JPS6141838Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シールド掘進機に係り、特にビツト
の取付け構成の改善を図り、突発事故による切刃
チツプの欠損があつてもそれ以後の掘削を可能に
したものである。

従来、この種のシールド掘進機は、一つの工事
区間をビツトの交換なしで掘削完了するように設
計されている。

しかしながら、ビツトの切刃チツプは、突発的
に礫等で欠損、摩滅する場合があり、この対策が
重要な課題となつている。

そこで、本考案は、上述の点に鑑みなされたも
ので、円筒状をなすシールド本体の先端には、一
次ビツトおよび二次ビツトが合理的に取付けられ
るようにしたシールド掘進機を提供するものであ
る。

以下、本考案シールド掘進機の一実施例につい
て、図を参照しながら説明する。

第１図において、１は、円筒状をなすシールド
本体であり、その掘進方向の前端には、カツター
デイスク２が設けられ、このカツターデイスク２
に一次ビツト３および二次ビツト４が取付けられ
ることにより、カツターヘツド５を構成する。ま
た、シールド本体１には、スクリユーコンベア６
カツターモーター７等が内蔵される。

前記カツターデイスク２は、その外周部近辺に
は、少なくとも一次ビツト３および二次ビツト４
が第２図および第３図で明示されるように取付け
られるが、これは、一次ビツト３の切刃チツプ８
が突発的に欠損、摩滅した場合二次ビツト４で以
後の掘削を維持できるようにしたものである。

したがつて、二次ビツト４は、一次ビツト３に
対し、回転方向で幾分離間した関係で取付けられ
るとともに、その主切刃チツプ９が掘進方向で、
前記切刃チツプ８よりも一段低い位置関係にある
ものである。さらに、二次ビツト４は、主切刃チ
ツプ９に隣接する逃げ面１０上にも楔状をなす副
切刃チツプ１１が低い位置で凸設されている。こ
の副切刃チツプ１１は、主切刃チツプ９が摩耗乃
至欠損した場合に、対処できるようにしたもので
ある。なお、これらの切刃チツプ８、主切刃チツ
プ９および副切刃チツプ１１の位置関係は、それ
ぞれ、Ａ，Ｂで示され、Ａは一般に10mm位に設定
される。

また、第４図は、一次ビツト３が摩耗した場合
の状態を示し、以後は、二次ビツト４の主切刃チ
ツプ９が掘削に関与する。

なお、シールド掘進機は、通常正逆回転が行わ
れるが第２図乃至第４図では逆転方向の一次ビツ
ト３および二次ビツト４の図示が省略されてい
る。

このようにして構成された本考案の掘削機は、
一次ビツト３および二次ビツト４の合理的組合せ
により、一次ビツト３が破損した場合でも二次ビ
ツト４が有効に働き、一つの工事区間をビツトの
交換なしで掘削でき、シールド掘進機の所期の目
的を達成できる。

したがつて、シールド掘進機で要求される500
〜1000ｍを越えた掘削も可能であり、しかも突発
事故の発生に対処できる効果は、非常に注目でき
るものである。

本考案は、以上説明したように、一次ビツトお
よび二次ビツトを合理的に組合せたカツターヘツ
ドを備えるように構成したものであるから、シー
ルド掘進機の前提条件である一つの工事区間をビ
ツトの交換なしで掘削することが常時可能となり
安定掘削が得られる効果は非常に重要でかつ大き
いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案シールド掘進機の一実施例に
ついて、その概念を示す断面図、第２図は、一次
ビツトおよび二次ビツトの組合せ状態を示す一部
側面図、第３図はその上面図、第４図は、一次ビ
ツトが欠損した場合の関係を示す一部側面図であ
る。 １……シールド本体、２……カツターデイス
ク、３……一次ビツト、４……二次ビツト、５…
…カツターヘツド、８……切刃チツプ、９……主
切刃チツプ、１０……逃げ面、１１……副切刃チ
ツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 円筒状をなすシールド本体１の先端には、ビツ
   トを適宜の配列で凸設するようにしてカツターヘ
   ツド５が構成されるようにしたシールド掘進機に
   おいて、 前記ビツトは、少なくともカツターデイスク２
   の外周部近辺では、一次ビツト３および二次ビツ
   ト４がそれぞれ取付けられ、 二次ビツト４は、回転方向で一次ビツト３に対
   し幾分離間した関係で取付けられ、しかもその主
   切刃チツプ９が掘進方向で、一次ビツト３の切刃
   チツプ８よりも一段低い位置関係にあり、さら
   に、主切刃チツプ９に隣接する逃げ面１０上にも
   楔状をなす副切刃チツプ１１が低い位置で凸設さ
   れていることを特徴とするシールド掘進機。