JPS6138928B2 - - Google Patents

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JPS6138928B2
JPS6138928B2 JP1636982A JP1636982A JPS6138928B2 JP S6138928 B2 JPS6138928 B2 JP S6138928B2 JP 1636982 A JP1636982 A JP 1636982A JP 1636982 A JP1636982 A JP 1636982A JP S6138928 B2 JPS6138928 B2 JP S6138928B2
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JP
Japan
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propylene
ethylene
block copolymer
copolymer
hydrogen
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JP1636982A
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English (en)
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JPS58136611A (ja
Inventor
Makoto Myazaki
Osamu Komyama
Mitsuo Sakaki
Naomi Inaba
Makoto Yoda
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Toa Nenryo Kogyyo KK
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Publication date
Application filed by Toa Nenryo Kogyyo KK filed Critical Toa Nenryo Kogyyo KK
Priority to JP1636982A priority Critical patent/JPS58136611A/ja
Publication of JPS58136611A publication Critical patent/JPS58136611A/ja
Publication of JPS6138928B2 publication Critical patent/JPS6138928B2/ja
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  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は、エチレン・プロピレンブロツク共重
合体の製造法に関し、より詳しくは高剛性で高い
耐衝撃性を有するエチレン・プロピレンブロツク
共重合体の製造法に関する。 背景技術 エチレン・プロピレンブロツク共重合体は種種
の分野に用いられている。該共重合体は、或る程
度の耐衝撃強度を有しており、自動車、家庭用電
器製品、コンテナー等の各種工業部品の素材とし
て巾広く使用されている。 しかしながら、従来の該共重合体は、低温にお
ける耐衝撃強度が不十分であり、特に高剛性を維
持しつつ、かつ低温における耐衝撃強度を必要と
する場合には、EPR(エチレン・プロピレン・
ラバー)のようなゴム成分をもつ物質をエチレ
ン・プロピレンブロツク共重合体に混合する等し
て用いている。この場合、ゴム成分の分散が不十
分な為に、均質な製品が得にくく、又製品がコス
ト高になる等の問題点があり、共重合により低温
における耐衝撃性の優れたエチレン・プロピレン
ブロツク共重合体が、低コストで得られる重合方
法の開発が強く望まれていた。 発明の開示 発明の目的 本発明は、高剛性を維持しつつ、低温において
高い耐衝撃強度を有するエチレン・プロピレンブ
ロツク共重合体を効率よく製造することを目的と
するものであり、、本発明者らは、第一段で液体
プロピレン中プロピレンを単独重合させ第二段で
エチレンとプロピレンを第一段で得られるプロピ
レン単独重合体と共重合させる方法において、重
合系にエーテル、エステル及び/又はケトンを添
加することにより、第二段において共重合量が増
大すると共に、エチレンとプロピレンがよりラン
ダムに共重合して共重合体中のゴム成分を増加さ
せ、これが共重合体の低温における耐衝撃強度を
改良させることを見出して本発明を完成した。 発明の要旨 本発明は、三塩化チタンを主成分とする触媒成
分と、有機アルミニウム化合物と、エーテル、エ
ステル若しくはケトン結合を少なくとも一つ含む
有機アルミニウム化合物の一種又は二種以上とか
らなる重合触媒の存在下に、第一段階として液体
プロピレン中で、水素を存在させてメルトインデ
ツクスが0.5〜100g/10分および沸騰ヘプタン不
溶分が95重量%以上であるプロピレン単独重合体
が全重合体体中の65〜92重量%となるようにプロ
ピレンを重合した後、未反応のプロピレン及び水
素を排出し、次いで第二段階としてエチレン及び
プロピレンを供給し、エチレン含有量が25〜90重
量%の共重合体を全重合体の8〜35重量%となる
ように実質的に液状炭化水素及び水素の不存在下
にエチレン及びプロピレンを80℃以下の温度で気
相重合することからなる下記の式を満たすエチレ
ン・プロピレンブロツク共重合体の製造法 式 I>−a・M+b 〔但し、Iはアイゾツト衝撃強度(Kg・cm/cm2
(ASTM D256−56,−40℃、ノツチなし)、Mは
曲げ弾性率(Kg/cm2)(ASTM D790−66)、a=
0.013(cm)、b=180(Kg・cm/cm2)、M≧7000
(Kg/cm2)、I≧30(Kg・cm/cm2)である。〕 に関するものである。 重合触媒 本発明で用いられる重合触媒は、三塩化チタン
を主成分とする触媒成分と有機アルミニウム化合
物とからなる。本発明は重合反応時にエーテル、
エステル若しくはケトン結合を少なくとも一つ含
む有機化合物(以下第三成分という)の一種又は
二種以上を添加するものであるがそれらは重合触
媒と同時に用いるのが望ましい。 触媒成分としては、四塩化チタンを水素、金属
アルミニウム、有機アルミニウム化合物等で還元
して得られるものをそのまま用いることもできる
し、又それら四塩化チタンの還元物をアルコー
ル、エーテル、エステル、ラクトン、アミン、酸
ハロゲン化物、酸無水物等の電子供与性化合物及
び/又は四塩化チタン、四塩化珪素、ハロゲン化
水素、ハロゲン化炭化水素等のハロゲン含有化合
物若しくはヨウ素、塩素等のハロゲン等の活性化
剤と接触し、活性化したものも用いることができ
る。 これらの触媒成分の中でも高立体規則性を示す
ものが望ましく、例えば四塩化チタンを有機アル
ミニウム化合物で還元して得られる三塩化チタン
及び金属アルミニウムで還元して得られる三塩チ
タン・塩化アルミニウム共晶体を上記の活性化剤
で活性化処理したものが特に望ましい。それらの
触媒成分の調製法の具体例を次に示す。 1 四塩化チタンを、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の不活性な炭化水素及び
必要に応じて、ジエチルエーテル、ジイソブチ
ルエーテル、ジn―ブチルエーテル、ジイソア
ミルエーテル、ジn―アミルエーテル、ジn―
ヘキシルエーテル、ジ2―エチルヘキシルエー
テル、ジn―オクチルエーテル等のエーテルの
存在下に、エチルアルミニウムジクロリド、ジ
エチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニ
ウムセスキクロリド等の有機アルミニウム化合
物若しくはそれらの混合物で還元して得られる
三塩化チタン含有物を、 塩素、ヨウ素等のハロゲンの存在下又は不
存在下に、前記エーテルで処理した後、四塩
化チタン、四塩化珪素、四塩化錫等の四ハロ
ゲン化金属で処理する方法、 前記ハロゲンの存在下若しくは不存在下及
び前記エーテルの存在下に、前記四ハロゲン
化金属で処理する方法、 前記エーテルで処理した後、前記四ハロゲ
ン化金属と前記エーテルとの錯化合物で処理
する方法、 前記エーテルで処理した後、モノクロルエ
タン、ジクロルエタン、トリクロルエタン、
テトラクロルエタン、ヘキサクロルエタン、
ジクロルプロパン、テトラクロルプロパン、
ヘキサクロルプロパン、ジクロルブタン、ト
リクロルペンタン、ジクロルベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素で処理する方法、 前記エーテルの存在下、前記ハロゲン化炭
化水素で処理する方法、 上記又はの処理物を、更に前記四ハロ
ゲン化金属で処理する方法等。 2 四ハロゲン化チタンを金属アルミニウムで還
元して得られる三塩化チタン・三塩アルミニウ
ム共晶体(TiC・1/3AC…AA型三
塩化チタン)を、 四塩化チタンと前記エーテルとの錯化合物
と共粉砕する方法、 β―プロピオラクトン、γ―ブチロラクト
ン、δ―バレロラクトン、クマリン、ε―カ
プロラクトン、γ―カプリロラクトン、γ―
ラウリロラクトン等のラクトンと共粉砕する
方法、 前記エーテル又は前記ラクトンと共粉砕し
た後、前記有機アルミニウム化合物の前記炭
化水素溶液で処理する方法等。 触媒成分と組み合せて用いる有機アルミニウム
化合物としては、トリアルキルアルミニウム、例
えばトリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム等、ジアルキルアルミニウムハライ
ド、例えばジエチルアルミニウムクロリド、ジn
―ブチルアルミニウムクロリド等、アルキルアル
ミニウムジハライド、例えばメチルアルミニウム
ジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド等、
アルキルアルミニウムセスキハライド、例えばエ
チルアルミニウムセスキクロリド、n―ブチルア
ルミニウムセスキクロリド等及びそれらの混合物
が挙げられるがアルキルアルミニウムジハライド
が好ましい。触媒成分に対する有機アルミニウム
化合物の使用量は、通常触媒成分中の三塩化チタ
ン1モルに対して1〜500モルである。 重合反応の際、重合系に添加する第三成分は、
エーテル結合、エステル結合若しくはケトン結合
を分子内に少なくとも一つ持つ有機化合物である
が、それらを例示するとジエチルエーテル、ジn
―ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジフ
エニルエーテル、アニソール、フエネトール等の
エーテル化合物、メチルベンゾエート、エチルベ
ンゾエート、メチルパラトルエート、エチルパラ
トルエート、メチルメタクリレート等のエステル
化合物、メチルフエニルケトン、エチルフエニル
ケトン等のケトン化合物及びメチルパラアニセー
ト、エチルパラアニセート等のエーテル結合とエ
ステル結合を併せ持つた化合物を挙げることでき
る。 第三成分は、触媒成分及び有機アルミニウム化
合物と同時に用いてもよいが、予め有機アルミニ
ウム化合物と接触させた上で用いると、第一段の
プロピレンの単独重合の触媒活性を低下させない
ので望ましい。第三成分の使用量は、通常有機ア
ルミニウム化合物に対して2〜60モル%の範囲内
である。 重合体の製造法 共重合体は、第一段でプロピレンの単独重合体
を製造した後、第二段でエチレン及びプロピレン
と共重合することによつて製造されるが、第二段
は実質的に水素の不存在下で反応させること及び
エチレンとプロピレンの使用割合の調整を容易に
するために、第一段の重合終了後、未反応のプロ
ピレン及び水素を排出除去するのが望ましい。 (1) プロピレン単独重合体の製造(第一段重合) 第一段のプロピレンの単独重合は、重合触媒の
存在下液体プロピレン中で行なわれるが、プロピ
レン単独のみならず、得られる重合体の剛性に殆
んど影響を与えない程度の極く少量のエチレン、
1―ブテン、1―ヘキセン等のコモノマーを存在
させて重合を行うランダム共重合も含まれる。 第一段で製造されるプロピレンの単独重合体
は、ブロツク共重合体としての成形性が十分に維
持され、しかも物性的にも十分満足できるもので
ある必要があることから、0.5〜100g/10分のメ
ルトインデツクス(MI)であることが望まし
い。MIが0.5未満では成形性が悪く、100を超え
る場合は衝撃強度が劣るという問題が生じる。
MIの調整は、重合の際に水素を存在させて行う
が、その存在量は通常プロピレンに対して0.01〜
1モル%の範囲内である。 又、プロピレン単独重合体の立体規則性は剛性
の点から極めて重要であり、立体規則性が低い場
合は剛性が低いために、剛性と衝撃強度とのバラ
ンスが良い共重合体が得られないので、プロピレ
ン単独重合体は沸騰ヘプタン不溶分(HI)を95
重量%以上とするのが望ましい。 第一段の重合温度は30〜100℃、好ましくは50
〜80℃であり、重合圧力は重合温度でプロピレン
を液状に保ち得る圧力以上である。 第一段の重合量は、共重合体の物性を決める上
で重要であり、目的とする物性を有する共重合体
を得るには、全重量体中の65〜92重量%を占める
のが必須要件である。重合反応はバツチ式、連続
式のいずれでもよい。 (2) 未反応のプロピレン及び水素の排出 第一段の重合終了後、重合体に含まれる未反応
のプロピレン及び水素を排出する。特に水素は、
後続の第二段の重合系に多く存在すると、共重合
の効率が低下したり、共重合体の分子量が低下し
為に衝撃強度が低下する原因になるので、望まし
くは第二段の重合時の水素濃度が用いるオレフイ
ンモノマーに対して0.05モル%以下になるよう
に、十分に排出する必要がある。 プロピレン及び水素の排出方法としては、減
圧、加熱等の方法で、液体プロピレンをフラツシ
ユさせた後、窒素ガス、メタン、エタン、プロパ
ン等の飽和炭化水素のガス、、プロピレンガス等
により置換を行う等の方法を挙げることができ
る。 (3) ブロツク共重合体の製造(第二段重合) 第二段の重合反応は、上記のようにして得られ
た重合触媒を含むプロピレン単独重合体上に、エ
チレン及びプロピレンを供給し、気相で共重合を
行うことにより達成される。エチレンとプロピレ
ンはそれぞれ別個に供給してもよく、予め混合し
た上で供給してもよいが、その供給割合はエチレ
ン/プロピレン(モル比)を0.5〜15とるのが望
ましい。 重合反応は、実質的に水素の不存在下(供給す
るエチレン及びプロピレンに対して0.05モル%以
下)に、80℃以下、好適には30〜80℃の温度で行
うのが望ましい。 第二段での共重合量は、全重合体中8〜35重量
%の範囲とする必要があり、8重量%未満では十
分な衝撃強度が得られず、35重量%を超えると衝
撃強度は高いものの、剛性が低下する。又、共重
合体中のエチレン含量を25〜90重量%とすること
が重要であり、この範囲外では衝撃強度が低下
し、実用的でない。 第二段の重合反応は、バツチ式、連続式のいず
れも採用することができ、又バツチ式の場合は第
一段で用いた重合槽でもよく、別の重合槽でもよ
い。 得られたエチレン―プロピレンブロツク共重合
体は、既知の方法で脱触媒、未反応ガスの分離、
乾燥、造粒並びに必要に応じて各種の添加剤の添
加等の工程を経て目的とする製品となる。 発明の効果 本発明の方法により得られたエチレン・プロピ
レンブロツク共重合体は、アイゾツト衝撃強度と
曲げ弾性率の関係において、下記の一般式を満足
させ、高剛性を維持、したまま、低温において耐
衝撃強度を有するという優れた性質を有する。 式 I>−a・M+b 〔但し、Iはアイゾツト衝撃強度(Kg・cm/cm2
(ASTM D 256−56,−40℃、ノツチなし)、M
は曲げ弾性率(Kg/cm2)(ASTM D 790−
66)、a=0.013(cm)、b=180(Kg・cm/cm2)、
M≧7000(Kg/cm2)、I≧30(Kg・cm/cm2)であ
る。〕 又、第三成分を添加するという前記の製造方法
を採ることにより、重合触媒の重合活性を著しく
増大させることができ、限られたモノマー分圧、
滞留時間で十分な共重合体含量の制御が可能とな
り、運転性の巾を大きく広げることができるとい
う種々の効果を併せ奏することができる。 以下、本発明を具体例により詳細に説明する。
なお、各例における%(パーセント)は特に断ら
ない限り重量による。 メルトインデツクス(MI)は、ASTM D
1238に従い、温度230℃、荷重2.16Kgで測定し
た。沸騰ヘプタン不溶分(HI)は、改良型ソツ
クスレー抽出器で沸騰n―ヘプタンにより5時間
抽出した場合の残量(重量%)である。曲げ弾性
率はASTM D 790−66に、アイゾツト衝撃強
度はASTM D 256−56(−40℃、ノツチな
し)にそれぞれ従つて測定した。 実施例 1 触媒成分の調製 十分に窒素ガスで置換した4つ口フラスコに、
四塩化チタン250ml及びn―ヘプタンを四塩化チ
タン濃度が60%となるように加えた。このフラス
コを低温のバスに浸し、n―ヘプタンで60%に希
釈したジエチルアルミニウムクロリドを、撹拌下
に反応温度を−5℃〜0℃に保ちながら上記四塩
化チタンと等モルとなるように滴下した。ジエチ
ルアルミニウムクロリドを滴下後、−5℃〜0℃
で1時間撹拌を続け、1時間で65℃に昇温し、65
℃にて1時間撹拌を行つた。デカンテーシヨンに
より、固体と液体を分離し、固体をn―ヘプタン
で4回洗浄し、赤紫色の還元固体を得た。 次に、この還元固体に、ジn―ブチルエーテル
及びヘキサクロルエタンのn―ヘプタン溶液を、
該還元固体中のチタン1グラム原子当りそれぞれ
1.0グラムモル及び0.7グラムモルとなるように添
加し、85℃で5時間撹拌した。デカンテーシヨン
により固体と液体を分離した後、固体をn―ヘプ
タンで5回洗浄を行い、触媒成分(以下触媒Aと
いう。)320gを得た。 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 予め、窒素ガスで置換した1.5の撹拌器付オ
ートクレーブに、触媒A50mg入れ、続いてジエチ
ルアルミニウムクロリド(DEAC)の1ミリモ
ル/mln―ヘプタン溶液と安息香酸エチル
(EB)とをEB/DEAC(モル比)が0.02となるよ
うに用いて接触させた溶液2.1mlを添加した。次
いで、液体プロピレン800ml及び水素ガス600c.c.を
導入する、該オートクレーブの内容物を撹拌しな
がら68℃に昇温し、プロピレンの単独重合を30分
間行つた。得られたポリマーの一部を抜き出して
分析した結果、ポリマーの収量は触媒A1g当り
2339g(ホモ重合活性)であつた。又得られたポ
リマーのHIは97.3%であり、MIは2.0g/10分で
あつた。 未反応のプロピレン及び水素ガスをオートクレ
ーブから排出し、プロピレンガスにより系内を十
分に置換した後、撹拌を行いながら、エチレン/
プロピレン(モル比)1.72のエチレンとプロピレ
ンの混合ガスを導入し、重合温度60℃、重合圧力
2Kg/cm2Gにおいて気相で共重合を3時間25分行
いエチレン―プロピレンブロツク共重合体を得
た。 該ブロツク共重合体中のチタン含有量を求め、
プロピレン単独重合体中のチタン含有量との比較
において、共重合体の含有量及び共重合時におけ
る触媒A1g,1時間当りの共重合体の収量(共重
合活性)を算出した。その結果共重合体の含有量
は18.5%であり、共重合活性は133g/g・触媒
(A)・時間であつた。又、該ブロツク共重合体の
MIは0.5g/10分であり、赤外線吸収スペクトル
分析により求めたエチレンの含有量は9.3%であ
り、共重合体部分のエチレン含有量は53.5%であ
つた。得られた該ブロツク共重合体をブラベンダ
ープラステイコーダーにより、210℃で5分間混
練し、プレス成形により物性測定用試験片を作
り、曲げ弾性率、及びアイゾツトト衝撃強度を測
定した。それらの結果を第1表に示すと共に第1
図に示した。 実施例 2 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 ジエチルアルミニウムクロライドと接触させる
第三成分を安息香酸エチルからジn―ブチルエー
テル(BE)に変えた以外は、実施例1と同様に
してエチレン・プロピレンブロツク共重合体の製
造を行つた。それらの結果を第1表に示すと共に
第1図に示した。 比較例 1 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 第三成分を全く用いない以外は、実施例1と同
様にしてエチレン・プロピレンブロツク共重合体
の製造を行つた。それらの結果を第1表及び第1
図に示した。第1表、及び第1図から明らかなよ
うに、衝撃強度が低く、又共重合活性も低いこと
が分る。 比較例 2 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 実施例2において第三成分として用いたジn―
ブチルエーテルの使用量を変え、実施例2と同様
にして第一段重合を行い、HI91.8%、MI2.9g/
10分のプロピレン単独重合体を得た。この単独重
合体を用いて実施例1と同様にして第二段重合を
行い、エチレン・プロピレンブロツク共重合体を
製造した。それらの結果を第1表及び第1図に示
した。第1表及び第1図から明らかなように、得
られた共重合体は曲げ弾性率が低く、前記の一般
式を満足させていない。 比較例 3 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 第二段重合時の重合温度を85℃とした以外は実
施例1と同様にしてエチレン・プロピレンブロツ
ク共重合体を製造し、それらの結果を第1表及び
第1図に示した。第1表及び第1図から明らかな
ように、得られた共重合体は衝撃強度が不十分で
あり、前記の一般式を満足させていない。 実施例 3 触媒成分の調製 アルゴンガスで内部を置換した鋼鉄製ボールミ
ル中に、市販のAA型三塩化チタン240gを入れ、
更にジエチルエーテル12gと四塩化チタン2.5gと
の反応生成物を入れた後10時間粉砕処理を行つて
触媒成分(触媒B)を調製した。 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 実施例1で用いたオートクレーブに、触媒
B310mgを入れ、続いてジエチルアルミニウムク
ロリド(DEAC)の1ミリモル/mlのn―ヘプタ
ン溶液とエチルパラアニセート(EPA)とを
EPA/DEAC(モル比)が0.1となるように用い
て接触させた溶液を、触媒B中のチタン1グラム
原子当りアルミニウムが3グラム原子となるよう
に添加し、重合温度を65℃とした以外は実施例1
と同様にして第一段重合を行つた。未反応のプロ
ピレン及び水素を排出した後、共重合時間を1.0
時間とした以外は、実施例1と同様にして第二段
重合を行い、エチレン・プロピレンブロツク共重
合体を製造した。それらの結果を第1表及び第1
図に示した。なお第2図aは該共重合体のIRス
ペクトルを示すが、こゝでは730cm-1のメチレン
鎖の結晶性バンドのピークが殆んど消失してエチ
レンとプロピレンがランダムに共重合しているこ
とがわかる。 実施例 4 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 エチルパラアニセートの使用量をEPA/
DEAC(モル比)=0.2とした以外は実施例3と同
様にしてエチレン・プロピレンブロツク共重合体
を製造し、その結果を第1表及び第1図に示し
た。
【表】 比較例 4 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 エチルパラアニセートを用いなかつた以外は、
実施例3と同様にしてエチレン・プロピレンブロ
ツク共重合体の製造を行い、結果を第2表及び第
1図に示した。それらから明らかなように、衝撃
強度が劣り、共重合活性も低いことが分る。なお
第2図bは該共重合体のIRスペクトルである
が、これより730cm-1のメチレン鎖の結晶性バン
ドのピークがシヤープに現れており、結晶性ポリ
エチレン鎖が存在していることが判る。 実施例 5 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 第三成分としてジエチルエーテル(EE)を用
いた以外は実施例3と同様にしてエチレン・プロ
ピレンブロツク共重合体の製造を行い、その結果
を第2表及び第1図に示した。 実施例 6 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 第三成分として安息香酸エチル(EB)を用い
た以外は実施例3と同様にしてエチレン・プロピ
レンブロツク共重合体の製造を行い、結果を第2
表及び第1図に示した。 比較例 5 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 実施例3において第三成分として用いたエチル
パラアニセートの使用量を変え実施例3と同様に
して第一段重合を行い、HI94.5%、MI2.5g/10
分のプロピレン単独重合体を得た。この単独重合
体を用いて実施例3と同様にして第二段重合を行
い、エチレン・プロピレンブロツク共重合体を製
造した。結果を第2表及び第1図に示したが、そ
れらから明らかなように得られた共重合体は衝撃
強度が不十分であることが分る。 比較例6,7 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 実施例4の第一段重合における水素使用量を調
節してMIが0.35g/10分及び118g/10分のプロピ
レン単独重合体を製造した。これら二種類の単独
重合体をそれぞれ用いた以外は実施例4と同様に
して第二段重合を用い、エチレン・プロピレンブ
ロツク共重合体を製造した。結果を第2表及び第
1図に示したが、それらから明らかなように得ら
れた共重体はそれぞれ衝撃強度と曲げ弾性率の前
記の関係式を満足させていない。 比較例8,9 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 実施例4の第二段重合におけるエチレン/プロ
ピレン(モル比)を調節して共重合体中のエチレ
ン含量が21.9%及び92.2%の二種類のエチレン・
プロピレンブロツク共重合体を製造した。結果を
第2表及び第3表並びに第1図に示したが、それ
らから明らかように得られた共重合体はそれぞれ
衝撃強度が低いことが分る。 比較例 10 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 実施例4の第二段重合における共重合時間を変
えて、共重合体の含有量が7.4のエチレン・プロ
ピレンブロツク共重合体を製造した。結果を第3
表及び第1図に示したが、それらから明らかなよ
うに得られた共重合体は衝撃強度が低いことが分
る。 比較例 11 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 実施例3の第二段重合における共重合時間を変
えて、共重合体の含有量が36.5%のエチレン・プ
ロピレンブロツク共重合体を製造した。結果を第
3表及び第1図に示したが、それらから明らかな
ように得られた共重合体は衝撃強度が高いにもか
かわらず、曲げ弾性率が低いことが分る。 実施例7,8 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 第三成分としてメチルパラトルエート
(MPT)又はフエニルエチルケトン(PEK)を用
いた以外は、実施例3と同様にしてエチレン・プ
ロピレンブロツク共重合体を製造し、結果を第3
表及び第1図に示した。 比較例 13 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 実施例1の第二段重合時に、オレフインモノマ
ーに対して0.5モル℃の水素を添加した以外は、
実施例1と同様にしてエチレン・プロピレンブロ
ツク共重合体の製造を行つた。それらの結果を第
3表に示した。 比較例 14 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 実施例3の第二段重合時に、オレフインモノマ
ーに対して0.5モル%の水素を添加した以外は、
実施例3と同様にしてエチレン・プロピレンブロ
ツク共重合体の製造を行つた。それらの結果を第
3表に示した。
【表】
【表】
【表】 実施例 9 エチレン・プロピレンブロツク共重合体の製造 内容積100のオートクレーブに、実施例3と
同様にして調製した触媒成分を9.8g/時間、ジエ
チルアルミニウムクロリド128g/時間(n―ヘ
プタンで15%に希釈)、エチルパラアニセートを
28.7g/時間(n―ヘプタンで20%に希釈)、液体
プロピレンを16.7Kg/時間及び水素ガスを18.9
(標準状態)/時間の割合で連続的に供給して、
65℃でプロピレンを重合し、1時間当り7.0Kgの
ポリプロピレンを製造した〔ホモ重合活性=714
(g/g・触媒)〕。このポリプロピレンはMI=
15.1g/10分、HI=96.5%であつた。 得られたポリプロピレンスラリーをバツクフイ
ルダーに導入して、未反応のプロピレン、水素等
をパージし、次いで内容積20のバツクフイルタ
ー型のガス放出器に導入すると共に、乾燥窒素ガ
スを350(標準状態)/時間の割合で連続的に
供給給し、ポリマーに付着しているプロピレン、
水素をパージした。 次に、ポリプロピレンスラリーを内容積100
の横長の撹拌床型の反応器に導入ると共に、エチ
レンガスを700g/時間、プロピレンガスを
800g/時間〔エチレン/プロピレン(モル比)=
1.31〕の割合で連続的に供給して、60℃で第二段
重合を行い、エチレン―プロピレンブロツク共重
合体を1時間当り8.3Kg製造した〔共重合活性=
133(g/g・触媒・時間)〕。得られた共重合体
は、MI=6.3(g/10分)、エチレン含量=7.8
%、共重合体中のエチレン含量=49.7%、共重合
体含量=15.7%であつた。 この共重合体を、n―ヘプタン/イソプロピル
アルコール=50/50(重量比)の混合物と73℃で
接触させて、中に含まれる触媒を分解すると共に
除去した後、乾燥して粉末状のエチレン−プロピ
レンブロツク共重合体を得た。 この粉末状の共重合体を、65mmφの押出機を用
いてペレツトとし、射出成形機により試験片を作
り、実施例1と同様にして物性を測定した結果、
曲げ弾性率は11.200(Kg/cm2)、アイゾツト衝撃
強度は38(Kg・cm/cm2)であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る共重合体のアイゾツト衝
撃強度と曲げ弾性率との関係係を示す図面であ
る。第2図は実施例と比較例で得られたエチレ
ン・プロピレン共重合体のIRスペクトル図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 三塩化チタンを主成分とする触媒成分と、有
    機アルミニウム化合物と、エーテル、エステル若
    しくはケトン結合を少なくとも一つ含む有機化合
    物の一種又は二種以上とからなる重合触媒の存在
    下に、第一段階として液体プロピレン中で、水素
    を存在させてメルトインデツクスが0.5〜100g/
    10分および沸騰ヘプタン不溶分が95重量%以上で
    あるプロピレン単独重合体が全重合体体中の65〜
    92重量%となるようにプロピレンを重合した後、
    未反応のプロピレン及び水素を排出し、次いで第
    二段階としてエチレン及びプロピレンを供給し、
    エチレン含有量が25〜90重量%の共重合体を全重
    合体の8〜35重量%となるように実質的に液状炭
    化水素及び水素の不存在下にエチレン及びプロピ
    レンを80℃以下の温度で気相重合することからな
    る下記の式を満たすエチレン・プロピレンブロツ
    ク共重合体の製造法。 式 I>−a・M+b 〔但し、Iはアイゾツト衝撃強度(Kg・cm/cm2
    (ASTM D256−56,−40℃、ノツチなし)、Mは
    曲げ弾性率(Kg/cm2)(ASTM D790−66)、a=
    0.013(cm)、b=180(Kg・cm/cm2)、M≧7000
    (Kg/cm2)、I≧30(Kg・cm/cm2)である。〕
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