JPS6134680Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電磁開閉器の改良に関する。

一般にプランジヤー付ソレノイドをもつてスイ
ツチの開閉動作を行わせるようにした電磁開閉器
にあつては、スイツチとソレノイドとを別々に組
立し、これを支持フレームにそれぞれ取り付けす
るか、あるいはソレノイド用のフレームに独立し
て組立てしたスイツチを取り付けしたり、スイツ
チケースにソレノイドを固定したりしているもの
であつた。従つて、この種の従来の電磁開閉器は
別々に製造販売されているスイツチもしくはソレ
ノイドをそのまま使用し得る点では有利である
が、別々のものを連結するものであるため、使用
中に連結部分に緩みが生じ易く、これがために相
互間の位置関係にずれが生じ、特に精密を要する
電磁開閉器としては好ましくないものであつた。
更にまた、ソレノイド用のフレーム、スイツチケ
ース等が別々に必要となり、部品数が多くなると
ともに材料が余分に必要となりコストの面でも不
利なものであつた。

本考案は上述の如き欠点を解消することを目的
としたものであり、その要旨とするところは複数
のスイツチ端子を突設した絶縁基板とソレノイド
コイルを巻装するコイルボビンとを一体成形した
絶縁支持枠を有し、該絶縁支持枠の上方を磁性材
料からなる箱状のフレームをもつて覆い、内部に
スイツチ室とソレノイド室とを形成し、前記コイ
ルボビンの外周に励磁コイルを巻装するととも
に、その中心に前記スイツチ室側よりプランジヤ
ーを挿入し、該プランジヤーの先端を前記スイツ
チ室に収容したスイツチ動作子に連結してなる電
磁開閉器に存する。

次に本考案の実施の一例を図面について説明す
る。

この電磁開閉器はケース１内にソレノイド室２
とスイツチ室３とが形成されている。ケース１は
合成樹脂材からなる絶縁支持枠４と、その絶縁支
持枠４の上方を覆う箱状をした磁性材料からなる
フレーム５とから構成されている。絶縁支持枠４
は平板状の絶縁基板６とその絶縁基板６の一端に
一体成形したコイルボビン７とからなつている。
コイルボビン７は一方のフランジ７ａの下側縁部
が絶縁基板６に連結されて一体成形され、そのコ
イルボビン７にソレノイドコイル８が巻装されて
いる。

一方絶縁基板６には複数列配置に多数のスイツ
チ端子９，９…が突設され、そのスイツチ端子
９，９…にまたがらせてクリツプ状の可動接触子
１０，１０が取り付けされ、更に基板上面には可
動接触子１０，１０を支持してスライドするスラ
イダー１１が配置されている。

フレーム５には前述したコイルボビン７の両端
面に当接するヨーク１２ａ，１２ｂが一体成形さ
れ、その一方のヨーク１２ａを貫通してプランジ
ヤーを構成する可動鉄心１３がコイルボビン７の
中心孔に挿入されている。そしてその先端に連結
部１３ａが形成され、その連結部１３ａがスライ
ダー１１の端面に一体成形した連結鉤１１ａに連
結されている。

また他方のヨーク１２ｂを貫通してコイルボビ
ン７の中心孔内に固定鉄心１４が挿入され、その
先端が可動鉄心１３に対向させている。この固定
鉄心１４にはその外側端部にフランジ１４ａが一
体成形され、そのフランジ１４ａがヨーク１２ｂ
の外側端面に当接されている。そして、そのフラ
ンジ１４ａの外側にゴム、合成ゴム材等からなる
幕状の弾性材１５が当接され、その弾性材１５の
縁部がフレーム５より突出させた係止部１６，１
６に嵌合されて抜け止めされている。

尚図中１７はソレノイドコイル８用の接続端
子、１８はスライダー戻しスプリング、１９はフ
レーム５の下縁に突設した止めピン、２０は電磁
開閉器取り付け用のプリント基板である。

このように構成される電磁開閉器はソレノイド
コイル８に通電することによつて可動鉄心１３が
引き込まれ、これとともにスライダー１１がスラ
イドされ、逆に通電停止により戻しスプリング１
８によりスライダー１１及び可動鉄心１３がもと
の位置に戻されてスイツチング動作がなされる。

また、可動鉄心１３が引き込まれ、その先端が
固定鉄心１４に衝突すると、その衝撃により固定
鉄心１４が押し出される。その際コイルによる固
定鉄心１４の引込力及び弾性材１５の弾力による
戻しばね系が形成され、衝撃力が緩和される。

本考案の電磁開閉器は上述のように構成され、
スイツチ用の絶縁基板とソレノイド用のコイルボ
ビンとを一体成形して絶縁支持枠を構成し、その
上方を覆つて箱状のフレームを取り付けし、その
フレームを磁性材料をもつて形成し、スイツチの
ケースとソレノイドコイルの磁力線を誘導するコ
アとに共用させたことによつて、ソレノイドコイ
ルとスイツチ端子との位置関係が常に固定的であ
り長期使用により多回数の振動が加えられても両
者の配置関係に狂いが生じることがなくなつたも
のである。

更に、従来の電磁スイツチは絶縁支持枠とコイ
ルボビンが別体であるため、その合せ部分から半
田付用のフラツクスが毛管現象により吸い上げら
れ、可動鉄心側からコイルボビン内部へ侵入し、
プランジヤーの摺動不良が発生するものであつた
が本願考案は絶縁支持枠とコイルボビンとが一体
であるためこのような欠点も解消されたものであ
る。

更にまた部品製造及び組み立てに際しても部品
点数が少なく、かつねじ止め等の作業を要せず、
全体のコストが大幅に削減され得ることとなつた
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施の一例を示すもので第１図
は正面図、第２図は側面図、第３図は縦断面図、
第４図は絶縁支持枠の斜視図である。 １……ケース、２……ソレノイド室、３……ス
イツチ室、４……絶縁支持枠、５……フレーム、
６……絶縁基板、７……コイルボビン、８……ソ
レノイドコイル、９……スイツチ端子、１０……
可動接触子、１１……スライダー、１３……可動
鉄心、１４……固定鉄心。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のスイツチ端子を突設した絶縁基板と、ソ
   レノイドコイルを巻装するコイルボビンとを一体
   成形した絶縁支持枠を有し、該絶縁支持枠の上方
   を磁性材料からなる箱状のフレームをもつて覆
   い、内部にスイツチ室とソレノイド室とを形成
   し、前記コイルボビンの外周に励磁コイルを巻装
   するとともにその中心に前記スイツチ室側よりプ
   ランジヤーを挿入し、該プランジヤーの先端を前
   記スイツチ室に収容したスイツチ動作子に連結し
   てなる電磁開閉器。