JPS6143430Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は洗たく機に関するもので、特に洗た
く槽の底部に接続した排水弁を、タイムスイツチ
などを内装する制御箱の前面位置から遠隔操作す
る操作装置に係る。

図において１は洗たく機の外筐、２は洗たく水
流生成用パルセータ３を内装する洗たく槽、４は
脱水篭５を内装する脱水受槽、６はパルセータ３
を駆動するモータ、７は脱水篭５を駆動するモー
タである。８は洗たく槽２の底部に中間ホース９
を介して接続した排水弁で、その出口側に外部へ
導き出される排水ホース１０を接続している。排
水弁８は常にはバネの作用により排水通路を閉じ
ており、ロツド８ａをバネの作用に抗して牽引操
作することにより排水通路を開くことができるも
のであることは通常の排水弁と同様である。

１１はタイムスイツチなどを内装する制御箱
で、洗たく槽２および脱水受槽４の上面後部に設
置されている。１２（第３，４，５図）はモータ
６の運転時限を制御するタイムスイツチで、制御
箱１１の正面壁内面に固定されている。このタイ
ムスイツチ１２は時限設定操作軸１２ａを回転操
作することによりゼンマイを巻上げて時限設定を
し、ゼンマイの復帰弾性力により軸１２ａを戻す
ゼンマイ式のもので、軸１２ａに固定したカム１
２ｂにレバー１２ｃを介して接点１２ｄを操作
し、接点１２ｄに接続されたモータ６を制御する
のは通常のタイムスイツチと同様である。しかし
この発明においてカム１２ｂは接点開放用凹所１
２ｂ−ａを反時限設定方向にほぼ90度の幅をもつ
て形成し、タイムスイツチ１２の駆動源を停止さ
せたまま軸１２ａを反時限設定方向に回転操作す
ることができる。

タイムスイツチの軸１２ａは制御箱１１の前面
壁を貫通して突出しており、その先端に操作つま
み１３が固定されている。

１４は排水弁８を開閉操作するレバーで、軸１
２ａの外周にその軸に対して回転自在に設けら
れ、自由端に設けたピン１４ａに排水弁８のロツ
ド８ａと連結した可撓性のひも１５の先端ループ
部を回転自在に嵌装している。１６，１６（第４
図）はレバー１４の回転範囲を制限するストツパ
ーで、制御箱１１の内面から一体に突出してい
る。

１７は軸１２ａに固定されたレバーで、先端に
設けたピン１７ａがレバー１４の側面に当接して
軸１２ａの回転にレバー１４を従動させるように
している。またこのレバー１７は半径方向に突出
した突起１７ｂを有し、制御箱１１に両端を支持
した板バネ１８にその突起１７ｂを接触せて軸１
２ａの回転に節動を与える。つまり、タイムスイ
ツチの設定時限「０」位置から反時限設定方向に
軸１２ａを回転するとき、少し抵抗を与えるよう
に、板バネ１８には、軸１２ａに近づく段部１８
ａが設けられ、またその段部からさらに反時限設
定方向の端に、排水弁８を開放状態に保持するよ
うにレバー１７の突起１７ｂを掛止する凹所１８
ｂが設けられている。突起１７ｂと凹所１８ｂと
は掛止装置を構成する。

今、操作つまみ１３を時限設定方向に回転操作
して任意の時限目盛に合わせると、接点１２ｄを
閉じ、直ちに時限消化動作を開始する。このとき
レバー１７がそのピン１７ｂをレバー１４から離
す方向に回転するので、レバー１４は動作せず排
水弁８を閉じている。

操作つまみ１３を反時限設定方向に回転操作し
て第２図の「排水」表示に合わせると、レバー１
７のピン１７ａがレバー１４の側面に当接してそ
のレバー１４を回転させる。結果、ひも１５を引
いて排水弁８を開放する。この状態においてレバ
ー１７の突起１７ｂが板バネ１８の凹所１８ｂに
嵌入し、排水弁８の開成方向の付勢に抗して操作
つまみ１３が保持されている。排水弁８を閉じる
には板バネ１８の弾性に抗して操作つまみ１３を
設定時限「０」へむけて回転して突起１７ｂを凹
所１８ｂから外す。その結果、レバー１４は排水
弁８の閉成にともなつて復帰する。

第６，７図はこの考案の他の実施例を示すもの
で、前述の実施例とは、排水弁を開閉するレバー
およびそのレバーの操作機構を異にする。

この実施例では、排水弁を開閉するレバー２０
は軸１２ａとは離れた位置において制御箱１１に
突設されたボス２１に回転自在に支持されてい
る。またレバー２０は中間に設けた従動子２０ｂ
を、軸１２ａに固定したカム２２に接触させ、先
端のピン２０ａがひも１５に連結される。カム２
２は時限設定方向のほぼ４分の３外周２２ａが軸
１２ａからの距離を同一にした円形に形成され、
反時限設定方向のほぼ４分の１外周２２ｂが順次
径を増大するように形成されかつその先端に凹所
２２ｃを有する。

したがつてタイムスイツチの軸１２ａを時限設
定方向に回転操作してもレバー２０は動作せず、
排水弁８を閉成したままである。軸１２ａを反時
限設定方向に回転操作すると、レバー２０はカム
２２の外周２２ｂによつてひも１５を引く方向に
回転し、排水弁８を開く。レバー２０の従動子２
０ｂがカム２２の凹所２２ｃに嵌入する位置まで
回転すると、レバー２０は排水弁８の閉成方向の
付勢に抗してその状態に保持される。排水弁８を
閉じるには、ひも１５の引張作用に抗して凹所２
２ｃから従動子２２ｂを外すように軸１２ａを回
転させる。それによつてレバー２０が排水弁８の
閉成にともなつて復帰する。

以上のようにこの考案は、タイムスイツチの時
限設定操作軸を、時限設定方向に操作すれば通常
の洗たく機のように設定時限だけモータを駆動す
ることができ、反時限設定方向に操作すればタイ
ムスイツチの時限動作には関係なく排水弁を開放
することができる。したがつて従来の洗たく機に
排水弁開閉専用に設けられていた操作つまみを省
略することができ、構造が簡単になるものであ
る。またタイムスイツチの時限動作時すなわち洗
たくおよびすすぎ運転時には、必ず排水弁を閉
じ、排水弁の開放時には、必ず時限用の接点を開
放しているから、操作を誤まつて洗たくすすぎ水
を排出してしまつたり、排水時にモータ６を空運
転する不都合を全く解消できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の洗たく機の正面図、第２図
は制御箱の一部を拡大した正面図、第３図は第２
図の−線断面図、第４図は第３図の−線
断面図、第５図は第３図の−線断面図であ
る。第６，７図はこの考案の他の実施例を示すも
ので、第６図は第３図相当断面図、第７図は第６
図の−線断面図である。 付号の説明、８は排水弁、１２はタイムスイツ
チ、１２ａは時限設定操作軸、１２ｂはカム、１
２ｄは接点、１４，２０はレバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 洗たく水流生成用モータ６の運転時限を制御
   する接点１２ｄを、運転時限終了時に開放する
   ようにその接点１２ｄを操作するカム１２ｂ
   に、凹所を設けるとともにその凹所を反時限設
   定方向に幅をもつて形成し、前記カム１２ｂに
   連結された時限設定操作軸１２ａに、排水弁８
   に連結したレバー１４，２０を、その操作軸１
   ２ａの反時限設定方向への回転によつて排水弁
   ８が開放するように従動させ、更に、前記排水
   弁８はバネなどにより常に閉鎖する方向に動作
   付勢されており、その排水弁８を付勢に抗して
   開放状態に保持するように前記操作軸１２ａを
   反時限設定方向への回転位置に係脱自在に掛止
   する掛止装置１７ｂ，１８ｂ，２０ｂ，２２ｃ
   を前記操作軸１２ａに備えてなることを特徴と
   する洗たく機。 ２ 前記レバー１４，２０は揺動自在に設けら
   れ、前記操作軸１２ａに連結されたカム２２ま
   たはレバー１７に従動する実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載の洗たく機。