JPS6143419Y2

JPS6143419Y2 -

Info

Publication number: JPS6143419Y2
Application number: JP12758182U
Authority: JP
Priority date: 1982-08-24
Filing date: 1982-08-24
Publication date: 1986-12-08
Also published as: JPS5931382U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、機枠に固定された案内棒に、針を
保持し且つ駆動源に連絡された針抱きを摺動自在
に係合し、メスを保持したメス抱きを、前記針抱
きに取付けてなり、該針抱きが前記案内棒の周方
向に回動することを規制する回動規制手段を設け
たミシンに関し、このミシンの前記回動規制手段
を前記針抱きと前記案内棒との間に設けることに
より、メス周辺の構成を簡素化する。

従来のこの種のミシンとしては、例えば、特公
昭54−14975号公報に記載されたミシンがある。
これは、前記回動規制手段として、ミシン機枠に
止着台を介して固定されたガイドピースを用いて
おり、このガイドピースのガイド面に、針抱きの
メス抱き止着部を摺接している。しかしながら、
このような従来のミシンにあつては、前記回動規
制手段がミシン機枠に設けられていて、しかもそ
の位置が、メスや針というミシン操作の最も重要
な位置の均傍になるため、他のミシン構成部品の
配置上の自由度が制限されるばかりか、ミシン操
作の邪魔になるという欠点があつた。

この考案は、このような従来例の欠点に着目し
てなされたものであり、その目的は、ミシン機枠
に、前記回動規制手段を設けることを避けること
にあり、またその目的は、針やメスの周辺の構成
を簡素化して、ミシンの縫い操作と他のミシン構
成部品の配置上の自由度を拡大することにあり、
さらにその目的は、回動規制手段の小形化と構造
の簡素化とをはかることにある。

すなわち、この考案は、図示実施例のように、
機枠１に固定された案内棒２に、針３を保持し且
つ駆動源に連絡された針抱き４を摺動自在に係合
し、メス５を保持したメス抱き６を、前記針抱き
４に取付けてなり、該針抱き４が前記案内棒２の
周方向に回動することを規制する回動規制手段７
を設けてなるミシンにおいて、前記回動規制手段
７を、前記針抱き４と前記案内棒２との間に設け
たことを特徴とするミシンに係る。

以下に、本考案を図示実施例にしたがつて説明
する。

まず、構成を説明すると、１は、ミシンの機枠
であり、これに、リテーナ９にその上端が圧入固
着された案内棒２が、ボルト８により固定され
る。案内棒２は断面円形をなし、これに、針抱き
４が、案内棒２の軸方向に摺動自在に外嵌され
る。針抱き４は、円筒部４ａと、これと一体の張
出部４ｂとからなり、円筒部４ａが前記案内棒２
に外嵌される。

針抱き４の張出部４ｂには、これにボルト１０
止めされた針保持具１１を介して針３を取付け
る。１２は、針３を針保持具１１に着脱可能に固
定する蝶ねじである。前記張出部４ｂには、ボル
ト１３によりメス抱き６も取付け、メス抱き６に
は、メス５をボルト１４により取付ける。メス抱
き６は、案内棒２の軸方向と交差する方向の溝６
ａと長穴６ｂとをもち、溝６ａが前記張出部４ｂ
に係合し、長穴６ｂには、前記ボルト１３が貫通
していて、ボルト１３を緩めることにより、メス
抱き６は、布送り方向（第２図において矢印Ｄ方
向）に対し左右方向に移動できるようになつてい
る。また、メス５は、一対のメスのうちの上メス
をなし、下メスは、図示しない機枠に保持される
が、このメス５は、メス抱き６の、上下方向に向
いた溝６ｃに係合して、メス５が、ボルト１４を
中心に回動しないように取付けられている。

針抱き４、特に、その円筒部４ａと案内棒２と
の間には、針抱き４が、案内棒２の周方向に回動
することを規制し、もつて、針３とメス５が、同
方向に移動することを防止する回動規制手段７を
設ける。この回動規制手段７は、案内棒２の直径
方向に貫通して固定されたピン７ａと、針抱き４
の円筒部４ａに、軸方向に沿つて形成された長穴
４ｃとからなり、ピン７ａの両端が長穴４ｃに係
合していて、このピン７ａにより、円筒部４ａが
周方向に回動することを規制している。かくし
て、回動規制手段７は、針抱き４が案内棒２の周
方向に回動することを防止するものであるから、
前記ピン７ａと長穴４ｃとの組合せに代えて、案
内棒２と、これに嵌合する針抱き４の円筒部４ａ
との係合断面を、円形以外の形状にしてもよい。
例えば、断面多角形や、断面楕円形にすれば、ピ
ン７ａや長穴４ｂを設けなくとも、回動規制手段
７を構成することもできる。

針抱き４は、これに、ピン１５結合された連結
リンク１６を介して、作動アーム１７に連結され
る。作動アーム１７は、シヤフト１８により、機
枠１に揺動自在に枢着されており、また、上部の
連結片１７ａにより一体化された長アーム１７ｂ
と短アーム１７ｃとからなる。前記針抱き４は、
長アーム１７ｂの先端部に連結されており、１９
が、連結リンク１６を作動アーム１７に連絡する
ピンである。作動アーム１７の短アーム１７ｃに
は、ピン２０により昇降ロツド２１の上端が連絡
され、昇降ロツド２１の下端は、偏心機構２２を
介して、回動主軸２３に連絡される。回転主軸２
３は、直接に、または伝動機構を介して、モータ
等の回転駆動源に連絡する。

なお、図中２４は針板、２５はベツド面を示
す。

次に作用を説明する。

回転主軸２３が回転すると、偏心機構２２によ
り前記回転運動が往復運動に変換されて、昇降ロ
ツド２１が昇降する。これにより、作動アーム１
７が、シヤフト１８を中心に上下に揺動し、連結
リンク１６を介して、針抱き４が、案内棒２に案
内されて昇降する。針抱き４の前記昇降により、
針保持具１１を介して、針３が一体に昇降して、
針板２４下方の図示しないルーパとの協働作用に
より、縫目形成をする。また、針抱き４の前記昇
降により、メス抱き６を介して、メス５が一体に
昇降して、下メスとの協働により、前記縫目形成
に先立ち、布の縁を切りそろえる。針３とメス５
とは、針抱き４に固定されているため、これらの
昇降は同期し、且つ同一ストロークでなされる。

かかる針３とメス５の昇降作動中に、これらが
受ける抵抗力、および、作動アーム１７による昇
降駆動力が針抱き４に入力されると、針抱き４に
対する作動アーム１７、針３、特に、メス５の取
付位置が偏心位置にあるため、針抱き４には、案
内棒２の周方向への回動力が生じる。しかし、針
抱き４の円筒部４ａには、その長穴４ｃにピン７
ａが係合しているため、針抱き４は、軸方向には
移動できるものの、他の方向には移動できないか
ら、針抱き４の前記回動力はピン７ａにより受け
られ、案内棒２によつて支持されるだけで、針抱
き４に回動は生じない。

以上から明らかなように、この考案によれば、
機枠に固定された案内棒に、針を保持し且つ駆動
源に連絡された針抱きを摺動自在に係合し、メス
を保持したメス抱きを、前記針抱きに取付けてな
り、該針抱きが前記案内棒の周方向に回動するこ
とを規制する回動規制手段を設けてなるミシンに
おいて、前記回動規制手段を、前記針抱きと前記
案内棒との間に設けた。このため、回動規制手段
を、従来例のように、機枠に設け、しかも、針や
メスの周辺に配置しないから、ミシンの縫い操作
の自由度と、他のミシン構成部品の配置上の自由
度とが拡大される。また、前記回動規制手段を、
針抱きと案内棒との間に設けたため、回動規制手
段の小形化と構造の簡素化が促進されるから、ミ
シンの簡単化と軽量化に貢献することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す正面図、
第２図は、第１図の右側面図、第３図は、第１図
のＡ−Ａ線断面図、第４図は、第２図のＢ−Ｂ線
断面図、第５図は、第１図のＣ−Ｃ線断面図であ
る。なお、図中１は機枠、２は案内棒、３は針、４
は針抱き、４ｃは長穴、５はメス、６はメス抱
き、７は回動規制手段、７ａはピンである。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

機枠に固定された案内棒に、針を保持し且つ駆
動源に連結された針抱きを摺動自在に係合し、メ
スを保持したメス抱きを、前記針抱きに取付けて
なり、該針抱きが前記案内棒の周方向に回動する
ことを規制する回動規制手段を設けてなるミシン
において、前記回動規制手段を、前記針抱きと前
記案内棒との間に設けたことを特徴とするミシ
ン。