JPS6127432Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は門扉の開閉装置に係り、詳しくは、開
き扉の把手側下部に、駆動ローラーとの接触摩擦
抵抗によつて回転される走行ローラを設け、該走
行ローラを、門扉体の開閉軌跡に沿つて走行せし
めることにより、門扉体を開閉するようにした門
扉の開閉装置に関するものである。

一般に、門扉には片開き扉、両開き扉、横方向
へ移動する引き扉、伸縮するアコーデイオン扉等
があり、これら門扉の開閉を電動化したものが
種々提案されているが、従来、この種の開閉を電
動化した開き扉は開閉装置を門扉のヒンジ側に設
置していたので、門扉の開閉に大きな駆動力を必
要とし、このため、開閉装置が大型になるばかり
でなく、構造が複雑になつて取扱いが容易でない
欠点があつた。更に走行ローラは上下に移動でき
ない構造であつたので、走行経路中に小石等があ
ると、乗り越えることができず、故障を起す不都
合があつた。このため簡単な構造であつて故障も
なく、しかも小さな駆動力で確実に開閉して取扱
いの容易な門扉の開閉装置の出現が強く要望され
ていた。

本考案は上記の如き実情に鑑み、これらの欠点
を一掃して一般需要者並びに業界の要望に応える
べく創案されたものであつて、その目的とすると
ころは、開き扉の把手側下部に位置して、２個の
走行ローラを開き扉の幅方向に所定間隔を存して
上下動自在に軸支すると共に、上記走行ローラに
は、駆動モーターを内装した駆動ローラをスプリ
ングを介して圧接し、かつ、スプリングの附勢力
を各別に調節可能に構成し、もつて、駆動ローラ
との接触摩擦抵抗によつて回転される走行ローラ
を門扉体の開閉軌跡に沿つて走行せしめて、門扉
体を開閉せしめることにより、門扉を開閉する
際、外側に位置する走行ローラの圧接度を内側に
位置する走行ローラの圧接度より強くなるように
スプリングの附勢力を調節することによつて、従
来の如く大きな駆動力を必要とすることなく小さ
な駆動力で走行ローラを回転させて、開き勝手に
かかわりなく常に門扉体を円滑に開閉することが
できる許りでなく、仮りに走行経路中に障害物が
あつても走行ローラが上動して該障害物を乗り超
えて走行するので、走行装置に過負荷がかかつて
故障を起すようなことがなく、このため装置全体
を小型化できる上、構造が簡単で取扱いの極めて
容易な門扉の開閉装置を提供せんとするにある。

本考案の構成を図面に示された一実施例につい
て説明すれば、１は門柱２，２ａ間を開閉する門
扉体であつて、該門扉体１の開閉基端側は、ヒン
ジ３を介して門柱２に回動自在に枢支されてお
り、開閉し終つた門扉体１は、門柱２ａと戸当り
柱２ｂとにそれぞれ設けられた戸当り４，４ａの
いずれかに当接した状態となつている。

上記門扉体１の把手５側下部には、側板６と天
板７とからなるフレーム８が取付ブラケツト９を
介して装着されており、該フレーム８の側板６の
下端部には、外周面にゴムライニングしてある２
個の走行ローラ１０，１０が、ローラシヤフト１
１の両端切欠部１１ａを介して、側板６，６に切
欠形成された案内溝１２に上下動自在に軸支され
ている。またフレーム８の側板６の中間部には、
上記走行ローラ１０，１０を回転駆動せしめる駆
動ローラ１３が、ローラシヤフト１４の両端切欠
部１４ａを介して、側板６，６に切欠形成された
案内溝１５，１５に上下動自在に軸支されてお
り、該駆動ローラー１３のゴムライニングされた
外周面と前記走行ローラ１０，１０のゴムライニ
ングされた外周面とが接するようになつている。
そして駆動ローラ１３の内部には、回転子１６
ａ、固定子コア１６ｂ、固定子コイル１６ｃ等か
らなる駆動モーター１６が内装されていて、上記
駆動ローラ１３は駆動モーター１６の回転子１６
ａと一体的に回転するようになつている。

一方、フレーム８の上方部には、駆動ローラ１
３の上方に臨んで、門型のスライダー１７が、ロ
ーラーシヤフト１４の両端部間にわたつて跨設さ
れており、該スライダー１７は、両脚部１７ａ，
１７ａが案内溝１５，１５に遊嵌状に嵌入して上
下動自在となつている。

そして上記スライダー１７の水平板と、フレー
ム８の天板７下面との間には、スライダー１７を
下方に向つて附勢するスプリング１８，１８がそ
れぞれ走行ローラ１０，１０に対応して介装され
ていて、附勢されたスライダー１７が駆動ローラ
１３を、走行ローラ１０に圧接せしめることによ
つて、駆動ローラ１３との接触摩擦抵抗によつて
回転された走行ローラ１０，１０が、門扉体１の
開閉軌跡に沿つて走行し、門扉体１を開閉せしめ
るようになつている。１９，１９はスプリング１
８，１８の附勢力を調節する加圧ハンドルであつ
て、このハンドル１９，１９の操作により、スプ
リング１８，１８の附勢力を各別に調節すること
ができるようになつている。２０は受け台、２１
は案内棒である。

また２２はリード線２３を介して駆動モーター
１６に送られる電流を、門扉体１の「開」「閉」
に対応して切替え操作するスイツチであり、２
５，２５ａは戸当り４，４ａの近傍適位置に突出
して、開閉する門扉体１のリミツトスイツチ２４
を作動せしめる作動体である。

叙上の如き構成において、いま門柱２，２ａ間
を閉鎖している門扉体１を開くに当つては、スイ
ツチ２２を門扉体１の「開」方向に操作すれば、
リード線２３を介して駆動モーター１６に電流が
送られ、該駆動モーター１６は門扉体１の「開」
に対応する方向に回転する。そして駆動モーター
１６の回転子１６ａと一体的に回転する駆動ロー
ラ１３が、スプリング１８，１８によつて附勢さ
れたスライダー１７によつて、走行ローラ１０，
１０に圧着され、しかも駆動ローラ１３と走行ロ
ーラ１０，１０の外周面にはゴムライニングがし
てあるため、上記走行ローラ１０，１０は、駆動
ローラ１３との接触摩擦抵抗によつて回転され
て、門扉体１の開閉軌跡に沿つて走行し、門扉体
１を門扉せしめる。

この場合、走行ローラ１０，１０に対する圧接
度は、加圧ハンドル１９，１９の操作により各別
に調節することができるので、例えば正面視にお
いて、外側に位置する走行ローラ１０の圧接度を
内側に位置する走行ローラ１０の圧接度より強く
なるようにすれば、門扉体１を円滑かつ確実に開
扉できる許りでなく、上記のように走行ローラ１
０，１０に対する圧接度を各別に調節することに
よつて、開き勝手にかかわりなく常に門扉体１の
開閉を円滑に行わせることができる。

また仮に走行ローラ１０，１０の走行経路中に
障害物があつたときは、上記走行ローラ１０，１
０が、スプリング１８，１８の附勢に抗して、駆
動ローラ１３を、スライダー１７とともに上方に
押し上げながら上動して、障害物を乗り超えて走
行することができて、走行ローラ１０と駆動ロー
ラ１３とからなる走行装置に過負荷がかかつて故
障を起すようなことがなく、このため、装置全体
を小型化できる上、取扱いが容易で簡単な構造と
することができる。

更に開扉時には、戸当り柱２ｂに接近した門扉
体１は、該門扉体１に装着されたリミツトスイツ
チ２４が、戸当り柱２ｂの近傍適位置に突設され
た作動体２５ａに当接して、駆動モーター１６に
送る電流が遮断されるため、戸当り４ａの位置で
停止する。

一方、開放された上記門扉体１を閉鎖するに
は、スイツチ２２を「閉」方向に操作すれば、門
扉体１の開閉装置が上記したのと逆に作動して、
門扉体１を確実に閉鎖することができる。

これを要するに本考案は、開き扉の把手側下部
に装着した天板と側板とからなるフレームの側板
下端部間に、２個の走行ローラを所定間隔を存し
て上下動自在に軸支し、かつ上記フレームの側板
中間部間には駆動モーターを内装した駆動ローラ
を走行ローラーの外周面に接するように上下動自
在に軸支すると共に、上記駆動ローラの上方部に
は水平板と脚部とからなる門型スライダーの脚部
を駆動ローラのローラーシヤフト両端部間に跨設
し、更にスライダーの水平板とフレームの天板間
には走行ローラに対応して２個のスプリングを介
装し、該スプリングの附勢力を加圧ハンドルの操
作により各別に調節可能に構成して駆動ローラを
走行ローラに圧接し、該駆動ローラとの接触摩擦
抵抗によつて回転される走行ローラを開き扉の開
閉軌跡に沿つて走行させることにより、該開き扉
を開閉するようにしたから、門扉を開閉する際、
外側に位置する走行ローラの圧接度を内側に位置
する走行ローラの圧接度より強くなるようにスプ
リングの附勢力を調節すれば、従来の如く大きな
駆動力を必要とすることなく小さな駆動力で走行
ローラを回転させて、開き勝手にかかわりなく常
に門扉体を円滑に開閉することができる許りでな
く、仮りに走行経路中に障害物があつても、上下
動自在に弾持した走行ローラが上動して、該障害
物を乗り超えて走行するので、走行装置に過負荷
がかかつて故障を起すようなことがなく、このた
め装置全体を小型化できるうえ、構造が簡単で取
扱いが容易となる極めて有用な実用的効果を奏す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る門扉の開閉装置の一実施例
を示すものであつて、第１図は全体平面図、第２
図は門扉本体を取外した状態の要部正面図、第３
図は第２図の右側面図、第４図は駆動ローラの断
面図である。 図中、１は門扉体、１０は走行ローラ、１３は
駆動ローラ、１６は駆動モーター、１８はスプリ
ング、１９は加圧ハンドルである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開き扉の把手側下部に装着した天板と側板とか
   らなるフレームの側板下端部間に、２個の走行ロ
   ーラを所定間隔を存して上下動自在に軸支し、か
   つ上記フレームの側板中間部間には駆動モーター
   を内装した駆動ローラを走行ローラの外周面に接
   するように上下動自在に軸支すると共に、上記駆
   動ローラの上方部には水平板と脚部とからなる門
   型スライダーの脚部を駆動ローラのローラーシヤ
   フト両端部間に跨設し、更にスライダーの水平板
   とフレームの天板間には走行ローラに対応して２
   個のスプリングを介装し、該スプリングの附勢力
   を加圧ハンドルの操作により各別に調節可能に構
   成して駆動ローラを走行ローラに圧接し、該駆動
   ローラとの接触摩擦抵抗によつて回転される走行
   ローラを開き扉の開閉軌跡に沿つて走行させるこ
   とにより、該開き扉を開閉するようにしたことを
   特徴とする門扉の開閉装置。