JPS61286626A - 車両用の制動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、制動力が安定して制御されるようにすると
共に、特に微ｍｓ整に際しても精度の高い制動力が設定
制御されるようにする車両用の制動装置に関する。

［背景技術］ 自動車等の車両に使用される制動装置にあっては、ブレ
ーキペダル操作に対応して正確に制動力が作用するよう
に構成されると共に、例えばアンチスキッド制御、ヨー
レート制御等が効果的に実行されるように精度の高い制
動力が設定制御できるようにすることが要望されている
。

例えば、アンチスキッド制御を実行するに際しては、ブ
レーキ操作時に車輪の回転数等から車輪のロック状態を
検出し、ロックされた車輪に対応する制動用ホイールシ
リンダの油圧を低下制御することによって、上記車輪の
ロック状態を解除させるようにするものである。

このようなアンチスキッド制御を効果的に実行させるた
めには、車輪のロック状態検出と共にホイールシリンダ
内の油圧を迅速に低下制御する必要のあるものであり、
このためにホイールシリンダ内の容積を直接的に高速動
作するアクチュエータ機構によって拡大制御する手段、
ホイールシリンダへの油圧配管より制動油を抜き、油圧
を低下させる手段等が用いられている。

しかし、このような手段によって制動力を微細に制御す
る場合には、ホイールシリンダ内の容積が安定設定され
ることが要求されるものであるが、制動動作を実行する
ブレーキパッドが摩耗したような場合には、ホイールシ
リンダ内容積が大きく変化するようになる。極端な場合
にあっては、ホイールシリンダ内の容積が十倍程度まで
も変化する。したがって、このようにホイールシリンダ
内容積が変化したような場合には、油圧制御特性も大き
く変化するようになるものであり、制動力を制御する油
圧を、高速に且つ精度を高くして制御することが困難と
なる。

［発明が解決しようとする問題点］ この発明は上記のような点に鑑みなされたもので、各車
輪に対して設定される制動力が微細に且つ精度高く制御
されるようにするものであり、特にブレーキパッド等が
摩耗したような場合であっても、車輪に作用する制動力
が高精度に制御されるようにして、例えばアンチスキッ
ド制御等が高速に且つ高精度に実行できるようにする車
両のｉｌＪｌ装動を提供しようとするものである。

［問題点を解決するための手段］ すなわち、この発明に係る車両用の制動装置は、各車輪
に対して設定されるホイールシリンダのブレーキピスト
ンとブレーキパッドとの間に、第１および第２のくさび
状の調整スペーサを介在設定するものであり、この第１
および第２の調整スペーサの間に、上記ブレーキピスト
ンとブレーキパッドとの間隔を狭める方向に上記第１お
よび第２の調整スペーサを移動させる力を設定したスプ
リング機構を介在設定させるようにする。

［作用コ 上記のように構成される制動装置にあっては、例えばブ
レーキパッドが摩耗したような場合にあっては、ブレー
キピストンが上記パッド方向から後退したような場合に
、このブレーキピストンとパッドとの間に間隔が設定さ
れ、第１および第２の調整スペーサがこの間隔を詰める
方向にスプリング機構によって移動されるようになる。

したがって、常にブレーキパッドが車輪のブレーキディ
スク等の制動部材に適正圧力で接触されるような状態が
自動的に設定されるようになり、ブレーキピストンの設
定されたホイールシリンダの実効容積は変動しないよう
な状態とされる。したがって、制動力の油圧制御特性が
安定設定され、油圧による制動力の制御が高精度に実行
され、アンチスキッド制御等も効果的に実行されるよう
になる。

［発明の実施例］ 以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。

第１図は車両の各車輪に対してそれぞれ設定される制動
装置の１つを取出して示しているもので、ブレーキキャ
リパ１１内にホイールシリンダ１２が形成されている。

このホイールシリンダ１２内にはブレーキピストン１３
が設定されているもので、ホイールシリンダ１２内の油
圧が上昇する状態でブレーキピストン１３が移動され、
基板１４に取付は設定したブレーキパッド１５を、ブレ
ーキディスク１６の方向に移動させるようになっている
。このブレーキディスク１６はブレーキキャリパ１１に
固定設定されているブレーキパッド１７との間に設定さ
れているもので、上記ブレーキピストン１３によってブ
レーキパッド１５が移動された時には、ブレーキパッド
１５と１７との間でブレーキディスク１６を挟み込み、
このディスク１６と一体的に回転される車輪に対して制
動力が作用されるようになる。

上記ブレーキパッド１５を取付は設定する基板１４に対
しては、この基板１４とブレーキピストン１３との間隔
を設定する第１および第２の調整スベーサ１８および１
９が設けられている。この調整スペーサ１８．１９は、
それぞれくさび状に形成されているもので、その傾斜面
の一部にブレーキピストン１３が接触するように設定さ
れ、調整スペーサ１８．１９を移動させて、ブレーキピ
ストン１３との接触点を異ならせることによって、この
ブレーキピストン１３とブレーキバッド１５との相対間
隔が可変されるようになっている。

第２図は上記調整スペーサの取付けられる基板１４部分
を取出して示したもので、この基板１４のブレーキピス
トン１３と対面する面には、例えば３本のガイドレール
１４１〜１４３が形成されている。そして、このレール
１４２に対して第１の調整スペーサ１８が嵌め込み設定
され、またレール１４１と１４３とにはそれぞれ第２の
調整スペーサ１９１．１９２がそれぞれ嵌め込み設定さ
れている。すなわち、この例にあっては第２の調整スペ
ーサ１９が２個のスペーサ１９１および１９２によって
構成される場合を示しているもので、この２個のスペー
サ１９１と１９２との間に第１のスペーサ１８が位置す
るようになりている。そして、各スペーサ１８．１９１
．１９２は、れぞれガイドレール１４１〜１４３内でそ
の長手方向に移動自在に設定されるものであり、またレ
ールの断面構造を工夫して、スペーサ１８．１９１．１
９２がレール１４１〜１４３から外れないようになって
いる。

そして、上記第１および第２の調整スペーサ１８と１９
との間にスプリング２０を設定し、この両スペーサ１８
と１９が互いに引き寄せられる力が作用されるようにし
ている。この場合、調整スペーサ１８．１９のくざび状
にした傾斜面は、スプリング２０によって互いに引き寄
せられたときには、ブレーキピストン１３とブレーキパ
ッド１５との相対間隔が広くなるように設定されている
。

上記ホイールシリンダ１２内には、補助ピストン２１が
設定されているもので、この補助ピストン２１とブレー
キピストン１３との間にホイールシリンダ油室が設定さ
れるようになっている。そして、このホイールシリンダ
油室に対して、図では詳細に示されていないが、ブレー
キペダルを操作することによって油圧を発生するマスタ
ーシリンダからの油圧が、カット弁２２を介して供給さ
れるようになっている。このカット弁２２に対しては並
列的に逆止弁２３が設けられ、このカット弁２２が閉じ
られる状態でホイールシリンダ油室からマスターシリン
ダ方向への油の流れを阻止するようにしている。

上記補助ピストン２１は、圧電ピストン機構２４によっ
てｌ１ＩＩＩｌされる。この圧電ピストン機構２４は、
ピストン本体２５に対して第１および第２の圧電素子群
２６および２７を設定することによって構成される。こ
の圧電素子群２６および２７は、それぞれ複数の薄板状
の圧電素子を積層して構成されるもので、これら圧電素
子の相互間にはそれぞれ電極を設定し、これら電極を介
して高電圧を印加設定することによって伸長１ｉＩＪｖ
ａされるようになっている。すなわち、第１および第２
の圧電素子群１６および２７は、それぞれ印加電圧を制
御することによって伸縮制御される。すなわち、第１の
圧電素子群２６が伸長され、第２の圧電素子群２７が縮
小制御されることによって、補助ピストン２１がホイー
ルシリンダ１２内に突出する方向に移動され、ホイール
シリンダ油室の油圧を上昇制御するようになる。また、
第１および第２の圧電素子群２６．２７に対する印加電
圧を上記と逆の状態にすることによって、ホイールシリ
ンダ油圧は低減制御される。そして、上記ピストン本体
２５の背面に油室２８を形成し、この油室２８に対して
マスターシリンダからの油圧が供給設定されるようにす
る。

すなわち、上記のように構成され制動装置にあっては、
ブレーキペダルが踏み込み操作された状態で圧電ピスト
ン機構２４が伸長制御された状態で、マスターシリンダ
で発生された油圧がホイールシリンダ１２に供給され、
ブレーキピストン１３を駆動して上記ペダルの踏力に対
応した制動力が発生されるようになる。この場合、マス
ターシリンダの油圧発生に伴う状態でカット弁２２が閉
じられるが、マスターシリンダからの油圧は逆止弁２３
を介してホイールシリンダ１２に供給される。そして、
ブレーキペダルの操作解除に伴いカット弁２２が開かれ
、ホイールシリンダ１２の油圧は排除され、制動動作が
解除されるようになる。

このような制動動作状態で、例えば車輪にロック状態が
発生したとすると、そのロック検出に伴って圧電ピスト
ン機構２４に対する印加電圧が制御され、このピストン
機構２４が縮小制御されるようになる。すなわち、補助
ピストン２１がホイールシリンダ１２の油室を拡大する
方向に移動されるようになり、この場合カット弁２２が
閉じられているため、ホイールシリンダ１２の油圧が低
下されて、この車輪に対する制動力は低減される。そし
て、車輪のロック状態を解除して、アンチスキッド制御
が実行されるようになるものである。

このように制動動作する制動装置において、長期間使用
しているとブレーキバッド１４および１１がブレーキデ
ィスク１６との摩擦で摩耗するようになり、薄くなる。

このため、同じ制動力を設定するためのブレーキピスト
ン１３の動作ストロークが拡大されるようになり、制動
特性に差が生ずるようになる。特に、上記のようなアン
チスキッド制御に際しては、その動作特性に差が生じ、
円滑な制御が困難な状態となる。

しかし、上記のような制動装置にあっては、ブレーキバ
ッド１４および１７が摩耗して、ブレーキピストン１３
と基板１４との間隔が本来の間隔より大きい状態となる
と、フレーキ操作が解除され、ブレーキピストン１３が
戻る動作をするときに、ブレーキデスク−ン１３の基板
１４に対する圧力が低い状態となると、第１および第２
の調整スペーサ１８および１９がスプリング２０によっ
て移動され、このスペーサ１８．１９の傾斜面によって
ブレーキピストン１３とブレーキバッド１５を支える基
板１４との間隔を大きく設定するようになる。すなわち
、ブレーキバッド１４および１７の摩耗分を補償するよ
うになり、ホイールシリンダ１２の本来の容積が保たれ
るようになって、制動特性が定常状態に保たれるように
なる。

尚、上記実施例では、調整スペーサ１８．１９をブレー
キバッド１５を支える基板１４に対して取付は設定する
ようにして示したが、このスペーサはブレーキピストン
１３とブレーキバッド１５との相互間隔を調整するもの
であるため、ブレーキピストン１３側に取付けるように
構成してもよい。

［発明の効果］ 以上のようにこの発明に係る制動装置にあっては、制動
部材部分に摩耗が生じたような場合であっても、その摩
耗分が調整スペーサによって確実に補償されるようにな
るものであり、したがってホイールシリンダの実効容積
が常に一定状態に保たれるようになる。このため、作用
する油圧に対する制動力の関係は安定して設定されるも
のであり、制動特性の安定化に大きな効果を発揮する。

また、圧電機構等のアクチュエータ用いてホイールシリ
ンダ内の容積を制−してアンチスキッド制御するような
場合であっても、このホイールシリンダの容積が安定し
て設定されるものであるため、このアンチスキッド制御
がアクチュエータの高速動作特性を損うことなく円滑に
実行されるようになり、車両の走行制御が効果的に実行
されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例に係る制動装置を示す断面
構成図、第２図は上記実施例で使用されるブレーキバッ
ドを支持する基板部分を取出して示す図である。 １１・・・ブレーキキャリパ、１２・・・ホイールシリ
ンダ、１３・・・ブレーキピストン、１４・・・基板、
１５．１１・・・ブレーキバッド、１６・・・ブレーキ
ディスク、１８・・・第１の調整スペーサ、１９．１９
１．１９２・・・第２の調整スペーサ、２０・・・スプ
リング、２４・・・圧電ピストン機構。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ホィールシリンダ内に設定されたブレーキピストンと、 上記ホィールシリンダ内の油圧の上昇によって駆動され
   る上記ブレーキピストンにより駆動され、制動部材に圧
   接されるブレーキパッドと、このブレーキパッドと上記
   ブレーキピストンとの間に介在された第１および第２の
   くさび状の調整スペーサと、 この第１および第２の調整スペーサの相互を結合するよ
   うに設けられ、上記ブレーキピストンとブレーヘキパッ
   ドとの間の間隔を広げる方向に作用するスプリング機構
   と、 を具備したことを特徴とする車両用の制動装置。