JPS6140121Y2

JPS6140121Y2 -

Info

Publication number: JPS6140121Y2
Application number: JP1982123929U
Authority: JP
Priority date: 1982-08-16
Filing date: 1982-08-16
Publication date: 1986-11-17
Also published as: JPS5929163U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は肥料成分、繊維質、粘着剤等より成る
被覆材を砕石等の石材に被覆して作成した被覆処
理石材を敷設し排水兼保水保肥層とし、表面の表
土層を従来方法より薄くして、芝草根を排水兼保
水保肥層まで伸張させて、芝を栽培する芝生地の
地下構造に関する。

従来、芝生地の地下構造、特にゴルフ場グリー
ンの地下構造は、設置場所に排水管を樹枝状等に
配置し、上部に礫層、微砂利層、砂層等の排水層
と、その上部の芝生を成育させる表土層との数層
を設けて芝生を植生する方法が採用されている
が、構造が複雑で、大規模工事となり、費用が嵩
む結果となる。

そして、その表土層は芝生の根が充分伸張する
ように30cm以上とすることが通常であり、その厚
い表土層は人の踏圧等により表土が固結して、排
水、土壌通気が悪くなり、芝の成育に悪影響がで
る。また、表土層を薄くすれば、芝草根の伸張す
る余地が少なく、肥料不足、乾燥等の影響等によ
り、これまた、芝の成育に悪影響が出る。

本考案は、表土層を従来方法より薄くし踏圧等
による表土固結、排水、通気不良を少なくすると
共に、芝草根の伸張は、肥料成分等を被覆処理し
た被覆処理石材により排水兼保水保肥層を構成さ
せ、芝草根を該層に伸張させる、芝の成育旺盛な
芝生地を造成することを目的とする。

本考案の実施例を図面と併せて説明すれば、被
覆処理石材は、第２図に示す如く、粒径５mm乃至
20mmの砕石（５〜６号砕石）等の石材の表面に、
保水保肥材、肥料成分、繊維質、粘着剤、アスフ
アルト乳剤等を吹付け等により被覆処理するもの
である。

この被覆処理石材を第１図に示す如く、芝生植
生を行う地下部に厚さ15〜25cm厚さに敷設し、排
水兼保水保肥層とし、その上部に砂層数糎厚に設
けるか、或いはスポンジ層を設け、更に表面の表
土を５〜15cm敷設して芝を横付ける。

芝草根は砂層等を通過して、被覆処理石材の排
水兼保水保肥層に伸張して、芝の成育が促進され
る。

芝を植付ける表土層に砂質の培養土等を使用す
ることにより、被覆処理石材の排水兼保水保肥層
に直接表面の表土層を被覆することができる。

従来の芝生地では、芝草根圏は表層のみで、排
水層は排水のみの機能であつたが、本考案はこの
分業的機能を排し、造成全層が芝草根の伸張部と
なる。即ち、表土層は従来の芝草の生育作土であ
ると同時に芝生地表面の安定性と芝草の保持が主
要機能となる。

排水保水保肥層は、それを構成する５mm乃至20
mm粒径の被覆処理石材の空隙を通じて表層の重力
水は速やかに排水され、常に酸化的状態におかれ
る。表土層が薄いためと被覆処理した被覆資材の
ためとにより、芝草根は本層にまで伸張にして来
て、被覆資材の保持する養水分の吸収にあたる。
この部分は空隙が多く、土壌空気が豊富なため、
根の活力が大きく維持され、芝草の踏圧耐性にも
大きな効果を現わす。

更に従来の30cm以上の表土層を10cm前後に縮少
するため、造成経費が極めて少なくてよい。ま
た、根圏主要部が常に酸化的状態におかれるため
に芝草生育を著しく促進させ、各種障害も少なく
なる。

また、ゴルフ場グリーンのように、ホールカツ
プを切るような場合、従来のような厚さの表土層
では、排水せずに滞水することが多いが、本考案
の地下構造では、ホールカツプの深さ底部は排水
層に達し、排水が速やかで、今までのように滞水
することがない利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の芝生地の地下構造断面
図、第２図は被覆処理石材断面図。１……心土層、２……排水兼保水保肥層、３…
…被覆処理石材、４……砂層或いはスポンジ、５
……表土層、６……芝葉部、７……芝根部、８…
…砕石、９……保水保肥剤層。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

肥料成分、繊維質、粘着剤等より成る被覆材
を、粒径５mm乃至20mm程度の砕石等の石材に被覆
して作成した被覆処理石材を、芝生植生を行う地
下部に敷設して排水兼保水保肥層とし、表面の表
土層に芝生植生を構成することを特徴とする芝生
地の地下構造。