JPS61282442A - 合成繊維マルチフイラメントと紡績糸との複合糸及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は複合糸、特に合成繊維マルチフィラメントと紡
績糸との複合糸ならびにその製造方法に関するものであ
る。

（従来の技術） 合成繊維マルチフィラメントと紡績糸との複合化に関し
ては交編、交織技術が従来より一般的な方法であるが、
かかる交編、交織は元糸が２種類又はそれ以上となり取
扱いが複雑で生産管理が容易でないため、糸の段階で複
合化を図る手法、即ち両者を合撚する手法や芯、鞘２層
のコアヤーンを用いる手法が別途考えられて来た。しか
し、これらの手法も前者は一工程増えるためコストアッ
プを免れず、又、後者は少品種、大ロフト型の生産体制
とならざるを得す、小回りが効かないと共に品質の安定
維持にやや難がある等、何れも充分なものとは云えなか
った。

そこで、より簡単で、低コストの手法として合成繊維マ
ルチフィラメント糸と、紡績糸とを流体交絡装置によっ
て処理して交絡複合糸を得ようとすることが近時、試み
られており、例えば紡績糸とマルチフィラメント糸を引
き揃えオーバーフィード率５％以上の弛緩状態で熱セツ
ト後、インターレース処理を施す方法（特公昭５９−１
１７０４号公＠）、交絡結合部を１米当たり２０個以上
有し、交絡結合部の前後が集束状態で引き揃えられてい
る部分と、紡績糸を芯部にマルチフィラメント糸を鞘部
に配置せしめた芯鞘構造を有する部分とからなる複合紡
績糸（特開昭５１−９２３３号公報）、紡績糸とマルチ
フィラメント糸とを異なる速度で供給し、その速度差を
両糸の沸腋水中収縮率にもとづいて決定する方法（特開
昭５８−１１５１３８号公報）などが提案されている。

しかし、これらの各公報に記載されたものは、夫々生産
工程を必要以上に複雑化したり、複合糸の形態が不安定
であったり、又、生産条件が適当でない等、コスト面、
又は品質面での問題が内在している。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は上述の如き実状に対処し、合成繊維マルチフィ
ラメントと紡績糸とのより好ましい複合化を課題とし、
特に合成繊維マルチフィラメントと紡績糸とを同一の流
体ノズルに供給し、交絡結合を与える方法の改善として
各県の同一交絡ノズルへのフィード率に着目してその解
決を図ることを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） しかして、上記目的を達成する本発明の特徴は以下の各
発明によって構成される。

先ず、第１の発明は上記改善によって得られた合成繊維
マルチフィラメントと紡績糸との複合糸に関し、合成繊
維マルチフィラメントと紡績糸とが長さ方向において断
続的に合成繊維マルチフィラメントが紡績糸を包み込む
ようにした交絡結合を有していること、そして、非交絡
部は合成繊維マルチフィラメントと紡績糸とが各々自由
状態にあって、かつ、双方の糸には糸長差が殆どなく引
揃えられていることからなる構成にある。

又、第２の発明は、上記複合糸を得るための具体的方法
に関し、合成繊維マルチフィラメントと紡績糸とを同一
の流体交絡ノズルに供給し、間歇的に交絡結合を与えて
複合糸を製造するに際し、両者糸のフィード率を異なら
しめ、合成繊維マルチフィラメントを＋０．５〜＋３．
５％のオーバーフィード率で、一方、紡績糸をＯ〜＋０
．５％のフィード率で送り、しかも両者フィード率の差
が０．５〜３．０％の範囲内にて交絡ノズルに供給する
。

そして、このとき、交絡ノズルの流体圧を２〜５　ｋｇ
　／　ｃａｔの範囲とすることにある。

ここで、上記本発明における合成繊維マルチフィラメン
トは通常、ナイロン又はポリエステルマルチフィラメン
トの１種又はそれ以上であり、これらは通常の延伸糸の
外、捲縮糸も包含する。

又、紡績糸は綿、絹、麻、羊毛などの天然繊維ならびに
レーコン、ポリエステル繊維、ナイロン繊維などの人造
繊維の１種又はそれ以上からなるすべての紡績糸を含む
。

又、前記交絡に際し、フィード率の範囲を特定したこと
は、先ず合成繊維マルチフィラメントのフィード率を＋
０゜５〜＋３．５％としたのは、＋３．５％以上とした
とき紡績糸に対し強い絡みは生じてもインターレース処
理中の走行フィラメント糸が低張力のため不安定となり
、フィードローラー等に巻き付き易く操業が困難となり
、一方下限を＋０．５％としたのはこれ以下では紡績糸
に対する絡みが弱（なり、実質上、本発明の意図する複
合糸を得難いからである。

なお、紡績糸のフィード率を０〜＋０．５％としたのも
合成繊維マルチフィラメントの紡績糸に対する絡みと操
業性を考慮したためであり、又、合成繊維マルチフィラ
メントとの間に０．５〜３．０％のフィード率の差を確
保することが肝要であるからである。

フィード率差がもし０．５％以下の場合には非交絡部に
紡績糸によるたるみが生じて取扱いが困難になる。又、
３．０％を越えると合成繊維マルチフィラメントの低張
力化が顕著となり、フィードローラーへの巻付きの懸念
が増大すると共に、合成繊維マルチフィラメントによる
たるみが生じて取扱いが困難になる。

従って、合成繊維マルチフィラメントと紡績糸のフィー
ド率は充分コントロールすることが必要である。

しかも、流体交絡ノズルの圧縮空気圧は２〜５ｋｇ　／
　ｃ艷が好適である。

この範囲は必ずしも臨界的な意味をもつものではないが
、２ｋｇ　／　ａｎ！以下では充分な交絡ができず一方
、５ｋｇ／ａｄを越えると交絡性は強くなるが、経済的
有利ではない。

（実施例） 以下、更に上記本発明の具体的な実施態様を示す。

先ず本発明の方法を第２図に示す装置例にもとづいて説
明すると、図において（１１は合成繊維マルチフィラメ
ント送出用のフィードローラー、（２）は紡績糸送出用
のフィードローラー、（３）は流体交絡ノズル、（４）
はデリベリ−ローラー、（５）は巻取りパッケージであ
り、合成繊維マルチフィラメント（Ａ）と紡績糸（Ｂ）
は夫々のフィードローラー（１）　（２）を通じて各々
別々に送出され、同一の流体交絡ノズル（３）内に供給
される。

そして、同流体交絡ノズル（３）で２〜５ｋｇ／ｃｊの
圧縮空気圧により合成繊維マルチフィラメントは一旦開
繊され、この一旦開繊した合成繊維マルチフィラメント
は紡績糸を包み込むように相互に交絡を生起する。

この交絡部は断続的に生じ、これと共にこの交絡部によ
ってフィード率差が吸収されることになり、非交絡部は
殆ど糸長差がなくなり揃った状態となって送り出され巻
き取られる。

第１図はこのようにして得られた複合糸の構造の例示で
あり、合成繊維マルチフィラメント（Ａ）と紡績糸（Ｂ
）は断続的に交絡部（ｍ）を有しており、非交絡部（ｎ
）においては相互に自由な状態となっていると共に、両
者には殆ど糸長差は見られない。

なお、交絡部（ｍ）の数は複合糸の長さ方向において通
常、３０〜１００個／ｍであり、これは両糸の供給系速
度、フィード率などによって調整さ。

れる。

以下、上記第２図の如き装置を用いてフィード率、糸速
、流体交絡ノズルの空気圧などを種々変えて実施した本
発明の各実施例を表記する。

（以下、余白） なお、上表において比較例１では合成繊維マルチフィラ
メントがフィードローラーへ一部巻き付き、その都度機
械を停止する事態が起こった。

又、比較例２の場合、交絡部は引っ張り張力を加えるこ
とにより簡単に交絡が解舒され、かつ、又、紡績糸の方
にたるみが生じて良好な複合糸は得られなかった。

（発明の効果） 本発明は以上説明の如く合成繊維マルチフィラメントと
紡績糸とからなる間歇的に交絡部を存する複合糸で、交
絡部は合成繊維マルチフィラメントが一旦開繊されるこ
とによって紡績糸をその開繊フィラメント内に包み込む
ように交絡しており、しかも、非交絡部は前記合成繊維
マルチフィラメントと紡績糸が全く自由で、殆ど糸長差
を有しない状態にあるものであるから、紡績糸と合成繊
維マルチフィラメントの交絡度が高く後加工に際して両
者の収縮差が悪影響を与えることがなく、逆に製編、製
織後の加工にて両者の収縮差が製品にバルキー性を与え
、風合を良好ならしめると共に、両糸は非交絡部におい
て糸長差を殆ど有しないので見掛は上、糸長差がない状
態を呈し、製編、製織時における取扱いも頗る楽であり
、従来の複合糸に比し新規な風合５異染効果の発現など
にすぐれた複合糸である。

又、本発明製造方法は夫々適正なフィード率を与えるこ
とにより前述の如く合成繊維マルチフィラメント糸が紡
績糸を包み込むように相互に交絡させることが容易であ
り、しかも、交絡度が高く製編、製織工程にて必要とさ
れる十分な交絡強度を得ることができる利点を有すると
共に高速加工も可能であり、しかも交絡結合部前後に集
束状態で引き揃え、又は芯鞘構造を配する如き複雑な工
程もなく、新規な風合をもつ複合糸の製造方法として極
めて有用性に富む方法である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明複合糸の概要図、第２図は同複合糸の製
造に使用される装置の略示概要図である。 （Ａ）　　・・・合成繊維マルチフィラメント。 （Ｂ）　　・・・紡績糸、　　（ｍ）　　・・・交絡部
。 （ｎ）　　・・・非交絡部。 （１）　（２１・・・フィードローラー。 （３）　　・・・流体交絡ノズル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、合成繊維マルチフィラメント糸と紡績糸との複合糸
   であって、該合成繊維マルチフィラメント糸と紡績糸と
   は長さ方向において断続的に合成繊維マルチフィラメン
   ト糸が紡績糸を包み込むように互いに交絡結合しており
   、かつ、その非交絡部は前記合成繊維マルチフィラメン
   ト糸と紡績糸とが各々自由であって双方の糸の糸長差は
   殆どなく引き揃えられていることを特徴とする合成繊維
   マルチフィラメントと紡績糸との複合糸。 ２、交絡数が複合糸の長さ方向において３０〜１００個
   ／ｍである特許請求の範囲第１項記載の合成繊維マルチ
   フィラメントと紡績糸との複合糸。 ３、合成繊維マルチフィラメントと紡績糸とを同一の流
   体交絡ノズルに供給し、間歇的な交絡結合を与えて複合
   糸を得る方法において、前記合成繊維マルチフィラメン
   トと紡績糸とを異なるフィード率で、前者のフィード率
   を＋０．５〜＋３．５％、後者のフィード率を０〜＋０
   ．５％とし、かつ両者フィード率の差を０．５〜３．０
   ％として同一の流体交絡ノズルに別々に供給すると共に
   、前記流体交絡ノズルの流体圧を２〜５ｋｇ／ｃｍ＾２
   となしたことを特徴とする合成繊維マルチフィラメント
   と紡績糸との複合糸製造方法。 ４、合成繊維マルチフィラメントが１種類以上からなり
   、かつ、紡績糸が１種類以上からなる特許請求の範囲第
   ３項記載の合成繊維マルチフィラメントと紡績糸との複
   合糸製造方法。 ５、合成繊維マルチフィラメントがナイロン又はポリエ
   ステルであり、かつこれらが延伸糸又は捲縮糸であり、
   他方紡績糸が綿糸、絹紡糸、麻糸、羊毛糸などの天然繊
   維ならびにレーヨン、ポリエステル、ナイロンなどの人
   造繊維である特許請求の範囲断３項又は第４項記載の合
   成繊維マルチフフラメントと紡績糸との複合糸製造方法
   。