JPS6136602Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、バツクホーの排土板支持構造に関
するものである。

従来、バツクホーにおいて排土板の上縁位置
は、走行機体上の旋回台より上方にまで位置しう
るべく構成され、排土作業に際して走行機体と旋
回台との間隙部に排土が侵入するおそれはなかつ
た。ところが、排土板上縁の位置が従来のように
旋回台より上方まで位置していると、バツクホー
本体の旋回時に支障になるため、排土板を可及的
外方すなわち、走行機体より離れた位置に設けな
くてはならず、機体の長さはその分だけ長くな
り、バツクホーの作業に支障を生じていた。

この考案では、かかる欠点を解消すべく排土板
を走行機体、とくに走行部としての履帯に可及的
に接近せしめてコンパクト化、縮少化をはかるこ
とにより作業能率を向上すべく改良したバツクホ
ーにおいて、排土板を履帯に接近した位置に設け
たために生じる排土板上縁からの排土侵入によつ
て排土板作動用のピストン杆に付着する泥等か
ら、油圧シリンダー及びピストン杆部分を保護す
べく排土板支持杆に泥よけカバーを設けたバツク
ホーの排土板支持構造を提供せんとするものであ
る。

この考案の一実施例を図面に基づき詳説すれ
ば、第１図は本案構造を有するバツクホーの全体
側面図を示しており、Ａはバツクホー、１は走行
機体、２は走行機体１の下部に左右に設けた走行
部としての履帯、３は走行機体１上方に旋回自在
に設けた旋回台、４は同旋回台３上に設けたバツ
クホー本体、５は操縦用キヤビン、６はバツクホ
ー本体４及び操縦用キヤビン５を載置した基台、
７は排土板を示している。

第２図は、本案構造の拡大部を示しており、排
土板７は走行機体１に基端を枢着した排土板支持
杆８の先端に設けられており、しかも同排土板７
は走行部としての履帯２に接近して基台６下方に
位置せしめられている。

９は油圧シリンダーであり、基端は走行機体１
に枢着され、排土板支持杆８上方に設けられてお
り、同油圧シリンダー９先端にはピストン杆１０
が進退自在に突出し、油圧により進退作動を行う
ことによつて、ピストン杆先端が枢着されている
排土板支持杆８の昇降を行う。すなわち、油圧シ
リンダー９の作用によつてピストン杆１０が進退
作動を行うと、同ピストン杆１０と連設された排
土板支持杆８は基端の走行機体１との枢着部を中
心にして回動し、先端の排土板７の昇降を行うこ
とになる。

１１はピストン杆１０の先端部と排土板支持杆
８との連設部のブラケツトを示している。

１２は泥よけカバーであり、基端を排土板支持
杆８外側面にブラケツト１３を介してボルト１４
にて取付けられており、同カバー１２の側面１２
−２は鉛直上方立上り状態として、油圧シリンダ
ー９の基端部及び同先端部から突出するピストン
杆１０の外側方を覆うべく構成し、かつ、同カバ
ー１２の上端１２−１は、半円弧凸状に内側方へ
屈曲せしめると共に、前方下り勾配の傾斜状に形
成してピストン杆１０上周面を覆うべく構成し、
しかも、同カバー１２の上端１２−１が前方に位
置する排土板７の上端縁よりも低位置となるべく
構成している。

このように構成された実施例において、作用を
説明すれば、排土板７により、排土作業を行うに
際しては、排土板７を下方へ降下すべく排土板支
持杆８を下方に倒すため油圧シリンダー９からピ
ストン杆１０を伸長させていき、排土板支持杆８
の基端の枢着部を中心にして同支持杆８を下方へ
回動せしめるものであり、この状態において排土
作業を行うと排土板７上縁と走行機体上方の基台
６との間より排土が侵入するが、泥よけカバー１
２を排土板支持杆の外側面に取付け、同カバー１
２を鉛直上方に立上り状態として、油圧シリンダ
ー９から突出するピストン杆１０外側方を覆わし
め、同カバー１２の上端を半円弧凸状に内側方へ
屈曲せしめると共に、前方下り勾配の傾斜状に形
成してピストン杆１０上周面を覆わしめ、しか
も、同カバー１２の上端１２−１が前方に位置す
る排土板７の上端縁よりも低位置となるべく構成
していることにより、同カバー１２によつて、侵
入した排土はピストン杆１０に被さることなく走
行機体下方に落下するものであり、また、履帯２
により飛散せられた泥土等からも、同ピストン杆
１０は泥よりカバー１２により確実に保護される
ものである。

この考案によれば、泥よけカバーによつて排土
板上縁から侵入する排土、及び、外側方の走行部
からの飛散泥土等からピストン杆部分を保護する
ことができ、構造簡易にして、ピストン杆への泥
付着等によるピストン作動部分の損傷を防止でき
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案構造のバツクホーの側面図、第２
図は同要部の拡大側面説明図、第３図は同平面
図、第４図は第３図−線の断面図。 Ａ：バツクホー、７：排土板、８：排土板支持
杆、９：油圧シリンダー、１０：ピストン杆、１
２：泥よけカバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行機体１上に旋回台３を設け、同旋回台３に
   バツクホー本体４を設け、かつ走行機体１の下部
   左右側に走行部としての履帯２，２を設け、同左
   右履帯２，２間において走行機体１に排土板支持
   杆８の基端を枢着し、同支持杆８先端には走行部
   と接近して排土板７を設け、また排土板支持杆８
   の上方において走行機体１に油圧シリンダー９基
   端を枢着し、同シリンダー９のピストン杆１０先
   端を排土板支持杆８先端と枢着して連設し、油圧
   シリンダー９のピストン杆１０の伸縮作動により
   排土板７の昇降作動を行うべく構成したバツクホ
   ーにおいて、左右履帯２，２間に位置する排土板
   支持杆８の外側面には泥よけカバー１２基端を取
   付け、同カバー１２を鉛直上方に立上り状態とし
   て、油圧シリンダー９から突出するピストン杆１
   ０外側方を覆わしめ、かつ、同カバー１２の上端
   を半円弧凸状に内側方へ屈曲せしめると共に、前
   方下り勾配の傾斜状に形成してピストン杆１０上
   周面を覆わしめ、しかも、同カバー１２の上端１
   ２−１が前方に位置する排土板の上端縁よりも低
   位置となるべく構成してなるバツクホーの排土板
   支持構造。