JPS6141104Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシユリンクラベルの改良に関する。

プラスチツクフイルムを伸長状態でセツトし加
熱により収縮する性質をもたせた、いわゆるシユ
リンクフイルムを、びんや鑵などのラベルとして
用いることがよく行なわれている。このシユリン
クラベルは、ラベルをつける対象の径よりわずか
に大きな径のチユーブ状体に形成し、びんや鑵に
かぶせて、赤外線や熱風を適用して収縮を起さ
せ、チユーブ径の縮少により対象物をしめつけて
固定するものである。

ところが、この固定は一般に効果的であるとは
いえず、びんや鑵の取扱いに際して、ラベルがガ
ラスや金属の表面を滑つて位置がずれることが多
く、はなはだしいときは抜けてしまうおそれがあ
る。

本考案は、ラベルをつける対象を確実に把握
し、ずれることのないシユリンクラベルを提供す
る。

本考案のシユリンクラベルは、第１図に示すよ
うに、シユリンクフイルム２の裏面に発泡性のイ
ンキの印刷３を施して、通常はチユーブ状に形成
してなる。

このシユリンクラベル１の使用法は、既存のも
のと同様に行なうことができ、第２図に示すよう
に、たとえばびん１０の胴にかぶせ、適宜の個所
において熱を加えることにより、チユーブが収縮
してびん１０を把握する。本考案が従来技術と異
なるところは、シユリンクフイルム２の収縮と同
時に、ラベル裏面に印刷されてあつた発泡性イン
キ３の発泡が起つて、その部分３Ａの体積が増大
することである。発泡により厚みが増す結果、チ
ユーブがびんをしめつける力が増強されること
と、発泡体３Ａの摩擦がより大きいこととがあい
まつて、ラベル１Ａのびん１０への固定が著しく
強固になる。

発泡性インキ３の印刷は、シユリンクフイルム
２の裏面上、一面に行なうよりは断続的に行なつ
て、断続的な発泡体を形成した方が効果が大き
い。

シユリンクフイルムとしては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリアミド、ポリアクリル系、ポリス
チレンその他の熱可塑性樹脂のフイルムであつ
て、一軸または二軸方向に伸長してセツトしたも
のを用いる。一軸の場合は、もちろん周方向に伸
長方向を合わせる。

チユーブ状体を形成するには、平フイルムに印
刷後、巻回して重合端を接着剤で接着するか、ま
たは高周波誘導や超音波のような、表面部分だけ
で溶融が起る手段を用いて融着させる。大量に製
造する場合には、上記熱可塑性樹脂をチユーブ状
に押し出し、伸長状態でセツトして印刷し、切断
して裏返すといつた手法がとれる。

発泡性インキは、樹脂をビヒクルとして、これ
に熱分解によりガスを発生するタイプの発泡剤、
および必要により着色剤その他のものを添加し、
溶剤ないし希釈剤で混練してつくる。すでにいく
つかのものが実用されている。

あるいはまた、架橋型合成樹脂エマルジヨン中
に熱膨脹性中空微小球体（特公昭42−26524号公
報に記述されている）を分散したものも、発泡性
インキとして使用できる。

発泡性インキの印刷は、シルクスクリーン印
刷、グラビア印刷、オフセツト印刷など通常の印
刷法により行なえる。

なお、いうまでもないが、本考案のラベルは、
裏面に発泡性インキの印刷を行なうほかに、所望
であれば、表面および（または）裏面に通常のイ
ンキによる印刷を施しても差支えない。

本考案のシユリンクラベルは、前述した機構に
より、びんや鑵への固定が確実であるばかりでな
く、発泡体の存在により、ガラスびんのようなこ
われやすいものに対して、緩衝材として役立つと
いう利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のシユリンクラベルの一例を
示す斜視図である。第２図および第３図は、本考
案のシユリンクラベルの使用状況を示す一部を切
り欠いた側面図であつて、第２図はびんにかぶせ
た段階、第３図は加熱収縮によりラベルがびんに
密着した段階をそれぞれあらわす。 １……シユリンクラベル、２……シユリンクフ
イルム、３……発泡性インキの印刷、３Ａ……発
泡したインキ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) シユリンクフイルム２からなるラベルにおい
   て、裏面に発泡性インキの印刷３を施したこと
   を特微とするシユリンクラベル１。 (2) シユリンクフイルム２をチユーブ状に形成し
   た実用新案登録請求の範囲第１項のシユリンク
   ラベル１。 (3) 発泡性インキの印刷３が断続的に施されてい
   る特許請求の範囲第１項または第２項のシユリ
   ンクラベル１。