JP7286262B2 - 精製大豆油の製造方法、及び精製大豆油のコク風味向上方法 - Google Patents

精製大豆油の製造方法、及び精製大豆油のコク風味向上方法 Download PDF

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Description

本発明は、精製大豆油の製造方法、精製大豆油、及び精製大豆油のコク風味向上方法に関する。
食用油脂の主な用途は、揚げ物、炒め物等の加熱調理であり、日本の消費者の嗜好として、あっさりとした風味が好まれる傾向にあり、加熱調理に使用される食用油脂は、精製工程の改善により、より雑味が取り除かれたものとなっている。一方で、揚げ物等があっさりとした風味であるがために物足りなさを感じる消費者もあり、コク風味が求められているのも事実である。
一方、大豆油は国内外で生産・消費される主要油脂であり、大豆油の風味を改良して用途を拡大することが求められてきた。
例えば、大豆油を205~225℃の温度、300~800Paの真空度、油脂に対して1~7質量%の水蒸気で脱臭することで、甘味とコクを有する精製大豆油(特許文献1)が提案されている。
特開2015-193776号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、さらに大豆油のコクを強めようと脱臭温度を低下させると、特許文献1の比較例5にあるように、風味が悪化してしまうという問題があり、よりコク風味を増強することは難しかった。
従って、従来よりコク風味がある、加熱調理に適した大豆油の開発が求められていた。
そこで、本発明は、従来よりコク風味の強い精製大豆油及びその製造方法、精製大豆油のコク風味向上方法を提供することを目的とする。
[1] 本発明の精製大豆油の製造方法は、脱色工程、次いで脱臭工程を経る精製大豆油の製造方法において、脱色工程の条件が、大豆油に対して活性白土の使用量が0.3~0.9質量%であり、脱臭工程の条件が、脱臭温度180~205℃、真空度200~500Pa、大豆油に対して水蒸気量1~3質量%、脱臭時間45~80分間であり、精製大豆油のロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40である。
[2] 本発明の精製大豆油は、トリグリセリドを構成する脂肪酸中のトランス脂肪酸量が0.5質量%以下であり、全トコフェロール量が1050ppm以上であり、ロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40である。
[3] 本発明の精製大豆油は、加熱調理用である、[2]に記載の精製大豆油。
[4] 本発明の精製大豆油は、コク風味を有する、[2]又は[3]の精製大豆油。
[5] 本発明の精製大豆油のコク風味向上方法は、脱色、次いで脱臭を経る精製大豆油の製造において、脱色条件が、大豆油に対して活性白土の使用量が0.3~0.9質量%であり、脱臭条件が、脱臭温度180~205℃、真空度200~500Pa、大豆油に対して水蒸気量1~3質量%、脱臭時間45~80分間であり、精製大豆油のロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40である。
本発明によれば、従来よりコク風味の強い精製大豆油とその製造方法、及び精製大豆油のコク風味向上方法を提供することができる。また、本発明の精製大豆油は不快な風味がほとんどない。以上から、本発明の精製大豆油を調理や食品の原材料に用いることで、不快な風味がなく、コク風味を有する調理品又は食品を得ることができる。
本発明者らは、脱色工程、次いで脱臭工程を経る精製大豆油の製造方法において、脱色工程の条件が、大豆油に対して活性白土の使用量が0.3~0.9質量%であり、脱臭工程の条件が、脱臭温度180~205℃、真空度200~500Pa、大豆油に対して水蒸気量1~3質量%、脱臭時間45~80分間であり、得られた精製大豆油のロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40である、精製大豆油が、従来の精製大豆油に比べてコク風味が優れていることを見出した。また、同条件で得られた精製大豆油が、トリグリセリドを構成する脂肪酸中のトランス脂肪酸量が0.5質量%以下であり、全トコフェロール量が1050ppm以上であり、ロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40であることを見出した。これらの知見に基づき、本発明の精製大豆油の製造方法、精製大豆油、及び精製大豆油のコク風味向上方法を完成するに至った。
以下、願発明の精製大豆油、及びコク風味を有する精製大豆油の製造方法について、詳説する。なお、本発明の実施の形態において、A(数値)~B(数値)は、A以上B以下を意味する。
<精製大豆油の製造方法>
(大豆油)
本発明で用いる大豆油は、通常流通している大豆を採油したものである。例えば、大豆から採油したヨウ素価110~140の大豆油を用いることができるが、高オレイン酸品種の大豆油(ヨウ素価80~90)を用いることもできる。しかし、高オレイン酸品種は、風味がすっきりしており、コク風味を有する大豆油とするために、よりヨウ素価が高いものが好ましい。なお、ヨウ素価は、日本油化学会制定「基準油脂分析試験法 2.3.4.1-1996 ヨウ素価(ウィイス-シクロヘキサン法)に準拠して測定することができる。
大豆からの採油条件は、特に限定するものではないが、通常行われているヘキサン等の溶媒で抽出した抽出油、あるいは圧搾して得られた圧搾油を用いることができる。本発明では、脱色工程を行うが、脱色工程の原料として、これらの抽出油及び/又は圧搾油を用いることができる。また、好ましくは、これらの抽出油及び/又は圧搾油を、必要に応じて脱ガム、アルカリ脱酸等の工程を経た脱ガム油、あるいは脱酸油を脱色工程の原料として用いることができる。なお、これらの条件は、通常、大豆油の製造方法で行われている条件を用いることができる。
(脱色工程)
本発明の精製大豆油の製造方法において、脱色工程の条件は、大豆油に対して活性白土の使用量が0.3~0.9質量%である。活性白土は、白土を酸で処理した活性白土を用いることができ、通常、日本の食用油で用いられているものを用いることができる。活性白土は、色成分の吸着・分解のほか、他の成分も除去される。そのため、0.3質量%未満では、色相が濃く、また、コク風味以外の雑味も増えてしまう。また、0.9質量%を超えると、精製大豆油の色味が薄くなるものの、コク風味も損なわれてしまう。脱色工程において、大豆油に対して活性白土の使用量が0.4~0.8質量%が好ましく、0.5~0.7質量%がより好ましい。
脱色工程は、80~120℃の条件で行うことが好ましく、より好ましくは、100~120℃である。また、2~30分程度活性白土と接触することで、充分な効果が得られる。また、減圧下で行うことが好ましい。なお、一般的に、脱色工程は、アルカリ脱酸工程の後に行うことが多い。アルカリ脱酸工程において、通常、油脂は、水洗後に乾燥され、脱色工程に供される。かかる場合、脱色工程に供される油脂は、油脂に対して100ppm未満の水とともに存在し、ほぼ乾燥状態にある。アルカリ脱酸工程において、油脂の乾燥を行わないことで、油脂中の水分量を100ppm以上で行ってもよい。その場合、脱色工程に供する大豆油中の水分が、100~15000ppmであることが好ましく、より好ましくは300~8000ppm、さらに好ましくは400~8000ppm、最も好ましくは1000~8000ppmである。
脱色工程において、大豆油を活性白土と接触させた後、活性白土をろ過等で除去することで、脱色工程を経た脱色油が得られる。
(脱臭工程)
本発明の精製大豆油の製造方法において、脱色工程の次に脱臭工程を経る。脱臭工程の条件は、脱臭温度180~205℃、真空度200~500Pa、大豆油に対して水蒸気量1~3質量%、脱臭時間45~80分間である。脱臭温度は、190~205℃であることが好ましく、200~205℃であることがより好ましい。真空度は、200~500Paであることが好ましく、250~450Paであることがさらに好ましい。蒸気量は、大豆油に対して1.5~2.5質量%であることが好ましい。脱臭時間は、50~70分間であることが好ましい。本発明において、コク風味を向上させた精製大豆油を得るために、一定の範囲の熱履歴等が必要である。しかし、減圧真空水蒸気蒸留である脱臭において、過度な脱臭条件は、大豆油の色素成分を分解又は除去するとともに、コク風味も含めた風味成分も過剰に除去してしまう。そのため、脱臭温度205℃以下、真空度200Pa以上、蒸気量3質量%以下、脱臭時間80分間以下である必要がある。一方、減圧真空水蒸気蒸留である脱臭において、加熱不足や蒸留不足は風味・加熱臭の悪化を招く。そのため、脱臭温度180℃以上、真空度500Pa以下、蒸気量1質量%以上、脱臭時間45分間以上である必要がある。
(Y+10R値)
本発明の精製大豆油は、ロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40である。ここで、ロビボンド比色計におけるY+10R値とは、5.25インチセル(13.3cmセル)を使用して測定したY値と、同じく5.25インチセル(13.3cmセル)を使用して測定したR値とから、Y値にR値の10倍の数を加えることによって導き出される値である。Y+10R値は、精製大豆油の色調の濃さを示す値であり、精製大豆油から測定されるY値とR値を10倍にした値が、同じ濃さであることが経験的に知られており、そのため、油の色調の濃さをY+10R値として示している。ロビボンド比色計におけるY値及びR値の測定は、日本油化学協会、基準油脂分析法2.2.1.1-1996のロビボンド法に準拠して行うことができる。一般的に、油脂の精製度が高いと、Y+10R値は低下し色調が薄くなる。一方、精製度が低いとY+10R値は高くなり色調が濃くなる。
本発明では、特定の精製度の大豆油が、コク風味を有することから、色調が濃い(ロビボンド比色計におけるY+10R値が15以上である)大豆油を使用することで、コク風味を付与することができ、Y+10R値が15未満では、精製度が高すぎるため、風味成分が除去される。しかし、色調が濃すぎると(ロビボンド比色計におけるY+10R値が40を超えると)、精製不良により、コク風味以外の不快な風味・臭いも残存するため、好ましくない。ロビボンド比色計におけるY+10R値が18~40であることがより好ましく、18~30であることがさらに好ましく、18~25であることが最も好ましい。
<精製大豆油>
本発明の精製大豆油は、前述の<精製大豆油の製造方法>で記載された条件で製造された、特定の精製度の大豆油である。本発明の精製大豆油は、従来の精製大豆油よりコク風味を有するが、コク風味がどの成分に由来するかわからないため、前述の<精製大豆油の製造方法>の条件で製造した精製大豆油の成分及び色調で、本発明の精製大豆油を特定した。従って、トリグリセリドを構成する脂肪酸中のトランス脂肪酸量が0.5質量%以下であり、全トコフェロール含有量が1050ppm以上であり、ロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40である。これらの値は、前述の<精製大豆油の製造方法>で記載された条件でコントロールされて製造された精製大豆油で得られる値である。トランス脂肪酸量は、不飽和脂肪酸が高温によりトランス化して発生するので、精製時における脱臭条件でコントロールされる。また、全トコフェロール量は、採油された大豆油に含まれる全トコフェロール量の影響を受けるものの、精製時に主に脱臭工程で除去されるため、脱臭条件でコントロールされる。なお、全トコフェロール含有量は、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロールの合計量(質量)である。一方、Y+10R値は、油脂の着色程度を示すものであり、採油された大豆油の着色程度に影響を受けるものの、脱色工程、脱臭工程で脱色されるため、脱色工程、脱臭工程でコントロールされる。
本発明の精製大豆油は、トリグリセリドを構成する脂肪酸中のトランス脂肪酸量が0.1~0.4質量%であることが好ましく、0.1~0.3質量%であることがより好ましい。精製大豆油中の全トコフェロール量(質量比)は1050~1500ppmであることが好ましく、1100~1400ppmであることがより好ましく、1150~1300ppmであることが最も好ましい。ロビボンド比色計におけるY+10R値が、18~40であることがより好ましく、18~30であることがさらに好ましく、18~25であることが最も好ましい。
本発明において、トリグリセリドを構成する脂肪酸中のトランス脂肪酸量は、日本油化学会制定「基準油脂分析試験法 2.4.4.3-2013 トランス脂肪酸含量(キャピラリーガスクロマトグラフ法)」 に準拠して測定することができる。また、油脂組成物に含まれるトコフェロール含有量は、日本油化学会制定「基準油脂分析試験法 2.4.10-2003 トコフェロール(蛍光検出器-高速液体クロマトグラフ法)」に準拠して測定することができる。
(その他の成分)
本発明の精製大豆油中には、本発明の効果を損ねない程度に、その他の成分を加えることができる。その他の成分とは、例えば、一般的な油脂に用いられる成分(食品添加物など)である。これらの成分としては、例えば、酸化防止剤、乳化剤、シリコーンオイル、結晶調整剤、食感改良剤等が挙げられ、脱臭後から充填前に添加されることが好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、アスコルビン酸類、フラボン誘導体、コウジ酸、没食子酸誘導体、カテキンおよびそのエステル、フキ酸、ゴシポール、セサモール、テルペン類等が挙げられる。
乳化剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、モノグリセリド、ジグリセリド、ソルビトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。一部の乳化剤を含有させることでフライ適性、結晶抑制を向上させることができる。乳化剤の添加量は、乳化剤全体として2質量%未満が好ましく、さらに好ましくは0.01~1質量%である。
シリコーンオイルとしては、食品用途で市販されているものを用いることができ、特に限定されないが、例えば、ジメチルポリシロキサン構造を持ち、動粘度が25℃で800~5000mm2/sのものが挙げられる。シリコーンオイルの動粘度は、特に800~2000mm2/s、さらに900~1100mm2/sであることが好ましい。ここで、「動粘度」とは、JIS K 2283(2000)に準拠して測定される値を指すものとする。シリコーンオイルは、シリコーンオイル以外に微粒子シリカを含んでいてもよい。
(精製大豆油の用途)
本発明の精製大豆油は、あらゆる用途の食品のコク風味を高めることができる。そのため、特に食品用途を限定するものではないが、フライ用途、炒め油用途、離形油用途、炊飯油用途などに好適に利用することができる。特に、加熱臭等が良好であるため、加熱調理用に適している。
<精製大豆油のコク風味向上方法>
本発明の、精製大豆油のコク風味向上方法は、脱色、次いで脱臭を経る精製大豆油の製造において、脱色条件が、大豆油に対して活性白土の使用量が0.3~1.0質量%であり、脱臭条件が、脱臭温度180~205℃、真空度200~500Pa、大豆油に対して水蒸気量1~3質量%、脱臭時間45~80分間であり、精製大豆油のロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40である。詳細な条件等は、前述の、<精製大豆油の製造方法>に記載した通りである。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(サンプル)
大豆のアルカリ脱酸油(日清オイリオグループ株式会社製)に活性白土(水澤化学工業株式会社製)をアルカリ脱酸油に対して0.1~1.0質量%添加し、110℃で20分間接触させた後に、活性白土を除去した。得られた脱色油を、180~250℃、400~800Pa,大豆油に対して水蒸気吹込量1.6%、脱臭時間60分で脱臭を行い精製大豆油を得た。詳細な脱臭条件を表1に示した。
(Y+10R値)
大豆油の色調の濃淡を、ロビボンド比色計(The Tintometer Limited社製Lovibond PFX995)で5.25インチセルを使用して、黄の色度(Y値)、赤の色度(R値)を測定し、Y+10Rを算出して評価した。Y+10Rの数値が小さい程、色調が淡く、Y+10R数値が多きい程、色調が濃いことを意味する。
(トランス脂肪酸量)
精製大豆油のトリグリセリドを構成する脂肪酸中のトランス脂肪酸量を日本油化学会制定「基準油脂分析試験法 2.4.4.3-2013 トランス脂肪酸含量(キャピラリーガスクロマトグラフ法)」に準拠して測定した。結果を表1に記載した。
(全トコフェロール量)
精製大豆油に含まれるトコフェロールの含有量を、日本油化学会制定「基準油脂分析試験法 2.4.10-2003 トコフェロール(蛍光検出器-高速液体クロマトグラフ法)」に準拠して測定し、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロールの合計量を算出した。結果を表1に記載した。
(生風味)
各精製大豆油を、10名の専門パネラーが直接口に含み、風味を下記の基準で評価した。合計点を表1に記載した。
[コク風味]
1点:比較例1に比べて、コクが強い
0点:比較例1程度のコクを感じる
-1点:ほとんどコクを感じない
[雑味]
1点:雑味をほとんど感じない
0点:わずかな雑味を感じるが許容範囲である
-1点:雑味が強い
(加熱臭)
各精製大豆油を、180℃に加熱し、10名の専門パネラーが加熱臭を下記の基準で評価した。合計点を表1に記載した。
1点:比較例1と同じ、あるいは比較例1以上に加熱臭が少なく、良好である
0点:比較例1より加熱臭が強いものの、許容範囲である
-1点:加熱臭が強い
Figure 0007286262000001
表1から、比較例1、2に比べて、実施例1~3はコク風味が良好であり、雑味、加熱臭も許容範囲であった。

Claims (5)

  1. 脱色工程、次いで脱臭工程を経る精製大豆油の製造方法において、
    脱色工程の条件が、大豆油に対して活性白土の使用量が0.3~0.9質量%であり、
    脱臭工程の条件が、脱臭温度180~205℃、真空度200~500Pa、大豆油に対して水蒸気量1~3質量%、脱臭時間45~80分間であり、
    精製大豆油の全トコフェロール量が1050ppm以上であり、
    精製大豆油のロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40である、
    精製大豆油の製造方法。
  2. 精製大豆油のトリグリセリドを構成する脂肪酸中のトランス脂肪酸量が0.5質量%以下である、請求項1に記載の精製大豆油の製造方法。
  3. 精製大豆油が加熱調理用である、請求項1又は2に記載の精製大豆油の製造方法。
  4. 精製大豆油がコク風味を有する、請求項1又は2に記載の精製大豆油の製造方法。
  5. 脱色、次いで脱臭を経る精製大豆油の製造において、
    脱色条件が、大豆油に対して活性白土の使用量が0.3~0.9質量%であり、
    脱臭条件が、脱臭温度180~205℃、真空度200~500Pa、大豆油に対して
    水蒸気量1~3質量%、脱臭時間45~80分間であり、
    精製大豆油の全トコフェロール量が1050ppm以上であり、
    精製大豆油のロビボンド比色計におけるY+10R値が15~40である、
    精製大豆油のコク風味向上方法。
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