JPS6141257B2 - - Google Patents

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JPS6141257B2
JPS6141257B2 JP7783882A JP7783882A JPS6141257B2 JP S6141257 B2 JPS6141257 B2 JP S6141257B2 JP 7783882 A JP7783882 A JP 7783882A JP 7783882 A JP7783882 A JP 7783882A JP S6141257 B2 JPS6141257 B2 JP S6141257B2
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JP
Japan
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coating
chipping
undercoat
film
paint
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Application number
JP7783882A
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JPS58196872A (ja
Inventor
Komaji Matsui
Tadayoshi Tatsuno
Hiroshi Oosumimoto
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
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Publication of JPS58196872A publication Critical patent/JPS58196872A/ja
Publication of JPS6141257B2 publication Critical patent/JPS6141257B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は耐チツピング塗装法に関する。詳しく
は、輸送用機器なかんずく自動車の走行時、路面
上の小石、砂粒、凍結防止剤、氷塊などをまき上
げ、これらが車体外面に衝突して塗面を傷つけ、
甚しい場合は塗膜を局部的に破損・脱落せしめ、
外観を損なつたり金属素地面まで露出させ、車体
が部分的に発錆・腐食する(以下、この現象を
「チツピング」という)のを防止するのに有効な
耐チツピング塗装法に関する。 近来海外への自動車輸出の急激な上昇に伴ない
米国、カナダ、北ヨーロツパ等の寒冷地を走行す
る日本車の数が増加するとともに、外地の顧客や
デイーラーの日本車の塗装性能に対する評価も一
段と厳しくなつてきた。とくに、彼の地で行われ
る路面への岩塩等の凍結防止剤の散布は、単に塗
面のチツピング損傷に止まらず、金属素材を化学
的ないしは電気化学的に腐食させる結果をもたら
し、日本車に対するこの面での批判は苛烈の度を
加えている。これは、情報によれば、欧米車と比
較して日本車の塗膜は高速走行時の飛石による衝
撃ではがれ易いと指摘されたことにも関係してい
ると思われる。このような状況から、チツピング
に対する自動車車体塗膜の抵抗性の向上が近時と
くに強く要望されるようになつた。 自動車車体塗装の耐チツピング性の良否は、素
地鋼板の化成処理被膜、プライマー塗膜、中塗り
塗膜および上塗り塗膜の物理性、耐化学性等に密
接に関係しており、Journal of Applied
Polymer Science第13巻第1253頁(1969)によれ
ば、概して軟質の塗膜ないしは塗装系が良好とさ
れている。しかし、プライマー、中塗り、上塗り
とも自動車車体塗膜に要求される本来の機能たと
えば付着性、機械的強度、耐水性、耐食性、耐薬
品性、耐溶剤性、耐候性などからみて、むしろ硬
質塗膜を形成するものが好ましく、耐チツピング
性のみを重点的に考慮して軟質化するわけに行か
ない。 塗膜の耐チツピング性の向上については、塗料
材質および塗装系の両面にわたり従来から種々の
提案がなされて来た。たとえば、特公昭48−
32568号の教示するポリエステルポリオール及
び/又はポリエーテルポリオールとイソシアネー
ト化合物との反応より生成されるウレタン化樹脂
組成物とアミノプラストよりなる塗料の軟質被膜
を、単独で使用しあるいは塗装系の中間層に挿入
する(たとえば下塗り−中塗り間、下塗り−上塗
り間)方法や、塗装系における中塗り塗料中に特
定の顔料を配合して、飛石等による衝撃力を吸
収・緩和させる方法を開示した特開昭51−13834
号、特開昭51−38322号などがある。また特開昭
54−73836号には、特定の機械的強度を有する軟
質ウレタン被膜を塗装系の中間層に挿入する方法
が開示され、特開昭55−112276号には多価ビニル
化合物、水酸基含有樹脂、アミノプラスト又はブ
ロツクイソシアネートおよび光増感剤よりなる光
硬化性塗料を塗装系の中間層に施す技術が提案さ
れている。 一般に、チツピング作用に耐えうる塗料、塗膜
あるいは塗装系は、次の性能を具備すべきことが
必要とされる。 飛石等の塗面への衝突時、それを弾き返し得
るような、或いはその衝撃力を吸収・緩和し得
るような塗膜であつて、たとえば衝撃力で塗膜
の局部に損傷を生じても、傷の部分からの発錆
の進行が及ぶ限り小さいこと。 塗膜又は塗装系の付着性(素地および塗膜層
間)、耐水・耐湿性、耐食性等に優れ、これら
の性能が屋外環境での諸作用を繰返し受けた後
でも良好な水準に維持されること。 塗装系の仕上り塗面の硬度低下や外観(光
沢、平坦性、平滑性など)低下等により、塗装
物品の美粧性を害さないこと。 在来の工業塗装機器および塗装条件が支障な
く適用でき、かつ良好な塗装作業適性を有する
こと。 ところが、前掲のごとき既存の塗料又は塗装方
法にはそれぞれ一長一短があり、上記〜の要
求機能をすべて満足し得るようなものは得られて
いないのが現状である。 本発明者らは、上記〜の要求機能をすべて
満足する高度な性能をもつ塗装系の完成を目的と
し、従来から行なわれて来た工法の得失を評価す
るとともに、既存技術にとらわれない発想のもと
に耐チツピング性付与に有効な塗料を実験的に追
求した結果、単離皮膜について特定の収縮応力お
よび破断伸び率を有する熱硬化性粉体塗料を耐チ
ツピング性アンダーコートとして比較的厚膜に施
し、しかる後当業界で常用されている中塗り塗料
を塗装し、さらに上塗りを塗り重ねることによ
り、もしくは該アンダーコートを施したのち上塗
り塗料のみを塗装することにより、従来塗装系の
総合塗膜性能において不十分であつた耐チツピン
グ性−塗膜の諸抵抗性−美粧性間の調和が完全に
満されることを見出し、本発明に到達した。以
下、その経緯を説明する。 輸送用機器なかんずく自動車車体の塗装には、
下塗り(アニオン型又はカチオン型電着プライマ
ーが工業的に多用されている)15〜30μ−中塗り
(たとえばアミノ・アクリル樹脂系中塗り塗料)
30〜50μ−上塗り(たとえばアミノ・アクリル樹
脂系上塗り塗料)30〜50μの三層仕上げ工程が従
来から採用され、輸出向けの自動車の大半はこの
塗装系によるものであつた。かかる塗装仕上げが
外地で不評をかつたのは前述のとおりであつて、
熱硬化性の多層硬質塗膜がチツピング作用を受け
ない時は問題はないが、飛石等の衝撃が塗面に加
えられる場合には下塗り−素地界面で局部的剥離
を生じやすく、たとえ通常の環境下で十分な塗膜
抵抗性および美粧性が維持できたとしても、外地
とくに寒冷地向けの塗装仕様としては満足なもの
と言えない。 また、前記のウレタン化樹脂組成物とアミノプ
ラストよりなる熱硬化性の軟質塗膜を上記三層仕
上げの下塗りと中塗りとの間に挿入した場合は、
耐チツピング性試験で該塗膜と下塗り間および該
塗膜と中塗り間で剥離を生じやすく、高温多湿下
(50±1℃、100%RHの箱内に5日間ばくろ)で
フクレを発生し、さらには該塗膜を約100μ以上
塗布したときは焼付け時にワキ(塗装、焼付け時
塗膜に生じる発泡、ピンホーリング、クレータリ
ング等の欠陥を総称したもの)が生じるという欠
点がある。これに加え、上記三層仕上げに比べ塗
面平滑性に劣るという弱点も認められる。 本発明における塗膜の耐チツピング性の評価は
次の試験方法による。米国Q−PANEL社製、Q
−G−Rグラベロメーター(チツピング試験装
置)の試片保持台に試験板を設置し、常温下で約
5Kg/cm2の圧縮空気により粒度6号の花崗岩砕石
500gを塗面に吹付け、これによる塗膜のキズの
発生個数、損傷深度、損傷部の大きさ及び塗膜状
態等を肉眼あるいは拡大鏡で観察、評価する。 自動車車体を主とした塗装系に、素地に先ず熱
硬化性粉体塗料を塗り、その塗り残し又は塗膜未
成部分に電着プライマーを塗装するという方法が
あり、たとえば特開昭51−133334号、特開昭52−
102357号などで提案されている。上記塗装につい
で中塗り、上塗りまたは上塗りを施して仕上げら
れる。この方法による塗装系に要求される機能は
前記三層仕上げのそれと類似するものであつて、
とくに耐チツピング性を意図したものではない。 かかる塗装系に使用されるものを含め、輸送用
機器、電機、建材等に用いられる熱硬化性粉体塗
料のバインダーは、一般的に下記の範囲に属する
ものである。 (イ) グリシジル基官能性アクリル系共重合樹脂−
二塩基酸又はその無水物 (ロ) 水酸基官能性アクリル系共重合樹脂−アミノ
アルデヒド樹脂又はブロツクイソシアネート (ハ) 水酸基官能性ポリエステル樹脂−アミノアル
デヒド樹脂又はブロツクイソシアネート (ニ) 水酸基含有ポリエポキシド樹脂−ポリアミノ
化合物、ブロツクイソシアネート又は多塩基酸
もしくはその無水物 これらのうち(イ)、(ロ)及び(ハ)は耐候性を必要とす
る外部用あるいは上塗り用のバインダーとして主
に用いられ、また(ニ)は内部用、下塗り用(とくに
防食性、耐薬品性、耐溶剤性等を要する防食プラ
イマー用)として使用される。 上記の粉体バインダーは塗料としての用途によ
り相違はあるものの、付着性、耐水・耐湿性、耐
食性、耐候性等がその硬化塗膜に要求され、とく
に塗膜物性のうち機械的強度すなわち硬化単離塗
膜について130℃から40℃まで温度降下させた時
の収縮応力、及び20℃での破断伸び率は下記の範
囲の値を示す。 収縮応力(Kg/cm2) 破断伸び率(%) (イ) 120〜160 3〜6 (ロ) 150〜220 1〜4 (ハ) 120〜180 5〜10 (ニ) 130〜240 5〜10 ここで、膜の収縮応力は次の方法によつて得ら
れる値(Kg/cm2)である。粉体樹脂組成物を適当
な塗装法(たとえば静電スプレー法)によつて素
地たとえば平坦なガラス板に塗り、170〜200℃で
30分間焼付けて硬化させた後、素地から剥し取つ
て20.0mm×5.0mm、厚さ100±20μの単離皮膜を作
り試片とする。試片の短辺の両端をレスカ社製の
定伸長応力緩和試験機の引張り端部に固定した
後、固定部を130±1℃の温度に維持する。つぎ
に試験機を操作して膜の伸びを0ポイントに固定
した後、60分間隔で温度を10℃ずつ低下させ、40
±1℃に達したときの膜内に発生する収縮応力値
(Kg)を測定する。収縮応力Pは次式によつて算
出される。 P=40℃での収縮応力値(Kg)/試験部の試片
の断面積(cm2) 以上の試験条件において、130℃→40℃の温度
降下条件の設定理由は、一般的に硬化塗膜のガラ
ス転移温度(Tg)は100〜120℃の範囲にあるの
で、上記温度以上に加熱した後、常温付近にもど
したとき発生する応力値を測定するのが適切と考
えられるからである。 また、膜の破断伸び率は次の方法によつて得ら
れる値(%)である。収縮応力の測定と同じ単離
皮膜を試片とし、東洋精機会社製テンシロン試験
機を用い20+1℃において引張り速度10mm/分で
引張り、試片が破断したときの伸びから破断伸び
率(%)を計算する。 本発明者らは、実験研究の過程で前記のような
機械的強度を有する(イ)ないし(ニ)の熱硬化性粉体塗
料を下塗りとし、熱硬化性アクリル・アミノ樹脂
系上塗り塗料(白)を上塗りとする塗装系におい
て、比較的硬質で剛直な下塗り塗膜の厚さを種々
変化させ、飛石によるチツピング作用に対する抵
抗性を調べた。その結果、粉体塗膜を50〜100
μ、上塗り塗膜を30〜50μとした場合、耐チツピ
ング性は何れも前記三層仕上げのそれと大差な
く、何れも不十分な成績を示した。下塗りとして
付着性、塗膜強度および耐食性の良好な水酸基含
有ポリエポキシド−ブロツクイソシアネート系の
粉体塗料について、硬化膜厚を150〜250μと厚く
し、飛石による損傷作用を軽減させ耐チツピング
性の改善を試みたが、素材に達する損傷部分の塗
膜面積は或る程度小さくなるが、塩水噴霧試験ま
たは海浜ばくろ試験において損傷部からの発錆の
進行が大で、かさぶた状の腐食(いわゆるスキヤ
ブコロージヨン)の伝播が速いという欠点を示し
た。 一般に塗膜で被覆された素材金属の腐食抵抗性
は、膜自身の化学的抵抗性もさることながら、塗
膜の素材への付着性の良否によつて大きく左右さ
れやすく、これは当業者間に広く知られている事
実である。そして、付着性に影響を与える因子に
は、膜成分であるバインダー樹脂の化学的性質
(たとえば樹脂分子の極性)および物理的あるい
は機械的性質が挙げられる。とくに塗膜が屋外で
のウエザリング作用(光劣化、温度変化、乾湿繰
返し等の総合的な劣化作用)を受ける場合には、
膜内部の残留応力が増大しかつ局部的に応力分布
が不均一となり、その付着性に及ぼす影響力は樹
脂そのものの化学的性質に基づくそれを凌ぐに至
る。上述のごときエポキシ系の硬化厚膜が損傷部
から腐食し易いのは、その収縮応力および破断伸
び率の値によつて理解されるように、塗膜形成初
期においてすでに収縮応力が160〜200Kg/cm2と高
位にあり、かつ破断伸び率が5〜7%と低い上
に、ウエザリング作用を受けて膜内残留応力が更
に増大し膜そのものが経時的に剛直化して行くた
め、何等かの外的衝撃力あるいは損傷作用が与え
られた場合には、被衝撃部または損傷部近辺の素
地−塗膜界面の接着性すなわち付着性の低下へと
波及し、結果として防食性の劣化につながるため
と考えられる。 従つて、上述のように収縮応力が高く、破断伸
びが小さい硬化塗膜を形成する在来の粉体塗料を
単に厚膜で下塗りし、その上に中塗り・上塗り又
は上塗りを塗つて仕上げる塗装方法では、美粧性
は充足し得るとしても耐チツピング性を向上させ
ることは極めて困難である。すなわち、従来から
実用されている熱硬化性の粉体塗料、中塗り塗
料、上塗り塗料を如何様に組合せても、前記〜
(とくに〜)の要求機能のすべてを満たす
ことは不可能に近いと結論される。 以上のような解析結果から、本発明者らは、低
収縮応力・高破断伸び率をその膜物性として付与
した熱硬化性粉体塗料を比較的厚膜に施す方法を
解決手段として着想するに至つた。かかる粉体塗
料の硬化膜の上に中塗り・上塗り又は上塗りを塗
装して仕上げることにより、チツピング現象発生
時の衝撃力を吸収・緩和しうる能力を向上させて
塗膜の損傷を及ぶ限り防止するとともに、かりに
傷を生じても其処からの発錆・腐食の進行が顕著
に抑止され、かつ塗装系の諸抵抗性および美粧性
を高度な水準に維持させることを可能ならしめた
のである。さらに、上記の粉体塗料をアンダーコ
ートとし、現在自動車車体等に常用されている下
層または中層用の熱硬化性粉体塗料を中塗りとす
れば、2回塗り・1回焼付け(2コート・1ベー
ク)の能率的、経済的塗装手段を採用することも
できるなど、従来の耐チツピング塗装方法に比べ
工業的有効性を格段と向上させることができた。 すなわち本発明は、金属素材に、硬化単離塗膜
について、130℃から40℃までの温度降下時にお
ける収縮応力が100Kg/cm2以下で、20℃での破断伸
び率が10%以上である熱硬化性粉体塗料(以下、
「耐チツピング性アンダーコート」とも言う)を
下塗りして焼付け、ついで熱硬化性中塗り塗料
(以下、「プライマーサーフエサー」ともいう)を
塗装して焼付けたのち、熱硬化性の上塗りを施し
焼付けて仕上げるか、或いは、耐チツピング性ア
ンダーコートを下塗りして焼付け、ついで熱硬化
性の上塗りを施し焼付けて仕上げることを特徴と
する耐チツピング塗装法、ならびに、耐チツピン
グ性アンダーコートを下塗りし、これを焼付ける
ことなく次に熱硬化性粉体中塗り塗料を塗装した
のち焼付けを行ない、しかる後熱硬化性の上塗り
を施し焼付けて仕上げることを特徴とする耐チツ
ピング塗装法を提供するものである。 本発明で耐チツピング性アンダーコートとして
使用される熱硬化性粉体塗料は、その硬化単離塗
膜を前述の試験方法で測定・算出したとき収縮応
力が100Kg/cm2以下、好ましくは70〜10Kg/cm2で、
破断伸び率が10%以上、好ましくは20〜75%の値
を示すものである。 収縮応力が100Kg/cm2を越えると、耐候試験、耐
水試験等の塗膜抵抗性試験において経時的に素材
への付着性低下を来す。また破断伸び率が10%未
満では塗膜が剛直すぎて弾力性、柔軟性に欠け、
飛石等の衝撃力を吸収・緩和する能力が低下する
ため好ましくない。 かかる機械的強度を有する熱硬化性粉体塗料の
バインダーとしては、エポキシ系樹脂−架橋剤、
ポリエステル樹脂−架橋剤、アクリル樹脂−架橋
剤等の組合せからとくに制限なく選択することが
できるが、具体的には、たとえばビスフエノール
A型エポキシ樹脂−ノボラツク型フエノール・ア
ルデヒド縮合物、ビスフエノールA型エポキシ樹
脂−ポリ無水アゼライン酸又はポリ無水セバシン
酸、変性エポキシ樹脂(たとえばポリブタジエン
変性エポキシ樹脂)−架橋剤たとえばメチレン−
ビス−オルソトルイジン、脂肪族二塩基酸誘導体
(たとえばジヒドラジド)など、水酸基含有ポリ
エステル樹脂−ブロツクイソシアネート化合物、
カルボキシル基含有ポリエステル樹脂−トリグリ
シジルイソシアヌレート、水酸基含有アクリル共
重合樹脂−ブロツクイソシアネート化合物、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体部分鹸化物−ブロツク
イソシアネート化合物などの組合せが好適に使用
される。 これらの樹脂組成において、エポキシ樹脂とし
ては一般的に数平均分子量約1200〜3000、融点約
85〜120℃、エポキシ当量約700〜2200のビスフエ
ノールA型エポキシ樹脂が好ましいものとされ、
これに脂環式エポキシ樹脂を併用してもよい。ま
た、変性エポキシ樹脂としては、たとえば三井石
油化学工業会社製のポリブタジエン変性樹脂VR
−500、脂肪族二塩基酸変性エポキシ樹脂などが
ある。水酸基あるいはカルボキシル基含有ポリエ
ステル樹脂は多塩基酸と多価アルコールの縮合体
であつて、粉体バインダーの基体樹脂としては、
硬化塗膜が上述の機械的強度を示すように酸およ
びアルコールの鎖長、官能基数、化学的性質およ
び両者の反応量比を選択し、塗料用オイルフリー
アルキド樹脂の合成方法により樹脂化すればよ
い。ポリエステルの数平均分子量は約1000〜6000
のものが好ましく、水酸基含有樹脂の水酸基価は
約30〜100、カルボキシル基含有樹脂の酸価は約
30〜100のものがよい。 また、エチレン・酢酸ビニル共重合体部分鹸化
物としては、たとえば武田薬品工業会社製、商品
名デユミランEXT−375がある。 上記の各基体樹脂と組合せる架橋剤または硬化
剤は公知例あるいは市販品のなかから適宜採用す
ればよく、基体樹脂との配合比率は、所期の硬化
条件(たとえば180℃、30分間)で焼付けた硬化
塗膜について、前記した測定条件による収縮応力
および破断伸び率が前述の範囲となるように実験
的に選択することによつて決められる。 上記の熱硬化性粉体バインダーには、通常顔料
が配合される。用いうる顔料の例としては、金属
の酸化物および水酸化物、クロム酸塩、ケイ酸
塩、硫化物、硫酸塩、炭酸塩など無機質の着色顔
料、体質顔料あるいは防錆顔料や、非金属または
金属顔料たとえばカーボンブラツク、アルミニウ
ム粉など、および各種の有機顔料が挙げられる。
顔料を配合しない熱硬化性粉体塗料を耐チツピン
グ性アンダーコートとして使用することも、もち
ろん差支えない。 さらに、熱硬化性粉体バインダーには、硬化塗
膜の機械的強度を損わない範囲内で、所望に応じ
可塑剤又は可塑性樹脂、分散剤、塗面調整剤、流
動性調整剤、硬化促進剤など公知の各種添加剤を
配合することができる。 以上のようなバインダー樹脂、顔料、添加剤等
を用いて、本発明における耐チツピング性アンダ
ーコートとしての熱硬化性粉体塗料を製造するに
は、従来より行なわれている粉体塗料の製造法と
同様な装置および工程によればよい。たとえば、
粉砕した各原料をドライブレンドしたのち、ニー
ダー、エクストルーダーなどで熱溶融・混練・分
散し、これを冷後粉砕し、所望の粒度に分級する
方法で作られる。バインダー樹脂を有機溶剤に溶
かし、他の原料を配合して分散したのち、溶剤揮
発または溶剤分離方式の造粒法を適用することも
できる。 このようにして作られた耐チツピング性アンダ
ーコートは、通常粉末状のままで塗装に供される
が、所望により水または水性媒体(分散剤、増粘
剤、流動性調整剤等を含む水)を加えて更に分散
し、水スラリー状の粉体塗料として使用すること
もできる。かかる粉末状又はスラリー状塗料は、
従来より行なわれている塗装方法によつて塗装で
きる。たとえば静電粉末吹付法、エアースプレー
法、流動浸漬法、フレームスプレー法、散布法な
どが適用される。その際の膜厚はとくに制限され
ないが、一般的には焼付硬化後に約50〜約500μ
となるように塗装することが好ましく、さらに好
適には約100〜約200μになるような範囲が選ばれ
る。膜厚が約50μ未満では、塗装系の耐チツピン
グ性が低下する傾向があり、また約500μを越え
ると塗装時に静電反撥現象による不具合が発生し
たり、塗膜内応力が過大となつて付着劣化が起き
易くなることがあり、さらには塗装経済性からみ
て不利でもある。 本発明において、耐チツピング性アンダーコー
トとしての粉体塗料の塗装は、被塗物の全面であ
つてもよく、部分的の塗布であつてもよい。後者
のような場合は、たとえば特開昭51−133334号お
よび同52−102357号に示されているような電着塗
料の未塗装部あるいは塗膜未形成部に下塗りされ
たり、或いはチツピング現象がとくに顕著に発生
し易い部分に適用される。 耐チツピング性アンダーコートの塗膜を硬化す
るための焼付条件は、塗装系に使用される中塗り
および上塗りの焼付条件をも勘案して適当な範囲
が選ばれるが、代表的な態様を挙げると150℃・
45分と200℃・20分の間の加熱条件から好適な温
度・時間を設定することができる。なお前記した
ごとく、特定の機械的強度を有する熱硬化性粉体
塗料を耐チツピング性アンダーコートとし、熱硬
化性粉体塗料(粉体プライマーサーフエーサー)
を中塗りとするいわゆるパウダー・オン・パウダ
ーの塗装方式が選ばれる場合には、2コート・1
ペークが可能である。すなわち、該アンダーコー
トを約50〜約500μの膜厚となるように塗装後、
焼付けることなく粉体プライマーサーフエーサー
を塗り重ね、ついで焼付けを施す方法である。そ
の焼付条件の態様としては、たとえば150℃・45
分と200℃・20分の間の条件から好適な温度・時
間を設定すればよい。所望により、該アンダーコ
ート塗装後たとえば120℃・30分と180℃・5分の
範囲内の焼付条件を選び、該アンダーコートを溶
融ないし半硬化状態にした後粉体プライマーサー
フエーサーを塗装し、しかる後焼付けを行なつて
もよい。2コート・1ベークのときの粉体プライ
マーサーフエーサーの膜厚は任意に定めてよい
が、一般的には焼付硬化後約30〜約80μの厚さと
なるように施される。 本発明における金属素材は除錆、脱脂したもの
のほか、さらに化成処理を施したものが用いられ
る。材質は鋼を代表的なものとするが、他の金属
であつてもよく、とくに制限されない。化成処理
としてはリン酸塩処理(リン酸亜鉛処理、リン酸
鉄処理)が一般的である。また本発明は、単に金
属素材ばかりでなく、焼付け時の加熱に耐える材
質であれば非金属素材たとえば無機質構造材(た
とえばアスベスト基材)などに適用することも可
能である。 次に本発明で塗装される熱硬化性の中塗り(プ
ライマーサーフエーサー)および上塗り塗料につ
いて説明する。 中塗り塗料は塗装系の付着性、美粧性、保護性
等の維持・向上させるため使用される塗料であつ
て、塗装物品の使用目的、必要性能のほか、素材
の材質、形状、表面状態、上塗りの種別、性質等
を勘案し、適当な塗料設計によつて調製される。
一般的には顔料を配合した熱硬化性塗料であつ
て、その形態は有機溶液型、有機溶剤分散樹脂
型、水溶液型、水分散樹脂型、粉末型の何れでも
よい。二、三の例を挙げると有機溶液型アミノア
ルキド樹脂、有機溶液型アクリル・アミノ樹脂、
非水分散型アクリル・アミノ樹脂、水溶性アクリ
ル・アミノ樹脂、熱硬化性粉体樹脂等に着色顔料
(金属顔料も含まれる)、体質顔料、添加剤等を配
合した塗料が用いられる。メタリツク仕上げにお
けるメタリツクベースコートもその一例である。
これらのうち、本発明では熱硬化性粉体塗料がプ
ライマーサーフエーサーとして有利に使用され
る。これに用いられるバインダーは、前記(イ)ない
し(ニ)すなわちアクリル系、ポリエステル系および
エポキシ系の樹脂−架橋剤の組合せのなかから適
宜選ぶことができる。かかる熱硬化性粉体塗料
(顔料を配合しない透明塗料も含む)をプライマ
ーサーフエーサーとすれば、耐チツピング性アン
ダーコートと併用し、2コート・1ベークの塗装
方式を施工できる点でとくに効率的である。 なお一般的には、これらの中塗り塗料は、その
形態、処方に応じそれぞれ塗料製造業者が推奨し
た、あるいは塗料使用者が選定した好ましい使用
条件で塗装に供され、硬化塗膜を形成する。 上塗り塗料は塗装物品に所望の美粧効果および
保護性を付与する機能を有し、輸送用機器とくに
自動車の塗装においては優れた塗膜外観(たとえ
ば鮮映性、光沢、表面硬度)ならびに耐久性(耐
水性、耐湿性、耐候性、耐摩耗性、可撓性、耐薬
品性、耐ガソリン性など)をもつものが選ばれ
る。本発明で用いられる上塗り塗料の形態は有機
溶液型、水溶液型、粉末型などから任意に選択さ
れる。たとえば熱硬化性の溶液型アクリル・アミ
ノ樹脂塗料、溶液型アミノアルキド樹脂塗料、ア
クリル樹脂系粉体塗料などが自動車の上塗り塗装
に多用される。一般には着色顔料(金属顔料も含
まれる)を配合するが、所望により透明塗料を用
いることもできる。 上述の上塗り塗料は、その形態、処方に応じ塗
料製造業者が推奨した、あるいは塗料使用者が選
定した好ましい使用条件で塗装に供され、硬化塗
膜を形成する。なお、上塗り塗料は1回塗装に限
らず、複数回の塗装によつて仕上げてもよい。 以上のとおり、本発明に使用される中塗り塗料
および上塗り塗料については、それらのバインダ
ー、形態等において特に制限を付することなく選
択することができるが、塗装系の基礎塗膜として
前記のように特定された耐チツピング性アンダー
コートを塗装する以上、該アンダーコートの諸性
質および塗装条件(たとえば焼付条件)を考慮に
入れた塗料設定が必要なことは言うまでもない。 なお、特開昭51−133334号および同52−102357
号に示されているように、電着塗料の未塗装部あ
るいは塗膜未形成部(たとえば自動車車体の外板
部)に本発明における耐チツピング性アンダーコ
ートを施す場合には、在来工業塗装で実用されて
いるアニオン型またはカチオン型電着プライマー
が支障なく使用できる。カチオン型電着プライマ
ーの一例としては、特許第1002992号(特公昭第
53−8568号)の処方が挙げられる。この場合の中
塗り塗料(たとえば熱硬化性粉体塗料)は該アン
ダーコートと電着プライマーの塗膜の上に一様に
塗装され、さらに上塗り塗料で仕上げられる。所
望により中塗りを省略し、該アンダーコートと電
着プライマーの塗膜上に上塗りを施して仕上げる
こともできる。 本発明に従えば、耐チツピング性アンダーコー
ト(熱硬化性粉体塗料)→中塗り(プライマーサ
ーフエーサー)→上塗りの多層塗装仕上げが採用
されるが、これらの工程における塗膜硬化のため
の焼付けは、各層それぞれについて施してもよい
し、前述のとおりプライマーサーフエーサーに熱
硬化性粉体塗料を採用して2コート・1ベーク
し、ついで上塗りして焼付硬化させてもよい。 前者では、たとえば該アンダーコートを180℃
で20分間焼付けた後、有機溶液型熱硬化性アクリ
ル・アミノ樹脂系中塗り塗料を施し、これを140
℃で30分間焼付け、さらに有機溶液型熱硬化性ア
クリル・アミノ樹脂系塗料を上塗りし、140℃で
30分間焼付けて仕上げる方法が挙げられる。なお
塗装系の膜厚構成の一態様を示せば、該アンダー
コート約100〜約200μ、中塗り約30〜70μ、上塗
り約35〜50μである。また塗装物品の使用目的、
要求機能などに応じ、所望により中塗りを省略
し、該アンダーコートを塗装して焼付けた後、上
塗りを施して仕上げることもできる。 以上説明したごとく、本発明を実施することに
より、仕上り塗膜は輸送用機器なかんずく自動車
車体の塗装仕上げに要求される美粧性、塗膜諸性
能をすべて満足するとともに、寒冷地の走行時に
発生するチツピング現象に対する高度の抵抗性を
具備した優れた総合塗膜を形成させることができ
る。従つて、本発明は単に自動車車体の塗装仕上
げに止まらず、産業用輸送または運搬機器、車輌
用各種部品のほか、塗装物品の使用環境でチツピ
ング類似の作用を受ける構造物、建材、機器類の
塗装への応用が可能である。 次に製造例、実施例および比較例を挙げ、本発
明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記の
実施態様のみに制限されるものではない。なお、
例中の部、%はそれぞれ重量部、重量%を表わ
す。 製造例 1 耐チツピング性アンダーコートAの製造 下記の配合で各原料をドライブレンドしたのち
エクストルーダーにより約105℃で加熱溶融・混
練・分散した。これを冷却して粗粉砕および微粉
砕し、さらに150メツシユのふるいにより分級し
て平均粒度約40μの耐チツピング性アンダーコー
トAを製造した。 耐チツピング性アンダーコートAをガラス板上
に静電吹付塗装し、180℃で30分間焼付けて硬化
させた塗膜(アセトン抽出法によるゲル分率94.6
%)から得た単離皮膜を前述の試験方法で測定し
たとき、その収縮応力は92Kg/cm2、破断伸び率は
13%であつた。 配 合 部 ビスフエノールA型エポキシ樹脂A 80 ビスフエノールA型エポキシ樹脂B 20 ポリアゼライン酸無水物 20 2−ウンデシルイミダゾール 0.3 ルチル型酸化チタン 10 硫酸バリウム 30 塗面調整剤 0.5 160.8 (注) 油化シエルエポキシ会社製、商品名エピコ
ート1007、エポキシ当量約1800 油化シエルエポキシ会社製、商品名エピコ
ート1004、エポキシ当量約950 米国Emery Industry Inc.製、商品名
Emery 9872(PAPA) 米国モンサント社製、商品名モダフロー 製造例 2 耐チツピング性アンダーコートBの製造 下記の配合で製造例1と同様な方法により平均
粒度約50μの耐チツピング性アンダーコートBを
製造した。 製造例1と同様にして作つたゲル分率96%の単
離皮膜の収縮応力は67Kg/cm2、破断伸び率は21%
であつた。 配 合 部 ポリブタジエン変性エポキシ樹脂 100 メチレン−ビス−オルソトルイジン 10 ルチル型酸化チタン 5 カーボンブラツク 1 ベンゾイン 0.3 塗面調整剤(モダフロー) 0.5 116.8 (注) 三井石油化学工業会社製、商品名VR−500 製造例 3 耐チツピング性アンダーコートCの製造 下記の配合でドライブレンドして平均粒度約55
μの耐チツピング性アンダーコートCを製造し
た。 製造例1と同様にして作つたゲル分率93%の単
離皮膜の収縮応力は13Kg/cm2、破断伸び率は74%
であつた。 配 合 部 エチレン・酢酸ビニル共重合体部分鹸化物 100 ルチル型酸化チタン 3 べんがら 5 108 (注) 武田薬品工業会社製、商品名デユミラン
EXT−375、架橋剤としてブロツクイソシア
ネート化合物含有。 製造例 4 熱硬化性粉体下塗り塗料(1)の製造 下記の配合で製造例1と同様な方法により平均
粒度約36μの熱硬化性粉体下塗り塗料(1)を製造し
た。 製造例1と同様にして作つたゲル分率89%の単
離皮膜の収縮応力は108Kg/cm2、破断伸び率は11%
であつた。 配 合 部 ビスフエノールA型エポキシ樹脂B(エピコート
1004) 100 メチレン−ビス−オルソトルイジン 12 ルチル型酸化チタン 25 カーボンブラツク 1 塗面調整剤(モダフロー) 0.5 138.5 製造例 5 熱硬化性粉体下塗り塗料(2)の製造 下記の配合で製造例1と同様な方法により平均
粒度約40μの熱硬化性粉体下塗り塗料(2)を製造し
た。 製造例1と同様にして作つたゲル分率93%の単
離皮膜の収縮応力は97Kg/cm2、破断伸び率は8%
であつた。 配 合 部 ビスフエノールA型エポキシ樹脂A(エピコート
1007) 60 アジピン酸変性エポキシ樹脂 40 ポリアゼライン酸無水物(Emery 9872) 17 2−ウンデシルイミダゾール 0.3 ルチル型酸化チタン 10 硫酸バリウム 45 塗面調整剤(モダフロー) 0.5 172.8 (注) 旭電化工業会社製、商品名アデカエポキシ
EP−82−5 製造例 6 熱硬化性粉体下塗り塗料(3)の製造 下記の配合で製造例1と同様な方法により平均
粒度約36μの熱硬化性粉体下塗り塗料(3)を製造し
た。 製造例1と同様にして作つたゲル分率91%の単
離皮膜の収縮応力は180Kg/cm2、破断伸び率は6.7
%であつた。 配 合 部 ビスフエノールA型エポキシ樹脂B(エピコート
1004) 100 アジピン酸ジヒドラジド 6 ルチル型酸化チタン 25 べんがら 2 カーボンブラツク 0.5 塗面調整剤(モダフロー) 0.5 134.0 製造例 7 粉体プライマーサーフエーサーの製造 下記の配合で製造例1と同様な方法により平均
粒度約38μの熱硬化性の粉体プライマーサーフエ
ーサー(中塗り)を製造した。 配 合 部 カルボキシル基末端ポリエステル樹脂 60 ビスフエノールA型エポキシ樹脂B(エピコート
1004) 40 2−ウンデシルイミダゾール 0.3 ベンゾイン 0.2 ルチル型酸化チタン 30 カーボンブラツク 0.5 塗面調整剤(モダフロー) 0.5 131.5 (注) 日本エステル会社製、商品名ポリエステル
樹脂ER8105 実施例1〜6及び比較例1〜3 製造例1〜6で得られた各耐チツピング性アン
ダーコート及び各熱硬化性粉体下塗り塗料、製造
例7の粉体プライマーサーフエーサー、熱硬化性
上塗り塗料(白色)等を用い、表−1の塗装工程
に従つて塗装試片を作成した。試験結果を表−3
に示す。
【表】 比較例 4〜7 表−2に示す各種の塗装系により塗装試片を作
成した。試験結果を表−3に示す。
【表】 表−2の塗装系のうち、比較例4は自動車車体
の従来の三層仕上げであり、比較例5は比較例4
の下塗り・中塗り間にウレタン化樹脂・アミノプ
ラスト系の軟質塗膜を挿入したものである。比較
例6及び7は、在来常用されてきた高収縮応力・
低破断伸び率を有する粉体硬化塗膜の膜厚を変化
させて耐チツピング性等を調べた一例である。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属素材に、硬化単離塗膜について、130℃
    から40℃までの温度降下時における収縮応力が
    100Kg/cm2以下で、20℃での破断伸び率が10%以上
    である熱硬化性粉体塗料を下塗りして焼付け、つ
    いで熱硬化性中塗り塗料を塗装して焼付けたの
    ち、熱硬化性の上塗りを施し焼付けて仕上げるこ
    とを特徴とする耐チツピング塗装法。 2 下塗りの硬化塗膜厚が約50〜約500μである
    特許請求の範囲第1項記載の耐チツピング塗装
    法。 3 熱硬化性粉体塗料のバインダーが変性エポキ
    シ樹脂及び架橋剤よりなる特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の耐チツピング塗装法。 4 金属素材に、硬化単離塗膜について、130℃
    から40℃までの温度降下時における収縮応力が
    100Kg/cm2以下で、20℃での破断伸び率が10%以上
    である熱硬化性粉体塗料を下塗りし、これを焼付
    けることなく次に熱硬化性粉体中塗り塗料を塗装
    した後焼付けを行ない、しかる後熱硬化性の上塗
    りを施し焼付けて仕上げることを特徴とする耐チ
    ツピング塗装法。 5 下塗りの硬化塗膜厚が約50〜約500μである
    特許請求の範囲第4項記載の耐チツピング塗装
    法。 6 下塗りである熱硬化性粉体塗料のバインダー
    が変性エポキシ樹脂及び架橋剤よりなる特許請求
    の範囲第4項または第5項記載の耐チツピング塗
    装法。 7 金属素材に、硬化単離塗膜について、130℃
    から40℃までの温度降下時における収縮応力が
    100Kg/cm2以下で、20℃での破断伸び率が10%以上
    である熱硬化性粉体塗料を下塗りして焼付け、つ
    いで熱硬化性の上塗りを施し焼付けて仕上げるこ
    とを特徴とする耐チツピング塗装法。 8 下塗りの硬化塗膜厚が約50〜約500μである
    特許請求の範囲第7項記載の耐チツピング塗装
    法。 9 熱硬化性粉体塗料のバインダーが変性エポキ
    シ樹脂及び架橋剤よりなる特許請求の範囲第7項
    または第8項記載の耐チツピング塗装法。
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JP5547364B2 (ja) * 2007-03-19 2014-07-09 関西ペイント株式会社 鋼材用エポキシ粉体塗料組成物及び被覆鋼材
CN101952374B (zh) * 2008-01-25 2014-06-04 阿克佐诺贝尔国际涂料股份有限公司 具有基本不含锌底漆的粉末涂料组合物

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