JPS6136748Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複数個の気化器を装着する機関におい
て、その複数個の気化器の混合気絞弁を一個の操
作稈により同時に操作するための同調連動装置に
関する。機関に装着さげた複数個の気化器の夫々
の絞弁をその気筒ごとに調整して一連に連結し、
すべての絞弁の開閉操作を同時に行わせるための
連結同調装置は、現在各種の機構のものが用いら
れているが、気化器絞弁の同調は非常に高精度を
要求される事項であるので、その機構は複雑とな
り、連結組付け操作も簡単に行える構成のものは
ない。本考案は夫々の気化器の絞弁レバーに固定
される調整レバを設け、該調整レバーに夫々係合
取付けされる連結端子を介して、複数個の気化器
の絞弁を連結する１個の連結ロツドと上記調整レ
バーとを連結する連結構成とすることによつて、
同調連動装置を簡単な構造とし、又その連結組付
け操作も容易なものとしながら、高精度を保持し
得るものとしたもので、次に図面を参照して説明
する。

第１図は気化器３個１，２，３を装着した３連
気化器の場合の混合気絞弁について、本考案に係
る一実施例の同調連動装置を示す全体平面図であ
る。各気化器の絞弁レバー１１，２１，３１に調
整レバー１２，２２，３２を固定する。該調整レ
バーの夫々の端部に連結端子１３，２３，３３を
回動自在に取付け、そして該夫々の連結端子を１
本の連結ロツド４で連接するものである。

上記調整レバーと連結端子と連結ロツドの取付
け構成について、１個の気化器２を例にとつて第
２，３図に示し、連結ロツド４を第４図に拡大し
て示す。第２図はその連結部分のみについて拡大
して示す。Ａ矢示側面断面図、第３図はその平面
図である。第４図は連結ロツド４のＢ矢示側面図
である。絞弁軸２５に固定の絞弁レバー２１，２
４は絞弁に一部重合して調整レバー２２が取付け
られる。即ち調整レバー２２の一端に絞弁軸２５
の尖端部を遊合する遊合孔２２１が設けられ、又
中間部に、絞弁レバー２１の先端部にねじ止めさ
れる止ねじ２６と遊合する遊合孔２２２が設けら
れて、後述する操作の後、上記遊合孔２２１及び
２２２が絞弁軸ナツト２５１と上記止めねじ２６
とで緊締取付けされるのである。そして調整レバ
ー２２の先端に後述する操作で連結端子２３が係
止められる。そして該連結端子２３の連結ロツド
保持用摺割り溝２３３に上記連結ロツド４（板状
ロツド）の掛止め突起４１，４２，４３部を嵌挿
して連結する。即ち気化器２の連結端子２３には
連結ロツド４の突起４２部を係合する。そしてス
ナツプリング２７を連結端子２３の上端のリング
溝（後述する）に係止めて、連結ロツドを連結端
子に取付けるのである。

次に連結端子の構造を第５，６図に拡大して示
す。第５図はその斜視図、第６図は第５図のＣ矢
示側面図である。該連結端子は合成樹脂等の弾性
材とされ、連結ロツド保持部２３１と調整レバー
係合部２３２とを具え、連結ロツド保持部２３１
には連結ロツド４の主稈部４０を嵌合保持する摺
割り溝２３３を備える。該溝は連結端子の頭部側
で小巾とされ、連結ロツドを取付ける時、該小巾
部を押開いて挿入され、巾広部内に嵌合される。
そして上記小巾部の下端にスナツプリング用のリ
ング溝２３４が設けられる。調整レバー係合部２
３２は後部２３５が截頭直円錐形にされ、該後部
２３５と上記連結ロツド保持部２３１との間に調
整レバー係合溝（円周溝）２３６が形成される。
そして該調整レバー係合部２３２には、上記連結
ロツド保持部２３１の摺割り溝２３３の直角方向
に摺割り溝２３７が設けられる。又該調整レバー
係合部２３２には上記摺割り溝２３７と直角に、
即ち上記連結ロツド保持部２３１の摺割り溝２３
３と同一方向に、そして該溝に連通する掛止め突
起嵌挿孔２３８が設けられる。該孔２３８は連結
ロツド４の掛止め突起４２が挿入され、これと嵌
合する孔である。このような構造にされるので、
該連結端子を調整レバーに取付ける際は、後部円
錐形部を調整レバーの端子取付孔に押込めば、摺
割り溝２３７が切られているから第６図に示すよ
うに（調整レバー２２を１点鎖線で示す）、連結
端子は調整レバーの係合孔２２３に係合取付けさ
れる。

以上のように構成されるので、本考案に係る同
調連動装置の各気化器への取付けは、上述のよう
に連結端子２３をその係合孔２２３に取付けた
各々の調整レバー１２，２２，３２の２個の遊合
孔２２１，２２２を夫々絞弁軸２５、止めねじ２
６に遊合して仮取付けをし、そして連結ロツド４
の掛止め突起４１，４２，４３の夫々を上記の
夫々の連結端子１３，２３，３３，の連結ロツド
保持用摺割り溝２３３に嵌挿す。すると連結ロツ
ドの掛止め突起は端子の後部掛止め突起嵌挿孔２
３８に嵌入され、各気化器の連結端子が連結され
る。次いで各気化器毎のアイドリング調整を行
う。この場合調整レバーの遊合孔２２２は、遊合
孔２２１の中心点を中心とする円弧溝形にされ第
３図その溝巾は絞弁レバーの止めねじ２６の径よ
りも余裕のある寸度にされ、又遊合孔２２１も絞
弁軸に余裕のある孔径であるので、調整レバーは
絞弁レバーに対し、絞弁軸を中心とする回動方向
にも、又絞弁軸と連結端子の摺動方向にも自由係
合関係にあり、調整レバーと無関係に絞弁レバー
によるアイドリング運転の調整ができる。そして
そのベストアイドリング運転の絞弁レバー位置
で、止めねじ２６と絞弁軸ナツト２５１とを締付
け、絞弁レバーと調整レバーとを固定するのであ
る。このように連結されゝば、その連結された気
化器の何れか一個について、その気化器の絞弁開
閉作動レバーの開閉作動を行わせることで、すべ
ての気化器の連動操作が可能となる。

上記のように、本考案に係る絞弁同調連動装置
によれば、各気化器の絞弁レバーの連結のための
構成品は一本の連結ロツドと、該連結ロツドと係
合する各気化器用の連結端子と、該連結端子と係
合する各気化器の調整レバーだけで簡単な構造と
なり、又連結組付けも、連結端子の調整レバーへ
の取付けは端子先端を調整レバーの取付け孔への
押込みであり、連結ロツドの連結端子への取付け
は端子摺割りへの挿入とリング取付けてあり、そ
してその後作動弁レバーと調整レバーとの締付け
固定だけであるので、簡単な組付け操作でゞきる
ものである。そして絞弁レバーへの調整レバーの
重合仮取付けにおいては、該両レバーは自由係合
であり、連結端子の調整レバーへの取付けも回動
自在の組付けてあるので、各気化器の絞弁レバー
は単独でその微調整が可能であるので、絞弁レバ
ーと調整レバーとの固定組付け後の作動弁開閉操
作においては、高精度の同調連動操作を可能にす
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は気化器３個を装着した場合の混合気絞
弁について本考案に係る一実施例の同調連動装置
を示す全体平面図、第２図は１個の気化器につい
ての同調連動装置部分のみを示すＡ矢示拡大側面
図で、第３図はその平面図、第４図は連結ロツド
のみのＢ矢示拡大側面図、第５図は連結端子のみ
を示す拡大斜視図、第６図はそのＣ矢視側面図で
ある。 １，２，３……気化器、４……連結ロツド、１
１，２１，３１……絞弁レバー、１２，２２，３
２……調整レバー、１３，２３，３３……連結端
子、２６……止めねじ、４０……主稈部、４１，
４２，４３……掛止め突起、２２１，２２２……
遊合孔、２３３……摺割り溝、２３６……調整レ
バー係合溝、２３７……摺割り溝、２３８……嵌
挿孔、２５１……絞弁軸ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれの気化器の絞弁レバーに調整レバーを
   緊締可能に遊合取付けし該各調整レバーの先端に
   回動自在に連結端子を取付け、該各連結端子を接
   続する連続ロツドを備え該連結ロツド主稈部と該
   主稈部から上記夫々の連結端子と係合する掛止め
   突起を突出形成し、上記夫々の連結端子はその上
   部に上記連結ロツド主稈部と係合する摺割り溝と
   中間部に外周溝にされる調整レバー係合溝を備え
   該外周係合溝の下部は截頭直円錐形にされ該円錐
   形中央部の上記連結ロツド主稈部係合摺割り溝と
   直交し該摺割り溝底部に達する摺割り溝を設け該
   摺割り溝中心部に上記連結ロツドの掛止め突起と
   係合する嵌挿孔を備えることを特徴とする多連装
   気化器における同調連結装置。