JPS6136082A - 原動機付自転車の排気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は自転車タイプの車体フレームに、エンジンを搭
載した原動機付自転車に係り、特にその排気装置に関す
る。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

この種の原動機付自転車では、自転車のイメージを損う
ことのないように、エンジン（原動機）を極力コンパク
ト化し、かつ目−立たない位置に設けたいという要望が
あり、このため、従来上記エンジンを、ペダルクランク
を支持するギヤケースの近傍に設けるとともに、このエ
ンジンのシリンダに排気管を介して連なる消音器を、ク
ランクケースの側方に設置したものが知られている。

ところで、このような原動機付自転車の如き低速型車両
では、低速トルクを高めることが好ましく、このために
は排気管をある程度長くすることが必要となってくる。

しかしながら、上記従来構成によると、消音器や排気管
がクランクケースの回りに集中して配置されているため
、排気管の長さを充分に確保することが甚だ難しく、し
たがって、排気の脈動を有効に利用することができず、
出力特性面において改善の余地が残されていた。

〔発明の目的〕

本発明はこのような事情にもとづいてなされたもので、
限られたスペースの中で排気管長を充分に確保すること
ができ、エンジンの出力特性を改善できるとともに、こ
の排気管を車体の側方に張出すことなくコンパクトに配
置できる原動機付自転車の提供を目的と・する。

〔発明の概要〕

すなわち、本発明は上記目的を達成するため、サドルと
その下方に位置するギヤケースとの間に、上方からエン
ジンおよびこのエンジンの動力をギヤケース内の駆動軸
に伝える動力伝達機構を順次配列し、このエンジンのク
ランク軸と動力伝達機構とは、互いに同軸状をなして上
下方向に縦置きに配置するとともに、この動力伝達機構
の周囲を上記エンジンのクランクケースに一体的に連な
る中空筒状のケーシングによって覆い、これらクランク
ケースおよびケーシングを、上記サドルとギヤケースと
を結ぶ車体フレームの一部として利用する一方、上記エ
ンジンのシリンダは、後方の後輪側に向って突出させる
とともに、このシリンダの下面から排気管を導出させ、
この排気管を、上記シリンダ、ケーシングおよび後輪に
よって囲まれた空間部分を通して下方に導いたことを特
徴とする。

〔発明の実施例〕

以下、本発明を図面に示す一実施例にもとづいて説明す
る。

図中１は自転車タイプの車体フレームであり、その前端
のヘッドパイプ２には前輪３を軸支するとともに、バー
ハンドル４によって操向操作されるフロントフォーク５
が枢支されている。ヘッドパイプ２には、後方下向きに
延びる一本のダウンチューブ６が接続されており、この
ダウンチューブ６の後端部には略箱状をなしたバッテリ
ーボックス７を介してギヤケース８がボルト締めされて
いる。ギヤケース８は車体の略中央部に位置し、その後
端部には左右のリヤアーム９，９がボルト締めされてい
るとともに、このリヤアーム９．９の後端部間には後輪
１０が支持されている。このリヤアーム９，９の後端部
からは、斜め前方に向って左右のバックステー１１．１
１が導出されており、これらバックステー１１．１１の
上端部には中空筒状のアッパブラケット１２がボルト締
めされている。

アッパブラケット１２は上記ギヤケース８の略真上に位
置しており、このアッパブラケット１２にはサドル１３
が上下動可能に支持されている。そして、ギヤケース８
内にはペダル軸１４が左右方向に沿って軸支されており
、このペダル軸１４の左右両端部には、ペダルクランク
１５．１５を介してペダル１６゜１６が取付けられてい
る。したがって、ペダル１６゜１６を踏み込むことによ
り、ペダル軸１４を回転駆動させると、このペダル軸１
４の回転は、図示しな〇一方向クラッチを経てこのペダ
ル軸１４と同軸に設けられた駆動軸５０、更にはこれに
一体に設けられた大スプロケット１７に伝達されるとと
もに、この大スプロケット１７と後輪１０側のフリース
プロケット１８との間に巻回したチェーン１９を介して
後輪１０に伝達されるようになっている。なお、符号４
７は後輪１０の上半分を覆うリヤフェンダである。

上記サドル１３とギヤケース８との間には、上方から強
制空冷式の２サイクルエンジン２０およびこのエンジン
動力を上記駆動軸５０に伝える動力伝達機構２１が順次
配列されている。エンジン２０は略円筒状をなしたクラ
ンクケース２２内に、片持ち式のクランク軸２３を備え
ており、このクランク軸２３は上下方向に沿って縦置き
されているとともに、その下端部にはフライホイールマ
グネト−２４が取付けられている。クランクケース２２
には後方の後輪１０側に向ってシリンダ２５が突設され
ており、このシリンダ２５の周囲はエアシュラウド２６
によって覆われている。エアシュラウド２６内には、上
記フライホイールマグネト−２４の上面に突設したファ
ン２７によって取入れられた外気が送風され、この送風
によりシリンダ回りが強制的に冷却されるようになって
いる。クランクケース２２の上端面には、リードバルブ
２８を介して吸気管２９が接続されており、この吸気管
２９はシリンダ２５の上方であり、かつバックステーｉ
ｉ、、　ｉｉの上端部間に導かれるとともに、その上流
端には気化器３０およびエアクリーナ３１がこの順で接
続されている。そして、このようなりランクケース２２
の上端部は、上記アッパブラケット１２内に挿入され、
ボルトによって締め付は固定されている。なお、■アク
リーチ３１の後方には燃料タンク４８が設けられており
、この燃料タンク４８はりャフェンダ４７の上方に設置
したキャリヤ４９に吊支され、このキャリヤ４９とリヤ
フェンダ４１との間に位置されている。

一方、本実施例の動力伝達機構２１は、自動遠心式クラ
ッチ３２と遊星歯車式減速機３３とから構成されており
１．このクラッチ３２の入力側がフライホイールマグネ
ト−２４を介してクランク軸２３の下端部に同軸的に連
結されるとともに、出力側が減速機−３３の入力軸３４
に同軸的に連結され、この入力軸３４に伝達されたエン
ジン動力は、一旦減速されて後、出力軸３５に出力され
るようになっている。このようなりラッチ３２および減
速機３３の周囲は、上記クランクケース２２に一体的に
連なる中空円筒状のケーシング３６によって覆われてお
り、このことによりエンジン２０と動力伝達機構２１と
が略円筒形に一体化されている。そして、ケーシング３
６の下端面はギヤケース８の上面にボルトで以て締め付
は固定されており、この固定によりクランクケース２２
とケーシング３６とが上記サドル１３を支持するサドル
チューブとしての機能を有し、上記車体フレーム１の一
部を構成している。なお、上記減速機３３の出力軸３５
の下端部はギヤケース８内に導入されており、この導入
先端部は一対の傘歯車３７．３８および一方向クラッチ
（図示せず）を介して駆動軸５０と連動されている。

ところで、クランクケース２２およびケーシング３６は
、上記シリンダ２５の突出弁だけ後輪１０の前方に位置
されており、これらケーシング３６、シリンダ２５およ
び後輪１０とによって囲まれる空間部分３９には、上記
シリンダ２５の下面の排気孔４０から導出された排気管
４１が挿通されている。この排気管４１はケーシング３
６の略真後を下方に向って略−直線上に延びており、そ
の先端部は上記リヤアーム９゜９の前端部間にまで導か
れるとともに、この前端部間に配置した消音器４２に接
続されている。消音器４２は内部に所定容量の膨張室４
３を有した略箱形をなし、本実施例の場合はこの膨張室
４３内に排気管４１の先端部がＵ字状に曲げられた状態
で挿入されており、排気管長の増大が図られている。

なお、上記ケーシング３６の後部にはエンジン始動用の
セルモータ４４が設けられているとともに、バッテリー
ボックス７内にはセルモータ４４の電源であるバッテリ
４５およびその他のＣＤＩユニット、レギュレータ、ス
タータリレー、フラッシャリレー等の各種電装部品４６
・・・が一括して収容配置されている。

このような構成によれば、エンジン２ｏと動力伝達機構
２１とが略円筒形に一体化され、これらがサドル１３と
ギヤケース８とを結ぶ車体フレーム１の一部として機能
するので、車体フレーム１の簡略化は勿論、エンジン２
０が車体フレーム１と近似した形態をなし、このため外
方から目立たなくなって外観が良好となる。

しかもこの場合、エンジン２０のシリンダ２５を後方に
突出させるとともに、このシリンダ２５の下面から導出
された排気管４１を、動力伝達機構２１のケーシング３
６、シリンダ２５および後輪１ｏによって囲まれる空間
部分３９を通して下方に導いたので、この排気管４１の
管長を消音器４２に接続されるまでの間で以て充分に確
保することができる。したがって、排気の脈動を有効に
利用でき、エンジンの出力特性を改善することができる
。

また、排気管４１はケーシング３６の後方を下方に向っ
て一直線状に引き回されているので、左右のペダル１６
．１６の回転面よりも内側に位置し、排気管長が増大し
たにも拘らず、排気管４１が車体の側方に張出すことも
ない。このため、排気管４１を限られたスペースの中に
コンパクトに収めることが可能となるから、ペダルｉｅ
、　ｉｅに足を乗せた時は勿論、この自転車を押して歩
く際にも高温の排気管４１が足に触れることもない等の
利点がある。

また、本実施例の構成によれば、バックステー１１、１
１間に気化器３０が位置するとともに、同じくリヤアー
ム９．９間に消音器４２が位置するので、これら吸排気
系を車体フレーム１の各部によって側方から保護するこ
とができる。それとともに、バッテリ４５を初めとして
各種電装部品４６・・・が、ギヤケース８に連なるバッ
テリボックス７内に収容されているので、各種の機能部
品を車体中央付近に寄せることができ、このため車体重
心が中央寄りに集中し、操縦安定性を向上させることが
できる。

なお、上記実施例では、排気管をリヤアームの内側を通
して消音器に接続したが、例えばリヤアームの上部にま
で導いた後、一方のリヤアームの外側を迂回して消音器
に接続しても良く、このようにすれば、排気管長をより
増大させることがでまた、車体フレームの構成は上記実
施例に特定されるものではなく、例えばダウンチューブ
の上方に前後方向に延びるトップチューブを架設したも
のでも良いし、リヤアームを揺動式としたものでも良い
。

〔発明の効果〕

以上詳述した本発明によれば、エンジンおよび動力伝達
機構が車体フレームと近似した形態をなし、このためエ
ンジン回りが外方から目立たなくなって外観が良好とな
る。

しかもこの場合、シリンダの下面から導出された排気管
を、このシリンダ、動力伝達機構のケーシング、および
後輪によって囲まれる空間部分を通して下方に導いたの
で、この排気管の管長を充分に確保することができ、こ
のため排気脈動の有効利用が可能となり、エンジンの出
力特性を改善することができる。加えて、排気管はケー
シングの後方を下方に向って引き回されているので、左
右のペダルクランクの回転面よりも内側に位置し、この
ため、排気管長が増大したにも拘らず、排気管が車体の
側方に張出すこともなく、限られたスペースの中にコン
パクトに収めることが可能となるから、ペダルに足を乗
せた時は勿論、例えばこの自転車を押して歩く際にも排
気管が足に触れることもない等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は原動機付自転
車の側面図、第２図は第１図中■部を一部断面して示す
側面図、第３図は第２図中■線方向から見た矢視図、第
４図は第２図中■線方向から見た矢視図である。 １・・・車体フレーム、８川ギヤケース、１ｏ・・・後
輪、１３・・・サドル、１５・・・ペダルクランク、２
０・・・エンジン、２１・・・動力伝達機構、２２・・
・クランクケース、２３・・・クランク軸、２５・・・
シリンダ、３Ｇ・・・ケーシング、３９・・・空間部分
、４１・・・排気管、５０・・・駆動軸。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 車体フレームに、後輪の前方上部に位置してサドルを設
   けるとともに、このサドルの下方に左右のペダルクラン
   クによって回転駆動される駆動軸を支持したギヤケース
   を設け、このサドルとギヤケースとの間に上方からエン
   ジンおよびこのエンジンの動力を駆動軸に伝える動力伝
   達機構を順次配列し、このエンジンのクランク軸と動力
   伝達機構とは、互いに同軸状をなして上下方向に縦置き
   に配置するとともに、この動力伝達機構の周囲を上記エ
   ンジンのクランクケースに一体的に連なる中空筒状のケ
   ーシングによって覆い、これらクランクケースおよびケ
   ーシングを、上記サドルとギヤケースとを結ぶ車体フレ
   ームの一部として利用するようにした原動機付自転車で
   あつて、 上記エンジンのシリンダを、後方の後輪側に向つて突出
   させるとともに、このシリンダの下面から排気管を導出
   させ、この排気管を、上記シリンダ、後輪およびケーシ
   ングによつて囲まれた空間部分を通して下方に導いたこ
   とを特徴とする原動機付自転車の排気装置。