JPS6130587B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6130587B2
JPS6130587B2 JP53005696A JP569678A JPS6130587B2 JP S6130587 B2 JPS6130587 B2 JP S6130587B2 JP 53005696 A JP53005696 A JP 53005696A JP 569678 A JP569678 A JP 569678A JP S6130587 B2 JPS6130587 B2 JP S6130587B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
asparaginase
aldehyde
cellulose
reacted
Prior art date
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Expired
Application number
JP53005696A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5499398A (en
Inventor
Shuzo Yamashita
Koichi Takakura
Yoshiki Tanaka
Hirokuni Tanii
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP569678A priority Critical patent/JPS5499398A/ja
Publication of JPS5499398A publication Critical patent/JPS5499398A/ja
Publication of JPS6130587B2 publication Critical patent/JPS6130587B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はアスパラギナーゼが化学的に固定化さ
れてなる血液透析膜及びその製法に関する。従
来、固定化蛋白の臨床的応用は未だ少ないが、そ
の中では抗腫瘍性、抗免疫作用を有する点でアス
パラギナーゼ、とくにL−アスパラギナーゼは比
較的よく利用されているものの一つである。この
酵素の抗腫瘍作用は、すでに1961年Broomeらの
モルモツト血清による抗腫瘍作用の実験以来注目
されだしたものである。その後、L−アスパラギ
ナーゼはある種のリンパ性・骨髄性白血病に有効
なことが実証されたが、その作用機序は蛋白代謝
に必要なアスパラギンがL−アスパラギナーゼに
よりアスパラギン酸とアンモニアに分解されるた
めに、アスパラギンを必要とする腫瘍細胞が代謝
障害に陥り増殖できず、緩解することにあるもの
とみなすことができる。又、抗免疫作用について
は、組織・臓器移植時にみられる拒絶反応の抑制
や皮膚過敏性の軽減の効果があることが知られて
いる。しかしながら、L−アスパラギナーゼ自身
は酵素製剤のため長期間使用すると免疫による拒
絶反応が現れ、薬が効かなくなつたり、副作用を
呈したりする。従つて、L−アスパラギナーゼが
血中に溶解しない様に管状、膜状、繊維状、粒
状、板状のものに固定化し、血液を体外循環法で
治療することにより、副作用をできるだけ少なく
なるような努力がなされるようになつた。材料表
面に蛋白質などを固定化する場合はシアノーゲン
ブロマイドによるイミドカルボネート基、酸無水
物基、イソシアナート基、などの表面化学反応が
行なわれているが、操作が煩雑なために酵素活性
は低下しやすい。このことは、グルタルアルデヒ
ドにより酵素を不溶化する場合にもあてはまる。 しかしながら、かかる方法においてもアスパラ
ギンの分解の際に生成するアンモニアが体内に入
り、悪感等の現象を引き起し、満足な治療ができ
ていない。そこで本発明者らは、酵素活性を低下
することなく酵素を固定化し安全に治療に供しう
る透析膜について鋭意検討を重ねた結果、本発明
に到達した。すなわち本発明は、アルデヒド基を
有する変性セルロース又はポリビニルアルコール
(以下、PVAと略す)系ポリマーからなる膜であ
つて、該膜は該アルデヒド基によりL−アスパラ
ギナーゼが化学的に固定化されていることを特徴
とする血液透析膜及びその製法である。 本発明で用いられるセルロース系ポリマーとし
ては、ビスコース法、銅アンモニア法、セルロー
スエステルからの再ケン化法等により得られるポ
リマーが、又PVA系ポリマーとしては、部分ケ
ン化、完全ケン化PVA、アクリル系モノマーグ
ラフト化PVA、エチレンビニルアルコール共重
合体等が挙げられる。これらのポリマーからなる
膜は、平膜、チユーブ、ホローフアイバーのいず
れの形状にしても使用が可能である。 これらのポリマーからなる膜をアルデヒド基に
より変性された、アスパラギナーゼが化学的に固
定化された血液透析膜とするには、セルロース又
はPVA系ポリマーからなる透析膜に多価アルデ
ヒド化合物を反応せしめ、得られた変性セルロー
ス又はPVA系ポリマーとL−アスパラギナーゼ
を反応させてL−アスパラギナーゼをアルデヒド
基により化学的に固定化するか、もしくは、セル
ロース又はPVA系ポリマーからなる透析膜に硝
酸第二セリウムアンモニウム、過ヨウ素酸又は過
ヨウ素酸ソーダ等を反応させてアルデヒド基を生
成せしめ、次いでL−アスパラギナーゼをアルデ
ヒド基により化学的に固定化する方法による。本
発明でいうアルデヒドとは分子中に2ケ以上のア
ルデヒド基を有する多価アルデヒド類(例えば、
グリオキザール、グルタルアルデヒド、テレフタ
ルアルデヒドなどのジアルデヒド、PVA、セル
ロース、デンプンを酸化して得られる多価アルデ
ヒド、さらにアクロレインの重合体及び共重合体
などの多価アルデヒド)をいう。1例として酸化
デンプンを用いてアルデヒド変性膜を得る場合に
は、酸化度が5mol%以上のデンプンを1〜20重
量パーセント濃度になるよう、塩酸水溶液に溶解
し、これと反応せしめる膜、例えばPVA膜を浸
漬すればよい。反応率は水溶液の酸濃度、反応速
度により調節することが可能である。反応終了
後、弱アルカリ水溶液で中和水洗して付着してい
る未反応の酸化デンプンを洗い出す。 又、1,2−グリコール結合の酸化反応により
直接膜にアルデヒド基を導入するにはセルロー
ス、PVA系膜等を硝酸第二セリウムアンモニウ
ム水溶液、過ヨウ素酸あるいは過ヨウ素酸ソーダ
水溶液をポリマー1重合単位に対し、1〜10mol
%濃度に加えて、0〜40℃において所定時間反応
させればよい。あらかじめアルデヒド基を持つた
ポリマーを合成し、これを製膜、或いは他のポリ
マーとブレンド後製膜することにより、アルデヒ
ド基を有する膜を得ることもできる。また膜を透
析器に組み込んだ後反応せしめてアルデヒド基を
生成させてもよい。 このように透析膜表面に反応性の高いアルデヒ
ド基が導入された結果、アルデヒド基と縮合反応
するアミノ基などを持つL−アスパラギナーゼを
膜表面に化学的に結合することが可能となる。す
なわち、アルデヒド基はPH7付近にてL−アスパ
ラギナーゼのアミノ基と速やかに反応してシツフ
塩基を形成する。必要ならば、このシツフ塩基を
還元してもはや加水分解されない二級アミンに変
換することも可能である。 上述の方法により得られた表面にアスパラギナ
ーゼが固定化された膜を用いた透析器により白血
病や免疫反応抑制等の治療を行なうと、L−アス
パラギナーゼの血中への流出を防ぐとともに、ア
スパラギンの分解の際に生成するアンモニアを透
析液側へ除去することができ、血中アンモニア濃
度の増大を防ぐことができ、治療による副作用を
回避できる二つの大きな利点がある。 本発明における透析器とは、人工腎臓で用いら
れるコイル、キール、ホローフアイバー型透析器
及び限外過型モジユール等を指す。白血病等の
治療に本発明の透析器を用いるには無菌状態で使
用することが重要であるためセルロース系、或い
はPVA系膜を組み込んだ透析器に過ヨウ素酸ソ
ーダ等を反応させて、アルデヒド基を生成せしめ
た後よく洗浄して過ヨウ素酸ソーダ等を洗い出す
か、又は多価アルデヒド化合物で変性処理した
後、未反応の多価アルデヒドを洗い出し滅菌す
る。そして治療の直前にL−アスパラギナーゼ液
を所定時間流入し、膜に固定化した後、使用す
る。かゝる方法によれば酵素活性の低下が最少に
おさえられて好ましい。 以下、実施例について本発明を詳細に説明す
る。 実施例1及び比較例 酸化デンプン(酸化度83モル%)を1N−塩酸
水溶液に5重量パーセント濃度になるように溶解
し、40℃においてエチレン−ビニルアルコール共
重合体膜を3時間浸漬した。反応終了後、水洗中
和し、5%L−アスパラギナーゼ生理食塩水溶液
に5時間浸漬、1時間生理食塩水で洗浄乾燥し
て、電子分光(ESCA)分析より得られる原子比
より表面(100Å)の平均組成分析を行なつた。
比較のため変性していないエチレン−ビニルアル
コール共重合体膜に対してL−アスパラギナーゼ
の固定化を試みたが、L−アスパラギナーゼの固
定化は認められなかつた(比較例)。 実施例 2 酸化デンプン(酸化度83モル%)を1N−塩酸
水溶液に5重量パーセント濃度になるように溶解
し、40℃においてエチレン−ビニルアルコール共
重合体膜を24時間浸漬した。以下の操作は実施例
1に従つてL−アスパラギナーゼ固定化透析膜を
得た。 実施例 3 セルロース透析膜を過ヨウ素酸ソーダ水溶液に
浸漬後、水でよく洗浄した。以下の操作は実施例
1に従つて、L−アスパラギナーゼ固定化透析膜
を得た。 実施例 4 PVA系ポリマーであるエチレン−ビニルアル
コール共重合体透析膜を過ヨウ素酸ソーダ水溶液
に浸漬後、水でよく洗浄した。以下の操作は実施
例1と同じ方法により、L−アスパラギナーゼ固
定化透析膜を得た。 該透析膜を用いて人工腎臓で用いられているキ
ール型透析器を作製し、in vitroで表1に示す実
験を行つた。実施例1〜3及び比較例で得られた
透析膜についても同様にin vitroで実験を行い、
結果を表1に併せて示した。この結果により本発
明の血液透析膜は透水性、尿酸透過性で代表され
る透析膜としての機能を維持したL−アスパラギ
ナーゼ固定化膜であることがわかる。
【表】 実施例 5 内径0.4mm長さ30cmのセルロース中空糸を膜面
積0.1m2になるよう組み込んだ透析器を作製し、
これを5%過ヨウ素酸ソーダ水溶液で処理後水洗
し、120℃で20分間オートクレーブ滅菌した。こ
れに0.05%L−アスパラギナーゼ生理食塩水溶液
を1時間注入した。膜に固定化後、中空糸内部に
37℃、35ml/min.の流速で犬の血液を2時間環
流した。その結果、血漿中のL−アスパラギン濃
度は約1/5に低下しており、透析液側にアンモニ
アが検出された。この結果により、本発明の膜は
アスパラギンの分解の際に生成するアンモニアを
体外へ除去できる膜であることが明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルデヒド基を有する変性セルロース又はポ
    リビニルアルコール系ポリマーからなる膜であつ
    て、該膜は該アルデヒド基によりL−アスパラギ
    ナーゼが化学的に固定化されていることを特徴と
    する血液透析膜。 2 セルロース又はポリビニルアルコール系ポリ
    マーからなる透析膜に多価アルデヒド化合物を反
    応せしめ、得られた変性セルロース又はポリビニ
    ルアルコール系ポリマーとL−アスパラギナーゼ
    を反応させてL−アスパラギナーゼをアルデヒド
    基により化学的に固定化することを特徴とする血
    液透析膜の製法。 3 セルロース又はポリビニルアルコール系ポリ
    マーからなる透析膜に硝酸第二セリウムアンモニ
    ウム、過ヨウ素酸又は過ヨウ素酸ソーダ等を反応
    させてアルデヒド基を生成せしめ、次いでL−ア
    スパラギナーゼをアルデヒド基により化学的に固
    定化することを特徴とする血液透析膜の製法。
JP569678A 1978-01-20 1978-01-20 Curing blood dialysing membrane and method of fabricating same Granted JPS5499398A (en)

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JPS5499398A JPS5499398A (en) 1979-08-06
JPS6130587B2 true JPS6130587B2 (ja) 1986-07-14

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS596062A (ja) * 1982-07-01 1984-01-13 株式会社クラレ ポリペプタイド透過性に優れた人工腎臓用膜の製造方法
US4866151A (en) * 1987-03-25 1989-09-12 National Starch And Chemical Corporation Polysaccharide graft polymers containing acetal groups and their conversion to aldehyde groups
AT406550B (de) * 1998-09-03 2000-06-26 Chemiefaser Lenzing Ag Verfahren zur herstellung einer membran

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JPS5499398A (en) 1979-08-06

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