JPS591676Y2 - 洗濯機等の蓋スイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は蓋の開閉に連動するとともに回転槽の異常揺動
を検知して作動する洗濯機等の蓋スィッチに関する。

従来、例えば脱水兼用洗濯機の蓋に連動するように設け
られた蓋スィッチは、回転槽の異常揺動を検知する検知
レバーの中間部に後端部が回動可能に支持された揺動レ
バーを操作箱内に設け、その揺動レバーの前端部を蓋に
設けられた係合体と対向させて、蓋を閉塞した時に揺動
レバーの前端部が係合体に係合されて上方に回動される
ようにし、該揺動レバーの前端部の上下動に基いて作動
されるスイッチ装置を設けた構成であり、蓋の開放時及
び回転槽の異常揺動時に前記揺動体の前端部が係合体か
ら外れて下方に回動されることにより前記スイッチ装置
が開放されてモータへの通電を断つようにしている。

しかし、斯る従来構造によれば揺動体の前端部の上下方
向の変位が蓋の開放角度に比べて著しく小さいから、高
精度のスイッチを使用して、しかも組立の精度も高めね
ばならず、組立及び調整が面倒で総じてコスト高になり
、スイッチ装置が操作箱の前端部近傍に位置するから該
操作箱内に侵入した水がかかり易い傾向にあり、スイッ
チ装置に相当の防水処理を行わねばならず一層コスト高
になる欠点がある。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目
的は、揺動レバーの回動変位を大きくするとともにスイ
ッチ装置の取付位置を操作箱内の後方部にする構成とす
ることによって、高精度のスイッチ装置を使用しなくて
も蓋の開放角度に応じてスイッチ装置を作動させること
が可能で、組立調整も簡単になり、更にスイッチ装置の
防水処理も簡単化でき、総じて製作コストを大幅に低減
できる洗濯機等の蓋スィッチを提供するにある。

以下本考案の一実施例について図面を参照して説明する
。

１は洗濯機本体であり、これは、上面が開口する外箱２
内に弾性吊持機構（図示せず）によって槽としての水受
槽３を弾性吊持し、この水受槽３内に洗濯兼脱水槽たる
回転槽４を配設し、その回転槽４内底部に攪拌翼（図示
せず）を配設した構成である。

５は前記外箱２の上面開口部に被着した蓋体であり、こ
れは洗濯機本体１の開口部としての洗濯物用の出入れ目
６を有し、この出入れ目６にはこれを開閉すべく蓋７の
基端部をヒンジ軸８を介して上下方向に回動自在に枢設
している。

そして、蓋７の基端には二段階状をなす突出部を後方に
向けて突設していて、係合体９及び受は部９ａとしてい
る。

１０は蓋体５を上方に膨出させることによって蓋７の後
方部に形成した操作箱で、前面側の傾斜状をなすパネル
部１０ ａには化粧板１１を貼着している。

１２は係合体９の近傍に位置して操作箱１０内に配設し
た支持部材で、これの上端に形成した新曲部１２ ａを
パネル部１０ ａに設けた係合孔１０ ｂに係合させる
とともに下端部をねじ１３によって蓋体５の下面にねし
止め固着しており、中間部にスリット状の挿通孔１４を
穿設している。

１５は前端部近傍に直角な折曲部１５ ａを有する長尺
な揺動レバーで、これは挿通孔１４に後方から挿通され
て前端部が係合体９に対向されている。

１６は一端部を支持部材１２の上部に設けた引掛孔１２
ｂに掛合し、他端部を揺動レバー１５の中間部に設け
た引掛孔１５ ｂに掛合したばね部材としての引張ばね
で、これは揺動レバー１５を前方たる矢印Ａ方向に付勢
して折曲部１５ａを支持部材１２に当接させるとともに
該揺動レバー１５の後端部を挿通孔１４を中心として上
方たる矢印Ｂ方向に回動付勢している。

１７は揺動レバー１５の後端部と対向するように操作箱
１０の背面板１０Ｃの下部にわじ止めした保持枠で、こ
れは上下両端部に前方に向けて折曲された延出部１７ａ
、１７ｂを有するとともに中央部に両端が延出部１７
ａ 、１７ｂ内に達する上下に長い矩形孔１７ Ｃを設
けた形状で、矩形孔１７ Ｃの一端部たる延出部１７
ａの中央部に上方に指向する折曲片１７ｄを設けている
。

１８は上端部に設けたスリット状の挿通孔１８ ａを折
曲片１７ｄに回動可能に挿通支持させるとともに中間部
を延出部１７ｂに延びた矩形孔１７ Ｃを貫通させて下
方に指向させて吊下げた検知レバーで、これの下端部を
回転槽４が静止状態のときに水受槽３の外周部と所定の
間隔をもって対向させている。

１９は検知レバー１８の中間部に穿設された上下に長い
矩形状の貫通孔で、これに揺動レバー１５の後端部が上
下動可能に挿通されている。

１５ｃ、１５ｃは揺動レバー１５の後端部に横方向に向
けて突設した保合片で、これらは検知レバー１８の後面
側に係合し得るようにしており、検知レバー１８が矢印
Ｃ方向に回動された時に係合片１５ｃ、１５ｃを介して
揺動レバー１５が反矢印Ａ方向に移動変位させるように
している。

２０は延出部１７ａにねし止めされたスイッチ装置で、
これは絶縁材製のベース２１に固定接片２２及び可動接
片２３の基端部を一体モールドしており、常には可動接
片２３のばね力によって該可動接片２３及び固定接片２
２間が閉成されている。

２４は可動接片２３の先端部に一体モールドによって取
着された絶縁材製の操作体で、これは揺動レバー１５の
回動軌跡内に位置されていて、該揺動レバー１５が矢印
Ｂ方向に回動されて操作体２４が押上げられると可動接
片２３が上方に湾曲されてスイッチ装置２０が開放作動
するようにしている。

２５は操作箱１０の底部を閉塞するように蓋体５にねし
止めされた底板で、検知レバー１８を下方に突出させる
ための貫通孔２５ ａを設けている。

尚、２６は操作箱１０内に設けられたタイマ装置であり
、また、スイッチ装置２０は脱水工程のときにタイマ装
置２６のタイマモータ及び回転槽４を駆動する通電路に
介在されるようにしている。

次に以上のように構成した本実施例の作用について説明
する。

タイマ装置２６をセットすると洗い、脱水、すすぎ、脱
水からなる洗濯行程が周知のように自動的に遂行される
。

まず、脱水中に蓋７を開放すると、これに連動して係合
体、９が矢印り方向に回動される。

すると、引張ばね１６の付勢力によって揺動レバー１５
が矢印Ｂ方向に回動されて第１図に二点鎖線で示すよう
に該揺動レバー１５の後端部が上方に回動され、該揺動
レバー１５が操作体２４を押上げてスイッチ装置２０を
開放作動し、以って、タイマモータ及び駆動モータへの
通電が断たれる。

次に蓋７を開放状態から下方に回動して閉塞すると、こ
れに連動して係合体９が反矢印り方向に回動されるから
、係合体９の上面に揺動レバー１５の前端部が乗り上げ
るようになって該揺動レバー１５力弓Ｉ張ばね１６に抗
して反矢印Ｂ方向に回動され、第１図に実線で示すよう
に揺動レバー１５の後端部が下方に回動されて操作体２
４から離間するから、スイッチ装置２０が閉成作動して
タイマモータ及び駆動モータが通電付勢′され、以って
回転槽４が高速度で回転駆動されて脱水行程が遂行され
る。

このようにして脱水行程が開始された時に洗濯物が回転
槽４内にかたよった状態で分布していると、回転槽４及
び水受槽３が前後左右に大きく揺動して、所謂異常揺動
状態を呈するが、このようにして水受槽３の揺動が大き
くなると検知レバー１８の下端部に水受槽３の外周部が
衝接するようになり、該検知レバー１８が矢印Ｃ方向に
回動変位される。

すると、揺動レバー１５が引張ばね１６に抗して反矢印
Ａ方向に変位されて該揺動レバー１５の前端部が係合体
９の上面から外されるから、揺動レバー１５が引張ばね
１６の付勢力によって矢印Ｂ方向に回動されて第２図に
示すように揺動レバー１５の後端部が上方に回動され、
蓋７が開放された場合と同様に揺動レバー１５が操作体
２４を押し上げてスイッチ装置２０を開放作動し、以っ
てタイマモータ及び駆動モータへの通電が断たれて、脱
水行程が中断される。

このようにして揺動レバー１５の前端部が係合体９の上
面から外されると該揺動レバー１５の前端部が係合体９
と受は部９ａとの間の端面に当接した状態となるから、
検知レバー１８が反矢印Ｃ方向に復帰してもスイッチ装
置２０は引続いて開放状態に維持される。

第２図の状態から蓋７を開放すると揺動レバー１５の前
端部が係合体９と受は部９ａとの間の端面から外されて
第１図に二点鎖線で示す状態となるから、蓋７を開いて
回転槽４内の洗濯物の分布を均等に直して再び蓋７を閉
塞するようにすれば、揺動レバー１５が第１図に実線で
示す状態となって脱水行程を再開することができる。

本考案は以上の説明から明らかなように、揺動レバーの
前端部近傍を支持部材に回動可能に支持した構成である
から、蓋の開閉にともなう揺動レバーの後端部の回動変
位を従来構造に比べて充分大きなものにすることができ
、しかもスイッチ装置の取付部を揺動レバーの後端部と
対向する操作箱内の後方部にしたから、高精度のスイッ
チ装置を使用しなくても蓋の開放角度に応じてスイッチ
装置を作動させることが可能となり、組立時の寸法精度
も従来構造のように厳密に管理する必要がなくなって組
立調整も簡単なものとなり、操作箱内に侵入した水がス
イッチ装置にかかることが極力防止されるから該スイッ
チ装置の防水処理も簡単化でき、総じて製作コストを大
幅に低減できる洗濯機等の蓋スィッチを提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第１図及び
第２図は異なる作用状態を示す要部の縦断面図、第３図
は要部の拡大分解斜視図である。 図面中、１は洗濯機本体、３は水受槽（槽）、４は回転
槽、６は出入れ口（開口部）、７は蓋、９は係合体、１
０は操作箱、１２は支持部材、１４は挿通孔、１５は揺
動レバー、１６は引張ばね（ばね部材）、１８は検知レ
バー、２０はスイッチ装置である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 槽に臨む開口部を開閉すべく上下方向に回動可能に設け
   られ後端部に係合体を有する蓋と、前記係合体に近傍に
   位置して前記蓋の後方部に設置された操作箱内に設けら
   れた支持部材と、この支持部材に前端部近傍が前後方向
   に摺動可能に且つ上下方向に回動可能に支持されると共
   に蓋の閉塞時に前端部が前記係合体の上面に乗り上げる
   揺動レバーと、この揺動レバーに前方向への移動力及び
   後端部が上方に向う回動力を付与するように設けられた
   ばね部材と、上端部を前記操作箱内に回動可能に支持し
   且つ中間部に前記揺動レバーの後端部を上下動可能に支
   持するとともに下端部を前記槽に所定の間隔をもって対
   向させ鉄槽の異常揺動にともなって後方に回動された時
   前記揺動レバーを前記ばね部材に抗して後方に移動させ
   ることにより該揺動レバーの前端部を前記係合体の上面
   から外す検知レバーと、前記蓋の開放時及び前記検知レ
   バーの後方への回動に基いて前記揺動レバーの前端部が
   前記係合体の上面から外された時に該揺動レバーの後端
   部が上方に回動されることによって作動されるスイッチ
   装置とを具備してなる洗濯機等の蓋スィッチ。