JPS6142769Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトランスフアマシンに用いられるワー
ク搬送装置に関し、特にリフト・アンド・キヤリ
ー運動（スクエアー運動）するトランスフアバー
により搬送されるワークの方向転換を可能にした
ワーク搬送装置に関する。

トランスフアマシンにおいて、そのマシン配列
方向にワークを間欠移送する場合、スクエアー運
動、即ち上昇−前進−下降−後退運動を繰返すト
ランスフアバーにより行うようになつているが、
このトランスフアバーはワークを載置して次のス
テーシヨンに搬送するものであるため、トランス
フアバー自体ではワークの方向転換が不可能であ
る。しかし、加工されるワークの種類及びワーク
に対する加工マシンの位置等に応じてワークの方
向姿勢を転換させたい場合が生じている。

従来、上記のような場合は、トランスフアバー
の上方に方向転換用の旋回台を設け、この旋回台
から伸びるワーク把持装置によりトランスフアバ
ー上に載置されているワークを把持し、そして旋
回台を回転することでワークを方向転換するよう
にしていた。

したがつて、ワークを方向転換するための回転
機構の主要部、例えば旋回台を回転させるシリン
ダやラツク及びピニオン歯車等はトランスフアバ
ーの上方に設けられることになり、搬送装置全体
の大形化及び複雑化が避けられなかつた。

本考案は上記従来の欠点を解消したもので、ト
ランスフアバーの下方に設けた方向転換用旋回台
から上方に伸びるアームによりワークを支持でき
る構成にし、かつトランスフアバーとアーム間で
Ｂのワークの受渡しをトランスフアバーの昇降運
動で行わせ、そしてワークがアーム上に載置され
ているときワークの方向転換を行わせる構成とす
ることにより、機構が簡単でトランスフアバーへ
の組込みが容易なワーク搬送装置を提供すること
を目的とする。

以下、本考案の具体的実施例を図面について説
明する。

第１図〜第３図は本考案にかかるワーク搬送装
置の一例を示すもので、１_１，１_２、……は一直
線上に等間隔に配置したトランスフアマシンを構
成する加工機械であり、これから加工機械１_１，
１_２、……は治具２_１，２_２、……を挟んで対さ
れるユニツト３ａ，３ｂを備え、上記治具２
₁A，２_２、……上には加工されるワークＷがク
ランプされるようになつている。また上記加工機
械１_１，１_２、……の配列方向には各治具２_１，
２_２……を横切るようにして一対の並行する固定
バー４，５が配置され、この固定バー４，５は支
持部材５ａによつて水平に支持されており、この
固定バー４，５の上方にはトランスフアバー６が
固定バーと並行に配置され、該トランスフアバー
６は、上記固定バー４，５間に軸７により上下方
向に回動可能に枢着した揺動アーム８（図面では
一個所しか示していないが、実際は複数ある）の
上端に支持部材９を介して固定バー長さ方向にス
ライド可能に載置されていると共に、上記揺動ア
ーム８の下端には、これに形成した長穴１０及び
ピン１１を介して操作ロツド１２に連結され、こ
の操作ロツド１２を図示しないシリンダにより第
２図の矢印Y₁，Y₂方向に作動することでトラン
スフアバー６を昇降するようになつている。

また、上記トランスフアバー６の下方に位置す
る固定バー４，５上には、その長さ方向に沿つて
送り用シリンダ１３が設置されており、このピス
トンロツド１３ａの前端に連結杆１４を垂直に固
設し、この連結杆１４は上記トランスフアバー６
に穿設した結合穴１５にスライド可能に挿通され
ている。そして送り用シリンンダ１３を前後動す
ることによりトランスフアバー６を一定ストロー
クで前後進できるようになつている。また、この
ようにしたトランスフアバー６上には等間隔にワ
ークＷを載置するワーク台１６が固定され、この
各ワーク台１６上にはワーク位置決め用のピン１
７が突設されている。

１８は上記加工機械１_１と１_２の中間（アイド
ラステーシヨン）に位置するトランスフアバー６
の下方に水平に配置した旋回台で、この旋回台１
８の下面中央には第３図に示す如く回転軸１９が
固着され、この回転軸１９は上記固定バー４、５
に固設した固定台２０に軸受２１によつて回転自
在に軸着されており、そして上記回転軸１９には
ピニオンギヤ２２が取付けられ、このピニオンギ
ヤ２２にはその接線方向にスライド可能なるよう
保持部材２３により固定台２０に支持したラツク
２４が噛合されているとともに、ラツク２４は保
持部材２３に取付けたシリンダ２５のピストンロ
ツド２５ａに連結されている。また、上記旋回台
１８の両端にはトランスフアバー６の両側に位置
して一対の支持部材２６，２７が直立に固設され
ており、この支持部材２６，２７はトランスフア
バー６が下降している時トランスフアバー６より
も上方に突出する長さを有しているとともに、そ
の上端には互いに内側（旋回台１８の回転中心軸
線）に向け水平に伸びる一対のワーク支持アーム
２８，２９が固設され、かつ該ワーク支持アーム
２８，２９はトランスフアバー６の昇降動作と干
渉しない位置関係になつており、そしてワーク支
持アーム２８，２９の伸長先端にはワーク受部材
３０，３１が固着され、この各ワーク受部材３
０，３１にはワーク位置決め用の係合ピン３２，
３３が突設されている。

次に上記のように構成された本考案装置の動作
について説明する。

第１図に示すように各加工機械１_１，１_２、…
…の治具２_１，２_２、……上及びアーム２８，２
９のワーク受け部材３０，３１上にワークＷが２
点鎖線で示す姿勢で載置されている状態におい
て、これらワークＷをトランスフアバー６により
それぞれ次段のステーシヨンへ搬送する場合は、
各治具２_１，２_２、……上のワークＷをアンクラ
ンプし、かつシリンダ２５を前進動させて、これ
に連動するラツク２４とピニオンギヤ２２により
回転軸１９を反時計廻り方向に90゜回転し、同時
に旋回台１８をも同一方向に90゜回転して旋回台
１８を第１図の実線の状態から２点鎖線の状態に
する。これに伴いアーム２８，２９のワーク受部
材３０，３１間に載置されているワークＷは第１
図の２点鎖線に示す状態から反時計廻り方向に90
゜方向転換されたものとなる。

かかる状態で操作ロツド１２を第２図において
矢印Ｙ１方向に移動させる。すると、揺動アーム
８が軸７を中心にして第２図の矢印Ｒ方向に回動
され、これに伴いトランスフアバー６は第２図の
矢印Ａ方向に上昇され、２点鎖線で示す位置に押
上げられるとともに、治具２_１，２_２、……上の
ワークＷ及び90゜方向転換されたアーム２８，２
９上のワークＷはそれぞれトランスフアバー６の
ワーク台１６上に載置され、ピン１７により位置
決め保持される。

そして、トランスフアバー６が上昇端に達した
ことが確認されると、送り用シリンダ１３が前進
動して、連結杆１４と結合された第２図の２点鎖
線に示す上昇状態のトランスフアバー６全体を第
２図の矢印Ｂ方向に前進させ、これにより治具２
_２から受取つたワークＷを次段の加工又は他のス
テーシヨンに搬送し、アーム２８，２９から受取
つた90゜方向転換後のワークＷを治具２_２の真上
に、また、治具２_１から受取つたワークＷをアー
ム２８，２９の真上に、それぞれ搬送し、さらに
加工機械１_１の前段の加工もしくはワーク搬入ス
テーシヨン等からのワークＷを治具２_１の真上に
搬送する。そしてこれと同時又はこれより以前に
シリンダ２５が後退動作して、これに連動するラ
ツク２４とピニオンギヤ２２により回転軸１９及
び旋回台１８を時計廻り方向に90゜回転させ、第
１図の実線に示す位置に戻す。

また、トランスフアバー６が前進端に達したこ
とが確認されると、操作ロツド１２が第２図の矢
印Y₂方向に移動され、これに伴い揺動アーム８
が第２図の矢印Ｒと逆方向に回動すると同時にト
ランスフアバー６が第２図の矢印Ｃ方向に下降さ
れ、第２図の実線に示す位置に戻る。このトラン
スフアバー６の下降過程において、各ワーク台１
６上のワークＷは治具２_１，２_２、……及びアー
ム２８，２９のワーク受け部材３０，３１上に載
置される。

そして、操作ロツド１２が後退端に達すると、
送り用シリンダ１３が後退動作してトランスフア
バー６を第２図の矢印Ｄ方向に後退させ、次の搬
送指令に待機する。これとともに旋回台１８が再
び反時計廻り方向に90゜回転してアーム２８，２
９上に保持したワークＷの姿勢を90゜と方向転換
することになる。

以上詳述するように本考案によれば、トランス
フアバーの下方に旋回台及びその駆動装置を設け
て、トランスフアバーにより搬送されるワークの
方向転換を行うようにしたため、その機構が簡単
になり、かつその設置も容易となる。またトラン
スフアバーの昇降運動を利用してトランスフアバ
ーとワーク支持アーム間でのワークの受渡しを可
能にしたので、従来のようにワークを把持するた
めのシリンダ等の装置が不要になり、その機構が
さらに簡単になつて装置の大型化を回避できる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるワーク搬送装置の一例
を示す平面図、第２図は第１図の一部を拡大して
示す側面図、第３図は第２図の−線に沿う拡
大断面図である。 １_１，１_２……加工機械、２_１，２_２……治
具、４，５……固定バー、６……トランスフアバ
ー、８……トランスフアバー昇降用の揺動アー
ム、１２……操作ロツド、１３……送り用シリン
ダ、１４……連結杆、１６……ワーク台、１８…
…旋回台、１９……回転軸、２０……固定台、２
２……ピニオンギヤ、２４…ラツク、２５……シ
リンダ、２６，２７……支持部材、２８，２９…
…ワーク支持アーム、３０，３１……ワーク受部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上昇−前進−下降−後退運動をサイクリツクに
   行うことで載置したワークを次のステーシヨンに
   搬送するトランスフアバーと、所望ステーシヨン
   においてトランスフアバー下方に水平回転可能に
   設置したワークの方向転換用旋回台と、この旋回
   台上に上記トランスフアバーの両側方に位置して
   固設された上記トランスフアバーの下降時は該ト
   ランスフアバーよも上方に突出される一対の支持
   部材と、この各支持部材の上端に固着され互いに
   内方に伸びているとともに上記トランスフアバー
   の昇降に応じてワークの受渡しを行うワーク支持
   アームと、上記旋回台を回転する駆動装置とから
   なるワーク搬送装置。