JPS6140000B2 - - Google Patents

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JPS6140000B2
JPS6140000B2 JP10364078A JP10364078A JPS6140000B2 JP S6140000 B2 JPS6140000 B2 JP S6140000B2 JP 10364078 A JP10364078 A JP 10364078A JP 10364078 A JP10364078 A JP 10364078A JP S6140000 B2 JPS6140000 B2 JP S6140000B2
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Japan
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oil
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refined
fats
oils
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JP10364078A
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Waichi Ishizuka
Yoichi Ishii
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Taiyo Yushi Corp
Original Assignee
Taiyo Yushi Corp
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Publication date
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Priority to GB7929585A priority patent/GB2031290B/en
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Publication of JPS6140000B2 publication Critical patent/JPS6140000B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B3/00Refining fats or fatty oils
    • C11B3/12Refining fats or fatty oils by distillation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D3/00Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
    • B01D3/12Molecular distillation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は油脂の精製方法、詳しくは食用動植物
油脂原油を精製して精製油脂を製造する工程にお
いて、好ましくは脱臭工程の直前に分子蒸留工程
を組入れることにより食用精製油脂の品質を向上
せしめる方法に関するものである。ここにいう食
用精製油脂の品質の向上とは、一つの油脂のフラ
イイング性の向上、即ちフライ中における発煙点
の低下の減少、着色の減少、沃素価低下の減少、
揚げ物の風味の改善などとなつて現われるもので
あり、他は油脂の風味安定性の向上を意味するも
のである。又ここでいう原油精製工程とは、脱
粘、脱酸、脱色及び脱臭する通常の精製工程並び
に該工程に水素添加、分別などの通常の油脂加工
において用いられる工程を適宜併用したものであ
る。 一般に食用油脂はフライ用に用いられる場合が
多い。フライの際は通常約180℃の高温において
各種の食品を加熱処理するが、こうした苛酷な条
件においては油脂は漸次、酸価の上昇、発煙点の
低下、粘度の上昇、着色、沃素価の低下、カルボ
ニル価の上昇、風味の劣化などの現象を生ずる。
これらの現象の中、発煙点の低下及び酸価の上昇
は揮発性物質の生成、揮発によりフライ作業に
種々の困難を生じ、その改善が望まれて来たもの
であり、着色は揚げ物に好ましくない色調を与え
ると共に使用油脂の早期の廃棄並びに更新を必要
とするなど経済的にも好ましくない結果を生ずる
ものである。又沃素価の低下及びカルボニル価の
上昇は油脂の重合、分解など栄養上望ましくない
現象であり、且つ油脂の風味の劣化は揚げ物に不
快な臭気を生じ食感を損なうものである。 フライ中の発煙点の低下、着色及び沃素価の低
下を最小にし、フライ食品の風味及び油脂の風味
安定性を改良することにより食用油脂の品質を改
良するのが本発明の目的である。 本発明は動植物油脂原油を精製する工程又は該
精製工程に水素添加、分別などの加工処理を組合
せる精製工程において、前記工程中に、好ましく
は脱臭工程直前に分子蒸留工程を組入れることに
より部分グリセライドを主体とする少量の留出物
を除去して前述の如きこれらの油脂の劣化を防止
し、フライ用に特に適したものを得る方法を見い
出すことに成功したものである。又本発明の方法
により製造された油脂はフライ用以外の通常の加
工食品に用いる場合、風味安定性が改善されてい
るので、加工食品の品質向上にも役立つものであ
る。 油脂の精製は通常、原油を無機酸又は有機酸に
より夾雑物の除去、即ち脱粘を行ない、次いで苛
性ソーダなどのアルカリ水溶液で処理して遊離脂
肪酸を除去し(脱酸)、次に活性白土、活性炭な
どの吸着剤を用いて脱色を行ない、最後に有臭成
分を除去するため脱臭する工程より成るものであ
る。最近、アルカリによる脱酸工程を省略し、脱
臭工程において遊離脂肪酸を同時に留出する方法
がパーム油の精製などに広く利用されている。本
発明の方法は前述の通常のアルカリによる脱酸工
程を行なう精製工程に応用し得ることは勿論であ
るが、上記のアルカリによる脱酸工程を省略した
精製工程においても有効に利用することができ、
本発明における分子蒸留は遊離脂肪酸の留出除去
(脱酸)を同時に行なうことができる。パーム油
は比較的安価な油脂であり、特に硬化工程を経る
ことがなくても酸化安定性がすぐれているため近
年その使用量が著しく増加し、而も将来益々多用
されることが期待される油脂である。然しながら
パーム油はこうした長所を有するにも拘らず通常
4〜12(実際には6〜8)の水酸基価を有し、か
つ原油中に多量のカロチノイド系色素を含有し、
通常の精製によつて淡色で無臭の油脂を一応製造
し得るけれども、戻り臭が発生し易く、風味安定
性に乏しいなどの難点がある。又フライ用として
は、特に戻り臭の生成が著しく、かつ通常の液体
油より発煙点が低く、その経時的低下も著しいな
どの欠点を有し、現在パーム油の生産増、それに
伴う消費増が世界の注目を浴びておりながら、こ
れらの欠点の解消は未だ充分でない実情にある。 本発明の方法はかかるパーム油(及びその硬化
油)において特にすぐれた効果を発揮するので本
発明の方法の詳細をまずパーム油につき説明し、
次いで他の油脂についても述べることとする。 パーム原油は次のような特性値を有する固型脂
である。酸価2〜15;ケン化価196〜202;沃素価
48〜56;水酸基価4〜12;融点38〜45℃。 パーム原油はオイルパームの果実から搾油され
るものであるが、果実中に多量に存在する酵素の
作用によつて加水分解され、遊離酸が速かに増加
し、それに伴い酸価の上昇も速くなる。このよう
に油脂中の遊離脂肪酸が増加すると、モノグリセ
ライド、ジグリセライドなどの部分グリセライド
の量が増加して水酸基価が上昇する。そのため果
実から搾油までの時間を短縮することにより、こ
れらの酸価、水酸基価の上昇を防止することに努
力が払われているが、未だ充分な効果を発揮する
に到つていない。又前述の通常の精製工程により
製造された精製パーム油中には前述の部分グリセ
ライドが残留し、水酸基価を低下することができ
ず、フライ中に容易に加水分解をうけ劣化を来た
す。本発明者らはかかる部分グリセライドを減少
せしめると同時に水酸基価を分子蒸留によつて減
少せしめることがフライ性の改善に顕著効果のあ
ることを見い出した。 即ち本発明は分子蒸留工程を精製工程におい
て、脱臭工程の直前に組入れることにより油脂の
品質向上を図るものである。分子蒸留はかかる部
分グリセライドを有効に蒸留除去し、水酸基価を
低下するばかりでなく発煙点の上昇及びその低下
の抑制にも効果がある。理由は未だ解明すること
はできないが、前述の如き種々の効果を発揮し、
すぐれたフライ性をもつことが確められた。従来
分子蒸留法は工業的にはモノグリセライド、トコ
フエロール、ビタミンAの濃縮などに利用されて
いるが、油脂の精製工程に利用され、油脂の品質
改善に顕著な成果を収め得ることを示唆する文献
はないので、本発明の技術的、実用的価値は極め
て大きいといわなければならない。 然しながら、前述の通り、分子蒸留工程を組込
んだ精製工程を経た精製パーム油がフライ性を著
しく向上せしめる理由については単に部分グリセ
ライドの減少によつてのみ説明し得るものではな
い。即ち部分グリセライドの除去、減少による加
水分解の防止効果のみによつては本発明による精
製パーム油が示す着色防止、沃素価低下の減少、
揚げ物の風味の劣化防止などを充分に説明するこ
とはできない。一方、分子蒸留による水酸基価の
実質的減少は分子蒸留工程が有効に行なわれたこ
とを示す具体的指標となり得るものである。パー
ム油は前述の通り4〜12(実際には6〜8)の水
酸基価を有しているので、本発明では精製パーム
油の水酸基価を3以下に低減せしめる。このよう
にパーム油を水酸基価が3以下となるように分子
蒸留した精製パーム油は、理由は不明であるが前
述の如き各種の効果を発揮することが実験により
確認された。一方、一般に動植物油脂原油は種々
の水酸基価を有し、なかには分子蒸留しなくても
既に3以下の低い水酸基価を有するものが存在し
ているけれどもフライ性の改善では水酸基価は分
子蒸留により出来るだけ減少せしめることが望ま
しい。3以下の水酸基価の低い油脂でも、後述の
実施例より明らかなように水酸基価を例えば1以
下に減少せしめるとフライ性をはじめ、各種の効
果を発揮することが実験により確められた。 次にフライ用以外の通常の加工食品に用いる場
合に必要な油脂の風味安定性の改善について述べ
ると、精製パーム油及びその加工食品は一般に保
存期間中に種々の臭いを発生し、風味の劣化を来
たし、食品の商品価値を低下させている。初期に
発生する臭いは戻り臭と呼ばれ、油脂中の過酸化
物価が未だ小さいうちに既に発生する臭気であ
り、リノール酸などの不飽和酸の酸化生成物及び
分解物、特に各種カルボニルの生成によるものと
見られている。 この風味安定性の評価法としては屡々63℃に油
脂又は油脂製品を保存して酸化の程度を評価する
オーブン試験が行われ、酸化の進行程度は官能的
に戻り臭が感じられるまでの日数、或は過酸化物
価が一定値に達するまでの日数により表わされて
いるが、官能試験には不確実な要素が多いため最
近はガスクロマトグラフイー法によつて油脂中の
有臭成分であるデカジエナールを直接定量する方
法が報告されているので、本発明においては風味
に直接影響を与える物質といわれる前記デカジエ
ナールを定量して官能的評価と併記し、本発明の
方法により風味安定性が改善された実態を示すこ
ととする。 パーム原油は又前述の通り多量のカロチノイド
系色素を含有し赤色に着色している。本色素は脱
色、硬化工程でも部分的に除去されるが、主とし
て脱臭工程で分解等の変化をうけ、淡色の精製油
となるものである。新鮮な精製油は淡色で風味良
好であるが、オーブン試験を行なうと容易に特有
の戻り臭を発生することがわかる。これはパーム
油にリノール酸が存在することも一因であるが、
カロチン変成物質が精製油中に残存し容易に酸化
を受け、特有の戻り臭を生ずるものと考えられて
いる。然るに本発明の分子蒸留工程を組込んだ精
製工程を経た精製パーム油は特有の戻り臭の発生
が極めて少なく戻り臭発生の防止にも効果を有す
ることがわかつた。これは分子蒸留工程において
その原因物質が除去、減少されたためと考えられ
る。 又パーム油は硬化によりリノール酸を減少して
過酸化物価の上昇を遅らせることはできるが、こ
れでも戻り臭の発生を抑制することは困難であ
る。然しながら本発明の工程を経た精製硬化パー
ム油は戻り臭を発生し難い効果を有する。 以下、パーム油に関しさらに詳述する。 1 前述の通り通常のパーム原油の水酸基価は4
〜12(実際には6〜8)であるが通常の精製方
法における脱臭工程では、パーム油の水酸基価
は殆んど変化しない。然るに分子蒸留を組入れ
る本発明の方法によつて得られた精製パーム油
は水酸基価を容易に3以下とすることができ
る。この分子蒸留工程は装置によつて差はある
が多くは2〜15%が留出物として除去され、そ
の場合留出物の水酸基価は40〜70となる。この
分子蒸留による残油はわずかに臭気を感ずるが
これは常法に従つて脱臭することができる程度
のものである。 2 本発明の方法によつて得られる精製パーム油
は通常の方法によつて得られる精製パーム油と
比較して戻り臭の発生が遅く酸化安定性にもす
ぐれている。即ち戻り臭発生の指標としてのデ
カジエナールの生成量をガスクロマトグラフイ
ーで測定すると通常法のものと比較して著しく
少ない。 3 本発明の方法による精製パーム油は通常法の
精製パーム油と比較してフライ温度(180〜200
℃)での加熱テストでは刺戟臭発生が遥かに少
ない。即ち15分加熱後にデカジエナール生成量
を比較すると本発明の方法による精製パーム油
は検出されないのに反し通常法の精製パーム油
は2〜5ppmの価を示した。 4 ドーナツ、フレンチフライドポテトなどでの
フライ試験において、本発明の方法による精製
パーム油の揚げ物は淡白な風味をもち、又フラ
イ用油脂劣化の指標として測定される酸価、沃
素価、カルボニル価、粘度、発煙点、色調など
の変化も少なく、風味も良好でフライ用油脂と
しての望ましい特性を有している。 次に本発明の方法をパーム油のみでなく他の動
植物油脂に利用した場合について述べる。種々の
植物油脂は水素添加されて各種菓子類、乳製品利
用食品、フライ食品などに用いられている。この
水素添加された植物油は不飽和酸含量が減少し、
同時にリノール酸、リノレン酸などをオレイン酸
に変えることによつて酸化安定性が改善されてい
るので保存を必要とする食品、フライのように苛
酷な条件で処理される食品の酸化安定性の改善に
は望ましい油脂であるが、水素添加植物油(通常
硬化植物油と呼ばれる)は脱臭直前に分子蒸留の
工程を組入れて水酸基価を1以上に減少せしめる
とパーム油の場合と同様、酸化安定性、フライイ
ング性が改善される。実施例4はその具体例を示
したものである。又動物脂に利用した場合につい
て述べると、この場合は風味安定性の改善よりも
フライイング性において沃素価、発煙点の低下防
止に改善が認められる。実施例5は豚脂を具体例
として示したものである。 本発明の特徴を下記実施例並びに参考例により
説明する。 実施例 1 アルカリ精製脱色パーム油(酸価0.35;水酸基
価6.5;沃素価54.2)5Kgを薄膜流下式分子蒸留
装置にて温度205±5℃;平均真空度2×10-3mm
Hgの条件下で分子蒸留を行ない、残油4.75Kgを
得た。この際留出物は酸価7.9;水酸基価59.2、
残油は酸価0.07;沃素価54.4;水酸基価2.5であ
り、得られた残油を温度245±5℃、2〜3mmHg
減圧下で水蒸気を吹込みつつ120分間脱臭操作を
行なつたところ、酸価0.05;沃素価54.4;水酸基
価2.5;カルボニル価5.2me/Kg;ロビボンド比色
計51/4インチセル色調1.2R−12.0Y;発煙点243
℃;粘度45.2cst(40℃)なる特性値を有する精
製油が得られた。この精製油の63℃オーブン試験
及び180℃加熱試験の結果を下記第1表及び第2
表に示す。これより明らかなように本精製油は下
記参考例に比して戻り臭が発生し難く又加熱試験
結果も良好である。又この精製油1.0Kgを2容
量のステンレス製ビーカーに採取し、電熱器にて
温度180±2℃に調節し、凍結フレンチフライ用
ポテト小片を10分間隔で30gづつを4分間フライ
した。この試験を10時間継続し、このフライ残油
の酸価、沃素価、カルボニル価、発煙点、動粘
度、ロビボンド比色計色調を下記第3表に示す。 参考例1に比して各項目の変化は小さく加熱安
定性にすぐれていることがわかる。 実施例 2 脱粘脱色パーム分別軟質油(酸価10.5;沃素価
58.0;水酸基価5.5;ロビボンド比色計51/4イン
チセル色調6.0R−45.0Y;融点22.6℃)10Kgを薄
膜流下式分子蒸留装置にて、温度210±5℃;平
均真空度5×10-3mmHgで分子蒸留を行ない、残
油8.2Kgを得た。この残油を245±5℃、2〜3mm
Hgの減圧下で水蒸気を吹込みつつ120分間脱臭操
作を行なつたところ、酸価0.05;沃素価57.8;水
酸基価2.6;カルボニル価6.1m.e./Kg;融点23
℃;発煙点245℃;粘度45.2cst;ロビボンド比色
計51/4インチセル色調1.2R−12.0Yなる特性を
有する精製油を得た。この精製油の63℃オーブン
試験及び180℃加熱試験の結果を下記第1表及び
第2表に示す。これより明らかなように本精製油
は下記参考例2に比較して戻り臭が発生し難く又
加熱試験結果も良好である。 又この精製油1.0Kgを2容量のステンレス製
ビーカーに採取し電熱器にて180±2℃に調節
し、ドーナツを10分間隔で40gづつ3分間フライ
した。この試験を10分間継続し、そのフライ残油
の酸価、沃素価、カルボニル価、発煙点、粘度、
ロビボンド比色計色調の結果を第3表に示す。 参考例2に比較し各項目の変化は小さく、この
精製油は加熱安定性にすぐれ、フライ用油脂とし
て望ましいことがわかる。 実施例 3 脱粘、脱色したパーム分別軟質原油(酸価
8.5;沃素価57.5;水酸基価6.5;融点23.0℃)を
温度245±5℃、2〜3mmHgの減圧下で水蒸気を
吹込みつつ120分間蒸留脱酸を行ない、酸価
0.15;沃素価57.6;水酸基価6.2;融点23.2℃なる
油脂を得た。この油脂をケイソウ土担持ニツケル
触媒(ニツケル含量20.0%)を0.2%使用し水素
圧5Kg/cm2、温度140−170℃の条件下で水素添加
を行なつた。この水素添加油脂を常法通り活性白
土1.0%を使用して脱色操作を行ない、酸化
0.30;沃素価51.2;水酸基価6.1;融点34.0℃なる
特性値を有する油脂を得た。この油脂100Kgを遠
心式分子蒸留装置を使用し、温度210±5℃;平
均真空度2×10-3mmHgの条件下で分子蒸留を行
ない、94.3Kgの蒸留残油を得た。この残油を245
±5℃;2〜3mmHgの減圧下で水蒸気を吹込み
つつ120分間脱臭操作を行ない、酸価0.08;沃素
価51.3;水酸基価2.3;カルボニル価4.7m.e./Kg;
融点33.9℃;発煙点245℃;動粘度45.9cst(40
℃);ロビボンド比色計51/4インチセル色調
0.9R−9.0Yなる特性値を有する精製油を得た。
この精製油の63℃オーブン試験及び180℃加熱試
験の結果を下記第1表及び第2表に示す。この表
より明らかなように本精製油は下記参考例3に比
較して戻り臭が発生し難く、加熱試験結果も良好
である。 この精製油1.0Kgを2容量のステンレス製ビ
ーカーに採取し、電熱器にて温度を180±2℃に
調節し、凍結フレンチフライ用ポテト小片を10分
間隔で30gづつを4分間フライした。この試験を
10時間継続し、フライ残油の酸価、沃素価、カル
ボニル価、発煙点、動粘度、ロビボンド比色計色
調を第3表に示す。 参考例3に比較して各項目の変化は小さくフラ
イ用油脂として好ましい特性をもつことがわか
る。 参考例 1 実施例1と同じアルカリ精製脱色パーム油を温
度245±5℃、2〜3mmHgの減圧下で水蒸気を吹
込みつつ120分間脱臭操作を行ない、酸価0.06;
沃素価54.1;水酸基価6.3;カルボニル価5.5m.e./
Kg;動粘度45.0cst(40℃);ロビボンド比色計
51/4インチセル色調1.2R−12Y;発煙点228℃な
る特性値を有する精製油を得た。この精製油の63
℃オーブン試験及び180℃加熱試験結果を下記第
1表及び第2表に示す。これらの表に示す通り本
精製油は実施例1の精製油に比較して戻り臭が発
生し易く加熱試験結果においても刺戟臭の発生が
認められた。又この精製油を実施例1と同一条件
でフライ試験を行なつた結果を第3表に示すが、
実施例1に比較して各項目の変化の大きいことが
わかる。 参考例 2 実施例2と同じ脱粘脱色パーム分別軟質油を
245±5℃;2〜3mmHg減圧下で水蒸気を吹込み
つつ150分間脱酸脱臭操作を行ない、酸価0.10;
沃素価58.0;水酸基価5.2;カルボニル価6.0m.e./
Kg;融点22.7℃;発煙点225℃;動粘度45.0cst;
ロビボンド比色計51/4インチセル色調1.2R−
12.0Yなる特性値を有する精製油を得た。この精
製油の63℃オーブン試験及び180℃加熱試験結果
を下記第1表及び第2表に示す。これらの表に示
す通り本精製油は実施例2の精製油に比較して戻
り臭が発生し易く、加熱試験でも刺戟臭の発生が
認められた。又この精製油を実施例2と同じ条件
でフライ試験を行なつた結果を第3表に示すが、
実施例2に比較して各項目の変化の大きいことが
わかる。 参考例 3 実施例3と同一の水素添加油脂を245±5℃;
2〜3mmHg減圧下で水蒸気を吹込みつつ120分間
脱臭操作を行ない、酸価0.09;沃素価51.2;水酸
基価6.0;カルボニル価4.8m.e/Kg;融点34.1℃;
発煙点226℃;動粘度46.0cst;ロビボンド比色計
51/4インチセル色調0.9R−8.0Yなる特性値を有
する精製油を得た。この精製油の63℃オーブン試
験及び180℃加熱試験の結果を第1表、第2表に
示す。これらの結果より本精製油は実施例3に比
較し戻り臭が発生し易く、加熱試験でも刺戟臭が
発生した。この精製油を実施例3と同一条件でフ
ライ試験を行なつた結果を第3表に示すが、実施
例3に比較して各項目の変化の大きいことがわか
る。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 4 脱酸、脱色した大豆油を実施例3と同様の方法
により水素添加して下記の如き特性値を有する硬
化大豆油を得た。酸価0.26;沃素価74.2;水酸基
価1.2;融点33.3℃;ロビボンド比色計51/4イン
チセル色調0.6R−6.0Y。 この硬化油10Kgを薄膜流下式分子蒸留装置にて
210±5℃;平均真空度5×10-3mmHgで分子蒸留
を行ない、残油9.7Kgを得た。この残油を245±5
℃、2〜3mmHgの減圧下で水蒸気を吹込みつつ
120分間脱臭;酸価0.05;沃素価74.4;水酸基価
0.80;カルボニル価4.0m.e./Kg;融点33.2℃;発
煙点244℃;動粘度50.8cst(40℃);ロビボンド
比色計51/4インチセル色調0.8R−8.0Yの特性値
を有する精製硬化大豆油を得た。この精製油を実
施例1と同一条件で63℃オーブン試験及びフライ
試験した結果を下記第4表及び第5表に示す。 参考例 4 実施例4と同じ硬化大豆油を245±5℃;2〜
3mmHgの減圧下で水蒸気を吹込みつつ120分間脱
臭操作を行ない酸価0.06;沃素価74.1;融点33.6
℃;水酸基価1.2;カルボニル価3.8m.e./Kg;発
煙点240℃;動粘度50.9cst(40℃);ロビボンド
比色計51/4インチセル色調0.7R−7.5Yの精製油
を得た。 本精製油のオーブン試験及びフライ試験の結果
を下記第4表、第5表に示すが、実施例4に比較
して劣化が認められる。 実施例 5 アルカリ精製、脱色豚脂(酸価0.17;沃素価
67.1;水酸基価2.1)10を薄膜流下式分子蒸留装
置にて200±5℃;5×10-3mmHgの真空下で分子
蒸留を行い、残油9.6Kgを得た。留出油は酸価
3.14;沃素価59.0;水酸基価24.4;融点30.7℃で
あつた。残油を脱色後、実施例1と同一条件にて
脱臭した。この精製油は酸価0.03;沃素価67.4;
水酸基価0.97;カルボニル価5.1;融点33.5℃;ロ
ビボンド比色計色調0.8R−7.6Y;動粘度
44.0cst;発煙点243℃であつた。 この精製油1.0Kgを2容量のステンレス製ビ
ーカーに採取し、145±5℃に温度を調整し、中
華めんを10分間隔で15gづつ4分間揚げた。この
試験を10時間継続し、そのフライ残油分析値を下
記第5表に示す。 参考例 5 実施例5に用いたと同じ脱色豚脂を実施例1の
条件で脱臭した。この精製油の特性値は酸価
0.04;沃素価67.0;水酸基価2.2;カルボニル価
5.0;動粘度44.1cst(40℃);融点34.5℃;発煙
点240℃;ロビボンド比色計51/4インチセル色調
0.8R−7.4Yであつた。実施例5と同様に行つた
フライ試験結果を第5表に示すが実施例5に比し
特に発煙点の低下、沃素価の低下の著しいことが
わかる。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 動植物油脂原油を精製する工程又は該精製工
    程に水素添加及び分別などの加工手段の1つ又は
    2つ以上を組合せる工程において、前記工程中に
    大部分が部分グリセライドより成る留出物を除去
    するために分子蒸留工程を組入れることを特徴と
    する原料油脂中の水酸基価を減少せしめて品質の
    向上を図る油脂の精製方法。
JP10364078A 1978-08-25 1978-08-25 Oil and fat purifying method Granted JPS5531824A (en)

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