JPS6135771B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガス絶縁開閉装置、特にライン側フイ
ーダーとバンク側フイーダー間を２重母線によつ
て接続したグループを複数有し、各グループの母
線間をブスセクシヨン用開閉装置によつて接続可
能に区分したガス絶縁開閉装置に関する。

変電所のスペースを縮小するために、SF₆ガス
等の絶縁性ガスを用いた開閉装置が知られてい
る。

このガス絶縁開閉装置は、絶縁性ガスを充填し
た容器内に、容器から絶縁して導体を支持して構
成され、これによつて立体的な配置を可能とす
る。

ところで、変電所では母線に多数の導入および
導出線路を接続し、その母線をブスセクシヨン用
開閉装置によつて区分する場合がある。これは、
電力供給の融通をはかり変電所の信頼性を高める
ためである。

従来のこの種構成は、母線を直線的に配置し、
この母線に合わせて開閉装置を配置していた。こ
のため、母線の軸方向に大きなガス絶縁開閉装置
となつていた。特に、従来の場合ブスセクシヨン
用開閉装置の構成に工夫がなかつたため、この部
分で大きなスペースを必要としていた。

本発明の目的は、母線の軸方向を縮小したガス
絶縁開閉装置を提供するにある。

本発明は、例えばライン側フイーダーとバンク
側フイーダーで１つのグループを構成し、隣り合
う各グループの母線をそれぞれ異なる直線上に配
置すると共に、隣り合う母線はその端部を軸方向
に重複して配置し、この重複部にブスセクシヨン
用開閉装置を設けている。これによつて、各開閉
装置は等間隔で配置することが可能となり、母線
の軸方向に縮小した開閉装置が得られる。また本
発明では、隣り合う２重母線を３つの直線上に配
置している。これは母線を全て直線的に配置した
従来例に比べて母線の径方向を増大するが、上記
した母線の軸方向の縮小に合わせて合理的な配置
を可能とし、整然としたスペースでの構成によつ
て結局全体に縮小したガス絶縁開閉装置が得られ
る。

以下本発明を図面に示す実施例によつて説明す
る。

単相回路を第１図に示している。２重母線１お
よび２間は、２台の断路器３，４によつて接続さ
れ、断路器３，４間にしや断器５および断路器６
が接続されて、バイク側フイーダー用開閉装置７
を構成している。また、２重母線１，２間には２
台の断路器８，９が接続され、断路器８，９間に
しや断器１０および断路器１１が接続されて、ラ
イン側フイーダー用開閉装置１２を構成してい
る。両開閉装置７，１２によつて１つのグループ
を構成している。両開閉装置は、同一回路構成で
あるが、開閉装置７の断路器６は省略されること
がある。

他のグループを構成するバンク側フイーダー開
閉装置１３は、しや断器１４、断路器１５および
２台の断路器１６，１７から成る。これは、先の
開閉装置７と同一回路構成である。断路器１６，
１７はそれぞれ２重母線１８，１９へ接続されて
いる。

このようなフイーダーは、必要に応じて複数グ
ループ設けられる。

母線１と１８間は、ブスセクシヨン用開閉装置
２０によつて接続可能に区分されている。この開
閉装置２０は、しや断器２１とその両側の断路器
２２，２３から成る。一方、母線２と１９間は、
ブスセクシヨン用開閉装置２４によつて接続可能
に区分されている。この開閉装置２４は、しや断
器２５とその両側の断路器２６，２７から成る。

以上の各開閉装置には、例えば断路器の両側に
接地開閉装置等が設けられるが、これらは省略し
ている。

次に各開閉装置の構成について説明する。尚、
以下の説明において、容器内に、しや断部を構成
したものをしや断器、断路部を構成したものを断
路器、母線を収納したものを母線装置と称し、各
容器内には絶縁性ガスが充填されているものとす
る。

開閉装置７は第２図に示されている。ほぼ垂直
に配置した容器をもつて構成したしや断器５は、
その上方に断路器６の一端を接続し、断路器６の
他端はケーブル２８に接続されている。ケーブル
２８はしや断器５とほぼ平行に垂下され、両者間
の距離は後述する母線装置の３組を同一水平面に
配置可能なものとなつている。しや断器５の下方
には、断路器３を介して母線装置２９が接続さ
れ、また断路器４を介して母線装置３０が接続さ
れている。母線装置２９，３０は３相一括形であ
つて、その内部には３相の母線１，２がそれぞれ
配置されている。また両母線装置２９，３０は同
一水平面に配置され、母線装置３０とケーブル２
８間には更に他の１つの母線装置が配置できるス
ペースが確保されている。尚、他の実施例とし
て、このスペースを形成しないようにケーブル２
８をしや断器５側に近づけても良い。

開閉装置１２は開閉装置７と同一構成によつて
得られる。

第３図は、隣り合うグループの開閉装置１３を
示す。開閉装置７との外観上の相違は、しや断器
１４の下方において接続用導体装置３１が追加さ
れている点だけである。この接続用導体装置３１
によつて、３相の母線１８，１９を収納した母線
装置３２，３３は、第２図に比べ母線装置１つ分
だけ右方へずれて配置される。母線装置３２は第
２図の母線装置３０と同一軸線上に配置されてい
る。このように、各母線装置を同一水平面に配置
する場合、しや断器５あるいは１２とケーブル２
８間の距離を第２図に示したように定めると、隣
り合うグループの母線装置７，１３は、しや断器
の上方へ接続した構造を同一にでき、しかもケー
ブル２８を一直線に整えることができ合理的な設
計が可能になる。

第４図は開閉装置２０を示す。この場合もしや
断器２１の構成は同じであり、しや断器２１の下
方は断路器２３を介して母線装置２９へ接続され
ている。一方、しや断器２１の上方は、接続用導
体装置３１および断路器２２を介して母線装置３
２へ接続されている。

第５図は開閉装置２４を示す。この場合もしや
断器２５の構成は同じであり、しや断器２５の上
方は、接続用導体装置３２および断路器２７を介
して母線装置３０に接続され、一方、しや断器２
５の下方は、接続用導体装置３１および断路器２
６を介して母線装置３３に接続されている。

以上の開閉装置は、いずれもしや断器および断
路器を同一構造にしており標準化がはかられる。

第６図は上記各開閉装置を用いて第１図の回路
に対応して構成したガス絶縁開閉装置を示す。

各開閉装置は相分離形で３相分を並置してい
る。同一グループのバンク側フイーダー用開閉装
置７とライン側フイーダー用開閉装置１２は、そ
れぞれ３相分を並置して相方向に配置されてい
る。そしてこれら開閉装置７，１２は、それぞれ
直線的に構成して並置した２重母線装置２９，３
０によつて接続されている。先の開閉装置の配置
は、言い換えると母線装置の軸方向に並置されて
いる。他のグループの母線装置３２は上記母線装
置３０と同一直線上に端部を対向して配置されて
おり、また他のグループの別の母線装置３３は、
各母線装置と同一水平面で第３図の直線上に配置
されている。従つて、各母線装置は同一水平面で
３本の平行な直線上に配置されている。

隣り合うグループの母線装置２９，３２は、そ
の端部をその軸方向に重複させている。この重複
部によつて、第４図に示すようなブスセクシヨン
用開閉装置２０を用いて、両母線装置２９，３２
間を接続可能に区分することができる。また隣り
合うグループの母線装置３０と３３も、その端部
をその軸方向に重複させている。この重複部によ
つて同様に第５図のブスセクシヨン用開閉装置２
４を用いることができる。つまり、これら重複部
によつて、各開閉装置はほぼ等間隔で、かつ母線
装置の軸方向に直線的な配列を可能とし、しや断
器は同側で一直線上に並べることができる。これ
によつて、しや断器の保守点検が容易となる。し
かも、２重母線方式においても、隣り合うグルー
プの母線装置のうちそれぞれ一方は、同一直線上
に配置したため、各フイーダー用開閉装置７，１
２および１３は、母線装置の並置方向に１つの母
線装置を収納するだけのスペースをしや断器とケ
ーブル２８間に形成するだけで良く、この方向の
大形化を防止できる。そして、これは４本の母線
装置を並置する場合より縮小できて、母線装置の
軸方向に縮小することができる。尚、前述したよ
うに開閉装置７，１２においては、ケーブル２８
をしや断器側に近づけても良い。

上記実施例は、各開閉装置の共通部を多くする
ように構成しているが、これをくずすなら、各母
線装置は同一水平面以外の位置、例えば垂直方向
に全てずらしたり、一部を垂直方向にずらすこと
ができる。また、ブスセクシヨン用開閉装置２
０，２４のしや断器２１，２５は短絡電流等をし
や断する場合はまれであるから、このしや断器２
１，２５は、各母線装置の上方に水平に架台で支
持しても同様の効果が得られる。更に、ガス絶縁
開閉装置の構成のために変電所を２階建てにする
場合は、各開閉装置のしや断器を全て上方へ水平
に配置しても良い。

上記したように、本発明は隣り合う母線装置を
異なる軸線上に設けてその端部をその軸方向に重
複させ、この重複部にブスセクシヨン用開閉装置
を配置し、また隣り合う２重母線装置は３本の直
線上に配置したため、特に母線装置の軸方向に縮
小したガス絶縁開閉装置が得られる。また最良の
実施例においては、各開閉装置のしや断器を直線
的に配置できる。

尚、本発明は相分離構成とした母線装置をもつ
もの、また３相一括構成の開閉装置を用いたもの
にも適用できる。更に本発明は、ライン側フイー
ダーとバンク側フイーダーから成るグループを３
組以上有するものであつても、第６図に示した２
つのグループを組み合わせて構成することができ
る。更に各しや断器は母線装置から遠ざかる方向
に移動できる引外し形としても良い。

更に、他の適用回路として、バンク側フイーダ
ーの数とライン側フイーダーの数が異なる方式の
ものがある。例えば、２つのバンク側フイーダー
に対し３つのライン側フイーダーを有する場合等
である。従つて、フイーダーの１グループは、少
なくとも１つのフイーダー用開閉装置を有してい
れば良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の対象となる変電所の単相結線
図、第２図から第５図までは本発明ガス絶縁開閉
装置を構成する各開閉装置の一実施例を示す側面
図、第６図は本発明ガス絶縁開閉装置の一実施例
による平面図である。 ７，１３…バンク側フイーダー用開閉装置、１
２…ライン側フイーダー用開閉装置、２０，２４
…ブスセクシヨン用開閉装置、２９，３０，３
２，３３…母線装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ２重母線装置へ接続した少なくとも１つのフ
   イーダー用開閉装置を有するグループを複数有
   し、これら各グループの上記２重母線装置間を、
   ブスセクシヨン用開閉装置によつて接続可能に区
   分したものにおいて、上記各グループの上記フイ
   ーダー用開閉装置は、平行な軸線上に直線的に構
   成した上記２重母線装置にそれぞれ接続し、隣り
   合うグループの上記２重母線装置のうちそれぞれ
   一方の母線装置は同一軸線上にその端を対向して
   配置し、上記隣り合うグループの上記２重母線装
   置のそれぞれ他方の母線装置は、それぞれ異なる
   軸線上に配置すると共に、隣り合う上記一方の母
   線装置とそれぞれその端部をその軸方向に重複し
   て配置し、この重複した部分に上記ブスセクシヨ
   ン用開閉装置を配置したことを特徴とするガス絶
   縁開閉装置。 ２ 上記特許請求の範囲第１項記載のものにおい
   て、上記各母線装置は、全て同一水平面へ配置し
   たガス絶縁開閉装置。 ３ 上記特許請求の範囲第１項記載のものにおい
   て、上記各母線装置は、共通の容器内に３相の母
   線を配置した３相一括形とし、上記各開閉装置は
   相分離形としたガス絶縁開閉装置。 ４ 上記特許請求の範囲第１項記載のものにおい
   て、上記各開閉装置は、それぞれほぼ垂直に配置
   した容器内に構成したしや断器を有し、上記各し
   や断器を上記開閉装置毎に等間隔で、かつ一直線
   上に並置したガス絶縁開閉装置。