JP2840962B2 - 沢わさび用水耕田 - Google Patents

沢わさび用水耕田

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JP2840962B2 JP1251072A JP25107289A JP2840962B2 JP 2840962 B2 JP2840962 B2 JP 2840962B2 JP 1251072 A JP1251072 A JP 1251072A JP 25107289 A JP25107289 A JP 25107289A JP 2840962 B2 JP2840962 B2 JP 2840962B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、井戸水を利用して沢わさびを育成する沢わ
さび用水耕田に関する。
(従来の技術) 沢わさびの発育条件は、常に清く澄んだ、有機物を多
く含まない流水のある所を好み、水温は、12〜15℃が理
想的で、季節による温度変化が少なく、水量に増減のな
い所がよいとされている。
そこで、従来では自然環境が整った所でなければ沢わ
さびを栽培できないものとされており、たとえば、勾配
が5〜15゜の傾斜地で、冬でも湧き水のある谷間などが
選ばれる事から、栽培が可能な地域は、伊豆や長野のよ
うな一部の地域に限られていた。
一方、このような沢わさびを手近で栽培する方法など
も提案されている。
例えば、特開昭57−138328号公報には、水槽の中に浮
かべたスポンジにわさびを植え付ける水耕ワサビ栽培器
が提案されている。
また、沢わさびに必要な養分は、通常そのほとんどが
水中から得られるとされているが、敢えて沢わさびを栽
培する栽培床の地下にこの水を溜め、水の肥効率を向上
せしめるわさび栽培田が、特開昭58−94325号公報に記
載されている。
更に、杉板を用いた栽培床を何層にも設置し、栽培面
積を拡大しようとする山葵栽培用ハウスの構造と土壌の
改善方法が特開昭64−23831号公報に記載されている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、水耕ワサビ栽培器では、スポンジを浮かべ
る浮きを使用するもので、特に、ワサビの成長に合わせ
て浮きを調製し、ワサビの成長点が水没しないようにす
る必要がある。したがって、大量のワサビを栽培しよう
とするとき、ワサビ夫々の浮きを調整しなければなら
ず、この浮きの調整に要する手間が極めて大掛りになる
不都合がある。
また、肥効率を向上せしめるわさび栽培田では、栽培
田の上層部分から下層部分まで水を浸した上で、この水
を下層部分から排水するようにしてある。したがって、
栽培田表面の、わさび発育部分における水の流れが極め
て少くなる。この結果、栽培田表面の水温が上昇しやす
く、また、病気に掛りやすい虞もある。
更に、杉板を用いた栽培床のハウスでは、栽培床を形
成する多くの杉板が必要であることから、沢わさびを大
規模に栽培しようとすると、極めて多額の設備費が掛る
ものである。
そこで本発明は、上述の課題を解決すべく創出したも
ので、手近な土地を利用して、わさびの大規模栽培が可
能になり、しかも、水温が一定で病気に強く、設備費も
安価になる沢わさび用水耕田の提供を目的とする。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成すべく本発明は、沢わさび栽培用の
水耕田において、廃棄ゴムを切断したゴム層の上に、廃
棄コンクリートを積層したコンクリート層を形成し、こ
のコンクリート層の上に、直径30〜50mm程度の玉石から
なる深さ20cmの砂利下層部と、直径10〜25mm程度の玉石
からなる深さ幅15cm程の砂利中層部と、直径3〜5mm程
度の玉石からなる深さ幅15cm程の砂利上層部と、直径2.
5mm程度の微粒砂からなる深さ幅10cm程の着床部部とを
順次積層した4層の砂利層を設け、一方、水耕田に給水
する井戸水を蓄える受水槽を水耕田の高地部分に設ける
と共に、水耕田に給水された井戸水の水温を補助調整す
るスプリンクラーを設けたこと課題解決のための手段と
するものである。
(作用) すなわち、本発明によると、深井戸1から得られる井
戸水が受水槽2内で温度調整されてから水耕田に給水さ
れる。そして、受水槽2から給水される井戸水の温度
を、さらに、スプリンクラー3の散水によって温度維持
する。そして、水耕田に給水された井戸水の一部は、地
下に還元され、また、水耕田の低地部分から水耕田を越
えた井戸水は、収水後、川や下水道等に排水されるもの
である。
(実施例) 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
図に示される符号1は深井戸であり、この深井戸1
は、所定の水耕田の高地部分に隣接した受水槽2に給水
するものである(第1図参照)。深井戸1から受水槽2
への給水手段は、ポンプ7を利用したり、或いは、じ噴
作用を利用してもよい。また、深井戸1の深さほその土
地に応じて任意に設定する。
受水槽2は、傾斜した水耕田の高地部分に隣接して形
成してある。図示例の受水槽2は、水耕田の測縁の長さ
に合わせて設けてあるが、この受水槽2の大きさは、深
井戸1の給水能力に応じて任意に設定するものである。
そして、この受水槽2内に一旦溜めた井戸水は、水耕田
の高地部分に給水してから低地部分に至る水温が15〜16
℃になるように水温調製される。
この水温調製は、井戸水の温度と、深井戸1の給水
量、それから、水耕田の広さや季節などにより、適宜に
設定する。この時、具体的な水温調製としては、実際の
水耕田に給水した井戸水の低地部分の温度を計測しなが
ら受水槽2からの給水量や、受水槽2での蓄槽時間を設
定する。すなわち、井戸水の温度が低いほど受水槽2で
の蓄槽時間が長くなり、また、水耕田の面積が広いほど
給水量を多くする。
そして、この受水槽2での水温調整によっても、水耕
田の低地部分に至る水温が15〜16℃にならない場合に
は、水耕田の適位置に配されたスプリンクラー3の散水
で補助調整する。このスプリンクラー3は、深井戸1の
井戸水を直接水耕田に散布するものであり、特に、季節
の変化に応じて使い分けるものである。
また、スプリンクラー3を利用して、任意の薬剤や肥
料などを散布し、沢わさびの病害予防や、発育促進など
を図ることができる。
この水耕田は、廃棄ゴムを利用したゴム層4の上に、
廃棄コンクリートを利用したコンクリート層5を形成
し、このコンクリート層5の上に洗浄された適数層の砂
利層を形成し、この砂利層の最上層部で沢わさびを栽培
する(第2図参照)。
このとき、ゴム層4で使用する廃棄ゴムとして、古タ
イヤの利用を予定している。また、コンクリート層5で
使用する廃棄コンクリートとして、コンクリート製の電
柱や産業廃棄物で生じるコンクリート塊等を利用する。
図示例のゴム層4は、切断したゴムを約50cmの層に形
成し、また、コンクリート層5は、約100cmの層に形成
してある。このコンクリート層5は、コンクリート製の
電柱を砕かずにそのまま3段に並べたものを示してあ
る。こうすることで、特に、面積の広い水耕田の形成を
合理的にすることができる。
また、これらゴム層4やコンクリート層5に使用する
廃棄物が無い場合には、直径50mm以上の玉石が粉砕石類
で代用することも可能である。
コンクリート層5の上に形成する砂利層6は、玉石の
直径を変えて少なくとも4層程設けるのが好ましい。図
示例では、コンクリート層5の上に位置する直径30〜50
mm程度の玉石からなる深さ20cm程の砂利下層部6Aと、直
径10〜25mm程度の玉石からなる深さ15cm程の砂利中層部
6Bと、直径3〜5mm程度の玉石からなる深さ15cm程の砂
利上層部6Cと、最後に、直径2.5mm程度の微粒砂からな
る深さ10cm程の着床部部6Dとの4層を示している。
尚、図中符号8は、水耕田の縁を強化する法面石積部
である。また、本願発明の水耕田の上方には、従来の沢
わさび用水耕田で使用される日覆い用の屋根を備える
(図示せず)。
(発明の効果) 本発明は、上述のことから当初の目的を達成する。
すなわち、請求項1により、深井戸1から得られる井
戸水が受水槽2内で温度調整されてから水耕田に給水さ
れるから、水耕田の水温は、常に一定にすることができ
る。したがって、これまで、特定の地域でしか栽培する
ことができないとされていた沢わさびの栽培を、手近な
土地を利用して行うことが可能になった。
しかも、受水槽2は、水耕田に隣接して形成するか
ら、従来の水槽の中に浮かべたスポンジにワサビを植え
付ける水耕ワサビ栽培器や、杉板を用いた栽培床を何層
にも設置し、栽培面積を拡大しようとする山葵栽培用ハ
ウスなどに比べて、設備投資が少なくて済み、また、栽
培上の手間も少なくてよい。したがって、深井戸1や受
水槽2の規模を拡大することで、わさびの大規模栽培も
容易に行える。
また、ゴム層より上層に蓄えられる井戸水の一部は、
コンクリート層5や砂利層6から地下に還元され、ま
た、水耕田の低地部分から水耕田を越えた井戸水は、収
水後、川や下水道等に排水されるから、わさび発育部分
の水の流れは、一定であり、栽培田表面の水温の変化
は、少なくて済む。したがって、従来の肥効率を向上せ
しめるわさび栽培田の如く、栽培田表面の水温が上昇し
やすく、また、病気に掛りやすいなどといった虞は解消
された。
更に、廃棄ゴムや廃棄コンクリリートを利用すること
で、廃棄物の有効利用もできるから、沢わさびの栽培と
共に、一石二鳥の効果を奏する。
このように、本発明によれば、手近な土地を利用し
て、わさびの大規模栽培が可能になり、しかも、水温が
一定で病気に強く、設備費も安価にできるといった産業
上有益な種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明の実施例を示すもので、第1図は平面
図、第2図は断面図である。 1……深井戸、2……受水槽、3……スプリンクラー、
4……ゴム層、5……コンクリート層、6……砂利層、
6A……砂利下層部、6B……砂利中層部、6C……砂利上層
部、6D……着床部部、7……ポンプ、8……法面石積
部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沢わさび栽培用の水耕田において、廃棄ゴ
    ムを切断したゴム層の上に、廃棄コンクリートを積層し
    たコンクリート層を形成し、このコンクリート層の上
    に、直径30〜50mm程度の玉石からなる深さ20cm程の砂利
    下層部と、直径10〜25mm程度の玉石からなる深さ幅15cm
    程の砂利中層部と、直径3〜5mm程度の玉石からなる深
    さ幅15cm程の砂利上層部と、直径2.5mm程度の微粒砂か
    らなる深さ幅10cm程の着床部部とを順次積層した4層の
    砂利層を設け、一方、水耕田に給水する井戸水を蓄える
    受水槽を水耕田の高地部分に設けると共に、水耕田に給
    水された井戸水の水温を補助調整するスプリンクラーを
    設けたことを特徴とする沢わさび用水耕田。
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