JPS6137118B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、規則正しく間隔を保つた点印刷素子
の単一の列が記録媒体の印刷ラインに平行に位置
しているような直列並列式又は並列式の非衝撃型
の点マトリツクス印刷機に関する。

直列並列式の印刷機においては、点印刷素子の
列は印刷ライン方向に往復運動し、記録媒体は点
印刷素子の運動と同期して印刷ラインに垂直な方
向に沿つて間欠的に歩進し、各印刷素子が一連の
ストロークの間印刷ラインの少なくとも１つの文
字のすべての点（dot）を印刷するように、印刷
素子の一連のストロークの各々において文字のマ
トリツクスの点の列、即ち横行（row）の一連の
位置にて印刷素子を選択的に附勢するための制御
装置が設けてある。並列印刷機においては、印刷
素子の列は記録媒体の印刷ラインに平行に静止状
態に維持され、記録媒体のみが印刷ラインに垂直
な方向に間欠的に歩進し、各印刷素子はラインの
印刷可能な文字のマトリツクスの欄即ち縦行
（column）のすべての点を印刷するために選択的
に附勢される。

米国特許第3951247号明細書特開昭50−102338
号公報に示された既知の上述の型式の直列並列式
熱点マトリツクス印刷機においては、印刷素子の
列は単一の熱印刷ヘツド内に支持され、このヘツ
ドはセラミツクの絶縁性の平坦な基板から成り、
この基板上には一連の抵抗性印刷素子と、該抵抗
素子の各々に熱電流を選択的に通すための一組の
コンダクタとがコーテイングされている。

一列の印刷素子を支持するような単一ヘツドを
使用すれば、印刷ラインの長さが所定の文字数例
えば典型的には16文字を越えない場合には何等欠
点を生じない。

しかし、印刷ラインが著しく長い場合、例えば
80文字に匹適する程長い場合には、単一のセラミ
ツクの基板は直列並列印刷機の場合で一列の80個
の印刷素子を支持し並列印刷機の場合で80×Ｎ個
（Ｎは印刷すべき文字のマトリツクス点の縦行の
数）の印刷素子を支持するように印刷ラインのほ
ぼ全長に亘つて延びておらねばならず、極めて不
都合である。その理由は完全に平坦なセラミツク
基板を得ることは困難であり、基板が少しでも平
坦性を失なつた場合又はプラテンが少しでも直線
性又は円筒性を失なつた場合、記録媒体に対する
すべての印刷素子の接触が不均一となり、その結
果同じ印刷ライン上で印刷される文字の濃さが不
均一になつてしまう。

この種の欠点は、熱印刷機に限らず、正確な印
刷動作のために記録媒体に均一に接触せねばなら
ない点印刷素子を担持した平担な印刷ヘツドを使
用するすべての非衝撃式印刷装置にも一般に現わ
れる。電子感応式又は静電式の平坦なヘツドは、
印刷素子の長さが或る程度以上長くなつた場合に
上述と同じ欠点を有する。

それ故、本発明の目的は、記録媒体の印刷ライ
ンに沿つて延長する単一の列となつて位置した選
択的に附勢可能な点印刷素子を表面上にて支持す
る平坦な基板を有する並列式又は直列並列式の非
衝撃型の点マトリツクス印刷機において印刷機へ
の基板の装着を、プラテンの直線性又は円筒性と
の不完全さは無関係に及び列の長さとは無関係に
記録媒体に対してすべての印刷素子を均一に接触
させるように改良することにある。

本発明の別の目的は、多数の文字をもつ印刷ラ
インをを有する上述の型式の直列並列式印刷機に
おいて、同じラインに沿つて印刷された文字の鮮
度は均一であるように改良し、異なる印刷された
ラインに属しかつ印刷ラインに沿つて同じ印刷位
置を有する文字の整列を改良することにある。

本発明の他の目的は、熱マスターシートとその
下層の熱コピー用紙とを含む感熱性記録媒体上に
印刷を行なうに適した直列並列式の熱点マトリツ
クス印刷機を提供することである。

本発明は、記録媒体上の印刷ライン方向に並ぶ
多数の点印刷位置に情報を印刷するための非衝撃
型マトリツクス印刷機において、上記記録媒体を
支持するために印刷機フレームに装架されたプラ
テンと、上記印刷ライン方向に延在し該印刷ライ
ン方向に平行に可動な基部支持体と、該基部支持
体により支持された複数の印刷ヘツドと、上記基
部支持体を上記印刷ライン方向に間欠的に歩進さ
せて上記点印刷位置に停止させるための往復運動
機構とを有し、上記の各印刷ヘツドはそれぞれそ
の平坦面に、一定間隔で上記印刷ラインに平行に
並ぶ１列の熱印刷素子を支持し、上記複数の印刷
ヘツドに支持された上記熱印刷素子の全てが上記
印刷ラインに沿う一定間隔の単一の列を形成し、
かつ、上記記録媒体と均一な接触を行うように、
上記複数の印刷ヘツドが互に独立に、かつ、弾性
的に上記基部支持体に装架され、上記往復運動機
構は、対称な１対のプロフイール部分をそれぞれ
180゜の角度範囲に有するカムを含み、上記の各
プロフイール部分は階段部分と等高部分とから成
ることを特徴とするものである。

本発明は、熱印刷素子が複の印刷ヘツドに分配
され、かつ、各印刷ヘツドは他の印刷ヘツドから
独立に装架されているから、熱印刷素子の、プラ
テンの直線性又は円筒性の不完全さに対する順応
性が増して熱印刷素子のプラテン（従つ記録媒
体）に対する接触が均一化されるとともに、印刷
ヘツド、従つて熱印刷素子は点印刷位置に一時停
止するから、印刷が鮮明となり、重ねた複数枚の
記録媒体に同時に印刷することも可能となる。

第１，２図に示す直列並列式の印刷機は円筒状
のプラテン１０から成り、このプラテン上には感
熱性の記録紙１１のシートが部分的に巻かれてい
る。

印刷作業の間、記録紙１１はプラテンの間欠的
回転により歩進せしめられ、記録紙はガイド素子
１３及びローラ１４によりプラテンを取巻くよう
に案内される。

プラテン１０の前面において、スライド１８が
ガイド１９上を滑動することにより、プラテン１
０の軸線に平行に動くことができる。スライド１
８は基部支持体２０と、弾性薄板２２を介して基
部支持体２０に連結された４つのヘツド支持体２
１とを含む。

各弾性薄板２２は実質上矩形形状をしており、
その中央部に矩形の孔を有しもつて２つの平行な
弾性アーム２２ａ，２２ｂを画成し、これらアー
ムの両端はヘツド支持体２１及びスライド１８の
基部支持体２０にそれぞれ連結されている。各ヘ
ツド支持体２１には例えば米国特許第3951247号
明細書（特開照50−102338号公報）に開示された
型式の平坦な１個の熱ヘツド２４が接着固定さ
れ、このヘツドは記録紙１１に対面するヘツドの
平坦なセラミツク基体上に被着即ちコーテイング
された一列の20個の抵抗印刷素子を有する。

ヘツド支持体２１は、４つのヘツドの各列の抵
抗素子が記録紙１１の全印刷ラインに沿つて平行
に延びる80個の等間隔に離れた単一の列の抵抗素
子を形成するように、互に隣接して基部支持体２
０上に装着されている。それ故、基部支持体２０
内でのヘツド支持体２１の位置決め及び固定は、
基部支持体２０上への弾性薄板２２の装着の際
も、弾性薄板２２の上端へのヘツド支持体２１の
装着の際にも高精度で行わねばならない。このよ
うな精確さは組立ての際に周知の光学的な観測器
及びコンパレータを使用することにより得られ
る。

本発明の目的に従えば、ヘツド支持体２１の正
確な位置を変えずに、従つて上述の光学システム
を再使用せずに、摩耗した熱ヘツドを担持したヘ
ツド支持体２１を容易に交換できるようにするた
め、ヘツド支持体２１は支持体２１の位置決めと
係止とを一緒に行なえる２重の機能をを有するド
エルネジ２３により弾性薄板２２に固定される。

各ヘツド支持体２１はその上端に、スロツト２
６を有する舌片２５を備えており、各舌片２５の
下方には適当なレース２７内で自由に回転できる
ようにボール２８が装着されている。各支持体２
１の舌片２５内には印刷機のフレームに固着した
弾性素子（押圧素子）３０の上端が位置し、この
上端はスロツト２６を貫通していてボール２８と
共働する。各弾性素子３０と印刷機フレームの一
部３３との間にバネ３２が設けてあり、このバネ
３２は弾性素子３０を介して、均一な圧力で、各
支持体２１の熱ヘツドを感熱性記録紙１１に接触
させる。各弾性薄板の弾性アーム２２ａ，２２ｂ
は、印刷ラインに垂直な方向に曲がることにより
及び平坦なヘツド支持体２１に平行で印刷ライン
に垂直な軸線のまわりで少し捩れることにより、
プラテン１０の円筒性及び直線性の不完全さには
無関係に、各ヘツドのすべての抵抗素子を感熱性
記録紙に均一に接触させうる。

スライド１８は、モータのシヤフト４１から運
動を受ける。

上述の米国特許第3951247号明細書（特開昭50
−102338号公報）に開示されているように、ヘツ
ド２４の導電性径路は各ヘツド２４の下端に接続
した平坦なケーブル５０により駆動及び制御回路
に接続されている。スライド１８の往復運動期間
中文字の所望のラインを印刷するためにヘツド２
４のそれぞれの印刷素子即ち抵抗素子を選択する
ための制御回路、及びスライド１８の運動期間中
スライドの位置を感知するためのストロボ装置、
及び感熱記録紙を間欠的に歩進させるためのライ
ン送り装置は上述の米国特許第3951247号明細書
（特開昭50−102338号公報）に開示された型式の
ものでもよく、80個の抵抗素子を制御するため既
知の方法で配列された駆動及び制御回路が設けて
ある。

第３図には、第２の下層の熱コピーシートを有
する感熱性記録紙上に印刷を行なうためスライド
１８に運動を伝達する本発明の実施例を示す。こ
の型式の感熱性記録紙上へ印刷を行なうために
は、附勢の間各抵抗素子を記録紙に関して一時的
に静止させ、もつて附勢された抵抗素子により発
生した熱を第１の感熱記録紙を貫通させてその下
の第２の感熱性コピー用紙に伝達させこの第２用
紙に印刷を行なうに充分な温度までこの第２用紙
を昇温させる必要がある。

それ故、スライド１８は間欠的に印刷ライン方
向に沿つて歩進し、印刷素子を選択的に附勢する
ための点印刷位置に一致して停止し、印刷すべき
文字に応じたマトリツクスの列の２つの隣接する
点（ドツト）間の距離に対応する２つの隣接する
点印刷位置間で変位しなければならない。

第３図の往復運動は、1.45mmの文字幅を与える
ように７個の列横行と５個の縦行とを有するマト
リツクスに従つて（１行につき80個の）文字を印
刷するため第２図の印刷機のスライド１８を間欠
的に歩進させるように設計されている。それ故、
列内の２つの隣接する印刷素子間の距離は0.362
mmである。

第３図の往復運動機構はモータシヤフト４１に
回転可能に装着されたカム７０から成り、このカ
ムは２群の同心で直径的に対向した円弧７１，７
１ａを含む360゜の角度に亘つて延在するプロフ
イールを有し、円弧７１，７１ａは傾斜部
（ramp）によりそれぞれ連結されている。１つの
円弧と次の隣接する円弧との間の半径の増分は
0.362mmであり、各円弧は16゜の角度分の円弧長
さを有する。カムのプロフイールはまた円弧７
１，７１ａの群をそれぞれ隔てる（radiusing）
２つの円弧73，73aをも含む。円弧７１，７１ａ
はカムプロフイールの階段部分を形成し、円弧７
３，７３ａはカムプロフイールの等高部分を形成
する。

２つのカム追従ローラ８０，８１はカム７０の
プロフイールと共働し、ローラ８０は、カム７０
を橋渡しスライド１８の基部支持体２０に固定さ
れた支持素子８４の第１アーム８８のピン８３に
回転可能に装着され、ローラ８１は素子８４の第
２アーム８６にピン８７により枢着されたレバー
８９に固定されたピン８５に回転可能に装着され
ている。

バネ９０が第１アーム８８とレバー８９との間
に張設してあり、ローラ８０，８１をカム７０の
プロフイールに接触させている。

ローラ８０，８１は、ローラ８０，８１間の距
離がカム７０の右回りの回転期間中一定であるよ
うに、カムのプロフイールに関して直径的に対向
して位置している。

第３図の位置から出発してカム７０の最初の
180゜の右回り回転の間、スライド１８は0.362mm
の６回の間欠歩進変位を行なうように印刷ライン
の右側の方へ動く。各間欠歩進変位の間ローラ８
０，８１はカム７０の傾斜部７２，７２ａと共働
する。このような変位は、ローラ８０，８１が円
弧７１，７１ａと共働したときにそれぞれスライ
ドが停止するため、５回の一時的な停止を伴なつ
て行なわれる。各一時的な停止の間、制御回路が
80個の印刷子を選択的に附勢して印刷ラインの80
個の点マトリツクス文字のすべてに対してマトリ
ツクスの列の５つの点（ドツト）のすべてを印刷
する。

カム７０の次の180゜の角度回転の間、スライ
ド１８は印刷ラインの右手側から左手側へ動き、
その間合計2.172mmの総変位量を伴なう６回の間
欠的歩進変位を行ない、その間ラインの80個のす
べての文字に対して次の列の点を印刷する。

本発明に係るような印刷ラインに平行な印刷素
子の列の装着は、直列並列式印刷機又は非衝撃型
熱印刷方法のみに限定して使用されるものではな
いことに注意すべきである。このような装着方法
は平坦な基本上にコーテイングされた長い一列の
印刷素子を用いた種々の非衝撃印刷法を使用する
並列印刷機にも使用できる。更に、本発明の好適
な実施例として点マトリツクス文字を印刷するた
めの印刷機を説明したが、本発明に係る印刷機
は、既知の方法で制御回路を修正することによ
り、例えば一連の点（ドツト）によりグラフ上に
点をプロツトするためにも使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る熱印刷機の立面図、第２
図は第１図の印刷機の斜視図。第３図は第１図の
印刷機即ちプリンタのスライドを動かす機構の本
発明の実施例を示す立面図である。 １０：プラテン、１１：記録紙、１８：スライ
ド、２０：基部支持体、２１：ヘツド支持体、２
２：弾性薄板、２４：印刷ヘツド、２３：止めネ
ジ、２８：ボール、３０：弾性素子、３２：バ
ネ、４０：クランク連結ロツド機構、７０：カ
ム、８０，８１：カム追従ローラ、９０：バネ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 記録媒耐上の印刷ライン方向に並ぶ多数の点
   印刷位置に情報を印刷するための非衝撃型マトリ
   ツクス印刷機において、上記記録媒体を支持する
   ために印刷機フレームに装架されたプラテンと、
   上記印刷ライン方向に延在し該印刷ライン方向に
   可動な基動支持体と、該基部支持体により支持さ
   れた複数の印刷ヘツドと、上記基部支持体を上記
   印刷ライン方向に間欠的に歩進させて上記点印刷
   位置に停止させるための往復運動機構とを有し、
   上記の各印刷ヘツドはそれぞれの平坦面に、一定
   間隔で上記印刷ラインに平行に並ぶ１列の熱印刷
   素子を支持し、上記複数の印刷ヘツドに支持され
   た上記熱印刷素子の全てが上記印刷ラインに沿う
   一定間隔の単一の列を形成し、かつ、上記記録媒
   体と均一な接触を行うように、上記複数の印刷ヘ
   ツドが互に独立に、かつ、弾性的に上記基部支持
   体に装架され、上記往復運動機構は、対称な１対
   のプロフイール部分をそれぞれ180゜の角度範囲
   に有するカムを含み、上記の各プロフイール部分
   は階段部分と等高部分とから成ることを特徴とす
   る非衝撃型マトリツクス印刷機。 ２ 特許請求の範囲第１項の印刷機において、上
   記階段部分の各段は円弧部分を含み、片方の上記
   プロフイール部分の各上記円弧部分は、他方の上
   記プロフイール部分の、上記等高部分に関し対称
   に位置する対応円弧部分と同一の半径を有し、隣
   り合う２つの上記円弧部分の半径差は一定であ
   り、したがつて、上記カムのプロフイール部分
   の、180゜の角度間隔を有する２点の距離は一定
   であることを特徴とする印刷機。 ３ 特許請求の範囲第１項の印刷機において、対
   応する上記印刷ヘツドに対し摺動可能に係合する
   よう上記印刷機フレームに取りつけられた押圧素
   子と、該押圧素子と上記印刷機フレームとの間に
   配置されて上記対応する印刷ヘツドの上記平坦面
   を上記プラテンへ押圧する圧縮ばねとが設けられ
   ていることを特徴とする印刷機。 ４ 特許請求の範囲第３項の印刷機において、上
   記押圧素子は一端が上記印刷機フレームに固着さ
   れた弾性素子から成り、上記の印刷ヘツドは上記
   平坦面の裏側にボールベアリングを有し、上記押
   圧素子の他端が上記ボールベアリングの球と係合
   することを特徴とする印刷機。 ５ 特許請求の範囲第１項の印刷機において、上
   記カムのプロフイールに180゜の角度間隔を置い
   て係合する１対のカム追従ローラを有し、片方の
   上記ローラは上記基部支持体に固着された支持素
   子に回転可能に装架され、他方の上記ローラは、
   上記支持素子に枢着されたレバーに回転可能に装
   架され、上記両ローラを上記カムのプロフイール
   に押圧するためのばねが上記支持素子とレバーと
   の間に張設されていることを特徴とする印刷機。