、例え
ば空気、窒素、水蒸気等の気体によって冷却される。こ
れらの冷却媒体は糸条の走向方向に対して、垂直又は平
行に吹きつけられる。冷却媒体の温度は一20℃〜15
0℃、速度は走行糸条に過度の乱れを生じさせない範囲
で適宜選択すればよい、場合によっては、加熱筒等を用
いて冷却雰囲気温度を部分的に調整することも可能であ
る。
紡糸口金より紡出同化された繊維には必要に応じて油剤
付与、交絡付与等の常用される処理が、施される。
本゛発明でいうポリエステルは、テレフタル酸を主たる
酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成
分とするポリエチレンテレフタレートを主たる対象とす
る。
また、テレフタル酸成分の一部を他の二官能性カルボン
酸成分で置換えたポリエステルであってもよく、及び/
又はグリコール成分の一部を主成分以外の上記グリコー
ル、若しくは他のジオール成分でe1換えたポリエステ
ルであってもよい。
ここで使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボン
酸としては、例えばイソフタル耐、ナフタリンジカルボ
ン酸、ジフェニルジカルボン酸。
ジフェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエト
キシ安息香1.P−オキシ安息香酸、5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシンl、  i、
4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き芳香族、脂肪族
、脂環族の二官能性カルボン酸をあげることができる。
また、グリコール以外のジオール化合物としては例えば
シクロヘギリ゛ンー1.4−ジメタツール、ネオペンデ
ルグリコール。
ビスフェノールA、ビスフェノールSの如き脂肪族、脂
環族、芳香族のジオール化合物d3よびポリオキシアル
キレングリコール等をあげることができる。
かかる共重合成分のなかで、高速紡糸IL1に配向結晶
抑制効果を有する点で特に好ましい共重合成分としてp
−オキシ安息香酸および/又はp−アセトキシ安息香酸
を例示できる。
更にポリエステルが実質的に線状である範囲でトリメリ
ット酸、ピロメリット酸の如きポリカルボン酸、グリセ
リン、トリメチロールプロパン。
ペンタエリスリトールの如きポリオールを使用すること
ができる。
かかるポリエステルは任意の方法によって合成したもの
でよい。例えばポリエチレンテレフタレートについて説
明ずれば、通常、テレフタル酸とエチレングリコールと
を直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチル
の如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレン
グリコールとをエステル交換反応させるか又はテレフタ
ル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフ
タル酸のグリコールエステル及び/又はその低重合体を
生成さゼる第1段階の反応と、第1段階の反応生成物を
減圧下加熱して所望の固有粘度になるまで重縮合反応さ
ぜる第2段階の反応によって製造される。ここで得られ
るポリエステルの固有粘度は実用上0.300以上であ
るのが望ましい。
本発明でいう分散質としてはポリエステルと非共重合性
であって、且つポリエステルに含有せしめた際に前記式
(I)の範囲を満足するすべての有機、無鍬の化合物を
含むが、なかでもポリエステルの平均鎖長に対しその1
/15以下の平均粒径を有する微粒子又は該微粒子より
なる凝集粒子であって、且つ前記ポリエステル平均鎖長
の1/2以上の凝集粒子を含まない状態でポリエステル
組成物中に分散しているのが好ましい。かかる微粒子と
しては熱的に安定な無機微粒子が特に好ましい。なお、
ここで言う平均粒径とは微粒子に外接する球の直径を言
う。また、ポリエステルの平均鎖長は、ポリエチレンテ
レフタレートの場合固有粘度0.45は約700A 、
  0.64は約1100人。
0.12は約1300人である(これはポリエステル分
子鎖がエネルギー的に安定なトランス配置をとった場合
の値である)。
かかる分散性良好な分散質を含むポリエステル組成物を
製造する方法として、例えばテレフタルI   酸を主
とする二官能性カルボン酸又はそのエステル形成性誘尋
体とエチレングリコールとを反応させてポリエステルを
製造するにあたり、該製造反応が完了するまでの任意の
段階で (ω 下記一般式(U) (0)n RI  0−P−OXI      ・・・・・・(I
I)R2 (但し、R1及びR2は水素原子又は−111[iの右
a基、×1は金属、水素原子又は−価の有様基。
nは1又はOである)で表わされるリン化合物、(b)
(田と山)の金属の当母数の合計量が(a)のリン化合
物のモル数に対して2.0〜3.2倍となるののアルカ
リ土類金属化合物及び、 (C)(ωのリン化合物に対して0.5〜35モル%の
第4級アンモニウム化合物および/又は第4級ホスホニ
ウム化合物を添加配合することによって容易に不溶性微
粒子を均一に分散してなるポリエステル組成物を製造す
ることができる。
ここで使用するリン化合物を示す下記一般式(II)中
、 (0)n RI  0−P−OXI      −−・・・・(I
I)」 R2 R1及びR2は水素原子又は−価の有機基であって、な
かでも−価の有i基が好ましい。この−価の有機基は具
体的にはアルキル基、アリール基。
アラルキル基又は十(CH2)u O]K R5(但し
、R6は水素原子、アルキル基、アリール基又はアラル
キル塁、Aは2以上の整数、には1以上の整数)等が好
ましく、R1とR2とは同一でも異なっていてもよい。
×1は金属、水素原子又は−価の有機基であって、なか
でも金属が好ましい。
×1における金属としては特にアルカリ金属、アルカリ
土類金属が好ましく、より好ましくはLi。
Na 、 K、 Ny  1/2 、 Ca1/2 、
 Sr1/2 、 Ba1/2をあげることができ、な
かでもQa1/ 2が特に好ましい。×1における一価
の右d基としては上記R1とR2における有機基の定義
と同様であって、R1、R2と同一でも異なっていて・
bよい。nは1又はOである。
かかるリン化合物としては、例えば正リン酸。
リン酸トリメチル、リン酸トリフェニルのη1きリン酸
トリエステル、メチルアシドホスフェート。
エチルアシドボスフェート、イソプロピルアシドホスフ
ェート、ブチルアシドボスフェートの如きリン酸モノ及
びジエステル、亜すン酸、亜リン酸トリメデル、亜すン
酸トリエヂル、亜リン酸トリブチルの如き亜リン酸トリ
エステル、メチルアシドホスファイト、エチルアシドホ
スファイト、ブチルアシドホスファイトの如き亜リン酸
モノ及びジエステル、上記リン化合物ををグリコール及
び/又は水と反応することにより得られるリン化合物、
更に上記リン化合物を所定mのji、Na。
Kの如きアルカリ金属の化合物又はMs、Ca。
3r、3aの如きアルカリ土類金属の化合物と反応する
ことにより(qられる含金属リン化合物等から選ばれた
1種以上のリン化合物を用いることができる。
上記含金属リン化合物を製造するには、通常正リン酸(
又は亜りん酸)または対応する正りん酸(又は亜りん酸
)エステル(モノ、ジ又はトリ)と所定■の対応する金
属の化合物とを溶媒の存在下加熱反応させることによっ
て容易に得られる。
なお、この際溶媒として、対象ポリエステルの原料とし
て使用するグリコールを使用するのがh)ら好ましい。
上記リン化合物と併用するアルカリ土類金属化合物とし
ては、上記リン化合物と反応してポリエステルに不溶性
の塩を形成するものであれば特に制限はなく、アルカリ
土類金属の酢酸塩、しゅう酸塩、安息香酸塩、フタル酸
塩、ステアリン酸塩のような有確カルボン酸塩、硼酸塩
、Ia酸塩、珪酸塩、炭酸塩2重炭酸塩の如き無機酸塩
、塩化物の如きハロゲン化物、エチレンジアミン4酢M
 St)塩の如きキレート化合物、水酸化物、酸化物、
メチラート、エチラート、グリコレートの如ぎアルコラ
ード類、フェノラート等をあげることができる。特にエ
チレングリコールに可溶性である右抑カルボン酸塩、ハ
ロゲン化物、キレート化合物。
アルコラードが好ましく、なかでも有機カルボン酸塩が
特に好ましい。また、アルカリ土類金属としてはCaが
特に好ましい。上記のアルカリ土類金属化合物は1種の
み単独で使用しても、2種以上01用してもよい。
上記リン化合物及びアルカリ土類金属化合物を配合する
に当って、得られるポリエステル組成物に所定の溶融粘
度特性を付与するためには、リン化合物の使用量及び該
リン化合物の使用量に対するアルカリ土類金属化合物の
使用mの比を特定する必要がある。即ち、本発明で使用
するリン化合物の使用量は、不溶性析出粒子量がポリエ
ステル組成物に対して0.2〜7重呈%の範囲になるよ
うにする必要がある。また、アルカリ土類金属化合物の
添加量が該アルカリ土類化合物と上記リン化合物の金属
の当量数の合計量が該リン化合物のモル数に対して2.
0〜3.2倍にすべきである。この範囲外では復配する
第4級アンモニウム化合物や第4級アンモニウム化合物
の微分散化作用が不充分となり粗大凝集粒子が生成し、
得られるポリエステルの組成物の溶融粘度増加パラメー
ターの値が不充分になる。更にその上生成するポリエス
テルの軟化点が低下することもある。
上記リン化合物とアルカリ土類金属化合物とは予め反応
させることなくポリエステル反応系に添加することが必
要であり、こうすることによって不溶性粒子をポリエス
テル中に均一な超微分数状態で容易に生成せしめること
ができる。予め外部で上記リン化合物とアルカリ土類金
属化合物とを反応させて不溶性粒子として後にポリニス
デル反応系に添加したのでは、ポリエステル中の不溶性
粒子の分散性が悪くなって粗大凝集粒子が含有されるよ
うになるので好ましくない。
上記のリン化合物及びアルカリ土類金属化合物の添加は
、それぞれポリエステルの合成が完了するまでの任意の
段階において、任意の順序で行なうことができる。しか
し、リン化合物のみを第1段階の反応が未終了の段階で
添加したのでは、第1段階の反応の完結が阻害されるこ
とがあり、またアルカリ土類金属化合物のみを第1段階
の反応終了前に添加すると、この反応がエステル化反応
のときは、この反応中に粗大粒子が発生したり、エステ
ル交換反応のときは、その反応が異常に早く進行し突沸
現象を引起すことがあるので、この場合、その20重酊
%程度以下にするのが好ましい。
アルカリ土類金属化合物の少なくとも801 fi%及
びリン化合換金111の添加時期は、ポリエステルの合
成の第1段階の反応が実質的に終了した段階以降である
ことが好;にしい。また、リン化合物及びアルカリ土類
金属化合物の添加時期が、第2段階の反応があまりに進
行した段階では、粒子の凝集粗大化が生じ、易いので、
第2段階の反応にお()る反応混合物の極限粘度が0.
3に到達する以前であることが好ましい。
上記のリン化合物及びアルカリ土類金属化合物はそれぞ
れ一時に添加しても、2回以上に分割して添加しても、
又は連続的に添加してもよい。
本発明においては、第1段階の反応に任意の触媒を使用
することができるS−,17紀アル力リ土類金属化合物
の中で第1段階の反応、特にエステル交換反応の触媒能
を有するものがあり、かかる化合物を使用する場合は別
に触媒を使用することを要さず、このアルカリ土類金属
化合物を第1段階の反応開始前又は反応中に添加して、
触媒どしても兼用することができるが、前述した如く突
沸現象を引起すことがあるので、その使用mは添加する
アルカ土類金属化合物の全量の20重間%未満にとどめ
るのが好ましい。
本発明において、上記リン化合物とアルカリ土類金属化
合物との反応により析出せしめる不溶性微粒子の分散剤
として使用する第4級アンモニウム化合物としては水酸
化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモ
ニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラ
エチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、
沃化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピル
アンモニウム、塩化テトラプロピルアンモニウム。
水酸化テトラソブロビルアンモニウム、塩化テ1−ライ
ツブaビルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニ
ウム、塩化テトラブチルアンモニウム。
水酸化テトラフェニルアンモニウム、塩化テ1−ラフェ
ニルアンモニウム等が例示される。
本発明で使用Jる第4級ホスホニウム化合物としては、
下記一般式 で表わされる第4級ホスホニウム化合物が好ましく使用
される。式中、Ra 、R2、Rs 、Raはアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基及び
これらの置換誘導体であり、R3とR4とは環を形成し
ていてもよい。Xはアニオン残基であり、なかでもハラ
イド、ハイドロオキサイド、ハイドロザルフェート、ア
ルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、
アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート
酢酸塩、脂肪酸塩のアニオン残基が好ましい。
かかる第4級ホスホニウム化合物の好ましい具体例とし
てはテトラメチルホスホニウムクロライド、テトラメチ
ルホスホニウムブロマイド、テトラメチルホスホニウム
アイオダイド、テトラメチルホスホニウムハイドロオキ
サイド、テトラエチルホスホニウムクロライド、テトラ
ブチルホスホニウムクロライド、テトライソプロビルホ
スホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムクロ
ライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド。
テトラブチルホスホニウムアイオダイド、テトラブチル
ホスホニウムハイドロオキサイド、ブチルトリフェニル
ホスホニウムクロライド、エチルトリヘキシルホスホニ
ウムクロライド、シクロへキシルトリブチルホスホニウ
ムクロライド、ベンジルトリブチルホスホニウムクロラ
イド、テトラメチルホスホニウムクロライド、テトラフ
ェニルホスホニウムハイドロオキサイド、オクチルトリ
メチルホスホニウムクロライド、オクチルジメチルベン
ジルホスホニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジ
ルホスホニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジル
ホスホニウムハイドロオキリ・イド、ステラリルトリメ
チルホスホニウムクロライド、ラウリルトリメチルホス
ホニウムエ1〜″す・ルフエート、ラウリルベンゼント
リメチルホスホニウムメトサルフェート、ラウリルジメ
チル−〇−クロルベンジル小スホニウムクロライド、ス
テアリルエチルジヒドロキシエチルホスホニウムエトサ
ルフェート、テトラエチルホスホニウムアセテート、テ
トラエチルホスホニウムドデシルベンゼンスルホネート
、テトラエチルホスホニウムステアレート、テトラエチ
ルホスホニウムオレエート等をあげることができる。
上記第4級アンモニウム化合物および/又は第4級ホス
ホニウム化合物の配合量は、あまりに少ないとポリエス
テル中の内部粒子の分散性を改巷する効果が不充分とな
り、この口を多くするに従って粒子分散性は向上するが
、あまりに多くなると最早粒子分散性は著しい向上を示
さず、かえってポリマーが黄色に着色するようになる。
このため、第4級アンモニウム化合物および/又は第4
級ホスホニウム化合物の配合量は前記リン化合物に対し
て0.01〜35モル%の範囲とすべきであり、特に0
.1〜10モル%の範囲が好ましい。
かかる第4級アンモニウム化合物、第4級ホスホニウム
化合物の添加時期は前記したポリエステルの合意が完了
するまでの任意の段階でJ:り、例えばポリエステルの
原料中に添加混合してし、第1段階の反応中に添加して
も、第1段階の反応終了俊から第2段階の反応開始まで
の間に添加しても、第2段階の反応中に添加してもよい
。上記第4級アンモニウム化合物、第4級ホスホニウム
化合物の中で第1段階の反応がエステル交換反応である
場合にその反応の触媒能を有するものや、第1段階の反
応がエステル化反応である場合にエーテル形成抑制能を
有するもの、更には第2段階の反応の触媒能を有するも
のがあり、かかる化合物を使用する時には別に触媒やエ
ーテル形成抑制剤を使用することを要さず、この第4級
アンモニウム化合物、第4級ホスホニウム化合物を第1
段階の反応開始前又は反応中に添加して、触媒やエーテ
ル形成抑制剤として兼用することもできる。
上記第4級アンモニウム化合物、第4級ホスホニウム化
合物は前記リン化合物及び/又はアルカリ土類金属化合
物と混合して添加することもでき、このようにすること
は粒子分散性の点から好ましいことである。特に、リン
化合物、アルカリ土類金属化合物及び第4級アンモニウ
ム化合物もしくはリン化合物、アルカリ土類金属化合物
及び第4級ホスホニウム化合物の3者を混合透明溶液と
なして添加するのが最も好ましい。
e1発明の詳細 な説明したように、本発明のポリエステル組成物は特異
な溶融粘度挙動を示し、高速紡糸した際配向結晶化が極
度に低下するようになるため、高速紡糸性が飛躍的に向
上すると共に極m 11維の曳糸性が著しく改善される
又、本発明のポリエステル組成物は成膜する際にその成
膜性が格段に向上して極薄フィルムの成膜が可能なるの
みならず、透明性と易滑性が茗しく改善されたフィルム
とすることができ、オーディオ用、ビデオ用、コンピュ
ーター用等の磁気テープ用、フロッピーディスク等の磁
気記録媒体用。
写真用、グラフィックアート用、スタンピングホイール
用、金銀糸等の装飾糸用、コンデンサー等の電気材料用
等のフィルム用原料としても極めて有用である。
本発明の別の効果どしては、樹脂の成形加工性の向上が
上げられる。ポリエチレンテレフタレートの中空成形は
原料樹脂をスクリューにより混線溶融し、円環状のダイ
から押出しパリソンとし、金型にはさんだ後、空気を吹
き込み金型の形状に賦形し冷型同化して成品とする一連
の過程ににって行われる。この際、分散質による茗しい
流れ性向上により、まずパリソン成形時メル1〜フラク
ヂャーが抑制されることにより高剪断速度下での成形が
可能となり、従ってメルトフラクヂト一が起こる臨界剪
断速度での溶融粘度が低下し、動力費の低減となる。ま
た臨界剪断速度7cとその点における臨界ダイスウェル
D/Doよりなる高速成形性パラメーター(D/Do 
)” /rcがテc gQ大により減少し、パリソン成
形時間が短縮され高速成形性が向上する。高速成形性は
パリソン成形(衣vdn金。こdで Le :パリソン長さ D/De :ダイスウェル W:パリソンmrfi ρ:溶融樹脂の密度 dO:円管ダイの平均径 D:押出物の直径 DO:ダイ孔径 更に、押出成形されたパリソンが金型にはさまれるまで
に自重により垂れ下がるドローダウン現象が低剪断速度
下での溶融粘度増加により低減されパリソンの肉厚の不
均一性、更に成形品の偏肉を防止する。更には、成形時
のパリ防止、成形品のガスバリアー竹も向上される。
」−1il 以下に実施例をあげて更に説明する。実施例中の部及び
%は重量品及び重量%を示し、[η1はオルソクロルフ
Jノール溶媒中30℃で測定した値より求めた固有語1
哀を示す。又、ポリマーの色調はハンタ一式色差計を用
いて測定したL値、b値で示し、L値が大きくb値が小
さい程白度が良好なことを意味する。溶融粘度増加パラ
メーターを求めるための溶融粘度測定、ポリマーの高速
紡糸性評価、紡出糸の複屈折率Δn及び紡出糸の密度の
測定は以下の方法によって行なった。
く溶融粘度測定法〉 溶融粘度の測定は若木製作所共軸二重円筒型ヂクソト口
メータを使用して行った。測定方法は一般的なもので共
軸二重円筒の外筒と内筒の間に測定試料液を充てんし、
外筒に一定方向の角速度を与え、その時試料液を介して
円筒に作用されるトルクと、内筒軸上部のワイヤーの反
抗トルクとが平衡する角変位を観測し粘度値を求めるも
のである。剪断速度、剪断応力、溶融粘度は下の式で求
ここで、 Ta:外筒半径 γb:内筒半径 h  : 液深 Ω :外筒角速度 h :ワイヤーねじれ定数 σ :角変位 本測定条件は、 Ta = 1.1 ((:lI+> 、  γb : 
 0,9(cm) 。
h=7゜1(cm)。
h = 2,05 X1X105(dVne−/deg
)外筒角速度G;L: DrJICE速/E[7’ff
i 1.0x10−’ (5ec−’ )≦γ≦ 1,
0x102  (5ea−’ )となるように与えた。
低剪断速度での測定誤差、高剪断速度での変位角の大き
さから上の測定範囲が採用された。
更に実際の測定に際しては、重合体は4 mm X 4
mm×2ttmのチップ状とし、すみやかにとけ、かつ
熱分解を防止するため1 am H!Jの高真空下、2
85℃の温度で20分間放置、その後高真空を保ちなが
ら3分間で215℃に降温し17分間放置、更に測定時
のワイゼンベルグ効果を防止するため2 Kg / c
iの窒素圧をかけ20分間放置後、測定を開始した。
測定中のポリエチレンテレフタレートの熱分解を調べる
ため測定後O−クロルフェノールを溶剤とし固有粘度を
30℃で測定したところ溶融前と比較して0.02低下
していたが、低下のバラツキは見られず溶融粘度の値の
再現性は良好であった。
く高速紡糸性評価〉 ポリマー約100 K’Jを常法により乾燥し、孔径0
.25mnの円形紡糸孔を36個穿設した紡糸口金を使
用して紡糸温度300℃、吐出14(1部分にて引取速
度6ooom /分の高速で溶融紡糸し、ポリマーio
o*g当りの紡糸断糸回数によって高速紡糸性を評価し
た。得られた75デニール/36フイラメントのマルチ
フィラメントの破断強度および@断伸度を常法により測
定した。
く複屈折へ〇〉 偏光側IqによりNa −B@ (波長589mμ)の
光源下でベレックのコンペンセーターにj二り測定する
く密度〉 四塩化炭素−ノルマルへブタン系の密度勾配管により2
5℃における密度を測定する。
実施例1 テレフタル酸ジメヂル100部、エヂレングリコール6
0部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.066モル%)をエステル交換缶
に仕込み、窒素ガス雰囲気13時間かけて140℃から
220℃まて昇温して生成するメタノールを系外に■(
去しながらエステル交換反応を行なった。続いて得られ
た反応生成物に、予め0.5部のリン酸トリメチルくテ
レフタル酸ジメチルに対して0.13’l13モル%)
と0.31部の酢酸カルシウム1水塩(リン酸トリメチ
ルに対して 1部2倍モル)とを8.5部のエチレング
リコール中で120℃の温度にJ5いて金運流下60分
間反応せしめて調製したリン酸ジエステルカルシウム塩
の透明溶液9.31部に空温下0.57部の酢酸カルシ
ウム1水塩(リン酸1−ジメチルに対して0.9倍モル
)及び水酸化テトラエヂルアンモニウムを′;:A1表
に記載したように母をかえて溶解せしめて得た透明混合
溶液を添加し、次いで重縮合触媒として三酸化アンチモ
ン0.0(i部を添加、続いてエチレングリコールを系
外に追出しながら240℃までj?温した1ffi合缶
に移した。次いで1時間かけて760 mmH!+から
1 #H(Iまで減圧し、同時に1時間30分かけて2
40℃から280℃まで昇温した。、1mml−1fl
以下の減圧下、重合湿度280℃で更に3時間、合計4
時間30分重合した。得られたポリマーの晶質([ηコ
、軟化点、L値、b値及び溶融粘度増加パラメーター〉
、高速紡糸性及び高速紡出糸の物性(強度、伸度、Δn
及び密度)を第1表に示した。なお、ここで得られたポ
リマーはいずれら約0.55%の分散質(内部粒子)を
含有していた。
実施例2 実施例1において使用したリンr1i+−リメチル。
酢酸カルシウム1水塩および水酸化テトラエチルアンモ
ニウムの使用■を第1表に記載した吊にかえる以外は実
施例1と同様に行なった。結果を第1表に示した。
実施例3 実施例1において使用したリン酸ジエステルカルシウム
塩−酢酸カルシウム1水塩−水酸化テトラエチルアンモ
ニウムの透明混合溶液に代えて、エステル交換反応生成
物にまず酢酸カルシウム1水塩の10%エチレングリコ
ール溶液4.32部に第1表に記載した量の水酸化テト
ラエチルアンモニウムを混合溶解した透明溶液を添加し
、次いで5分後にイソプロピルアシドホスフェート0.
52部を加える以外は実施例1と同様に行なった。結果
は第1表に示しlこ通りであった。このポリマーは約0
.50%の内部粒子を含有していた。結果は第1表に示
した通りであった。なお、本実施例の実験No、11(
比較例)及び実験N o、12 (実施例)で得られた
高速紡出糸の繊維横断面を透過型電子顕微鏡でそれぞれ
10,000倍および24,000倍に拡大した写真が
第1図〜第4図である(但し、20%のアルカリ減量処
理を繊維に施している)。
実施例4 実施例2の実験NO68において重縮合触媒の三酸化ア
ンチモンを添加した後に共重合成分としてp−オキシ安
息香酸1.42部(テレフタル酸ジメチルに対して2モ
ル%)を添加する以外は実施例2の実験NO38と同様
に行なった。結果を第1表に示した。
実施例5 実施例2の実験NO,8において重縮合の三酸化アンチ
モンを添加した後に共重合成分としてp−オキシ安息香
酸0.71部(テレフタル酸ジメチルに対して1モル%
)およびp−アセトキシ安息香M O,93部(テレフ
タル酸ジメチルに対して1モル%)を添加する以外は実
施例2の実tiNo、8と同様に行なった。結果を第1
表に示した。
実施例6 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
0部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.066モル%) d3よび重縮合
触媒として三酸化アンチモン0.04部をエステル交換
缶に仕込み、窒素ガス雰囲気14時間かけて140℃か
ら230℃まで昇温して生成するメタノールを系外に留
去しながらエステル交換反応を行なった。続いて)qら
れた反応生成物に予め酢酸カルシウム1水jS2の10
%エチレングリコール溶液2.68部に0.06部のテ
トラn−ブチルホスホニウムクロライド(後記するイソ
プロピルアシドホスフェートに対して10.9モル%)
を溶解させて得た透明溶液を添加し、次いで5分後にイ
ソプロピルアシドホスフェート 0.3部を添加、続い
てエチレングリコールを系外に追出しながら240℃ま
で昇温した後重合用に移した。次いでカチオン染料可染
性共重合成分として3,5−ジ(β−ヒドロキシエトキ
シカルボニル トリウl, :3.1部(テレフタル酸ジメチルに対し
て1、7モル%)及びエーテル形成抑制剤として酢酸ナ
トリウム3水jQ O,112部(テレフタル酸ジメチ
ルに対して0.16モル%)を重合化に添加した。
続いて1時間かけて760sHgから1mmH(]まで
減圧し、同時に1時間30分かけて240℃から280
°Cまて昇温した。1 s H(I以下の減圧下、重合
温度280°Cで更に2時間30分、合計4時間重合し
て、固有粘度0.585、軟化点252℃のポリマーを
1qた。
このポリマーは約0.3%の内部粒子を含有していた。
結果は第1表の通りであった。
なお、本実施例における溶融粘度増加パラメーターとし
ては、カチオン染料可染性共重合成分及びエーテル形成
抑制剤を添加しない以外は本実施例と同様に行なって別
に合成した固有粘度0.640のポリマーの溶融粘度よ
り求めた。
比較例1 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
0部および酢酸カルシウム1水塩0,06部(テレフタ
ル酸ジメチルに対して0.006モル%)をエステル交
換筒に仕込み、窒素ガス雰囲気13時間かけて140℃
から220℃まで昇温、して生成するメタノールを系外
へ留去しながらエステル交換反応を行なった。この間、
内温か170℃に到jヱした時点で平均の一次粒子径が
50mμであるコロイダルシリカ(エヂレングリコール
媒体、儂度10%)を得られるポリ上ステルに対して酸
化ケイ素として0.5%となるf11添加した。エステ
ル交換反応終了後、0805部のリン酸トリメチル(テ
レフタル酸に対して0.0G9モル%)及び0.04部
の三酸化アンチモンを添加し、引続いてエチレングリコ
ールを追出しながら内温を240℃まで昇温した。続い
て反応生成物を重合化に移し、1時間かけて760ma
Hgから1 rtvn HOまで減圧し、同時に1時間
30分かけて240℃から280’Cまでて昇温した。
1#IHg以下の減圧下、重合温度280℃で更に3時
間、合計4時間30分重合して固有粘度0,640゜軟
化点262℃のポリマーを得た。結果は第1表に示した
通りであった。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の範囲外のポリエステル組
成物より8速紡出した繊維の横断面を透過型電子顕微鏡
によってそれぞれio、ooo倍および24.000倍
に拡大して写した比較用の写真であり、第3図および第
4図は本発明のポリエステル組成物より高速紡出した繊
維の横断面をそれぞれio、ooo倍および24,00
0倍に拡大して写した透過型電子顕微鏡写真である。 第5図は添加剤含有率と降温結晶化温度との関係を示す
図、第6図は添加剤含有率とDSCIII温結晶化ピー
ク面積比との関係を示す図、第7図は添加剤含有率と溶
融粘度増加パラメーターとの関係を示す図、第8図は複
屈折へ〇と繊維密度との関係を示ず図である。 、〜511、1日A 〆  ゛ ゝ− イz1必 、′−〜 汀31!1 で4め  − 第5図 昏 ); 糸 」 入 添加列3月キ 第6図 第7図 添加剤含有率 第8図 △n×103

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)主たる繰返し単位がエチレンテレフタレー
    トよりなるポリエステル100重量部と (b)固有粘度0.640のポリエチレンテレフタレー
    トに含有せしめた際に、その含有量に対する275℃で
    測定した溶融粘度と剪断速度との関係が下記式( I )
    の範囲を満足する分散質0.2〜7重量部 とからなるポリエステル組成物。 −[(η■_1(w)−η■_1(0))−(η■_2
    (w)−η■_2(0))]/[■_1−■_2]≧8
    3w^2+275w+42・・・( I )〔式中、wは
    ポリエチレンテレフタレート組成物中の分散質の重量%
    を示し、η■_1(w)およびη■_2(w)は各々剪
    断速度■_1=0.01sec^−^1および■_2=
    5.0sec^−^1において測定した、分散質w重量
    %を含んだポリエチレンテレフタレート組成物の溶融粘
    度(単位Poise)、η■_1(0)およびη■_2
    (0)は各々剪断速度■_1=0.01sec^−^1
    および■_2=5.0sec^−^1において測定した
    、分散質を含まないポリエチレンテレフタレートの溶融
    粘度(単位:Poise)を表わす。〕
  2. (2)分散質がポリエステルの平均鎖長に対しその/1
    5以下の平均粒径を有する微粒子又は該微粒子よりなる
    凝集粒子であって、且つ前記ポリエステル平均鎖長の1
    /2以上の凝集粒子を含まない状態でポリエステル組成
    物中に分散している特許請求の範囲第1項記載のポリエ
    ステル組成物。
  3. (3)分散質が無機微粒子である特許請求の範囲第1項
    又は第2項記載のポリエステル組成物。
  4. (4)ポレエステルの固有粘度が0.300以上である
    特許請求の範囲第1項〜第3項いずれか1項記載のポリ
    エステル組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS61239016A (ja) * 1985-04-17 1986-10-24 Teijin Ltd 極細繊維の製造方法

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