JPS6141959B2 - - Google Patents
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- JPS6141959B2 JPS6141959B2 JP1697683A JP1697683A JPS6141959B2 JP S6141959 B2 JPS6141959 B2 JP S6141959B2 JP 1697683 A JP1697683 A JP 1697683A JP 1697683 A JP1697683 A JP 1697683A JP S6141959 B2 JPS6141959 B2 JP S6141959B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01H—ELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
- H01H1/00—Contacts
- H01H1/60—Auxiliary means structurally associated with the switch for cleaning or lubricating contact-making surfaces
Landscapes
- Lubricants (AREA)
Description
本発明は電子機器におけるスイツチ等の摺動接
点に用いられる潤滑組成物に係り、特に電流が数
アンペア程度導通する接点に用いるのに優れた特
性を有する電気接点用潤滑組成物に関するもので
ある。 従来の電気接点用潤滑剤としてはシリコーン
系、鉱油系及び合成油系のものが用いられてき
た。しかしシリコーン系のものは10〜30V、0.3
〜5A程度(以下「中電流」と言う)のアークが
発生する接点に用いると、SiOを生成し、これは
絶縁物のため接触障害を生じる。このためシリコ
ーン系のものは中電流用の接点潤滑剤として用い
ることはできない。また、鉱油系のもの及び合成
油系のものはSiOを生じることはないが、一般に
接触抵抗が安定しないものが多く、さらに負荷作
寿命試験を行なうとスラツジや炭化物を生じ絶縁
障害を生じるものが多い。加えてプラスチツクス
等のスイツチの構成成形材に極めて劣悪な影響を
与えるものも少なくない。 本発明は上記の実情を鑑みて、このような問題
を解決することを目的としたもので、信号切換用
の微少電流から中電流までの接点において安定し
た接触抵抗及び絶縁抵抗特性を有する電気接点用
潤滑組成物を提供するものである。 すなわち本発明は、 (a) 一般構造式 (ただしRは炭素数が3〜12のアルキル基で
あつて、nは1〜6の整数を示す。)で表わさ
れる脂肪族炭化水素油を100重量部、 (b) 増稠剤としてリチウムハイドロオキシステア
ートを0.1〜20重量部、 (c) ポリ3弗化塩化エチレンを0.1〜10重量部、 (d) コハク酸を0.1〜10重量部、 を含有することを特徴とする電気接点用潤滑組成
物に関し、また (2) (a) 一般構造式 (ただしRは炭素数が3〜12のアルキル基で
あつて、nは1〜6の整数を示す。)で表わさ
れる脂肪族炭化水素油を100重量部、 (b) 増稠剤としてリチウムハイドロオキシステア
レートを0.1〜20重量部、 (c) ポリ3弗化塩化エチレンを0.1〜10重量部、 (d) コハク酸を0.1〜10重量部、 (e) リシノール酸エステルを0.1〜10重量部、 を含有することを特徴とする電気接点用潤滑組成
物に関する。 本発明において潤滑組成物の主成分を成す(a)の
脂肪族炭化水素油はその一例としてポリα―オレ
フインオリゴマーが上げられる。この脂肪族炭化
水素油は98.9℃における粘度が約4〜20cstのも
のが好適である。4cst未満では潤滑性が劣り、ま
た組成物が揮発しやすくなる。また、20cstを越
えると粘性抵抗が大きくなり接点の潤滑性に悪影
響を及ぼし、かつ接触障害を生じやすい傾向が認
められる。 本発明において使用される(b)のリチウムハイド
ロオキシステアレートは(a)の成分の脂肪族炭化水
素油に粘稠性を付与し、さらに100℃程度まで摩
擦係数の安定化に効果がある。リチウムハイドロ
オキシステアレートは、(a)の成分100重量部に対
し、約0.1〜20重量部の範囲内で選択することが
必要である。リチウムハイドロオキシステアレー
トが約0.1重量部未満の場合には潤滑性に効果が
なく負荷動作寿命試験を行なうと摩耗を生じ絶縁
障害を生じ易く、約20重量部を越えると摩耗性生
物の分散性がなく、やはり絶縁障害を生じ易くな
り不適当である。 本発明において使用される(c)のポリ3弗化塩化
エチレンは少量用いると負荷動作寿命試験におけ
る接触抵抗の安定化に効果がある。ポリ3弗化塩
化エチレンは(a)の成分100重量部に対して約0.1〜
10重量部の範囲内で選択することが必要である。
ポリ3弗化塩化エチレンが、約0.1重量部未満の
場合には負荷動作寿命試験の接触抵抗の安定化に
効果がなく約10重量部を越えると初期の接触抵抗
が不安定になる。 本発明において使用される(d)のコハク酸は負荷
動作寿命試験中の摩耗生成物を生成を押える効果
があり、それ自身は多量な炭化物を生成しない。
コハク酸は(a)の成分100重量部に対して約0.1〜10
重量部の範囲内で選択することが必要である。コ
ハク酸が約0.1重量部未満の場合には摩耗粉抑制
に効果がなく、約10重量部を越えると接触障害を
生じる。 本発明において使用される(e)のリシノール酸エ
ステルは接点圧の高い電気接点への応用では必ず
しも必要としないが接点圧の低い電気接点には効
果的な成分であり第二の発明において不可欠の成
分である。すなわち1接点あたり30g以上の接点
圧の高い場合には用いてもそれ程の効果はない
が、それ以下の接点圧を有する電気接点において
は接触抵抗の安定化及び摺動ノイズの減少に効果
を有する。リシノール酸エステルとしてはリシノ
ール酸メチル、リシノール酸エチルなどが例示さ
れる。低接点圧に用いて接触抵抗の安定化に効果
を得るためには、一般に(a)の成分100重量部に対
して約0.1〜10重量部の範囲内で用いることが必
要である。0.1重量部未満では接触抵抗の安定化
に効果がなく10重量部を越えると潤滑性が劣化す
る。リシノール酸エステルを用いた場合には負荷
動作寿命試験において炭化物の生成が少ないので
非常に有効である。 リシノール酸エステルは CH3(CH2)5CH(OH)CH2CH=CH
(CH2)7COOR(Rはアルキル基) のような構造を持ち分子内に水酸基(―OH)を
有する脂肪族カルボン酸エステルであり、このよ
うに分子内に水酸基を有することにより接点部の
金属との付着性が良くなり、さらに酸素を多く含
むこととなり、炭火物の生成量も少なくなる。一
方エステル結合を持つということは一般の飽和脂
肪族炭化水素と比較すると導電性を有するため微
妙な電気接点の接触抵抗には有利に働く。すなわ
ち電気接点に存在するトンネル効果的な導通性に
寄与することとなる。 本発明の潤滑組成物は上記の(a),(b)の成分を加
熱混合した後、その他の成分を加え、三本ロール
により均一に混練することにより調整する。これ
をそのまま用いてもよいが、さらに酸化防止剤、
防錆剤、アルキルメルカプタン類を添加してもよ
い。 本発明により信号切換用の微少電流から中電流
までの接点において安定した接触抵抗及び絶縁抵
抗特性を有する電気接点用潤滑組成物が得られ
た。 以下実施例について説明を行なう。実施例中、
部はすべて重量部を示す。 実施例 1 (a) ポリα―オレフインオリゴマー (粘度98.9℃ 6cst 100部 (b) リチウムハイドロオキシステアレート 5部 (c) ポリ3弗化塩化エチレン 5部 (d) コハク酸 0.5部 実施例 2 (a) ポリα―オレフインオリゴマー (粘度98.9℃ 6cst) 100部 (b) リチウムハイドロオキシステアレート 5部 (c) ポリ3弗化塩化エチレン 10部 (d) コハク酸 0.2部 実施例 3 (a) ポリα―オレフインオリゴマー (粘度98.9℃ 6cst) 100部 (b) リチウムハイドロオキシステアレート 5部 (c) ポリ3弗化塩化エチレン 5部 (d) コハク酸 0.5部 (e) リシノール酸メチル 2部 実施例 4 (a) ポリα―オレフインオリゴマー (粘度98.9℃ 6cts) 100部 (b) リチウムハイドロオキシステアレート 5部 (c) ポリ3弗化塩化エチレン 10部 (d) コハク酸 0.2部 (e) リシノール酸メチル 2部 これらの潤滑組成物を用いてスイツチ接点に塗
布し、30000回の負荷動作寿命試験の接触抵抗と
絶縁特性(耐電圧破壊)の測定を行なつた。その
結果を表―1、表―2及び表―3に示し、表―
1、表―2はスイツチ接点の接点圧が約30gのも
のを使用し、又表―3はスイツチ接点の接点圧が
約10gのものを使用した。なお負荷条件は
DC25V、1Aで毎分20回の動作を行なつた。耐電
圧破壊はAC500Vを1分間印加し、その測定を行
なつた。
点に用いられる潤滑組成物に係り、特に電流が数
アンペア程度導通する接点に用いるのに優れた特
性を有する電気接点用潤滑組成物に関するもので
ある。 従来の電気接点用潤滑剤としてはシリコーン
系、鉱油系及び合成油系のものが用いられてき
た。しかしシリコーン系のものは10〜30V、0.3
〜5A程度(以下「中電流」と言う)のアークが
発生する接点に用いると、SiOを生成し、これは
絶縁物のため接触障害を生じる。このためシリコ
ーン系のものは中電流用の接点潤滑剤として用い
ることはできない。また、鉱油系のもの及び合成
油系のものはSiOを生じることはないが、一般に
接触抵抗が安定しないものが多く、さらに負荷作
寿命試験を行なうとスラツジや炭化物を生じ絶縁
障害を生じるものが多い。加えてプラスチツクス
等のスイツチの構成成形材に極めて劣悪な影響を
与えるものも少なくない。 本発明は上記の実情を鑑みて、このような問題
を解決することを目的としたもので、信号切換用
の微少電流から中電流までの接点において安定し
た接触抵抗及び絶縁抵抗特性を有する電気接点用
潤滑組成物を提供するものである。 すなわち本発明は、 (a) 一般構造式 (ただしRは炭素数が3〜12のアルキル基で
あつて、nは1〜6の整数を示す。)で表わさ
れる脂肪族炭化水素油を100重量部、 (b) 増稠剤としてリチウムハイドロオキシステア
ートを0.1〜20重量部、 (c) ポリ3弗化塩化エチレンを0.1〜10重量部、 (d) コハク酸を0.1〜10重量部、 を含有することを特徴とする電気接点用潤滑組成
物に関し、また (2) (a) 一般構造式 (ただしRは炭素数が3〜12のアルキル基で
あつて、nは1〜6の整数を示す。)で表わさ
れる脂肪族炭化水素油を100重量部、 (b) 増稠剤としてリチウムハイドロオキシステア
レートを0.1〜20重量部、 (c) ポリ3弗化塩化エチレンを0.1〜10重量部、 (d) コハク酸を0.1〜10重量部、 (e) リシノール酸エステルを0.1〜10重量部、 を含有することを特徴とする電気接点用潤滑組成
物に関する。 本発明において潤滑組成物の主成分を成す(a)の
脂肪族炭化水素油はその一例としてポリα―オレ
フインオリゴマーが上げられる。この脂肪族炭化
水素油は98.9℃における粘度が約4〜20cstのも
のが好適である。4cst未満では潤滑性が劣り、ま
た組成物が揮発しやすくなる。また、20cstを越
えると粘性抵抗が大きくなり接点の潤滑性に悪影
響を及ぼし、かつ接触障害を生じやすい傾向が認
められる。 本発明において使用される(b)のリチウムハイド
ロオキシステアレートは(a)の成分の脂肪族炭化水
素油に粘稠性を付与し、さらに100℃程度まで摩
擦係数の安定化に効果がある。リチウムハイドロ
オキシステアレートは、(a)の成分100重量部に対
し、約0.1〜20重量部の範囲内で選択することが
必要である。リチウムハイドロオキシステアレー
トが約0.1重量部未満の場合には潤滑性に効果が
なく負荷動作寿命試験を行なうと摩耗を生じ絶縁
障害を生じ易く、約20重量部を越えると摩耗性生
物の分散性がなく、やはり絶縁障害を生じ易くな
り不適当である。 本発明において使用される(c)のポリ3弗化塩化
エチレンは少量用いると負荷動作寿命試験におけ
る接触抵抗の安定化に効果がある。ポリ3弗化塩
化エチレンは(a)の成分100重量部に対して約0.1〜
10重量部の範囲内で選択することが必要である。
ポリ3弗化塩化エチレンが、約0.1重量部未満の
場合には負荷動作寿命試験の接触抵抗の安定化に
効果がなく約10重量部を越えると初期の接触抵抗
が不安定になる。 本発明において使用される(d)のコハク酸は負荷
動作寿命試験中の摩耗生成物を生成を押える効果
があり、それ自身は多量な炭化物を生成しない。
コハク酸は(a)の成分100重量部に対して約0.1〜10
重量部の範囲内で選択することが必要である。コ
ハク酸が約0.1重量部未満の場合には摩耗粉抑制
に効果がなく、約10重量部を越えると接触障害を
生じる。 本発明において使用される(e)のリシノール酸エ
ステルは接点圧の高い電気接点への応用では必ず
しも必要としないが接点圧の低い電気接点には効
果的な成分であり第二の発明において不可欠の成
分である。すなわち1接点あたり30g以上の接点
圧の高い場合には用いてもそれ程の効果はない
が、それ以下の接点圧を有する電気接点において
は接触抵抗の安定化及び摺動ノイズの減少に効果
を有する。リシノール酸エステルとしてはリシノ
ール酸メチル、リシノール酸エチルなどが例示さ
れる。低接点圧に用いて接触抵抗の安定化に効果
を得るためには、一般に(a)の成分100重量部に対
して約0.1〜10重量部の範囲内で用いることが必
要である。0.1重量部未満では接触抵抗の安定化
に効果がなく10重量部を越えると潤滑性が劣化す
る。リシノール酸エステルを用いた場合には負荷
動作寿命試験において炭化物の生成が少ないので
非常に有効である。 リシノール酸エステルは CH3(CH2)5CH(OH)CH2CH=CH
(CH2)7COOR(Rはアルキル基) のような構造を持ち分子内に水酸基(―OH)を
有する脂肪族カルボン酸エステルであり、このよ
うに分子内に水酸基を有することにより接点部の
金属との付着性が良くなり、さらに酸素を多く含
むこととなり、炭火物の生成量も少なくなる。一
方エステル結合を持つということは一般の飽和脂
肪族炭化水素と比較すると導電性を有するため微
妙な電気接点の接触抵抗には有利に働く。すなわ
ち電気接点に存在するトンネル効果的な導通性に
寄与することとなる。 本発明の潤滑組成物は上記の(a),(b)の成分を加
熱混合した後、その他の成分を加え、三本ロール
により均一に混練することにより調整する。これ
をそのまま用いてもよいが、さらに酸化防止剤、
防錆剤、アルキルメルカプタン類を添加してもよ
い。 本発明により信号切換用の微少電流から中電流
までの接点において安定した接触抵抗及び絶縁抵
抗特性を有する電気接点用潤滑組成物が得られ
た。 以下実施例について説明を行なう。実施例中、
部はすべて重量部を示す。 実施例 1 (a) ポリα―オレフインオリゴマー (粘度98.9℃ 6cst 100部 (b) リチウムハイドロオキシステアレート 5部 (c) ポリ3弗化塩化エチレン 5部 (d) コハク酸 0.5部 実施例 2 (a) ポリα―オレフインオリゴマー (粘度98.9℃ 6cst) 100部 (b) リチウムハイドロオキシステアレート 5部 (c) ポリ3弗化塩化エチレン 10部 (d) コハク酸 0.2部 実施例 3 (a) ポリα―オレフインオリゴマー (粘度98.9℃ 6cst) 100部 (b) リチウムハイドロオキシステアレート 5部 (c) ポリ3弗化塩化エチレン 5部 (d) コハク酸 0.5部 (e) リシノール酸メチル 2部 実施例 4 (a) ポリα―オレフインオリゴマー (粘度98.9℃ 6cts) 100部 (b) リチウムハイドロオキシステアレート 5部 (c) ポリ3弗化塩化エチレン 10部 (d) コハク酸 0.2部 (e) リシノール酸メチル 2部 これらの潤滑組成物を用いてスイツチ接点に塗
布し、30000回の負荷動作寿命試験の接触抵抗と
絶縁特性(耐電圧破壊)の測定を行なつた。その
結果を表―1、表―2及び表―3に示し、表―
1、表―2はスイツチ接点の接点圧が約30gのも
のを使用し、又表―3はスイツチ接点の接点圧が
約10gのものを使用した。なお負荷条件は
DC25V、1Aで毎分20回の動作を行なつた。耐電
圧破壊はAC500Vを1分間印加し、その測定を行
なつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
本発明は前述のような構成になつており、前記
表からも明らかなように、接触抵抗特性及び絶縁
特性が安定しており、信頼性の優れた電気接点用
潤滑組成物を提供することができる。
表からも明らかなように、接触抵抗特性及び絶縁
特性が安定しており、信頼性の優れた電気接点用
潤滑組成物を提供することができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) 一般構造式 (ただしRは炭素数が3〜12のアルキル基で
あつて、nは1〜6の整数を示す。) で表わされる脂肪族炭化水素油を100重量部、 (b) 増稠剤としてリチウムハイドロオキシステア
レートを0.1〜20重量部、 (c) ポリ3弗化塩化エチレンを0.1〜10重量部、 (d) コハク酸を0.1〜10重量部、 を含有することを特徴とする電気接点用潤滑組成
物。 2 (a) 一般構造式 (ただしRは炭素数が3〜12のアルキル基で
あつて、nは1〜6の整数を示す。) で表わされる脂肪族炭化水素油を100重量部、 (b) 増稠剤としてリチウムハイドロオキシステア
レートを0.1〜20重量部、 (c) ポリ3弗化塩化エチレンを0.1〜10重量部、 (d) コハク酸を0.1〜10重量部、 (e) リシノール酸エステルを0.1〜10重量部、 を含有することを特徴とする電気接点用潤滑組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1697683A JPS59142293A (ja) | 1983-02-04 | 1983-02-04 | 電気接点用潤滑組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1697683A JPS59142293A (ja) | 1983-02-04 | 1983-02-04 | 電気接点用潤滑組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59142293A JPS59142293A (ja) | 1984-08-15 |
JPS6141959B2 true JPS6141959B2 (ja) | 1986-09-18 |
Family
ID=11931094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1697683A Granted JPS59142293A (ja) | 1983-02-04 | 1983-02-04 | 電気接点用潤滑組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59142293A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0643594B2 (ja) * | 1988-01-12 | 1994-06-08 | 株式会社東海理化電機製作所 | プラスチック潤滑用グリース組成物 |
JPH0641591B2 (ja) * | 1987-12-08 | 1994-06-01 | 株式会社東海理化電機製作所 | 摺動接点用グリース |
JPH0641592B2 (ja) * | 1987-12-08 | 1994-06-01 | 株式会社東海理化電機製作所 | 摺動スイッチ用導電性グリース |
JP4801956B2 (ja) * | 2005-09-16 | 2011-10-26 | 株式会社日本礦油 | 電気接点間のアークによる損傷抑制方法 |
JP7188235B2 (ja) | 2019-03-29 | 2022-12-13 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 潤滑剤、電気接点、コネクタ端子、およびワイヤーハーネス |
-
1983
- 1983-02-04 JP JP1697683A patent/JPS59142293A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59142293A (ja) | 1984-08-15 |
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