JPS6132926Y2

JPS6132926Y2 -

Info

Publication number: JPS6132926Y2
Application number: JP1981157668U
Authority: JP
Priority date: 1981-10-24
Filing date: 1981-10-24
Publication date: 1986-09-25
Also published as: JPS5865052U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、複写機、印刷機等において、複数
の原稿の各々に対して複数枚作成される複写紙
を、複数個のトレーに順次仕分け分類して、収納
する如く構成した複写紙の分類装置に関するもの
である。

複写紙の分類装置におけるトレーへの複写紙分
配機構には、いくつかの方式があり、その中の一
方式である、トレーに対する複写紙の供給装置を
固定しておき、トレー自体を移動させる方式を用
いた分類装置としては、従来、第１図及び第２図
に示すように、多段に配置した複数個のトレーａ
の複写紙受入端の両側部にそれぞれピンｂを設
け、該ピンｂを本体両側部に設けたガイドｃ内に
挿入し、最下位トレーの両端部のピンｂ，ｂ間に
は、プーリｄに懸架したワイヤｅを介して、ばね
ｆを張架し、ピンｂを移送する切欠溝付移送カム
ｇに、ピンｂを下方より上向きに圧接せしめ、該
移送カムｇを定位置で回転させることにより、ピ
ンｂをガイドｃ内で略鉛直方向に、１個づつ移送
し、トレーａを順次移送して、複写機本体から搬
入される複写紙を、それぞれのトレーａに順次排
出するように構成したものが提案されている。と
ころが、このように構成した分類装置では、トレ
ーａに設けたピンｂの大部分が移送カムｇより下
方にある場合は、ばねｆの伸びが大きく、張力が
大となり、逆に大部分のピンｂが移送カムｇの上
方にある場合（第２図に示した状態）は、ばねｆ
の伸びが小さくなるため、張力が小さくなり、移
送すべきトレーａのピンｂの位置により、移送カ
ムｇへの圧接力は大きく変動し、トレーの移送が
円滑に行われず、不安定であるばかりでなく、ピ
ンｂの移送カムｇへの圧接機構も、ワイヤやプー
リ等を必要とし、構成が複雑である欠点があり、
また、トレーａが移送カムｇの上方に移送された
のち、反転して下向きに移送される際には、移送
カムｇへの下向きの圧接力は、トレーａの自重の
みによるだけであり、これもトレー移送の不安定
要因になつており、更には、トレーの自重を圧接
力として利用しているため、トレーの軽量化が行
えないなどの欠点も避けられなかつた。

また、従来の他の例としては、第３図に示すよ
うに、円筒状支持管ｈ内に、カム面を備えたピン
移送部材ｉを取付けた回転軸ｊを、回転自在に配
置し、更に支持管ｈ内には回転軸ｊを囲んで、ト
レーに設けたピンｂを貫通させる長い垂直スロツ
トｋを備えた案内管ｍを、垂直方向に移動可能に
配置し、そして、垂直スロツトｋ内には、ピンｂ
を装填してピン移送部材ｉに係合させ、更に、案
内管ｍの内部上端面と、垂直スロツトｋに装填し
た最上位のピンｂに係合するばね座ｎとの間に、
ばねｏを配設して分類装置の移送機構を構成した
ものが提案されている。この移送機構は、回転軸
ｊを回転させることにより、これに取付けられて
いるピン移送部材ｉを、定位置で回転駆動し、こ
れに係合した多数のトレーのピンｂを、上下方向
に移送させ、順次各トレーに複写紙を排出できる
ようにしたものであり、ばねｏの圧縮力は、ばね
座ｎと案内管ｍのスロツトｋを介して、最上位と
最下位のピンに加えられ、移送部材ｉに圧接力が
与えられるものである。したがつて、この移送機
構ではばねｏによるピンｂの移送部材ｉへの圧接
力は、ピンｂの位置に関係なく、ほぼ一定で円滑
なピンの移送、すなわちトレーの移送が行われる
が、移送部材を備えた回転軸、案内管、支持管、
ばね座等の多くの構成部材を必要とし、更にこれ
らの部材を、同心的にしかも相互に摺動可能に配
置せねばならず、構成が非常に複雑で、組立に長
時間を要するばかりでなく、故障個所も多くなる
などの欠点があつた。

本願考案は、かかる従来提案されている分類装
置の欠点を改良するためになされたもので、多段
に配置した複数個のトレーの複写紙受入端にそれ
ぞれ設けたピンを、本体両側部に設けたガイド孔
に整列配置し、前記ピンを回転移送カムにより、
順次上方あるいは下方に移送させ、複写機本体か
ら排出された複写紙を、複数個のトレーに順次、
仕分け分類する分類装置において、最上位のトレ
ーのピンと、最下位のトレーのピンとの間に単に
弾性体を張架させることにより、極めて簡単な構
成で、トレーの移送動作を円滑、且つ確実に安定
して行えるようにした複写機等に用いる複写紙の
分類装置を提供することを目的とするものであ
る。

次に、図面に示した実施例に基づき、本願考案
を詳細に説明する。第４図において、１は複写機
本体であり、複写された複写紙３は、排紙ローラ
２により複写機本体１から排出されるように構成
されている。分類装置の上側紙ガイド４と下側紙
ガイド５は、複写機本体１から排出される複写紙
３の先端を、一対の搬送ローラ６，７間に導くも
のであり、該一対の搬送ローラ６，７の一方はモ
ータ（図示せず）によりベルトなどを介して駆動
され、複写紙３を搬送ローラ６，７間で挾んで最
上位のトレー８_１を除く各トレー８_２……８_oへ
排紙するように構成されている。多段に積み重ね
配置された複数個のトレー８_１，……８_oの複写
紙受入端の両端部には、第５図及び第６図に示す
ように、それぞれピン９_１，……９_oが固着され
ており、該ピン９_１，……９_oは、分類装置本体
の両側部に設けたガイド１１に、ピン移送カム１
０を介して整列挿入されている。しかして、トレ
ーの両端部に設けられたピン９_１，……９_oのう
ち、最上位のトレー８_１と最下位のトレー８_oの
両端部に設けられているピン９_１とピン９_oと
は、他のピンよりも長く形成し、このピン９_１，
９_o間に弾性体１２を張架して、これらピン間に
配置された一対のピン移送カム１０に、圧接力を
与えている。そして、上記移送カム１０をモータ
（図示せず）により回転駆動することにより、最
上位と最下位のピン９_１及び９_oを除く各ピン９
_２……９_o-1は、順次ガイド１１内を上方あるい
は下方に移送される如く構成されている。即ち、
移送カム１０には、周辺部に切欠溝１０′を設け
ており、この切欠溝１０′にはトレー８_２，８_３
……８_o-1のピン９_２，９_３……９_o-1が一個づつ
入り込み、移送カム１０の回転により、ピンはガ
イド１１内を摺動しながら上方あるいは下方に移
送され、更に、移送カム１０が回転すると、ピン
は切欠溝１０′から飛び出し、移送カムの外周縁
部に乗り上げられ、その後、移送カム１０の回転
中、その外周縁部に摺接しつつ移送カム１０の上
方あるいは下方の一定位置に保持される。したが
つて、この位置に保持されているピンを備えたト
レーと、移送カム１０の切欠溝１０′に係合せ
ず、下方あるいは上方の外周縁部に摺接してい
て、移送カム１０によつて未だ移送し始められな
い次位のピンを有するトレーとの間には、搬送ロ
ーラ６，７により搬送される複写紙３を受けるの
に十分な空間を、形成することができるように構
成されている。次いで、移送カム１０の回転が続
行すると、次位のトレーのピンが、切欠溝１０′
に入り込み移送され始め、次位のトレーとその次
のトレーとの間に、複写紙排出間隙を形成し、以
下同様にして、複写紙を順次各トレーに排紙でき
るように構成されている。移送カム１０は、図示
していないモータによりベルト等を介して回転駆
動されるが、同じく図示していない制御装置によ
り、８_２，８_３……８_o-1を上方あるいは下方に
切換移送させるため、正転あるいは逆転できるよ
うに構成されている。

次に、このように構成されている分類装置の動
作について説明する。まず、最上位のピン９_１と
次位以下のピン９_２……９_oが、移送カム１０の
上下に分離して配置されている状態において、複
写された最初の複写紙３が、排紙ローラ２によつ
て複写機本体１から排出されて、分類装置に搬入
されてくると、上側紙ガイド４と下側紙ガイド５
により、搬送ローラ６，７まで導かれ、該ローラ
で搬送されて、最上位のトレー８_１と次位のトレ
ー８_２との間の空間を通つて、次位のトレー８_２
に排出される。（なお、本願考案においては、最
上位のトレー８_１は、排紙トレーとしては使用し
ないものである。）次いで、移送カム１０の回転
（第４図および第６図においては左回転）により
次位のトレー８_２のピン９_２が、移送カム１０の
上方へ移送され、次位のトレー８_２とその次のト
レー８_３との間に空間を作り、次に搬入されて来
る複写紙３を、次位の次のトレー８_３に排出す
る。以下同様に、移送カム１０の回転により、
次々に搬入されて来る複写紙を順次、下位のトレ
ーへ分類排出する。そして、同一原稿から複写し
た複数の複写紙をすべて仕分けして、各トレーに
分類排出した後、次の原稿を複写した複写紙が搬
入されると、制御装置により移送カム１０の回転
は逆転され（第４図及び第６図においては右回
転）、それにより、トレーに設けたピンの移送方
向も反転されて、下方へ移送され始めるように操
作され、複写紙は順次、上位のトレーに分離排出
される。

しかして、移送カム１０による、かかるトレー
の両側端に設けたピンの移送行程中は、どのトレ
ーのピンの移送中であつても、弾性体１２は最上
位と最下位のトレーのピン９_１，９_o間に張架さ
れているので、その長さの変化は殆んどなく、移
送カム１０へはほぼ一定の圧接力が加えられ、し
たがつて、トレーのピンは、ガイド１１内を円滑
に静かに動き、安定した操作を行わせることがで
きる。更に、最下位以外のトレーが、移送カムの
上方に位置していて、順次下方へ移送される場合
においても、弾性体１２は最下位と最上位のトレ
ーのピン間に張架されているので、移送カム１０
への下向きの圧接力を得ることができ、より安定
した動作を行わせることができる。

以上、実施例に基づき詳細に説明したように、
本願考案は、移送カムでトレーに設けたピンを順
次上下方向に移送させ、複写紙を順次各トレーに
排出するようにした分類装置において、単に最上
位と最下位のトレーの両端部に設けたピン間に弾
性体を張架せしめ、常にほぼ一定の圧接力を移送
カムに与えるように構成しているので、従来装置
の如き、ワイヤ、プーリ等の付加的部材、あるい
は、同心的に且つ相互に可動的に配置する多数の
複雑な構成部材等を必要とせず、簡単な圧接移送
機構により、円滑で確実な安定した動作でトレー
を移送することができ、装置の簡略化により、コ
ストの低下、故障個所の減少、耐久性の増大等種
種の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の複写紙分類装置の概略側面
図、第２図は、第１図の従来装置の一部省略斜視
図、第３図は、従来の他の複写紙分類装置の要部
断面図、第４図は、本願考案に係る複写紙の分類
装置の概略側面図、第５図は、第４図に示した装
置の平面図、第６図は、第４図に示した装置の要
部拡大図である。図中、ａはトレー、ｂはピン、ｃはガイド、ｆ
はばね、ｇは移送カム、ｈは支持管、ｉはピン移
送部材、ｊは回転軸、ｋはスロツト、ｍは案内
管、ｎはばね座、ｏはばね、１は複写機本体、２
は排紙ローラ、３は複写紙、４，５は紙ガイド、
６，７は搬送ローラ、８_１……８_oはトレー、９
_１……９_oはピン、１０は移送カム、１０′は切欠
溝、１１はガイド、１２は弾性体である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

複写紙受入端の両端部にそれぞれピンを設けた
複数個のトレーを多段に積み重ね配設し、前記ピ
ンを本体両側部に形成したガイドに、移送カムを
介して整列挿入し、該移送カムを駆動することに
より前記ピンを順次上方あるいは下方に移送さ
せ、搬入される複写紙を前記複数個のトレーに順
次仕分け分類する分類装置において、最上位のト
レーに設けたピンと、最下位のトレーに設けたピ
ンとの間に弾性体を張架して、移送カムに接する
ピンに圧接力を加える如く構成したことを特徴と
する複写紙の分類装置。