JPS6137273B2 - - Google Patents

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JPS6137273B2
JPS6137273B2 JP24681885A JP24681885A JPS6137273B2 JP S6137273 B2 JPS6137273 B2 JP S6137273B2 JP 24681885 A JP24681885 A JP 24681885A JP 24681885 A JP24681885 A JP 24681885A JP S6137273 B2 JPS6137273 B2 JP S6137273B2
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methylflavone
mol
carboxylic acid
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chloro
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JP24681885A
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Hiroshige Inoe
Kenichi Fukushima
Ikuzo Nishiguchi
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Yamamoto Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Yamamoto Chemical Industrial Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、一般式 〔式中Rは水素原子、低級アルキル基又は基
【式】(R1及びR2は低級アルキ ル基を示す。またこのR1とR2とはこれらが結合
する窒素原子と共にヘテロ原子を介し又は介する
ことなく互いに結合して複素環を形成してもよ
い。nは1〜4の整数を示す。)を示す。〕 で表わされる3−メチルフラボン−8−カルボン
酸誘導体の製造法に関する。 従来技術とその問題点 上記一般式(1)で表わされる3−メチルフラボン
−8−カルボン酸誘導体は、冠状動脈拡張作用及
び冠血流量増加作用を有し、そのため狭心症、心
筋硬塞の発作防止等に好んで使用されると共に、
膀胱容量の増加、頻尿感自覚症状の消失などの治
療薬や下部尿路平滑痙攣などの緩解作用を有する
利尿剤として有用である。 従来、一般式(1)の化合物の製造法としては、例
えば米国特許第2921070号明細書に記載の方法、
特公昭41−7953号公報に記載の方法等が知られて
いる。しかしながらこれらの方法には、種々の欠
点があり、一般式(1)の化合物の工業的製造法とし
ては不適当である。即ち前者の方法では、中間体
となる3−プロピオニルサリチル酸を得る工程に
おいて、3−プロピオニルサリチル酸が殆んど得
られず、その異性体であり且つ非目的物である5
−プロピオニルサリチル酸が大量に生成すること
が判明している。また後者の方法では、出発原料
となる3−アリル−2−ヒドロキシプロピオフエ
ノンは極めて製造困難な化合物であり、更に該化
合物を酸化剤で酸化して漸く一般式(1)の化合物が
得られる。従つて、上記のいずれの方法を用いて
も総収量は極めて低く、製造価格も高騰する。 本発明者は、上記問題点に鑑み鋭意研究を重
ね、一般式(1)で表わされる3−メチルフラボン−
8−カルボン酸誘導体を、短工程にて高純度且つ
高収率で製造し得る、工業的にも有利な新規製造
法を見出した。 問題点を解決するための手段 本発明によれば、一般式(1)で表わされる3−メ
チルフラボン−8−カルボン酸誘導体は、一般式 〔式中Rは上記に同じ。Xはハロゲン原子を示
す。〕 で表わされる3−メチルフラボン−8−カルボン
酸誘導体を脱ハロゲン化することにより製造され
る。 上記一般式(2)において、Rで示される低級アル
キル基としては例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル基等を例示でき
る。またRで示される基
【式】と しては、例えばジメチルアミノメチル、ジメチル
アミノエチル、ジエチルアミノプロピル、ジエチ
ルアミノブチル、ジ−n−プロピルアミノメチ
ル、ジ−n−ブチルアミノエチル、モルホリノメ
チル、モルホリノエチル、ピペリジノメチル、ピ
ペリジノエチル、ピペリジノプロピル、ピペリジ
ノブチル、1−ピペラジニルメチル、1−ピペラ
ジニルエチル、ピロリジノメチル、ピロリジノエ
チル、ピロリジノプロピル基等を挙げることがで
きる。Xで示されるハロゲン原子としては例えば
弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙
げることができる。 上記一般式(2)の化合物は、文献末記載の新規化
合物であり、一般式 〔式中R及びXは上記に同じ。〕で表わされる3−
プロピオニルサリチル酸誘導体を安息香酸のアル
カリ金属塩とハロゲン化ベンゾイル又は無水安息
香酸と共に加熱することにより製造される。 ハロゲン化ベンゾイルとしては、例えば塩化ベ
ンゾイル、臭化ベンゾイル等を挙げることがで
き、また安息香酸のアルカリ金属塩としては、例
えば安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム等を
挙げることができる。ハロゲン化ベンゾイル又は
無水安息香酸及び安息香酸アルカリ金属塩の使用
量としては特に制限されず広い範囲内から適宜選
択することができるが、一般式(3)の化合物に対し
てハロゲン化ベンゾイル又は無水安息香酸を通常
等モル〜8倍モル程度、好ましくは2〜5倍モル
程度、また安息香酸のアルカリ金属塩を通常等モ
ル〜8倍モル程度、好ましくは2〜5倍モル程度
使用するのがよい。また加熱温度としては通常
150〜200℃程度、好ましくは180〜195℃とするの
がよい。上記反応は一般に5〜10時間程度で終了
する。 出発原料として用いられる一般式(3)の化合物も
文献末記載の新規化合物であり、例えば一般式 〔式中Rは上記に同じ。〕 で表わされるサリチル酸類を公知の方法に準じて
ハロゲン化し、得られた一般式 〔式中R及びXは上記に同じ。〕で表わされるサリ
チル酸誘導体とハロゲン化プロピオニルとを適当
な触媒の存在下にフリーデルークラフト反応させ
ることにより製造される。 上記フリーデルークラフト反応に用いられる触
媒としてはこの種フリーデル−クラフト反応に用
いられる慣用の触媒を広く使用でき、例えば塩化
アルミニウム、塩化第二鉄、五塩化アンチモン、
三弗化硼素、塩化亜鉛、塩化チタン、弗化硼素、
硫酸、リン酸、無水リン酸等を挙げることができ
る。斯かる触媒の使用量としては一般式(5)の化合
物に対して通常等モル〜4倍モル、好ましくは2
〜3倍モルとするのがよい。ハロゲン化プロピオ
ニルとしては、例えば塩化プロピオニル、臭化プ
ロピオニル等を挙げることができる。また該反応
は無溶媒下又は適当な溶媒中で行なわれる。用い
られる溶媒としては二硫化炭素、ニトロベンゼン
等を例示できる。該反応は通常室温〜200℃、好
ましくは50〜100℃にて行なわれ、一般に2〜10
時間程度で反応は終了する。 また一般式(3)の化合物のうち一般式 〔式中R″は基
【式】(R1、R2及び nは上記に同じ。)を示す。X′水素原子又はハロ
ゲン原子を示す。〕で表わされる化合物は、一般
〔式中R′は水素原子又は低級アルキル基を示す。
X′は上記に同じ。〕で表わされる3−プロピオニ
ルサリチル酸誘導体と一般式 〔式中Aはハロゲン原子又は水酸基を示す。R1
R2及びnは上記に同じ。〕で表わされるアミンと
を反応させることにより製造される。 一般式(3c)の化合物と一般式(6)の化合物との
反応は、無溶媒下又は適当な溶媒中にて行なわれ
る。溶媒としては、クロロホルム、四塩化炭素等
のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒等を挙げ
ることができる。一般式(3c)の化合物と一般式
(6)の化合物との使用割合としては特に限定されず
広範囲内から適宜選択することができるが、通常
前者に付して後者を等モル〜5倍モル、好ましく
は1.2〜2倍モル使用するのがよい。上記反応に
おいては反応系内にナトリウム、カリウム等のア
ルカリ金属を存在させるのがよい。アルカリ金属
の使用量としては、一般式(3c)の化合物に対し
て通常0.05〜0.5倍モル、好ましくは0.1〜0.3倍モ
ルとするのがよい。該反応は通常0〜100℃、好
ましくは20〜80℃にて3〜5時間程度で行なわれ
る。 また一般式(2)で表わされる化合物のうち一般式 〔式中R″及びXは上記に同じ。〕で表わされる化
合物は、一般式 〔式中R′及びXは上記に同じ。〕で表わされる化
合物と上記一般式(6)で表わされるアミンとを反応
させることによつても製造される。 一般式(2b)の化合物と一般式(6)のアミンと
の反応は、上記一般式(3c)の化合物と一般式(6)
のアミンとの反応と同様の条件下に行なうことが
できる。 上記各反応により得られる目的化合物は、例え
は蒸留、再結晶等の慣用の方法に従い、反応混合
物から単離精製される。 上記各方法はいずれも、反応操作は簡便であ
り、また出発原料は入手容易な化合物であり、し
かも定量的に反応が進行するため高収率、高純度
で目的化合物を製造し得るという利点を有してい
る。 本発明の一般式(1)で表わされる3−メチルフラ
ボン−8−カルボン酸誘導体は、下記反応式に示
すようにして製造され、膀胱容量の増加、膀胱過
敏状態の改善、頻尿残尿自覚症状の消失等のため
の治療薬として有用である。 〔式中R′、R″、X、R1、R2、n及びAは上記に同
じ。〕 一般式(2a)の化合物及び一般式(2b)の化
合物を脱ハロゲン化するに当り、用いられる脱ハ
ロゲン化触媒としては従来公知のものを広く使用
でき、例えばパラジウム−炭素、パラジウム−ア
スベスト、パラジウム−硫酸マグネシウム、ラネ
ーニツケル、白金黒等を挙げることができる。該
脱ハロゲン化触媒の使用量としては、一般式
(2a)又は(2b)の化合物に対して通常1〜10ω
t%、好ましくは3〜5ωt%とするのがよい。
該反応は適当な溶媒、例えばメタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、n
−ブタノール、イソブタノール等の低級脂肪族ア
ルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エス
テル等の溶媒中にて行なわれる。更に該反応の反
応系内には酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリ
ウム等の脂肪酸のアルカリ金属塩を存在させるの
が好ましい。斯かる脂肪酸のアルカリ金属塩の使
用量としては、一般式(2a)又は(2b)の化合
物に対して通常0.5〜2.5倍モル程度でよい。上記
反応は通常10〜100℃、好ましくは40〜80℃にて
好適に進行し、一般に3〜10時間で反応は完了す
る。 また一般式(7)の化合物と一般式(6)のアミンとの
反応は、上記一般式(3c)の化合物と一般式(6)の
アミンとの反応と同様の条件下に行なうことがで
きる。 以下に参考例及び実施例を挙げる。 参考例 1 5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸メチ
ルの合成 37.3g(0.20モル)の5−クロルサリチル酸メ
チルと46.3g(0.50モル)の塩化プロピオニルの
混合物に攪拌しながら80.1g(0.60モル)の無水
塩化アルミニウムを少量ずつ加え、室温で1時間
保つた後80℃に上昇しこの温度で7時間反応を続
けた。反応終了後冷却し、これに水を少量ずつ加
え、反応物を分解し、目的物をクロロホルムによ
り抽出した。このクロロホルム抽出液からクロロ
ホルムを回収し、その残留物を減圧蒸留して目的
物(110℃以上/3mmHg)と未反応物(105〜110
℃/3mmHg)とに分留した。 生成物:37.5g(理論収率77.3%) 未反応物:8.0g 差引収率 98.4% 精製品の融点は94.0〜96.8℃である。 参考例 2 5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸ジメ
チルアミノエチルエステルの合成 0.5g(0.022モル)のナトリウムを300mlのジ
メチルアミノエタノールに溶解した液に24.3g
(0.10モル)の5−クロル−3−プロピオニルサ
リチル酸メチルを加え室温で24時間保持した後90
℃に2時間加熱し、次に過剰の未反応ジメチルア
ミノエタノールと生成されるメタノールを留去
し、その残留物をシクロヘキサンより再結晶させ
ると24.2g(80.7%)の結晶物を得た。その融点
は48.5〜51.0℃であり、このものの塩酸塩は融点
148.8〜151.2℃である。 参考例 3 5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸モル
ホリノエチルエステルの合成 0.5g(0.022モル)のナトリウムを300mlのモ
ルホリエタノールに溶解した液に24.3g(0.10モ
ル)の5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸
メチルを加え室温で24時間保持した後、90℃で2
時間加熱し、次いで減圧下で過剰の未反応モルホ
リノエタノールと生成したメタノールを留去した
後、残留物をシクロヘキサンより再結晶させると
30.3g(88.8%)の結晶物を得た。融点144.0〜
146.3℃。 参考例 4 β−ピペリジノエチル−5−クロル−3−プロ
ピオニルサリチル酸エステルの合成 0.30g(0.013モル)のナトリウムを300mlのピ
ペリジノエタノールに溶解した液に24.3g(0.10
モル)の5−クロル−3−プロピオニルサリチル
酸メチルを加え、室温で24時間保持し更に90℃で
2時間加熱したのち、減圧下、過剰のピペリジノ
エタノールと生成するメタノールを留去した。残
留物を希塩酸にとかして精製したのち炭酸ナトリ
ウムで中和し、析出する結晶物を集め、水洗、乾
燥した。収量31.5g、収率92.8%このものの塩酸
塩の融点165.6〜168℃。 参考例 5 (a) 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カル
ボン酸の合成 22.9g(0.10モル)の5−クロル−3−プロ
ピオニルサリチル酸と42.1g(0.30モル)の塩
化ベンゾイルの混合物に47.5g(0.33モル)の
安息香酸ナトリウムをかきまぜつつ加え、油浴
中で180〜190℃に8時間加熱し冷却後、5%炭
酸ナトリウム溶液を加えて生成物を溶解し、不
溶物を過して除く。この溶液に希塩酸を加え
て酸性にし、析出した白色結晶物を過し、希
アルコールでこのものを洗浄後乾燥すると28.6
g(90.9%)の白色粉末が得られた。融点309
〜312℃(昇華)を示す。この化合物の分析結
果を下記第1表に示す。 (b) 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カル
ボン酸の合成 22.9g(0.10モル)の5−クロル−3−プロ
ピオニルサリチル酸21.6g(0.15モル)の安息
香酸ナトリウムおよび48.5g(0.215モル)の
無水安息香酸を180〜190℃に6時間加熱する。
冷却後5%炭酸ナトリウム溶液を加え反応物を
溶解し、不溶物を過したのち希塩酸で酸性に
し、析出する結晶物をとり、希アルコールで洗
浄した後乾燥すると27.5g(87.6%)の白色粉
末が得られた。融点309.0〜312.0℃。この化合
物の分析結果は上記(a)で得られる化合物のそれ
と一致した。 参考例 6 (a) 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カル
ボン酸ジメチルアミノエチルエステルの合成 30g(0.10モル)の5−クロル−3−プロピ
オニルサリチル酸ジメチルアミノエチルエステ
ルと42.1g(0.30モル)の塩化ベンゾイルの混
合物に47.5g(0.33モル)の安息香酸ナトリウ
ムを加え油浴中で180〜190℃にて8時間反応さ
せた。冷却後希塩酸を加えて反応物を溶解し、
不溶物を除去した後ソーダ灰で中和し析出した
生成物をクロロホルムで抽出し、溶媒を留去す
ると35.8g(92.8%)の油状物質(除々に結晶
化)を得た。 これをシクロヘキサンから再結晶すると、
34.2g(88.7%)の白色粉末状結晶が得られ
た。融点56.5〜58.5℃。この化合物の分析結果
を下記第1表に示す。これの塩酸塩の融点は
192.7〜193.4℃であつた。 (b) 6−クロロ−3−メチルフラボン−8−カル
ボン酸ジメチルアミノエチルエステルの合成 30g(0.10モル)の5−クロル−3−プロピ
オニルサリチル酸ジメチルアミノエチルエステ
ルと21.6g(0.15モル)の安息香酸ナトリウム
に48.5g(0.215モル)の無水安息香酸を加
え、油浴中で180〜190℃で6時間反応させた。
冷却後希塩酸を加えて生成物を溶解し、不溶物
を除いた後ソーダ灰で中和し析出した生成物を
溶媒で抽出した。溶媒を留去し残留物をシクロ
ヘキサンより再結晶すると33.1g(85.8%)の
白色針状が得られた。融点56.5〜58.5℃を示し
(a)と共融し融点降下なく、同一物質である。 参考例 7 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸モルホリノエチルエステルの合成 17.1g(0.05モル)の5−クロル−3−プロピ
オニルサリチル酸モルホリノエチルエステルと
21.1g(0.15モル)の塩化ベンゾイルの混合液に
23.7g(0.165モル)の安息香酸ナトリウムを加
え、油浴中で185〜195℃に8時間加熱した。冷却
後10%塩酸を加え、生成物を溶解し不溶物を除去
したのち冷時にソーダ灰で中和し、析出した結晶
物を取し乾燥した。収量19.6g(91.6%)融点
68.0〜73℃シクロヘキサンより再結晶すると融点
73.3〜75.5℃。 この化合物の分析結果を下記第1表に示す。ま
たこれの塩酸塩は融点が208.4〜211.5℃であつ
た。 参考例 8 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸メチルの合成 12.1g(0.05モル)の5−クロル−3−プロピ
オニルサリチル酸メチルと21.1g(0.15モル)の
塩化ベンゾイルの混合物に23.8g(0.165モル)
の安息香酸ナトリウムをかきまぜながら加え、油
浴中、180〜190℃で8時間加熱反応した。冷却
後、これに5%炭酸ナトリウム溶液100mlを加え
て攪拌し、析出した固形物をアルコールから再結
晶をくり返すと、融点171.5〜173.0℃の物質を得
た。この化合物の分析結果を下記第1表に示す。 参考例 9 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸エチルの合成 12.8g(0.05モル)の5−クロル−3−プロピ
オニルサリチル酸エチルと21.1g(0.15モル)の
塩化ベンゾイルの混合物に23.8g(0.165モル)
の安息香酸ナトリウムをかきまぜながら加え、油
浴中180〜190℃で8時間加熱反応した。冷却後5
%炭酸ナトリウム溶液100mlを加えて、攪拌し、
析出した固形物をアルコールより再結晶し融点
127.0〜128.2℃の白色結晶物15.3g(対理論収率
89.5%)を得た。この化合物の分析結果を下記第
1表に示す。 参考例 10 β−ピペリジノエチル−6−クロル−3−メチ
ルフラボン−8−カルボン酸エステルの合成 10.2g(0.03モル)のβ−ピペリジノエチル−
5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸エステ
ルと12.6g(0.09モル)の塩化ベンゾイルの混合
物に14.4g(0.1モル)の安息香酸ナトリウムを
かきまぜながら加え180〜190℃に8時間加熱反応
させ、冷却後5%炭酸ナトリウム溶液を加え析出
した固形物をアルコールから精製すると10.6g
(83.0%)の白色結晶を得た。これを塩酸アルコ
ール液で処理しさらにアルコールで再結晶した。
塩酸塩は196.1〜198.3℃の融点を示した。 この化合物の分析結果を下記第1表に示す。
【表】
【表】 参考例 11 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸ジメチルアミノエチルエステル塩酸塩の合
15.7g(0.05モル)の6−クロル−3−メチル
フラボン−8−カルボン酸と7.9g(0.055モル)
のN・N−ジメチルアミノエチルクロライド塩酸
塩の混合物にキシレン100mlを加え、5時間加熱
還流し、冷却後、析出した結晶物を過し、新し
いキシレンで洗浄後乾燥すると20.2g(95.7%)
の白色結晶物を得た。融点188.5〜192.5℃。アル
コールより再結晶をくり返し17.8g(84.3%)の
白色結晶が得られた。融点192.7〜193.4℃を示
す。本化合物は文献未載の新化合物であり、上記
に分析値を示す参考例6の方法から得た6−クロ
ル−3−メチルフラボンカルボン酸ジメチルアミ
ノエチルエステル塩酸塩と混融するも融点降下し
ない。 参考例 12 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸モルホリノエチルエステルの合成 0.5g(0.022モル)のナトリウムを300mlのモ
ルホリノエタノールに溶解した液に32.9g(0.10
モル)の6−クロル−3−メチルフラボン−8−
カルボン酸メチルを加え室温で24時間保持したの
ち90℃に2時間加熱反応した。過剰のモルホリノ
エタノールと生成メタノールを減圧留去して除
き、残留物をアルコールから精製すると40.6g
(94.9%)の白色針状晶が得られた。融点73.3〜
75.5℃を示し、このものと参考例7で得た物質と
混融するも融点降下を示さない。その塩酸塩は融
点208.4〜211.5℃である。 参考例 13 β−ピペリジノエチル−6−クロル−3−メチ
ルフラボン−8−カルボン酸エステルの合成 0.5g(0.022モル)のナトリウムを300mlのピ
ペリジノエタノールに溶解した液に、32.9g
(0.10モル)の6−クロル−3−メチルフラボン
−8−カルボン酸メチルを加え、室温で24時間保
持したのち90℃で2時間加熱反応した。過剰のピ
ペリジノエタノールと生成するメタノールを留去
したのち、残留物を希塩酸にとかし精製し、次い
で常法に従い中和すると42.0g(98.7%)の生成
物を得た。これを塩酸アルコール溶液で処理し、
さらにアルコールで再結晶すると本方法により得
たβ−ピペリジノエチル−6−クロル−3−メチ
ルフラボン−8−カルボン酸エステル塩酸塩は参
考例10で得たものと全く同一物質であつた。 参考例 14 β−ピペリジノエチル−6−クロル−3−メチ
ルフラボン−8−カルボン酸エステル塩酸塩の
合成 32.9g(0.10モル)の6−クロル−3−メチル
フラボン−8−カルボン酸メチルを0.5NKOH、
メタノール溶液200mlに加え、3時間加熱還流さ
せた後溶媒を留去し、残留物に300mlの水を加え
て溶解し、これを希塩酸で中和すると30.2g
(96.0%)の白色粉末が得られる。融点309〜312
℃、参考例5a、bで得られた6−クロル−3−メ
チルフラボン−8−カルボン酸と同一物質であつ
た。この15.7g(0.05モル)の6−クロル−3−
メチルフラボン−8−カルボン酸に15.0g
(0.126モル)の塩化チオニル及び無水ベンゼン
100mlを加え5時間加熱還流した後、減圧下でベ
ンゼンおよび過剰の塩化チオニルを回収し16.5g
の残留固形物を得た。このものは6−クロル−3
−メチルフラボン−8−カルボン酸クロライドで
ありこの生成物に7.0g(0.054モル)のピペリジ
ノエタノールおよび無水ベンゼン100mlを加え3
時間還流、加熱して生成する白色結晶を取し、
ベンゼン洗浄後乾燥した。その収量は22.6g
(97.8%)である。このものをアルコールから数
回再結晶すると20.5g(88.7%)の白色針状結晶
の目的物質が得られた。融点196.1〜198.3℃、こ
のものは参考例10で得たβ−ピペリジノエチル−
6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボン
酸エステル塩酸塩と混融して融点降下を示さず同
一物質であつた。 実施例 1 3−メチルフラボン−8−カルボン酸メチルエ
ステルの合成 1.5g(4.57ミリモル)の6−クロロ−3−メ
チルフラボン−8−カルボン酸メチルエステル、
1.8g(13.2ミリモル)の酢酸ナトリウム、150ml
のイソプロパノール、さらに0.075gの5%パラ
ジウム、炭素を圧力容器に仕込み水素ガス置換し
た後、5.0Kg/cm2ゲージ圧の水素圧力下で70℃に
おいて6時間反応させた。その後開封し内容物を
取出し熱時過して触媒を除き、その液から溶
媒回収後1.1g(収率82.1%)の白色針状結晶を
得た。融点163.2〜166.4℃を示す。このものをア
ルコールより再結晶すると融点172.6〜173℃を示
した。本物質は従来方法より得られた物質とその
融点が一致し、それと混融するも融点降下が見ら
れなかつた。 実施例 2 3−メチルフラボン−8−カルボン酸ジメチル
アミノエチルエステルの合成 3.9g(0.01モル)の6−クロル−3−メチル
フラボン−8−カルボン酸ジメチルアミノエチル
エステル、2.7g(0.02モル)の酢酸ナトリウ
ム、150mlのイソプロパノールおよび0.16gの5
%パラジウム炭素触媒を圧力容器内に仕込み、水
素ガス置換後5.0Kg/cm2の水素圧の下で50℃におい
て6時間反応した。その後内容物を取出し触媒お
よび無機塩を去し、液からその溶媒を回収
し、3.1g(88.3%)の粘稠物が得られた。この
ものの塩酸塩の融点は177〜178℃を示し、このも
のは既知方法から得られたものと全く変らなかつ
た。 実施例 3 β−ピペリジノエチル−3−メチルフラボン−
8−カルボン酸エステルの合成 4.13g(0.01モル)のβ−ピペリジノエチル−
6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボン
酸エステルと4.0g(0.03モル)の酢酸ナトリウ
ム、150mlのイソプロパノールおよび0.2gの5%
パラジウム・炭素触媒を圧力容器に仕込み、水素
ガス置換後、5.0Kg/cm3ゲージ圧の水素と70℃に
て6時間反応させた。反応終了後内容物を取出し
熱時過し触媒と無機塩等を除きその後溶媒を回
収し、得られた残留物を水洗後、乾燥すると3.8
g(96.2%)の融点83〜85℃白色結晶を得た。ア
ルコールから再結すると3.2g(81.8%)融点85
〜86℃のβ−ピペリジノエチル−3−メチルフラ
ボン−8−カルボン酸エステルであつた。なおこ
れを塩酸アルコール溶液で処理して得た塩酸塩の
融点は232〜234℃を示し、これは従来の既知方法
により合成したβ−ピペリジノエチル−3−メチ
ルフラボン−8−カルボン酸エステル塩酸塩とそ
の融点が一致し、混融による融点降下はない。 実施例 4 β−モルホリノエチル−3−メチルフラボン−
8−カルボン酸エステルの合成 4.3g(0.01モル)のβ−モルホリノエチル−
6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボン
酸エステル4.0g(0.03モル)の酢酸ナトリウ
ム、150mlのイソプロパノールおよび0.2gの5%
パラジウム−炭素触媒とを圧力容器に仕込み、水
素ガス置換後5.0Kg/cm2ゲージ圧の水素と70℃に
おいて6時間反応させた。反応後、容器から取出
し熱時過して触媒および無機塩等を除いた後、
実施例3と同様の操作により処理してβ−モルホ
リノエチル−3−メチルフラボン−8−カルボン
酸エステル塩基、3.7g(94.5%)を得た。さら
にこの塩基を塩酸アルコール溶液で処理し、アル
コールより再結晶するとβ−モルホリノエチル−
3−メチルフラボン−8−カルボン酸エステル塩
酸塩の白色結晶が得られ、その融点は233〜234
℃。本品は既知方法によつて得られるβ−モルホ
リノエチル−3−メチルフラボン−8−カルボン
酸エステル塩酸塩の融点と全く一致し混融による
融点降下はない。 実施例 5 3−メチルフラボン−8−カルボン酸の合成 3.15g(0.01モル)の6−クロル−3−メチル
フラボン−8−カルボン酸と4.0g(0.03モル)
の酢酸ナトリウム、150mlのイソプロパノールお
よび0.2gの5%パラジウム−炭素触媒を圧力容
器に仕込み、水素ガス置換後、5.0Kg/cm2ゲージ
圧の水素と70℃にて6時間反応させた。以下実施
例3の方法に従い反応物を処理すると2.6g(93
%)の3−メチルフラボン−8−カルボン酸が得
られ、これをアルコールより再結した。その融点
は230〜233℃を示した。 本品は既知方法によつて得られた3−メチルフ
ラボン−8−カルボン酸の融点と一致し混融によ
り融点降下を示さない。 参考例 15 6−ブロモ−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸の合成 5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸の代
りに27.3g(0.10モル)の5−ブロモ−3−プロ
ピオニルサリチル酸を用いる以外は参考例5(a)と
同様にして32.3g(90.0%)の粉末結晶を得た。
融点287.0〜289.0℃である。この化合物の分析結
果を下記第2表に示す。 参考例 16 6−ブロム−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸ジメチルアミノエチルエステルの合成 5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸ジメ
チルアミノエチルエステルの代りに34.4g(0.10
モル)の5−ブロモ−3−プロピオニルサリチル
酸ジメチルアミノエチルエステルを用いる以外は
参考例6(a)と同様にして38.0g(88.3%)の結晶
物を得た。このものの塩酸塩は融点192.0〜195.4
℃である。この化合物の分析結果を下記第2表に
示す。 参考例 17 6−ブロム−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸モルホリノエチルエステルの合成 5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸モル
ホリノエチルエステルの代りに19.3g(0.05モ
ル)の5−ブロモ−3−プロピオニルサリチル酸
モルホリノエチルエステルを用いる以外は参考例
7と同様にして21.0g(89.0%)の結晶物を得
た。このものの塩酸塩は融点205.0〜208.0℃であ
る。この化合物の分析結果を下記第2表に示す。 参考例 18 6−ブロム−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸メチルの合成 5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸メチ
ルの代りに14.3g(0.05モル)の5−ブロモ−3
−プロピオニルサリチル酸メチルを用いる以外は
参考例8と同様に処理し、アルコールから精製し
て15.8g(84.7%)の白色針状晶(融点171.0〜
175℃)を得た。アルコールを用いて再結晶を繰
り返すと、この目的化合物の融点は174.0〜175.5
℃となつた。この化合物の分析結果を下記第2表
に示す。 参考例 19 6−ブロム−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸エチルの合成 5−クロル−3−プロピオニルサリチル酸エチ
ルの代りに15.0g(0.05モル)の5−ブロモ−3
−プロピオニルサリチル酸エチルを用いる以外は
参考例9と同様に処理し、アルコールから精製し
て16.5g(85.0%)の白色針状晶(融点151.0〜
152.5℃)を得た。この化合物の分析結果を下記
第2表に示す。 参考例 20 β−ピペリジノエチル−6−ブロム−3−メチ
ルフラボン−8−カルボン酸エステルの合成 β−ピペリジノエチル−5−クロル−3−プロ
ピオニルサリチル酸エチルの代りに11.5g(0.03
モル)のβ−ピペリジノエチル−5−ブロモ−3
−プロピオニルサリチル酸エステルを用いる以外
は参考例10と同様にして12.0g(85.1%)の白色
結晶を得た。このものの塩酸塩は融点220.4〜
221.8℃である。この化合物の分析結果を下記第
2表に示す。
【表】
【表】 参考例 21 6−ブロム−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸ジメチルアミノエチルエステル塩酸塩の合
6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸の代りに17.9g(0.05モル)の6−ブロモ−
3−メチルフラボン−8−カルボン酸を用いる以
外は参考例11と同様にして22.0g(94.3%)の結
晶物を得た。アルコールより再結晶して20.0g
(85.7%)の白色針状結晶(融点192.0〜195.4℃)
を得た。この結晶は参考例16で得た化合物と同一
化合物であつた。 参考例 22 6−ブロム−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸モルホリノエチルエステルの合成 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸メチルの代りに37.3g(0.10モル)の6−ブ
ロモ−3−メチルフラボン−8−カルボン酸メチ
ルを用いる以外は参考例12と同様にして44g
(93.2%)の結晶物を得た。このものの塩酸塩は
融点205.0〜208.0℃であつた。この結晶は参考例
17で得た化合物と同一化合物であつた。 参考例 23 β−ピペリジノエチル−6−ブロモ−3−メチ
ルフラボン−8−カルボン酸エステルの合成 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸メチルの代りに37.3g(0.10モル)の6−ブ
ロモ−3−メチルフラボン−8−カルボン酸メチ
ルを用いる以外は参考例13と同様にして44.6g
(94.9%)の生成物を得た。さらにアルコールよ
り再結晶して41.8g(88.9%)の白色結晶物を得
た。このものの塩酸塩は融点220.4〜222.0℃であ
る。この結晶は参考例20で得られた化合物と同一
化合物であつた。 参考例 24 β−ピペリジノ−3−メチル−6−ブロム−メ
チルフラボン−8−カルボン酸エステル塩酸塩
の合成 6−クロル−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸メチルの代りに37.3g(0.10モル)の6−ブ
ロモ−3−メチルフラボン−8−カルボン酸メチ
ルを用いる以外は参考例14と同様に処理し、アル
コールから再結晶して22.0g(86.8%)の白色結
晶を得た。融点220.4〜221.8℃。 実施例 6 3−メチルフラボン−8−カルボン酸メチルの
合成 6−クロロ−3−メチルフラボン−8−カルボ
ン酸メチルエステルの代りに1.7g(4.57ミリモ
ル)の6−ブロモ−3−メチルフラボン−8−カ
ルボン酸メチルエステルを用いる以外は実施例と
同様にして1.2g(89.3%)の白色針状晶(融点
162.6〜166.5℃)を得た。さらにアルコールより
再結晶すると融点166.4〜168.4℃の目的物が得ら
れた。 実施例 7 β−ピペリジノエチル−3−メチルフラボン−
8−カルボン酸エステルの合成 β−ピペリジノエチル−6−クロル−3−メチ
ルフラボン−8−カルボン酸エステルの代りに
4.7g(0.01モル)のβ−ピペリジノ−6−ブロ
モ−3−メチルフラボン−8−カルボン酸エステ
ルを用いる以外は実施例3と同様にして融点82.0
〜85.0℃の結晶物3.8g(97.1%)を得た。さらに
アルコールから再結晶して融点84.5〜86.0℃の白
色結晶物3.2g(81.8%)を得た。 参考例 25 (a) β−ピペリジノエチル−3−メチル−フラボ
ン−8−カルボン酸エステルの合成 30.5g(0.10モル)の3−プロピオニルサリ
チル酸ピペリジノエチルエステルと42.1g
(0.30モル)の塩化ベンゾイルとの混合物にか
きまぜながら47.5g(0.33モル)の安息香酸ナ
トリウムを加え、油浴中で180〜190℃において
8時間加熱し、その後冷却し反応物に希塩酸を
加えて溶解し、析出不溶物を除去した後5%ソ
ーダ灰溶液で中和し遊離した生成物をクロロホ
ルムで抽出、溶媒を留去すると36.4g(93.0
%)の白色結晶が得られる。これをアルコール
より再結晶すると33.2g(85.0%)、融点85〜
86℃のβ−ピペリジノエチル−3−メチルフラ
ボン−8−カルボン酸エステルが得られた。ま
たこのものの塩酸塩は融点232〜234℃を示し
た。 (b) 上述参考例25(a)の反応において塩化ベンゾイ
ルの代りに48.5g(0.215モル)の無水安息香
酸を用い上記同様の操作を行い37.2g(95.1
%)、融点85〜86℃のβ−ピペリジノエチル−
3−メチルフラボン−8−カルボン酸エステル
を得た。 参考例 26 β−ピペリジノエチル−3−メチルフラボン−
8−カルボン酸エステルの合成 (a) (1) 29.4g(0.10モル)の3−メチルフラボン
−8−カルボン酸メチルエステルを0.5N苛
性カリ−メタノール溶液200mlに加え、3時
間加熱還流させたのち溶媒を留去した。この
残留物に水300mlを加えて溶解し、過しそ
の溶液を希塩酸で中和して27.3g(97.5%)
の3−メチルフラボン−8−カルボン酸を得
た。融点229〜231.5℃。 (2) 14.0g(0.05モル)の3−メチルフラボン
−8−カルボン酸に14.9g(0.125モル)の
塩化チオニルと100mlの無水ベンゼンを加え
5時間加熱還流ののち溶媒ならびに過剰の塩
化チオニルを留去して14.9gの固形物を得
た。 (3) (2)の生成物に7.0g(0.054モル)のピペリ
ジノエタノールと100mlの無水ベンゼンを加
え3時間加熱還流させ、生成した白色結晶物
を取しベンゼンで洗浄したのち乾燥した。
収量21.0g(98.2%;3−メチルフラボン−
8−カルボン酸より)融点211〜232℃。 (4) アルコールから再結晶して17.2g(80.5
%)融点232.0〜233.2℃の白色針状結晶を得
た。 (b) 14.0g(0.05モル)の3−メチルフラボン−
8−カルボン酸と100mlの無水ベンゼン懸濁液
に8.0g(0.054モル)のピペリジノエチルクロ
ライドを加え還流下5時間加熱反応させ析出す
る白色結晶物を取しベンゼンで洗浄後乾燥し
て20.9g(97.8%)融点209〜229℃の白色結晶
を得た。 アルコールより再結晶して17.5g(81.9
%)、融点231.8〜233.0℃の白色針状結晶を得
た。 (c) 0.5g(0.022モル)のナトリウムを300mlの
ピペリジノエタノールに溶解した液に29.4g
(0.10モル)の3−メチルフラボン−8−カル
ボン酸メチルエステルを加え室温で24時間保持
したのち90℃で2時間加熱反応した。次いで減
圧下で過剰のピペリジノエタノールと生成する
メタノールを留去し残留物を希塩酸に溶解して
精製し炭酸ナトリウムで中和し粗製品を得た。 収量36.3g(理論収率92.8%)、融点82.0〜
84.8℃。アルコールより再結晶して34.8g(収
率89%)融点84.5〜86.0の結晶を得た。その塩
酸塩の融点は232〜234℃を示した。 参考例 27 3−メチルフラボン−8−カルボン酸ジメチル
アミノエチルエステルの合成 27.0g(0.10モル)の3−プロピオニルサリチ
ル酸ジメチルアミノエステルと42.1g(0.30モ
ル)の塩化ベンゾイルの混合物に47.5g(0.33モ
ル)の安息香酸ナトリウムを加え油溶中180〜190
℃にて8時間反応させた。 以上参考例5aと同様の操作により処理し31.6g
(90.0%)の塩基性物質が得られ、これをアルコ
ール性塩酸で処理すると3−メチルフラボン−8
−カルボン酸ジメチルアミノエステル塩酸塩を生
じた。メタノールより再結晶するとその融点は
177〜178℃である。本品は既知文献の方法に従つ
て得た3−メチルフラボン−8−カルボン酸ジメ
チルアミノエチルエステル塩酸塩の融点と一致
し、混融試験で融点降下を示さない。 参考例 28 3−メチルフラボン−8−カルボン酸モルホリ
ノエチルエステルの合成 15.4g(0.05モル)の3−プロピオニルサリチ
ル酸モルホリノエチルエステルと21.1g(0.15モ
ル)の塩化ベンゾイルの混合液に23.7g(0.165
モル)の安息香酸ナトリウムを加え油浴中185〜
195℃にて8時間加熱し以後参考例5aと同様の方
法により処理すると18.1g(92.0%)の塩基性物
質が得られ、これをアルコール性塩酸で処理する
と、3−メチルフラボン−8−カルボン酸モルホ
リノエチルエステル塩酸塩が析出する。これをメ
タノールより再結晶すると融点233〜234℃を示
す。本品は既知文献の方法に従つて得られる3−
メチルフラボン−8−カルボン酸モルホリノエチ
ルエステル塩酸塩の融点と一致しその混融試験で
融点降下を示さない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中Rは水素原子、低級アルキル基又は基
    【式】(R1及びR2は低級アルキ ル基を示す。またこのR1とR2とはこれらが結合
    する窒素原子と共にヘテロ原子を介し又は介する
    ことなく互いに結合して複素環を形成してもよ
    い。nは1〜4の整数を示す。)を示す。Xはハ
    ロゲン原子を示す。〕 で表わされる3−メチルフラボン−8−カルボン
    酸誘導体を脱ハロゲン化して一般式 〔式中Rは前記に同じ。〕 で表わされる3−メチルフラボン−8−カルボン
    酸誘導体を得ることを特徴とする3−メチルフラ
    ボン−8−カルボン酸誘導体の製造法。
JP24681885A 1985-11-01 1985-11-01 3‐メチルフラボン‐8‐カルボン酸誘導体の製造法 Granted JPS61112067A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0334884U (ja) * 1989-08-11 1991-04-05

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