JPS6129018Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来の断熱扉に於いては、第３図に示す如く中
空部１を形成する１対の挾持片２、２とドアパツ
キン及びドア内板（何れも図示せず）を取り付け
る取付片３とを合成樹脂材で一体成型したドアサ
ツシ４を設け、上記１対の挾持片２、２間に金属
板からなるドアプレート５を装着し、このドアプ
レート５の内面側に発泡断熱材６を充填発泡する
ものであつたが、此の種のものに於いては比較的
湿度の高い部屋に冷蔵庫を設置した場合には上記
ドアパツキンからの冷気漏れ或いはドア内板や取
付ビス等を介してドアサツシ４に冷熱が伝達され
て該ドアサツシ４に発露が生じるという欠点が有
つた。これは上記ドアサツシ４が合成樹脂材の如
き熱不良導性の材質からなるためドアサツシ側に
伝わつた冷熱が外気に晒されているドアプレート
側に熱伝導されにくいためと考えられる。

本考案は上述事項に鑑みて考案されたもので、
以下図示の一実施例により詳細に説明する。

１１は断熱箱体からなる冷蔵庫本体にして、そ
の内部を断熱仕切壁により上下２室に区画形成
し、上部を冷凍室、下部を冷蔵室として居り、こ
れら冷凍室及び冷蔵室の前面開口部には冷凍室用
断熱扉１２及び冷蔵室用断熱扉１３を開閉自在に
枢着している。

上記冷凍室用断熱扉１２は第２図に示す如き構
造となつて居り、中空部１４を形成する１対の挾
持片１５、１５とドアパツキン及びドア内板（何
れも図示せず）を取り付ける取付片１６とを合成
樹脂材で一体成型した断面略コ字型のドアサツシ
１７を有し、該ドアサツシ１７の成型と同時に上
記下側の挾持片１５とドアサツシ１７内面とにわ
たつて形成されるアルミ箔の如き金属薄板１８を
一体に形成し、又上記挾持片１５、１５間に金属
板からなるドアプレート１９を前記金属薄板１８
に熱的に関連する如く装着ると共に、該ドアプレ
ート１９の内側に発泡断熱材２０を充填発泡して
なるものである。

このように構成することにより、外気に晒され
ている比較的温度の高いドアプレート１９からの
熱が上記金属薄板１８を介してドアサツシ１７側
に熱伝達されるため、ドアパツキンからの冷気漏
れ或いはドア内板や取付ビス等を介してドアサツ
シ１７側に冷熱が伝達されても該ドアサツシ１７
はそれ程低温とならず、このためドアサツシ１７
側に発露が生じるということはなくなる。又、上
記金属薄板１８はドアサツシ１７に同時成型され
るのでドアプレート１９からの熱伝導効率が良
く、又製作も極めて簡単となるものである。

尚、冷蔵用断熱扉１３についても冷凍室用断熱
扉１２と同様の構造であるためここでは省略す
る。

本考案は、以上の如く合成樹脂材からなるドア
サツシの前面周縁部に１対の挾持片を形成し、該
挾持片間に金属性のドアプレートを装着すると共
に、該ドアプレートの内面側に発泡断熱材を充填
する断熱扉に於いて、上記下側の挾持片とドアサ
ツシ内面とにわたつて形成されるドアプレートと
接触する金属薄板を、上記ドアサツシの成型と同
時に一体形成し、この金属薄板の下側挾持片側を
上記ドアプレート内面に接触せしめたものである
から、従来のようなドアサツシ側の発露を防止す
ることができるのみならず、その構造においても
ドアサツシに金属薄板を同時成型することにより
極めて簡単に製作でき大量生産が可能となり大巾
コストダウンを計ることができるという顕著な効
果を奏し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案断熱扉を備えた冷蔵庫の正面
図、第２図は第１図のＡ−A′線断面図、第３図
は第２図に相当する従来断熱扉の要部断面図を示
す。 １１……冷蔵庫本体、１２……冷凍室用断熱
扉、１３……冷蔵室用断熱扉、１５，１５……挾
持片、１７……ドアサツシ、１８……金属薄板、
１９……ドアプレート、２０……発泡断熱材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂材からなるドアサツシの前面周縁部に
   １対の挾持片を形成し、該挾持片間に金属製のド
   アプレートを装着すると共に、該ドアプレートの
   内面側に発泡断熱材を充填する断熱扉に於いて、
   上記下側の挾持片とドアサツシ内面とにわたつて
   形成される金属薄板を、上記ドアサツシの成型と
   同時に一体形成し、この金属薄板の下側挾持片側
   を上記ドアプレートの内面に接触せしめた事を特
   徴としてなる断熱扉。