JPS6135082Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は椅子の脚の化粧カバー取付装置の改良
に関するものである。従来この種の化粧カバーの
取付は、化粧カバーを単に脚の上部に装着する
か、もしくは化粧カバーを脚に直接係合させるか
であつた。この為、取付強度が弱いか、又は脚お
よび化粧カバーの加工が複雑でその取付けが非常
にむづかしい等の欠点があつた。本考案はこれら
の点を改善し、化粧カバーの取付け、取替えが容
易で、しかも脚自体の強度も向上せしめるもので
あり、その構成は、椅子支柱の下端に放射状に数
本の脚の根元を固定した椅子において、脚の外形
寸法とほぼ等しい内径をもつ化粧カバーを、前記
脚に外嵌せしめ、先端部下面に、前記化粧カバー
の開き止め金具を装着する一方先端部に、上記脚
の中空部に内嵌する嵌合片と、該嵌合片の下方
に、脚、化粧カバーの下面、および開き止め金具
が挿入される間隙を有してもうけた接地部からな
る脚座を取りつけた事を特徴とする椅子の脚の化
粧カバー取付装置である。以下実施例を図面に依
拠して説明する。

１は椅子の座部で、２は座部１の下面にとりつ
けた調節杆支持筒（図示せず）に先端を臨ませた
高さ調節杆である。高さ調節杆２は上下に数段の
周溝２１がもうけられ下端は支柱３に内嵌してい
る。４は支柱３にかぶせられた化粧筒である。５
は高さ調節用ノブであり、６は脚７に外嵌してい
る化粧カバー、８は脚７の先端にもうけられた脚
座である。

脚７は第２図、第４図に示す如く断面下向きＵ
字形で下端に屈曲縁７１，７１を形成し、端部を
互いに溶接して中空となしており、根元は支柱３
に溶接され上部に螺孔７４がもうけられている。
又先端部の下面（屈曲縁７１，７１）には、中央
に後述する脚座８の取りつけ孔７２と、該孔７２
の両側に、後述する化粧カバー６の開き止め金具
９の係合孔７３，７３がもうけられている。

化粧カバー６は、上記脚７の外形寸法とほぼ等
しい内径寸法の断面下向きＵ字形の端部を内方に
折り曲げて屈曲縁６１，６１を形成している。屈
曲縁６１，６１は端部を離間せしめて、化粧カバ
ー６に弾力をもたせる事により脚７に外嵌するの
を容易にしている。屈曲縁６１，６１には、脚７
に化粧カバー６を取りついけ際上記脚７の屈曲縁
７１，７１にもうけた孔７２と、係合孔７３の対
応する位置に同形の孔６２と、係合孔６３がもう
けられ根元上部に前記螺孔７４に対応して孔６４
がもうけられている。

開き止め金具９は、左右端部に上向き係合片９
１，９１をもうけ、中央部に孔９２をもうけた断
面上向きコ字形となしている。

脚座８は第３図に示す如く、合成樹脂材よりな
り、脚７の先端をカバーする縁部８１の前方に脚
７の中空内に密に嵌合する嵌合片８２と、嵌合片
８２の内部にもうけ、中央部に孔８３′をもうけ
た断面上向きコ字形の突片８３と、嵌合片８２の
下方に、脚７、化粧カバー６の屈曲縁６１，８
１、および開き止め金具９が挿入される間隙８４
を有して断面Ｈ状で中央部に孔８５′をもうけた
接地部８５が突出した状態に形成されている。又
縁部８１の内面には化粧カバー８の先端面が接触
する段部８１′が形成されている。上記の如く構
成された脚７、化粧カバー６、開き止め金具９、
脚座８は次の様にして組みたてられ脚７に化粧カ
バー８を取りつける。

支柱３より化粧筒４をとりはずした状態で、支
柱３の下端に放射状にとりつけられた数本の脚７
の先端より、それぞれ化粧カバー６を挿入し、化
粧カバー６の根元上部にもうけた孔６４を、脚７
の根元上部にもうけた螺孔７４を一致せしめた後
ネジａをもつて固定する。そして次に化粧カバー
６を弾性に抗して内方に縮めると、化粧カバー６
にもうけた孔６２、係合孔６３が、脚７にもうけ
た孔７２、係合孔７３に一致する、この状態で下
方より開き止め金具９の上向き係合孔９１，９１
を上記係合孔６３，７３に係合せしめると、孔９
２は、上記孔６２，７２と一致する。この状態で
化粧カバー６は外方に拡がろうとしているので開
き止め金具９は簡単には抜け落ちない。

次に上記の状態の脚先端の中空部に脚座８の嵌
合片８２を差し込んでいくと、脚７、化粧カバー
８の屈曲縁７１，８１及び開き止め金具９は、間
隙８４内に進入すると同時に、開き止め金具９の
上向き係合片９１，９１は脚座８にもうけた突片
８３と、嵌合片８２の内面との間隙に進入し、は
さみこまれた状態となる。さらに脚座８を押し込
むと、縁部８１の内面に段部８１′は、脚７およ
び、化粧カバー６の先端に当接する。この状態
で、孔８５′，９２，６２，７２，８３′が一致
し、木ネジｂによつて脚座８、開き止め金具９、
化粧カバー６、脚７を固定する。さらに化粧筒４
を支柱３に上方よりかぶせる事により化粧カバー
６の根元部を隠蔽する。

上記の如く本考案は脚に化粧カバーを外嵌して
露見する部分を隠蔽せしめたので、脚の仕上げ
（塗装、メツキ等）が一切必要なく、脚自体の強
度もアツプする事が出来、開き止め金具を使用す
る事により化粧カバーが確実に脚に密着し、しか
も化粧カバーの着脱が容易で、開き止め金具を脚
座の内部に保持せしめたので脱落する恐れがなく
隠蔽する事が出来、しかも化粧カバー本来の脚部
の意匠的効果を高める目的を十分に発揮する事が
出来る等、実用的にすぐれた有益な考案である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は椅子の
斜視図、第２図は本考案の要部分解斜視図、第３
図は脚座の斜視図、第４図は要部縦断面図、第５
図は第４図のＡ−Ａ線断面図であ。 １……椅子の座部、３……支柱、６……化粧カ
バー、７……脚、８……脚座、８２……嵌合片、
８５……接地部、９……開き止め金具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 椅子支柱の下端に放射状に数本の脚の根元を固
   定した椅子において、脚の外形寸法とほぼ等しい
   内径をもつ化粧カバーを、前記脚に外嵌せしめ、
   先端部下面に、前記化粧カバーの開き止め、金具
   を装着する一方、先端部に、上記脚の中空部に内
   嵌する嵌合片と、該嵌合片の下方に、脚、化粧カ
   バーの屈曲縁、および開き止め金具が挿入される
   間隙を有してもうけた接地部からなる脚座を取り
   つけた事を特徴とする椅子の脚の化粧カバー取付
   装置。