JPH0751413Y2 - 車両用液圧ブレーキ装置 - Google Patents

車両用液圧ブレーキ装置

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JPH0751413Y2
JPH0751413Y2 JP12728389U JP12728389U JPH0751413Y2 JP H0751413 Y2 JPH0751413 Y2 JP H0751413Y2 JP 12728389 U JP12728389 U JP 12728389U JP 12728389 U JP12728389 U JP 12728389U JP H0751413 Y2 JPH0751413 Y2 JP H0751413Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ブレーキペダルとマスタシリンダの間に倍
力装置を備え、マスタシリンダから吐出されるマスタシ
リンダ液圧をフロントブレーキユニットへフロントホイ
ールシリンダ液圧として供給するとともに、マスタシリ
ンダ液圧を液圧制御バルブ装置により減圧してリアホイ
ールシリンダ液圧としてリアブレーキユニットへ供給す
るようにした車両用液圧ブレーキ装置の改良に関し、特
に、倍力装置の圧力が失陥して倍力効果が減少した場合
でも、液圧制御バルブ装置に装着したアクチュエータの
助力により、ブレーキペダルの踏力に基づいて比較的大
きなリアホイールシリンダ液圧を得て、この液圧をリア
ブレーキユニットに供給し、倍力装置が正常な場合と比
較しても、それほど小さくない制動力を得るようにした
車両用液圧ブレーキ装置に関する。
〔従来の技術〕
従来一般に、自動車のブレーキ装置としては液圧式のも
のが使用され、ブレーキペダルの踏力によりマスタシリ
ンダで発生したマスタシリンダ液圧を、前輪及び後輪に
設けられたブレーキユニットのホイールシリンダに供給
し、車両の制動を行っている。
また、マスタシリンダからマスタシリンダ液圧を吐出す
る際、通常、ブレーキペダルの踏力を倍力装置を介して
増大し、その増大された作動力で、すなわち、小さな踏
力で大きなマスタシリンダ液圧を発生するようになって
いる。そして、倍力装置としては、一般に、エンジンの
吸入負圧とかバキュームポンプ等により容易に得られる
負圧を倍力源として作動する負圧倍力装置が用いられ
る。
さらに、車両用液圧ブレーキ装置にあっては、制動時の
荷重移動により前輪に対して後輪が逸早くロックしてし
まうことを防止するために、通常は、マスタシリンダと
リアブレーキユニットとを接続するリア側ブレーキ液圧
供給回路の途中に液圧制御バルブ装置を設け、前輪側の
マスタシリンダ液圧上昇に対して後輪側のマスタシリン
ダ液圧上昇を抑制するようになっている。
従来のこの種の液圧制御バルブ装置としては、例えば、
「新編自動車工学便覧」,第5編,第2−25,26頁に記
載されたものが知られている。
この従来の液圧制御バルブ装置としては、プロポーショ
ニングバルブ装置,イナーシャバルブ装置,リミティン
グバルブ装置及びロードセンシングバルブ装置等が使用
されている。そして、これらの液圧制御バルブ装置は、
前輪側と後輪側への液圧配分の仕方がそれぞれ異なる
が、液圧配分を行う際には、いずれも、バルブ部、例え
ばプロポーショニングバルブ装置にあっては、ポペット
バルブの開閉により行っている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来の車両用液圧ブレーキ装
置にあっては、倍力装置の倍力源が失陥した場合には、
倍力装置による倍力効果が得られなくなってしまう。す
ると、マスタシリンダの作動力はブレーキペダルの踏力
のみとなって大幅に小さくなってしまい、マスタシリン
ダで発生するマスタシリンダ液圧は低下してしまう。
ところが、このようにマスタシリンダ液圧が低下したに
もかかわらず、液圧制御バルブ装置は倍力源が正常な場
合と同様に、所定通りにリアブレーキユニット側へのリ
アホイールシリンダ液圧配分を減少させてしまうため、
リアホイールシリンダ液圧が大幅に低下してしまい、後
輪の制動能力が著しく低下する。このため、所定の制動
力を得るためにはブレーキペダルの踏力が過大となり、
ブレーキペダルを強く踏んでも制動距離が伸びてしまう
という問題点があった。
この考案は、このような従来の問題点に着目してなされ
たもので、倍力装置あるいは倍力源に失陥があった場合
に、後輪側の液圧配分機能の開始点であるスプリットポ
イント液圧を従来よりも高く設定し、低下したマスタシ
リンダ液圧でも、後輪側の制動能力を高くするようにし
た車両用液圧ブレーキ装置を提供することを目的とする
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、この考案の車両用液圧ブレーキ装置は、踏力を
与えるブレーキペダルと、そのブレーキペダルにより与
えられた踏力を増大する倍力装置と、その倍力装置によ
り増大された踏力によりさらに倍力されたマスタシリン
ダ液圧を吐出するマスタシリンダと、そのマスタシリン
ダから吐出されるマスタシリンダ液圧をフロントホイー
ルシリンダ液圧としてフロントブレーキユニットに供給
するフロント側ブレーキ液圧供給回路と、前記マスタシ
リンダ液圧が第一リア側ブレーキ液圧供給回路を経て供
給され、そのマスタシリンダ液圧に応じてプランジャを
バルブボディに対して移動させて、そのプランジャと連
動するバルブを開閉させて調整されたリアホイールシリ
ンダ液圧として吐出する液圧制御バルブ装置と、そのリ
アホイールシリンダ液圧をリアブレーキユニットに供給
する第二リア側ブレーキ液圧供給回路とを備えた車両用
液圧ブレーキ装置において、 液圧制御バルブ装置が、さらに、倍力装置又は倍力源か
らの圧力信号に応じてプランジャに加わる作動力を変化
させるアクチュエータを有することを特徴とするもので
ある。
〔作用〕
倍力装置及び倍力源の圧力が正常な場合は、マスタシリ
ンダ液圧が零から立ち上がる時点では、フロント側ブレ
ーキ液圧供給回路を経てフロントブレーキユニットに供
給されるフロントホイールシリンダ液圧と、リア側ブレ
ーキ液圧供給回路を経、かつ液圧制御バルブ装置を介し
てリアブレーキユニットに供給されるリアホイールシリ
ンダ液圧は同じである。
そして、マスタシリンダ液圧が所定のスプリットポイン
ト液圧を超えると、液圧制御バルブ装置のプランジャが
バルブを閉じる方向に移動するので、リアブレーキユニ
ットに供給されるリアホイールシリンダ液圧の増加分
が、フロントブレーキユニットに供給されるフロントホ
イールシリンダ液圧よりも小さくなり、後輪のロックを
防止する。
倍力装置の倍力源が失陥した場合は、液圧制御バルブ装
置のプランジャに働く作動力が、失陥した圧力の大きさ
に応じてアクチュエータにより大きくなる。このため、
スプリットポイント液圧が高くなり、液圧制御バルブ装
置からリアブレーキユニットに供給されるリアホイール
シリンダ液圧が大きくなり、後輪側の制動能力が低下す
るのを防止し、制動距離が短くなる。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面を参照して説明する。
まず構成を説明する。
第2図において、ブレーキペダル1にはオペレーティン
グロッド2が連結され、このオペレーティングロッド2
により、例えば、負圧源としてのエンジンの吸入負圧あ
るいは真空ポンプにより得られる負圧により作動する、
倍力装置としての負圧倍力装置3のパワーピストン(図
示しない)及びプッシュロッド(図示しない)を押圧す
る。このプッシュロッドによりマスタシリンダ4のピス
トン(図示しない)をさらに押圧し、マスタシリンダ4
から倍力されたマスタシリンダ液圧Pmが、フロント側ブ
レーキ液圧供給回路5を経てフロントホイールシリンダ
液圧Pf(=Pm)としてフロントブレーキユニット6に供
給される。また、マスタシリンダ4からの倍力されたマ
スタシリンダ液圧Pmは、第一リア側ブレーキ液圧供給回
路7を経て液圧制御バルブ装置8に供給され、液圧制御
バルブ装置8により調整されたリアホイールシリンダ液
圧Prが第二リア側ブレーキ液圧供給回路9を経てリアブ
レーキユニット10に供給される。
この液圧制御バルブ装置8には、負圧倍力装置3又は負
圧倍力装置3と同一の負圧源からの負圧Vが供給され
る。
第2図は、第1図の液圧制御バルブ装置8の詳細を拡大
して示す。第2図及び第1図において、液圧制御バルブ
装置8は細長のバルブボディ11を有し、その一端(図面
の左端。以下、左端あるいは左方と言う。)側に、リア
ホイールシリンダ液圧Prを第二リア側ブレーキ液圧供給
回路9を経てリアブレーキユニット10に供給する出力ポ
ート11aが形成され、バルブボディ11の長手方向中央部
分に、マスタシリンダ4から第一リア側ブレーキ液圧供
給回路7を経てマスタシリンダ液圧Pmが供給されるマス
タシリンダ液圧ポート11bが形成され、さらに、バルブ
ボディ11の他端(図面の右端。以下、右端あるいは右方
と言う。)に負圧源から負圧Vが供給される負圧ポート
11cが形成される。
また、バルブボディ11には、左端から右端に向けて、出
力ポート11aに接続された調圧室Aと、その調圧室A及
びマスタシリンダ液圧ポート11bに接続された元圧室B
と、その元圧室Bに接続されたプランジャ摺動孔Cと、
そのプランジャ摺動孔Cに接続された大気室Dと、その
大気室D及び負圧ポート11cに接続された負圧室Eが形
成される。
バルブボディ11の内部にはプランジャ12が左右方向に摺
動可能に配置され、プランジャ12は左方から右方に向け
て、大径部12a,中径部12b及び小径部12cを有する。そし
て、プランジャ12の大径部12aはバルブボディ11の調圧
室A内に位置し、中径部12bは元圧室B内及びプランジ
ャ摺動孔C内に位置し、そして、小径部12cはプランジ
ャ摺動孔C及び大気室D内に位置する。
プランジャ12の大径部12aの外周面とバルブボディ11の
調圧室Aの内壁面との間にはシールリング13が装着され
て、調圧室Aと元圧室Bとの間を密封し、中径部12bの
外周面と元圧室Bの内壁面との間にもシールリング14が
装着されて、元圧室Bとプランジャ摺動孔Cとの間を密
封する。
プランジャ12の左方の大径部12aの内部にはバルブ収納
室Gが形成され、このバルブ収納室Gは元圧室Bに通路
12dを介して連通している。また、バルブ収納室Gの左
端は開放されており、この開放部分にバルブシート体15
がカシメにより固定され、バルブシート体15はプランジ
ャ12と一体に左右方向に移動する。このバルブシート体
15の中心軸部分には貫通孔15aが形成され、また、バル
ブシート体15の左端には軸直方向に通路15bが形成され
る。これにより、バルブボディ11のマスタシリンダ液圧
ポート11bと連通する元圧室Bは、プランジャ12の通路1
2dを経てバルブ収納室Gに連通し、バルブ収納室Gは、
バルブシート体15の貫通孔15a及び通路15bを介して調圧
室Aに連通し、この調圧室Aはバルブボディ11の出力ポ
ート11aに連通する。
そして、プランジャ12の調圧室A及びバルブシート体15
の貫通孔15aには、第1軸部16a,ポペット部16b及び第2
軸部16cを有するバルブ16が配置され、そのバルブ16の
第1軸部16aの左端は、バルブボディ11の左端の調圧室
Aの内壁面の、出力ポート11aを閉塞しない位置に固定
される。
また、バルブ収納室Gの内部において、バルブ16の第2
軸部16cの外周部分にスプリング17が配置され、このス
プリング17はバルブボディ11に固定されたバルブ16に対
して、プランジャ12を右方に押圧している。
バルブボディ11の右方の大気室Dにはリターンスプリン
グ18が配置され、このリターンスプリング18は、プラン
ジャ12の右端とスプリング受け板19との間に張設され、
このリターンスプリング18によりプランジャ12を常時左
方へ押している。
また、バルブボディ11の右端はアクチュエータボディ部
11dであり、このアクチュエータボディ部11dの内部に
は、前述したように、負圧室E及び負圧ポート11cが形
成される。そして、負圧室Eと大気室Dとは壁部11eに
より隔てられ、その壁部11eには貫通孔11fが形成され
る。この貫通孔11fにはピストン・ロッド20が、適宜の
隙間をもって摺動自在に配置され、このピストンロッド
20の左端に上述したスプリング受け板19の右側面が固定
される。また、ピストンロッド20の右端にはピストン21
の左端面が固定され、このピストン21は負圧室E内部を
気密に左右方向に移動可能であり、このピストン21の右
端面と負圧室Eの右端の内壁面との間には調圧スプリン
グ22が張設される。
このバルブボディ11のアクチュエータボディ部11dと負
圧ポート11cと負圧室E,及びスプリング受け板19,ピスト
ンロッド20,ピストン21及び調圧スプリング22とで、ア
クチュエータ23を構成する。
このアクチュエータ23は、負圧倍力装置3の負圧源の負
圧Vが正常なときには、第3図に示すように、ピストン
21が調圧スプリング22の張力に抗して負圧Vにより吸引
されて右方に位置する。このため、プランジャ12は、リ
ターンスプリング18のみにより常時左方へ押される。同
時に、プランジャ12は、スプリング17により右方に押さ
れる。このとき、リターンスプリング18の張力の方をス
プリング17の張力よりも大きくしてあるので、その力の
差Fsでプランジャ12を常時左方へ付勢している。
また、負圧源の負圧失陥時には、第1図に示すように、
その圧力Vがアクチュエータ23の負圧室Eに導入され、
その圧力Vの大きさに応じてピストン21が左方へ押さ
れ、プランジャ12は、上述した力Fsに加えて、失陥圧力
Fvを加えた力が左方へ作用する。
さらに、バルブボディ11のマスタシリンダ液圧ポート11
bから供給されるマスタシリンダ液圧Pmにより、バルブ
収納室Gの内部の液圧に基づいてプランジャ12が力Faで
右方に押されるとともに、元圧室Bにおいて、プランジ
ャ12の大径部12aと中径部12bの断面積の差に働くマスタ
シリンダ液圧Pmに基づいて、力Fbがプランジャ12を左方
へ押すように作用する。
すなわち、第4図に示すように、負圧Vが正常な場合
は、 Fa=Fb+Fs (1) となるマスタシリンダ液圧Pm=Paでスプリットポイント
液圧Paとなり、負圧Vが失陥した場合は、 Fa=Fb+Fs+Fv (2) となるマスタシリンダ液圧Pm=Pbでスプリットポイント
液圧Pbとなる。
従って、負圧Vが失陥した場合の方がスプリットポイン
ト液圧が大きくなる。
次ぎに上記実施例の動作を説明する。
負圧Vが正常な場合は、踏力は負圧倍力装置3により倍
力され、小さな踏力で大きなマスタシリンダ液圧Pmが得
られる。また、負圧Vが失陥した場合は、踏力は負圧倍
力装置3では倍力されず、大きな踏力でも小さなマスタ
シリンダ液圧Pmしか得られない。すなわち、同じ大きさ
のマスタシリンダ液圧Pmを得るのに、負圧Vが正常な場
合は踏力は小さくてよく、負圧Vが失陥した場合は大き
な踏力を必要とする。
マスタシリンダ4から吐出されるマスタシリンダ液圧Pm
は、フロントホイールシリンダ液圧Pfとしてフロント側
ブレーキ液圧供給回路5を経てフロントブレーキユニッ
ト6に供給されるが、このフロントホイールシリンダ液
圧Pfは、負圧Vが正常な場合も失陥した場合も、マスタ
シリンダ液圧Pmと等しい(第4図の実線Pf)。従って制
動力は負圧正常時には大きくなり、負圧失陥時には小さ
くなる。
マスタシリンダ4から吐出されるマスタシリンダ液圧Pm
は、第1リア側ブレーキ液圧供給回路7を経て液圧制御
バルブ装置8に供給される。
液圧制御バルブ装置8は、負圧Vが正常な場合は、第3
図に示すように、アクチュエータ23の調圧スプリング22
の押圧がスプリング受け板19すなわちプランジャ12に働
かず、スプリットポイント液圧は(1)式に示すように
小さい値Paとなる。マスタシリンダ液圧Pmが小さい場合
は、 Fa<Fb+Fs (3) となり、リアホイールシリンダ液圧Pr=Pmとなる。
そして、マスタシリンダ液圧Pmがスプリットポイント液
圧Paを超えると、 Fa>Fb+Fs (4) となり、プランジャ12が第1図の右方へ移動して、バル
ブ16とバルブシート体15との間の絞りを小さくし、マス
タシリンダ液圧Pmの増加によるリアホイールシリンダ液
圧Prの増加分が減少し、第4図の一点鎖線で示すように
なる。これにより、後輪のロックを防止するために、後
輪側の制動力を小さくする。
負圧Vが失陥した場合は、その失陥圧力Vに応じてアク
チュエータ23のピストン21が第1図に示すように左方に
移動し、スプリング受け板19及びリターンスプリング18
を介してプランジャ12を力Fvにより左方へ押す。このた
め、スプリットポイント液圧は(2)式に示すように、
負圧正常時より高くなる。
このため、マスタシリンダ液圧Pmがスプリットポイント
液圧Pbを超えるまでは、リアホイールシリンダ液圧Pr=
Pmとなり、マスタシリンダ液圧Pmがスプリットポイント
液圧Pbを越えると、第4図に破線で示すように、リアホ
イールシリンダ液圧Prが高い値を示し、負圧Vが失陥し
ても、後輪側の制動能力が高くなり、制動距離が小さく
なる。
第5図に示すように、負圧が正常な場合は、二点鎖線で
示すように、ブレーキペダル1の踏力に対して高い後輪
側の制動力がえられる。また、負圧が失陥した場合は、
従来は破線で示すように小さい制動力しか得られなかっ
たが、この考案では実線で示すように、従来より高い制
動力が得られ、図中斜線を施した分だけ制動力が大きく
なる。
上述した実施例において、倍力装置として、エンジンの
吸入負圧あるいは真空ポンプによる負圧を利用した負圧
倍力装置を例示したが、この考案は、圧縮空気あるいは
圧油を利用した正圧倍力装置に対しても適用できる。
また、液圧制御バルブ装置としてプロポーショニングバ
ルブ装置を使用したものを例示したが、イナーシャバル
ブ装置,リミティングバルブ装置及びロードセンシング
バルブ装置についても適用可能である。
また、液圧制御バルブ装置に装着したアクチュエータ
は、液圧制御バルブ装置のバルブボディに対して一体に
形成したものを例示したが、このアクチュエータは別体
として形成して、ボルト等の適宜の手段で固定したもの
でもよい。
さらに、液圧制御バルブ装置のアクチュエータはピスト
ン−シリンダ形のものを例示したが、圧力センサにより
検出した圧力信号により、アクチュエータを電気的に駆
動するものでもよい。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案の車両用液圧ブレーキ装
置によれば、液圧制御バルブ装置を介して後輪側のリア
ブレーキユニットへ減圧されたリアホイールシリンダ液
圧を供給するようにした車両用液圧ブレーキ装置におい
て、液圧制御バルブ装置が、倍力装置又は倍力源からの
圧力信号に応じてプランジャに加わる作動力を変化させ
るアクチュエータを有することを特徴とする構成とした
ため、倍力装置又は倍力源の圧力が失陥した場合にも、
ブレーキペダルの踏力により比較的大きなリアホイール
シリンダ液圧がリアブレーキユニットに供給され、従っ
て、倍力装置が作動しなくても、後輪側の制動力の低下
が抑制され、制動距離が伸びることが防止されるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の車両用液圧ブレーキ装置において用
いられる液圧制御バルブ装置の一実施例の拡大縦断面
図、第2図はこの考案の車両用液圧ブレーキ装置の全体
図、第3図は液圧制御バルブ装置の動作を説明するため
の要部拡大断面図、第4図は液圧制御バルブ装置のマス
タシリンダ液圧とフロントホイールシリンダ液圧及びリ
アホイールシリンダ液圧との関係を示すグラフ、第5図
はブレーキペダルの踏力と後輪側の制動力との関係を示
すグラフである。 1……ブレーキペダル、3……負圧倍力装置、4……マ
スタシリンダ、5……フロント側ブレーキ液圧供給回
路、6……フロントブレーキユニット、7……第一リア
側ブレーキ液圧供給回路、8……液圧制御バルブ装置、
9……第二リア側ブレーキ液圧供給回路、10……リアブ
レーキユニット、11……バルブボディ、12……プランジ
ャ、15……バルブシート体、16……バルブ、18……リタ
ーンスプリング、19……スプリング受け板、20……ピス
トンロッド、21……ピストン、22……調圧スプリング、
23……アクチュエータ、Pm……マスタシリンダ液圧、Pf
……フロントホイールシリンダ液圧、Pr……リアホイー
ルシリンダ液圧、Pa,Pb……スプリットポイント液圧、
V……負圧。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】踏力を与えるブレーキペダルと、該ブレー
    キペダルにより与えられた踏力を増大する倍力装置と、
    該倍力装置により増大された踏力によりさらに倍力され
    たマスタシリンダ液圧を吐出するマスタシリンダと、該
    マスタシリンダから吐出されるマスタシリンダ液圧をフ
    ロントホイールシリンダ液圧としてフロントブレーキユ
    ニットに供給するフロント側ブレーキ液圧供給回路と、
    前記マスタシリンダ液圧が第一リア側ブレーキ液圧供給
    回路を経て供給され、該マスタシリンダ液圧に応じてプ
    ランジャをバルブボディに対して移動させて、該プラン
    ジャと連動するバルブを開閉させて調整されたリアホイ
    ールシリンダ液圧として吐出する液圧制御バルブ装置
    と、該リアホイールシリンダ液圧をリアブレーキユニッ
    トに供給する第二リア側ブレーキ液圧供給回路とを備え
    た車両用液圧ブレーキ装置において、 前記液圧制御バルブ装置が、さらに、前記倍力装置又は
    倍力源からの圧力信号に応じて前記プランジャに加わる
    作動力を変化させるアクチュエータを有することを特徴
    とする車両用液圧ブレーキ装置。
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