JP4263906B2 - 容器包装用収縮フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は清涼飲料や嗜好飲料或いは食料、調味料等の容器として用いられるプラスチックボトル、ビン、缶等の容器を、被覆、包装するために用いる容器包装用収縮フィルム、特に、断熱性を備えた容器包装用収縮フィルムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
清涼飲料や嗜好飲料或いは食料、調味料等は、ペットボトルの如きプラスチックボトルやビンに詰めて販売されているが、これらのプラスチックボトルやビン等の容器にラベルを付ける必要がある場合、近年では延伸ポリスチレン(OPS)製やポリエステル(PET)製の収縮フィルムを用いたラベルにより被覆包装されることが多くなってきている。
【0003】
上記OPS製やPET製の容器包装用の収縮フィルムは、通常、45〜60μm程度の透明な横一軸熱収縮フィルムであり、この収縮フィルムに裏面印刷を施した後、所要の幅寸法にスリットしてから、該スリットされた収縮フィルムの幅方向一端部を幅方向他端部に所要寸法重ねて溶剤や接着剤や超音波等でシールして筒状に製袋し、所要の長さ寸法に切断した該筒状の収縮フィルムを、たとえば、ラベルを付けるべきプラスチックボトルやビンに被せて胴部の外周に配置し、この状態にて収縮トンネルを通過させて所要の収縮処理条件の下で加熱することにより、上記収縮フィルムを横方向に収縮させて、プラスチックボトルやビンの胴部の外周に密着させ、これにより上記印刷の施してある収縮フィルムを、ラベルとして上記プラスチックボトルやビンに装着させるようにしてある。
【0004】
又、缶を容器とする場合には、缶に直接印刷を施すことがある一方、PET製の収縮フィルムに印刷を施した後、缶に貼り合わせてラベルを装着させることも行われてきている。
【0005】
ところで、プラスチックボトル、ビン、缶等の容器に詰めた各種飲料や食料品等は、ホットウォーマー等を用いて温めた状態で販売することがあるが、この場合、OPS製やPET製の収縮フィルムによるラベルを装着した上記各種容器では、内容物の熱が容器壁及びラベルを通して直接的に外部に伝わるため、その熱さにより直接手に持つことが困難になる。そのため断熱性能を有する収縮フィルムによりラベルを作製して装着すれば、該ラベル部分を手で持つことが可能になると考えられ、このため断熱性能を有する容器包装用の収縮フィルムが要望されてきている。
【0006】
かかる断熱性能を有した容器包装用の収縮フィルムとしては、従来、化学発泡剤やガスの注入によりフィルム中に発泡セルを形成させた発泡ポリスチレン製や発泡ポリプロピレン製の収縮フィルムが提案されている。
【0007】
又、従来、熱収縮フィルムと不織布とを積層してなる包装材料として、紙、レーヨン紙、不織布等の如き薄葉材料と一軸又は二軸延伸した熱収縮性フィルムとを貼り合わせてなる包装材(たとえば、特許文献1参照)や、熱収縮性フィルムとしての二軸延伸ポリエチレンフィルムシートと、アクリロニトリル系繊維を60%以上含む不織布又はシート状物を、ポリオレフィンを主成分とする接着剤で貼り合わせてなる熱収縮性の包装材(たとえば、特許文献2参照)や、二軸延伸した熱収縮する主としてポリエチレンからなる合成樹脂フィルムシートと、ポリオレフィン系繊維を60%以上含む不織布又はシートを、接着剤により接着してなる包装材(たとえば、特許文献3参照)等が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特公平8−25546号公報
【特許文献2】
特開昭48−57781号公報
【特許文献3】
特開昭48−55086号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、収縮フィルムにより横一軸収縮するラベルを製作する場合は、上述した如く、所要の幅寸法にスリットした収縮フィルムを筒状に成形する製袋工程を経るようにしてあり、この製袋工程で成形した収縮フィルムの筒状体は、平らにつぶした状態で紙管に巻きつけて次工程へ送るようにしてあるため、上記収縮フィルムの筒状体には、平らにしたときの両端部に折り目が必ず入るようになる。このため上記発泡ポリスチレン製や発泡ポリプロピレン製の収縮フィルムにより横一軸収縮するラベルを作製してラベリングしようとすると、前記のように製袋工程で必ずできる折り目が発泡セルを破壊し、その影響で折り目周辺における熱収縮が綺麗に行われなくなることから、ラベルを熱収縮させて各種容器に装着した場合に外観不良を引き起こすという問題があり、この問題は、特に発泡ポリスチレン製の収縮フィルムを用いたラベルで顕著となる。
【0010】
このため上記発泡ポリスチレン製の収縮フィルムを用いたラベルは縦一軸収縮ラベルしかなく、この場合、横一軸収縮ラベル用のラベリングマシンが普及している現在のマーケットには適合していない。
【0011】
一方、発泡ポリプロピレン製の収縮フィルムは縦乃至横一軸収縮ラベルがあるが、発泡ポリプロピレン製の収縮フィルム自体が収縮性能の低いフィルムであるため、熱変形し易いプラスチックボトル等の容器にラベルを装着しようとすると、ラベルの収縮より先にボトル自体の変形が起こり、使用に耐えないという問題もある。
【0012】
したがって、耐熱性能を有するラベルを作製するのに適した横一軸収縮タイプで一素材のみで耐熱性能を有し且つ高収縮性能を兼ね備えた容器包装用の収縮フィルムは未だ開発されていないというのが実状である。
【0013】
なお、熱収縮フィルムと不織布とを積層してなる包装材料として上記特許文献1に記載された包装材は、酒ビン等の化粧包装を目的としたものであって、断熱性を目的としたものではなく、断熱性に関する記述は全くない。しかも、熱収縮性フィルムとしては厚さ10〜50μm程度とされているが、その収縮率は、100〜250℃で15%以内の収縮率とされている点で、後述する本発明の製造方法にて材料として用いる熱可塑性横一軸収縮フィルムシートとは要求される収縮率が大幅に異なるものとなっている。又、上記薄葉材料と熱収縮性フィルムとの接着方法に関する具体的な記載も全くなされていない。
【0014】
又、上記特許文献2に記載された包装材は、収縮時に包装対象物の角部に接触する部分における上記ポリエチレンフィルムシートの破損を防止することを目的とするものであって、断熱性を目的とするものではなく、断熱性に関する記載は全くない。又、熱収縮性フィルムが二軸延伸である点で後述する本発明の製造方法の材料として用いる熱可塑性横一軸収縮フィルムシートとは相違しており、更に、包装材の収縮処理条件は、蒸気殺菌をも行い得る105℃以上の蒸気を用いて行うようにしている点で、後述する本発明の製造方法により製造する容器包装用収縮フィルムにおける収縮処理条件として提案する80℃の温水に10秒浸漬という穏やかな収縮処理条件とは大幅に相違している。しかも、上記不織布のアクリロニトリル系繊維は、一般に接着剤との接着性を示すものであって難接着性素材ではないため、不織布の接着はホットメルトラミネートの他、一般のフィルム同士の接着と同様にドライラミネート法による接着を行うことに何ら問題を生じない点で、本発明の製造方法で提案する難接着性素材製の不織布と熱可塑性収縮フィルムシートとの接着方法とは大幅に異なるものである。
【0015】
更に、上記特許文献3に記載された包装材は、鋭角的な包装対象物の包装を行う場合に、収縮して該包装対象物の鋭端に触れる合成樹脂フィルムシートが薄くなったり破れたりする虞を解消しようとするためのものであって、断熱性を目的としたものではなく、断熱性に関する記載は全くない。又、上記ポリオレフィン系繊維を60%以上含む不織布又はシートは、上述した如く合成樹脂フィルムシートの補強を行う目的から50g/m2以上、200g/m2以下の目付とすることが望まれているが、この点で、後述する本発明の製造方法における一材料として、適度な断熱性と熱可塑性収縮フィルムシートの収縮に追従できる収縮性とを得られるように坪量が10〜50g/m2であることが望まれる不織布とはその使用量が大幅に異なるものとなっている。しかも、上記特許文献3に記載された包装材の収縮処理条件は100℃以上であり、後述する本発明にて製造する容器包装用収縮フィルムの収縮処理条件、すなわち、80℃の温水に10秒浸漬という穏やかな収縮処理条件とは大幅に相違している。更に、接着剤としてはホットメルトタイプのものが具体的に記載されているのみで、溶剤タイプの接着剤についての具体的な記載はない。
【0016】
そこで、本発明は、横収縮性、耐熱性能及び高収縮性能を兼ね備えた容器包装用収縮フィルムの製造方法を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの片面に、ウェットで5〜30g/m 2 となる量の接着剤を塗工し、次いで、上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの片面に塗工されたウェットな状態の接着剤の塗工面に、繊維を重ね合わせて更にエンボス加工を施し且つ坪量を10〜50g/m 2 としてある難接着性素材製の不織布を、該不織布の繊維の主流れ方向が上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの収縮方向と直交配置となるように積層して、該不織布の繊維間にウェット状態の接着剤が絡むように貼り合わせるようにし、しかる後、上記接着剤を乾燥固化させて、固化した接着剤中に埋め込まれた不織布の繊維によるアンカー効果で不織布を上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートに固定して両者を一体化させ、上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの熱収縮に不織布を追従させることができるようにする。
【0018】
熱可塑性横一軸収縮フィルムシートに塗工した接着剤がウェット時に難接着性素材製の不織布を接着剤の上に積層して不織布の繊維間にウェット状態の接着剤が絡むように貼り合わせてから該接着剤を固化させて一体化するので、難接着性素材製の不織布を熱可塑性横一軸収縮フィルムシートに積層して固定してなる容器包装用収縮フィルムが得られる。このようにして製造された上記容器包装用収縮フィルムには、不織布の層による断熱性が付与されるため、外面が熱可塑性横一軸収縮フィルムシートで且つ内面が不織布となるようにして容器に被着させると、容器の内容物の熱さや冷たさは上記容器包装用収縮フィルムで緩和され、外部に直接的に伝えられることはない。
【0020】
更に、不織布の坪量を10〜50g/m2とすることにより、製造される容器包装用収縮フィルムに適度な断熱性と、容器の外形に沿わせて収縮させるための適正な収縮性能を付与することができる。
【0022】
更に又、熱可塑性横一軸収縮フィルムシートに塗工する接着剤の塗工量を、ウェットで5〜30g/m2となるようにすることにより、上記熱可塑性収縮フィルムシートの接着剤塗工面に不織布を積層するときに、該不織布の上記収縮フィルムシート側に位置する繊維の隙間に入り込む接着剤の量を適正範囲として、良好な接着強度を得ることができると同時に、不織布の空隙が接着剤により閉塞されて、不織布の層による断熱効果が低下する虞を防止できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0025】
図1及び図2は本発明の容器包装用収縮フィルムの製造方法の実施の一形態を示すもので、図1に示す如く、印刷が施されていない横一軸収縮タイプの熱可塑性収縮フィルムシート、あるいは、グラビア印刷機等の印刷機にて予め所要の文字、図柄等が裏面印刷されている熱可塑性収縮フィルムシート1を、塗工装置3に送り、該塗工装置3にて、上記収縮フィルムシート1の表面に、溶剤タイプの接着剤4を所要量塗工し、次に、ウェットな状態の接着剤4の塗工面に、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)若しくはポリエステル(PET)の如き難接着性素材製の不織布5を、繊維の主な流れ方向が上記収縮フィルムシート1の収縮方向と直交する方向となるように積層してから圧胴6にて押え、次いで、該積層体を乾燥機7に導いて、該乾燥機7にて接着剤4を乾燥させることにより、上記収縮フィルムシート1と不織布5とを接着剤4を介して一体化して容器包装用収縮フィルム2とする。上記ウェット状態の接着剤とは、接着剤面に難接着性素材製の不織布を貼り合わせるべく押し付けたときに、該不織布の繊維の一部を接着剤の層の中へ入り込ませて埋没させることができる性状を備えてなる状態を指す。
【0026】
上記により製造された容器包装用収縮フィルム2は、たとえば、80℃の温水に10秒浸漬させる収縮処理条件下における収縮率が10%以上となるようにしてある。
【0027】
上記熱可塑性収縮フィルムシート1の素材としては、一般に横一軸収縮タイプの熱収縮フィルムに用いられる延伸ポリスチレン(OPS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PET)、塩化ビニル(PVC)、環状オレフィン等が採用できるが、環境問題やコスト面、高収縮性能を得られるようにする点から考えるとOPS製やPET製とすることが好ましい。なお、上記熱可塑性収縮フィルムシート1には、耐熱安定剤、滑材、帯電防止剤、顔料、染料、無機質充填材、有機質充填材等を、その目的に応じて適宜配合するようにしてもよい。
【0028】
又、上記熱可塑性収縮フィルムシート1としてPET製の収縮フィルムシートを用いる場合は、厚みが20〜60μmとなるようにするが、フィルムシート製膜上の加工適正や適正な収縮力、コストの面からは25〜45μmとすることが好ましい。一方、熱可塑性収縮フィルムシート1としてOPS製の収縮フィルムシートを用いる場合は、厚みが20〜70μmとなるようにするが、フィルムシート製膜上の加工適正や適正な収縮力、コストの面からは35〜50μmとすることが好ましい。
【0029】
更に、上記PET製或いはOPS製の熱可塑性収縮フィルムシート1は、包装対象容器の包装を実施する場合の所要の収縮処理条件、たとえば、80℃の温水中に10秒間浸漬させる処理条件とした場合の収縮率が10%以上、好ましくは25%以上となるように設定して、プラスチックボトルやビンの口部や底部のように包装対象容器の径が部分的に細くなっていても、上記所要の収縮処理条件にて処理することにより、上記包装対象容器の外形に沿わせて収縮させることができるようにしてある。
【0030】
次に、上記難接着性素材製の不織布5は、坪量を10〜50g/m2となるようにする。これは、坪量が10g/m2よりも少ないと、後述する実施例(3)の結果から明らかなように、不織布5を積層することにより得られる断熱効果が不十分となり、一方、坪量が50g/m2を超えると、後述する実施例(4)の結果から明らかなように、製造される容器包装用収縮フィルム2を筒状に製袋した後、所要の長さ寸法に切断して、包装対象容器に装着すべく該包装対象容器に被せた状態にて熱可塑性収縮フィルムシート1の熱収縮性能に基いた熱収縮を行わせるときに、処理温度を高くする必要が生じると共に、上記製袋したときのシール部にて、不織布5がその厚みのために外部に露出してしまい外観不良となって好ましくないためである。
【0031】
又、上記不織布5は、熱可塑性収縮フィルムシート1の収縮方向に沿う方向、すなわち、繊維の主流れ方向と直交する幅(横)方向の引張強度を、上記繊維の主流れ方向となる縦方向の引張強度の15%以下の割合、具体的には168.56mN/mm以下とし、好ましくは78.4mN/mm以下としてある。これは、不織布5の幅方向の引張強度が168.56mN/mmよりも大となると、不織布5の横方向の収縮が阻害され、製造される容器包装用収縮フィルム2を包装対象容器の包装に用いるときに、容器包装用の収縮フィルムとしての機能が損なわれるためである。なお、上記不織布5には、耐熱安定剤、耐候安定剤、滑材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤等を、その目的に応じて配合することができる。
【0032】
上記接着剤4は、熱可塑性収縮フィルムシート1の材質により適宜選択する必要がある。すなわち、たとえば、上記収縮フィルムシート1がPET製の場合は、一般のフィルム同士のラミネート用に使用されている有機溶剤系の接着剤、たとえば、ポリウレタン系の接着剤を使用すればよいが、上記収縮フィルムシート1がOPS製の場合には、ポリスチレンが芳香族や塩素化溶剤に可溶なため、アクリル系樹脂接着剤やポリエーテル/ポリウレタンのようにアルコール主体の溶剤に可溶な接着剤4を選定するようにする。
【0033】
又、塗工装置3における熱可塑性収縮フィルムシート1に対する上記接着剤4の塗工量は、ウェットで5〜30g/m2(固形分では2〜12g/m2)、好ましくは7〜20g/m2(固形分では3〜8g/m2)となるようにする。これは、接着剤4の塗工量がウェットで5g/m2よりも少ないと、後述する実施例(5)の結果から明らかなように、製造される容器包装用収縮フィルム2を筒状に製袋した後、包装対象容器の外周で収縮させることができるようにするための十分な接着強度が得られず、一方、ウェットで30g/m2を超えると、後述する実施例(6)の結果から明らかなように、不織布5の空隙に接着剤4が充填されてしまい、不織布5の層により付与される断熱性が薄れて、製造される容器包装用収縮フィルム2の断熱効果が低下するようになるためである。
【0034】
ここで、本発明の製造方法により製造される容器包装用収縮フィルム2における熱可塑性収縮フィルムシート1と難接着性素材製の不織布5との接着構造について説明する。
【0035】
一般に、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステルの如き難接着性素材は、素材表面の接着剤に対するぬれ性が極めて低いため、上記熱可塑性収縮フィルムシート1と上記難接着性素材製の不織布5との接着を、一般にプラスチックフィルム同士のラミネートを行う場合に多く用いられる接着剤を介したドライラミネート法により実施しても高い接着強度を得ることはできず、これは、たとえポリオレフィン等の同素材系の接着剤を用いたとしても大幅に改善されることはない。そのため、上記難接着性素材の接着を行う場合には、予め素材表面に処理を施して接着剤に対するぬれ性を高める必要があり、その表面処理方法としてはコロナ放電処理やプライマー塗布処理が採られている。
【0036】
ところが、本発明の製造方法にて一材料として用いる難接着性素材製の不織布5は、繊維を重ね合わせて更にエンボス加工を施すことにより作成された繊維状の布であるために、たとえコロナ放電処理を施したとしても、一般にフィルムとフィルムとを貼り合わせる場合に利用される通常のドライラミネート方式によるフィルムとの貼り合わせでは、接着剤の塗布量が少ないことに加えて、接着剤が乾燥された状態では繊維の中に入り込まないために該繊維の接着側に露出する表面にしか接着剤が絡まないので、上記繊維状の不織布5の表面とフィルム面との接着となり、この場合、特に、ラベルとして使用するため筒状に製袋するときにシールする部位の接着力に問題が発生する。すなわち、筒状に製袋したラベルを包装対象となる容器に被せた後、収縮トンネルに通して収縮させると、該ラベルは上記包装対象容器の外周に沿って縮むようになるが、該容器の外周面に密着するように縮んだ後も更に縮もうとする力が働き、この容器密着後のラベルに働く収縮力は、上記筒状に製袋するときのシール部に対して、該シール部を境に両方向へ引っ張る力となり、シール部を剥そうとする力として作用する。この際、該シール部におけるシール保持力は、接着剤による不織布5表面とフィルム面との接着力、及び、不織布5の繊維間の接着力であるが、該不織布5の繊維間の接着力は、接着剤が絡んだときの接着力と比較すると弱く、このため上記シール部におけるシール保持力は、不織布5の層間剥離強度に支配されることになり、ラベルの収縮力が不織布5の層間剥離強度を上回る場合には、筒状に製袋したときのシール部に剥れが発生することになる。
【0037】
本発明の製造方法では、上記難接着性素材製の不織布5と貼り合わせるべき熱可塑性収縮フィルムシート1として、PET製或いはOPS製等の高収縮性のものを使用するため、該熱可塑性収縮フィルムシート1と上記不織布5とを上述した如きドライラミネート方式により貼り合わせて積層させた場合には、製造される積層体を筒状に製袋してなるラベルを用いて包装対象となる容器全体を被覆するように収縮させる場合、上記熱可塑性収縮フィルムシート1が高収縮性能を有することから、非常に高い温度で収縮させる必要はないが、ラベルが包装対象容器の外形に沿って密着するように収縮した後も部分的には更に縮もうとする力が働き、この収縮力が不織布5の繊維間接着強度よりも上回る虞が強く、したがって、上述したような製袋時のシール部に剥れが発生することが懸念される。
【0038】
このような製袋時のシール部の剥れを防止するための対策としては、不織布5のエンボス加工を強いエンボス加工にすることも考えられるが、この場合には、収縮性能や断熱性能に影響が出るため限度がある。又、筒状に製袋すべく不織布5面とフィルム面をシールするときに、不織布5面に塗布する接着剤の量を多くして、該接着剤を、不織布5とフィルムとをドライラミネート方式により貼り合わせるときに塗布してある接着剤面まで届かせることも考えられるが、この場合には、接着剤が製袋時のシール部における貼り合わせ面からはみ出して、貼り合わせ後の巻取り状態のときにブロッキングする可能性が大きく、更に、ブロッキング対策を施したとしても、接着剤の乾燥、固化に多くの時間を要することや、はみ出した接着剤が外観に影響を与えるようになるため、好ましくない。よって、難接着性素材製の不織布5のフィルムとの貼り合わせを行う場合には、ドライラミネート方式ではなく、接着剤4がウェット状態のときに不織布5を貼り合わせて該不織布5の繊維間に接着剤4が絡むように貼り合わせることが必要になるのである。
【0039】
そのため、本発明の製造方法では、図2に詳細を示す如く、熱可塑性収縮フィルムシート1に接着剤4を所要の厚さに塗工した後、該塗工された接着剤4がウェット状態のときに該接着剤4の上に不織布5を積層すると共に、該不織布5の収縮フィルムシート1側に位置する繊維5aを上記ウェット状態の接着剤4に所要量埋没させるようにし、しかる後、接着剤4を乾燥、固化させることにより、固化した接着剤4中に埋め込まれた不織布5の繊維5aによりアンカー効果を発揮させ、これにより不織布5を熱可塑性収縮フィルムシート1に固定して、両者を一体化させてなる容器包装用収縮フィルム2を得ているのである。かかる方法を実施する上から、上記収縮フィルムシート1に対する接着剤4の塗工量は、少なくとも上記不織布5の固定に必要となる所要量の不織布繊維5aを埋没させ得る5g/m2以上が必要となるのである。なお、上記において、収縮フィルムシート1にPET製、PE製、PP製のものを使用する場合には、コロナ放電処理、或いはプライマーの塗布処理により、予め素材表面の接着材4に対するぬれ性を高めてから接着剤4の塗布を行うようにしてあることは当然である。
【0040】
上記本発明の方法により製造した容器包装用収縮フィルム2を用いてプラスチックボトルやビン、缶等の容器にラベルを装着する場合は、従来のラベル装着時と同様に、先ず、上記容器包装用収縮フィルム2を包装すべき容器の大きさに対応させた幅でスリットし、次に、スリットした容器包装用収縮フィルム2を、図3に示す如く、外面が熱可塑性収縮フィルムシート1で且つ内面が不織布5となるように筒状にして、幅方向一端縁部の熱可塑性収縮フィルムシート1面と、幅方向他端縁部の不織布5面とを所要幅に亘り重ねて接合することにより製袋する。この際、上記収縮フィルムシート1面と不織布5面との接合方法としては、上記容器包装用収縮フィルム2の製造時に使用した接着剤4を用いて接着するか、或いは超音波や熱によるシールを行うようにしてもよい。
【0041】
その後、上記容器包装用収縮フィルム2の筒状体を、図示しないラベリングマシンにかけ、包装対象容器に対応した所定の長さ寸法に切断した後、包装対象容器に被せてその外周に配置し、しかる後、収縮トンネルを通過させるときに上記容器包装用収縮フィルム2の収縮フィルムシート1を収縮させるための所要の収縮処理条件、たとえば、80℃の温水に10秒浸漬の如き処理条件にて処理させる。これにより、容器包装用収縮フィルム2は、包装対象容器の外周にて上記収縮フィルムシート1の収縮性能に基いて幅方向に収縮させられるため、上記包装対象容器の外周に密着させられ、この際、表面に露出される収縮フィルムシート1に所要の裏面印刷が施されている場合には、上記容器包装用収縮フィルム2を包装対象容器にラベルとして装着できるようになる。
【0042】
このように、本発明の方法によれば、難接着性素材製の不織布5を熱可塑性収縮フィルムシート1に積層して一体化してなる容器包装用収縮フィルム2を製造できる。
【0043】
製造される容器包装用収縮フィルム2に関しては、熱可塑性収縮フィルムシート1の収縮性に基く横一軸方向の高収縮性を得ることができる。更に、不織布5の繊維5aの主な流れ方向を上記収縮フィルムシート1の収縮方向に直交する方向に配置してあることから、上記収縮フィルムシート1の熱収縮に不織布5を追従させることができて収縮性を損なうことはない。更に又、不織布5は空隙を有するために容器包装用収縮フィルム2に断熱性を付与することができ、このため熱くて直接は手に持つことができない容器、たとえば、ホットウォーマー等で温めて販売する各種飲料や食料品等の容器にラベルとして装着すれば、該ラベル部分を手で持つことが可能になる。しかも、本発明により製造された容器包装用収縮フィルム2を筒状に成形した後、該筒状体を後工程に送るためにロール状に巻く段階で折り目が付いたとしても、包装対象容器に被せた時点で上記折り目が伸ばされれば、上記不織布5の空隙は初期状態と同様に回復するため、容器包装用収縮フィルム2の容器への装着時に、上記折り目部分の収縮性に何ら影響することはなく、外観不良を生じることはない。
【0044】
又、不織布5を形成する難接着性素材としては、汎用プラスチックであるポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステルを使用しているため製造コストを安価なものとすることができる。
【0045】
更に、接着剤4としては、溶剤系のものを用いるとともに、熱可塑性収縮フィルムシート1に塗工した接着剤4がウェット状態のときに不織布5を積層し、しかる後、接着剤4を乾燥させることのみで、上記収縮フィルムシート1と不織布5との接着を行うことができるため、該接着作業時に上記収縮フィルムシート1に高温が作用することはなく、したがって、上記収縮フィルムシート1としては、熱収縮させるための温度条件が比較的低い温度条件のものを採用でき、このために、包装対象容器への装着を行う場合に要求される収縮処理条件の温度を比較的低く設定できることから、収縮トンネルにおける加熱コストを低く抑えることが可能になる。
【0046】
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、製造される容器包装用収縮フィルム2を、ラベルとしてではなく断熱性が要求される容器包装用収縮フィルム2としてのみ使用する場合には、印刷を施していない熱可塑性収縮フィルムシート1を材料として用いるようにすればよいこと、上記容器包装用収縮フィルム2は、内容物の熱を外部に伝えないようにすることが望まれる容器であれば、プラスチックボトルやビン、缶以外の容器の包装に適用することも可能であり、更には、容器内容物の冷熱の断熱や、外部から容器内容物への熱の移行の防止が要求される場合の容器の包装に用いるようにしてもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0047】
【実施例】
(1)
熱可塑性収縮フィルムシートとしての40μm厚のOPS製の収縮フィルムシート1の裏面側に、予め印刷機にてアクリル系インキを用いて所要の図柄を印刷しておき、該収縮フィルムシート1の印刷面に、塗工装置3にて、アルコール可溶・ポリエーテル/ポリウレタン系の接着剤4をウェットで10g/m2となるように塗工し、ウェット状態の接着剤4の塗布面に、坪量20g/m2とし、横方向の引張強度が縦方向の引張強度の15%以下で且つ168.56mN/mm以下のPP製の不織布5を積層して圧胴6で押えた後、乾燥機7にて乾燥させて容器包装用収縮フィルム2を製造した。
上記製造された容器包装用収縮フィルム2についてOPS製収縮フィルムシート1とPP製不織布5との接着強度を測定したところ、58.8mN/mmの荷重を作用させた時点で不織布5に層間剥離が生じた。これにより、上記収縮フィルムシート1と不織布5との接着強度は58.8mN/mm以上であることが判明した。
この容器包装用収縮フィルム2を用いて筒状に製袋した後、所要長さに切断し、包装対象となる飲料が充填された容器の外周に配置し、この状態で所要の収縮条件に設定してある収縮トンネルを通過させたところ、上記容器の外形に沿わせて密着させることができ、外観不良のないラベルとして装着できた。
上記容器包装用収縮フィルム2によるラベルを装着した容器を50℃のホットウォーマーで1日保温した後、取り出したところ、上記ラベル部分を直接手に持つことができ、容器の栓を開けて内部充填された飲料を飲むことができた。
【0048】
(2)
熱可塑性収縮フィルムシートとしての30μm厚のPET製の収縮フィルムシート1の裏面側に、予め印刷機にてウレタン系インキを用いて所要の図柄を印刷しておき、該収縮フィルムシート1の印刷面に、塗工装置3にて、有機溶剤型ポリウレタン系の接着剤4をウェットで17g/m2となるように塗工し、ウェット状態の接着剤4の塗布面に、坪量25g/m2とし、横方向の引張強度が縦方向の引張強度の15%以下で且つ168.56mN/mm以下のPP製の不織布5を積層して圧胴6で押えた後、乾燥機7にて乾燥させて容器包装用収縮フィルム2を製造した。
上記製造された容器包装用収縮フィルム2についてPET製収縮フィルムシート1とPP製不織布5との接着強度を測定したところ、74.48N/mmの荷重を作用させた時点で不織布5に層間剥離が生じた。これにより、上記収縮フィルムシート1と、不織布5との接着強度は74.48N/mm以上であることが判明した。
この容器包装用収縮フィルム2を用いて筒状に製袋した後、所要長さ寸法に切断し、包装対象となる飲料が充填された容器の外周に配置し、この状態で所要の収縮条件に設定してある収縮トンネルを通過させたところ、上記容器の外形に沿わせて密着させることができ、外観不良のないラベルとして装着できた。
又、上記容器包装用収縮フィルム2によるラベルを装着した容器を50℃のホットウォーマーで1日保温した後、取り出したところ、上記ラベル部分を直接手に持つことができ、容器の栓を開けて内部充填された飲料を飲むことができた。
【0049】
(3)
実施例(2)においてPP製の不織布5の坪量を6g/m2とし、その他は実施例(2)と同様にして容器包装用収縮フィルム2を製造した。
この容器包装用収縮フィルム2によるラベルを飲料を充填した容器に装着し、該容器を50℃のホットウォーマーで1日保温した後取り出したところ、ラベル部分であっても熱くて手に持つことができなかった。
【0050】
(4)
実施例(2)においてPP製の不織布5の坪量を60g/m2とし、その他は実施例(2)と同様にして容器包装用収縮フィルム2を製造した。
この容器包装用収縮フィルム2を筒状に製袋した後、所要長さ寸法に切断し、包装対象となる飲料の充填された容器の外周に配置して、収縮トンネルを通過させたところ、容器外周に密着するように収縮させるためには収縮トンネルにおける加熱量を増加させて、熱収縮させるときの処理温度を高める必要があった。しかも、この熱収縮の際、不織布5がその厚みのために、上記筒状に製袋した時のシール部において外部に露出するようになり、外観不良を呈するようになった。
【0051】
(5)
実施例(2)において接着剤4の塗工量をウェットで4g/m2とし、その他は実施例(2)と同様にして容器包装用収縮フィルム2を製造した。
この容器包装用収縮フィルム2におけるPET製収縮フィルムシート1と不織布5との接着強度を測定したところ、19.6mN/mmしかなく、このために、上記容器包装用収縮フィルム2を筒状に製袋した後、包装対象容器の外周で収縮させるために必要な接着強度が得られず、実用に耐えるものにはならなかった。
【0052】
(6)
実施例(2)において接着剤4の塗工量をウェットで35g/m2とし、その他は実施例(2)と同様にして容器包装用収縮フィルム2を製造した。
この容器包装用収縮フィルム2によるラベルを、飲料を充填した容器に装着し、上記飲料の温度を55℃としたところ、ラベル部分であっても熱くて手に持つことができなかった。これは、容器包装用収縮フィルム2の不織布5の空隙に接着剤4が充填されてしまい、該不織布5の層による断熱効果が薄れたことが原因であった。
【0053】
(7)
実施例(2)において、PP製の不織布5を、坪量20g/m2で且つ縦方向と横方向の引張強度が等しい不織布5とし、その他は実施例(2)と同様にして容器包装用収縮フィルム2を製造した。
この容器包装用収縮フィルム2を筒状に製袋した後、所要長さ寸法に切断し、包装対象容器の外周に配置して収縮トンネルを通過させたところ、横方向に十分な収縮が得られず、特に、上記包装対象容器の胴部から口部、或いは、裾部に向かって径が絞られている部分では、ラベルと包装対象容器の外面との間に大きな隙間ができて外観不良を呈するようになった。このラベルと包装対象容器の外面との間に形成される隙間は、上記収縮トンネルにおける加熱量を増加させても若干少なくなる程度で、外観不良が解消されるまでには至らなかった。
【0054】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の容器包装用収縮フィルムの製造方法によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの片面に、ウェットで5〜30g/m 2 となる量の接着剤を塗工し、次いで、上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの片面に塗工されたウェットな状態の接着剤の塗工面に、繊維を重ね合わせて更にエンボス加工を施し且つ坪量を10〜50g/m 2 としてある難接着性素材製の不織布を、該不織布の繊維の主流れ方向が上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの収縮方向と直交配置となるように積層して、該不織布の繊維間にウェット状態の接着剤が絡むように貼り合わせるようにし、しかる後、上記接着剤を乾燥固化させて、固化した接着剤中に埋め込まれた不織布の繊維によるアンカー効果で不織布を上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートに固定して両者を一体化させ、上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの熱収縮に不織布を追従させることができるようにしてあるので、表面処理が施されていない難接着性素材製の不織布を、熱可塑性横一軸収縮フィルムシートに積層した容器包装用収縮フィルムを容易に製造することができ、又、このように製造された容器包装用収縮フィルムとしては、熱可塑性収縮フィルムシートの収縮性能に基づいた横一軸の高収縮性能と、不織布を積層したことによる断熱性を兼ね備えた収縮フィルムとすることができる。更に、容器包装用収縮フィルムの製造時に、上記熱可塑性収縮フィルムシートに対して高温が作用することがないため、熱可塑性収縮フィルムシートとしては比較的低温で熱収縮するものを使用でき、このため、製造される容器包装用収縮フィルムを用いて包装対象容器の包装を行う際の収縮条件の温度を比較的低温に設定できることになり、包装対象容器の包装時に要する加熱コストを抑えることも可能になる。
(2)不織布の坪量を10〜50g/m2とすることにより、製造される容器包装用収縮フィルムに適度な断熱性と、容器の外形に沿わせて収縮させるための適正な収縮性能を付与することができる。
(3)熱可塑性横一軸収縮フィルムシートに塗工する接着剤の塗工量を、ウェットで5〜30g/m2となるようにすることにより、上記熱可塑性収縮フィルムシートの接着剤塗工面に不織布を積層するときに、該不織布の上記収縮フィルムシート側に位置する繊維の隙間に入り込む接着剤の量を適正範囲として、良好な接着強度を得ることができると同時に、不織布の空隙が接着剤により閉塞されて、不織布の層による断熱効果が低下する虞を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器包装用収縮フィルムの製造方法の実施の一形態を示すもので、製造工程の概要を示す図である。
【図2】本発明の方法により製造される容器包装用収縮フィルムにおける熱可塑性収縮フィルムシートと不織布との接着部分の詳細を示す図である。
【図3】本発明の方法により製造される容器包装用収縮フィルムを筒状に製袋した状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 熱可塑性収縮フィルムシート
2 容器包装用収縮フィルム
4 接着剤
5 不織布
Claims (1)
- 熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの片面に、ウェットで5〜30g/m 2 となる量の接着剤を塗工し、次いで、上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの片面に塗工されたウェットな状態の接着剤の塗工面に、繊維を重ね合わせて更にエンボス加工を施し且つ坪量を10〜50g/m 2 としてある難接着性素材製の不織布を、該不織布の繊維の主流れ方向が上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの収縮方向と直交配置となるように積層して、該不織布の繊維間にウェット状態の接着剤が絡むように貼り合わせるようにし、しかる後、上記接着剤を乾燥固化させて、固化した接着剤中に埋め込まれた不織布の繊維によるアンカー効果で不織布を上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートに固定して両者を一体化させ、上記熱可塑性横一軸収縮フィルムシートの熱収縮に不織布を追従させることができるようにしたことを特徴とする容器包装用収縮フィルムの製造方法。
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