JPS5950836B2 - 非常時回転開放式引戸 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は多数の人々を同時に収容するための広い部屋を
閉め切るのに用いる種類の非常時開放用引戸に関するも
ので゛ある。

かかる引戸は一般に１枚の扉板あるいは向合う２枚の扉
板からなり、これら各扉板はドアケーシングに固定され
たフレームに対して不動のドアパネルと、この不動ドア
パネルと平行に摺動すべくローラ軌道を介してフレーム
に連結された少なくとも１枚の可動ドアパネルとから構
成される。

可動ドアパネルは通常閉鎖位置にあり、そして誰か接近
すると自動的に摺動して開放位置になる。

しかるにがかる摺動運動は良好な引戸の性能を確保する
と共に引戸の使用寿命を延ばすために比較的低速とされ
ている。

更にまた、その部屋に居る人々がもし何らかの原因でパ
ニック状態に陥って戸に向って突進すると、彼等はその
戸が完全に開ききらないうちに戸にぶち当り、従って摺
動運動の遂行を阻止することになりかねない。

こうした不都合を克服せんとして、可動ドアパネルに圧
力を加えると部屋の外に向って従来の扉板の如くその可
動ドアパネルを開かせるべくの回転の自由を与えること
がこれまでにも提案された。

しかしまだ多くの不都合が未解決である。すなわち、第
１に、安全規則には９０°以上の回転が要求されている
ので、可動ドアパネルがいったん回転開放されると場所
がふさがれて不動ドアパネルを同様にして開くことがで
きなくなる。

従って得られる開度は可動ドアパネルの幅に制限されて
しまう。

第２に、このような回転操作を行なうには、可動ドアパ
ネルはその上下部で、特に床において枢動可能に取付け
る必要がある。

回転運動を通常の摺動運動と併立させるには、これら２
種の運動を可能ならしめるべく床に形成される溝内に下
部ピボットを取付けることが必要である。

しかし特に公共の場所ではかかる床の溝はいつも、戸の
動きを悪くする埃やその他の異物でつまってしまいがち
である。

本発明の目的は最大の空間を解放できる信頼性の高い非
常時回転開放式引戸（以下、単に非常開放用引戸と称す
る）を実現することにある。

本発明の非常開放用引戸は、ドアケーシングに結合され
たフレームに対して不動のドアパネルと、この不動ドア
パネルと平行な摺動を生じさせるローラ軌道を介してフ
レームに接続される少なくとも１枚の可動ドアパネルと
からなる少なくとも１枚の扉板を含んでいる。

またこの引戸は、上記ドアパネルのうち少なくとも１枚
のドアパネルの、垂直軸線を中心とする回転運動を生じ
させる連接系を含んでおり、上記摺動運動用の駆動手段
はフレームに固定されてその回転運動時にフレームと共
に駆動されることを特徴としている。

可動および不動の２枚のドアパネルだけでなくフレーム
および摺動駆動手段も回転運動を受けるので、ドアケー
シングの周囲は完全に解放され、障害物はなくなる。

従ってこうして解放された開口は高さ、幅共に最大の通
路を提供する。

本発明の好適実施例によれば、扉板が開方向に回転させ
られるときに上記摺動駆動手段を制御して可動ドアパネ
ルを自動的に開方向に摺動させる段（ステージ）が設け
られる。

戸が一旦回転開放されると、可動ドアパネルは不動ドア
パネル上へ移動させられ、そのため風圧が半分に減りし
かも、占有空間の減小により破損の危険性が小さくなる
。

好ましくは、上記駆動手段を制御する段は扉板が開方向
に回転させられるときに通常の摺動速度以下の速度で該
駆動手段を作動せしめる装置を有する。

戸の回転開放中、摺動運動が低速度で行われるので群集
が戸口に押し寄せドアパネルに押し付けられた場合に傷
害を受けるかもしれないという危険性を回避することが
できる。

本発明の別の好適実施例によれば、上記扉板の回転行程
の、その閉位置に近い区間において、扉板の開方向への
回転運動に対し弾性トルクを対抗せしめる弾性手段が設
けられる。

一過性の押圧力で戸が半開状態になっても、その押圧力
がそれ以上持続しなければ弾性手段の作用で戸は自動的
に再び閉じる。

また、上記弾性手段は上記扉板の回転行程の、その全開
位置に近い区間においては扉板を開方向へ回転せしめる
。

戸が所定角度以上間いてしまうと、戸は該弾性手段によ
り自動的に全開する。

好ましくは、上述の弾性手段は一端でフレームの一点に
、かつ他端でドアケーシングの一点に間接接合された長
手方向摺動部材を有し、それら間接接合部は、扉板の中
間角度位置において扉体の回転軸線と一線上に来るよう
に配置されている。

好ましくは、上記長手方向摺動部材は空気圧ジヤツキで
ある。

本発明のまた別の好適実施例によれば、ドアケーシング
ヘフレームをロックすると共に扉板に横方向から所定圧
力が加えられたときにロック解除する手段が設けられる
。

従って戸は偶然に、例えば空気の流れの作用で開くこと
はあり得ない。

戸を開けるには故意な動作に相当するかなりの押圧力が
必要である。

可動ドアパネルを摺動させる駆動手段が該ドアパネルに
取付けられたナツトと協働するモータ駆動式ねじを有す
る場合には、本発明では、フレームに固定されるロック
機構に可動棒が取付けられる。

上記可動棒は上記ねじの端部に取付けられる歯車に咬合
してねじが回転しないようにすると共に摺動運動するよ
うになっている。

これに関連して、本発明では更に、ドアケーシングと協
働してフレームの回転運動を阻止するロックボルトが設
けられる。

ロック機構は好ましくは独立した蓄電池から給電される
電磁石により制御され、ロック位置で通電がしゃ断され
る。

次に添付図面に従い本発明を更に詳しく説明する。

先ず第１図、第２図に関連して説明すると、本発明の引
戸はドアフレーム１を含み、このフレーム１はドアケー
シング２に取付けられる。

このフレーム１はこれに一体的に固着された不動ドアパ
ネル３と、この不動ドアパネル３と平行に摺動するよう
にローラ軌道上に取付けられその開放位置においてドア
ケーシング２のほぼ２分の１に等しい幅の通路を供する
可動ドアパネル４とを有する。

フレーム１は両端で２つの軸受６，７に回転自在に取付
けられる柱５を有する。

電気モータ８は上記可動ドアパネル４に固設されたナツ
ト （第１図、第２図には図示せず）を担持するエンド
レスねじ９を作動する。

以上の説明から解るように、この引戸は可動ドアパネル
４が摺動することによって開放するだけでなく、２枚の
ドアパネルが共に回転すること（第２図）によっても開
放するものであって、そのドアパネルの回転は更にフレ
ーム１の回転も伴う。

従ってドアケーシング２はその時完全に解放され障害物
とはならず、モータ８もフレーム１の回転移動時にねじ
９と共に動かされる。

以下第３図乃至第１０図に関連して本発明の引戸を詳述
する。

ドアケーシング２はアングル鉄１２を担持する、Ｕ型鋼
で作られた楯（まぐさ）１１を含んでいる。

このアングル鉄１２の水平フランジに穿設された孔には
、柱５に固結されて軸受６を構成するピボット１３が通
っている。

柱５はその基部にもう１つのピボット１４を有し、この
ピボット１４は基板１５と協働して軸受７を構成する。

アングル鉄１６は一方で方形断面の柱５の頂部に、また
他方でその柱の側面の１つに当てかわれている。

このアングル鉄１６には、垂直ウェブを有するＵ型鋼１
７がポルＨ８，１９により固定されている（第５図）。

このＵ形材１７のウェブをアングル鉄１６の垂直フラン
ジに組付ける上記ボルト１９はまた平板２１を組付ける
のにも役立つ。

平板２１には矩形断面の２つの管片２２が溶接される。

これらの管片内には、ボルト２４と協働して補強直角ブ
ラケット２５と特殊形材２６とを保持するナツト２３が
収容されている。

Ｕ形材１７は引戸の全長に亘って延びてフレーム１の主
要部品となっているが（第３図）、特殊形材２６はその
長さが限られていて、フレーム１の長さ沿いに間隔を有
して配設される。

各形材２６は直角ブラケット２５により補強されている
。

ボルト４７ （第５図）は、不動ドアパネル３を構成す
る板ガラス２８の上縁に取付けられた縁押え２７を形材
２６に固定する。

上記板ガラスにはその下縁にＨ形羽目２９を備えており
、この羽目は一方で板ガラスを嵌込保持しまた他方では
、柱５の基部に固定される平板３２に取付けられた方形
材３１を跨抱している。

上記特殊形材２６は、引戸の全長に亘って延びかつ内部
をスライダ３４が摺動するボールケージ３３を支持して
おり、そのスライダの端には、各各ねじロッド３７を担
持する２枚の平板３６が固定されている（第３図、第９
図）。

そのねじロッドに取付けた２つのナツト３８は、可動ド
アパネル４を構成する板ガラス４の上縁を形成する形材
３９の水平フランジを固締する。

可動ドアパネルはその下縁に羽目４２ （第９図）を有
し、その羽目は不動ドアパネル３の羽目２９と同様のも
のであり、プラスチック材で作られた矩形形材４３を跨
抱しその上を軟い摩擦力で摺動する。

上記形材４３は不動ドアパネル３の羽目２９に固定され
たアングル鉄４４に固定されている（第１０図）。

ドアパネル３，４の下部に関連して、これらのドアパネ
ルはいずれも床面と接していない。

スライダ３４はその中央部に、エンドレスねじ９と協働
するボール・ナツト４６をクランプするフォーク４５を
担持している（第６図）。

ねじ９は特殊形材２６に固定された２つの軸受４８ （
第３図により担持されかつスリーブ５１を介して電気モ
ータ８に連結される。

モータ８は公知の手段（図示せず）により特殊形材２６
に取付けられる。

モータ８はまたそれ自体公知の自動制御手段８ａを備え
、人あるいは車両がこの引戸に接近するかまたは遠去か
るかのいずれかに従いその引戸を開けるあるいは閉じる
方向にモータを自動運転させる。

図示例においては、この自動制御手段は、可動ドアパネ
ル４の移動の大部分に亘っては比較的高い所定速度で、
また可動ドアパネルの移動の終り近くでは、移動終端で
のショックを最小限にすべく低い速度でモータを作動す
るようにプログラミングされている。

この措置はそれ自体公知であるので、ここでは詳述しな
い。

ここまでの説明から解る通り、ドアパネル３゜４および
フレーム１からなる組立体が柱５の軸線を中心に回転し
得、その結果引戸は矢印Ｆの方向に回転して開放する（
第４図、第５図、第７図、第８図）。

引戸の、柱５とは反対側の端部近くには特殊形材２６に
接触器５２が取付けられ、可動アーム５３は楯１１に取
付けられたアングル鉄５４に押し当てられる（第４，７
図）。

すなわち、引戸を回転作動させるとそのアーム５３が移
動して接触器５２を作動する。

接触器５２はモータ８のプログラミングされた制御段に
接続され、引戸が開放方向への回転運動を開始するや否
や戸の開放方向ヘモータ８を低速で回転始動せしめる。

弾性材のストッパ５５が特殊形材２６に固定される直角
材５６に取付けられていて、引戸のフレーム１が閉じた
位置にある時アングル鉄５４に係止する（第４図、第７
図）。

ボール式係留装置５７ （第８図）は係留ボール５８を
有し、このボール５８はケース６１内に設けられるばね
５９の作用を受けてケースから突出し特殊形材２６に固
結される溝付帯材６３に穿設されるオリフィス６２と協
働する。

係留ボールを保持するケース６１は楯１１に固結された
Ｌ形帯材６４に固定され尚、係留手段として例えば永久
磁石等を用いることもできる。

ロック装置６４ （第７図）は脚片６６を介して特殊形
材２６に取付けられたケース６５内に収容される電磁石
を有する。

脚片６６には、電磁石の接極子６９に接続されたレバー
６８が部位６７のところで枢着される。

上記レバー６８はその片方の端に棒７１を備えており、
この棒７１はねじ９にキー着される歯車７２と協働する
。

またレバー６８の他端にはラッチ７３が枢着されており
、そのラッチの本体７４は特殊形材２６に固結される平
板７５に取付けられる。

上記電磁石は励磁されると接極子６９が上方に押され、
また電流の流れていない場合には接極子は弾性手段（図
示せず）の作用で再び下降する。

通電されていない位置（第７図）では、ロックボルト７
６がアングル鉄５４に関して上方へ移動させられ、かつ
棒７１は歯車７２に咬合させられる。

励磁の場合、それらの位置は逆になり、歯車７２は解放
され、ロックボルト７６は引込められる。

この例においては、電磁石は独立した蓄電池から通電さ
れる。

引戸の、柱５に近いほうの端にはジヤツキ７７（第３図
、第４図）が取付けられており、このジヤツキの本体７
８は楯１１に固定されたアングル鉄１２に部位７９のと
ころで枢着される。

ジヤツキの作動ロッド８１は柱５に固結されたアングル
鉄１６の延長部であるガセットプレート８３に部位８２
のところで枢着される。

上記の部位（枢点）７９．８２はそれらが、引戸の回転
移動の中間位置すなわち、破線で示すジヤツキの位置７
７ａ （第１１図）において柱５の軸線９８と一線上に
来るように配設されている。

ジヤツキ７７は間断なく圧縮動作をなすものであり、こ
れはばね制御式、あるいはこの例の如く、圧縮空気式の
いずれでもよい。

不動ドアパネル３の閉じた位置（第１１図の実線位置）
においては、位置７７ （第１１図）にあるジヤツキは
、その不動ドアパネルがジヤツキの位置７７ａに対応す
る位置３ａ （破線で示す）に達するまで、引戸の回転
開放に対し弾性トルクを対抗せしめる。

その後は、ジヤツキの位置７７ｂに対応するドアパネル
の完全開放位置３ｂ （一点鎖線で示す）まで、ジヤツ
キは引戸の回転開放を促進する。

楯１１に結合されたフード８４と、フレーム１に結合さ
れたフード８５が上記機構を覆いかつ保護している。

図示の簡明を期して、それらフードは第１図乃至第４図
には示してない。

つぎに本発明の引戸の作動について説明する。

添付の全図面（但し、第２図を除く）に示す如き閉位置
について先ず説明すれば、この引戸の通常の働きという
のは、モータ８がねじ９を駆動してナツト４６およびフ
ォーク４５を並進移動させそれにより可動ドアパネル４
が不動ドアパネル３と平行に摺動することにある。

モータ８はボタンを押すことにより手動で、あるいはこ
の例におけるように、人あるいは車両の接近により自動
的に始動できるものである。

戸を閉める場合は同様の運転が逆方向に行なわれる。

上記間、閉２つの動作において、可動ドアパネルはその
走程の大部分においては高速で、またその走程の終りに
近づくと低速で移動させられることは前述の通りである
。

通常の使用においては上記の可動ドアパネルの摺動のみ
が生じる。

何となればフレーム１は単なる風圧あるいは偶発的な弱
い押圧力程度ではドアパネルの回転を許さないボール式
係留装置５７により回転を阻止されているからである。

上記の偶発的な押圧力が比較的強ければ、その押圧力に
より係留装置５７に抗して戸がわずかに開くかも知れな
い。

しかし、その押圧力を加えた人あるいは物がそれ以上押
圧力を加え続けなければ、戸はその開放に抵抗するジヤ
ツキ７７の作用で再び閉じられる。

もし、その押圧力が強くかつ持続するものであれば戸は
ジヤツキの最大圧縮位置７７ａを越えるまで開放し続け
、その最大圧縮位置を越えるや否や、ジヤツキが戸の開
放を促進する。

同時に、接触器５２により可動ドアパネル４が開放方向
に低速で摺動し始める。

その低速の故に、仮に戸に押し付けられた人がいても怪
我を防ぐことができ、また一方、徐々に開放するので、
回転するドアパネルにより掃引される空間が小さく、ま
た回転が終った時のドアパネルの風抵抗が半減される。

戸を使用しない位置、例えば夜間に閉じられた位置にお
いては、ロック装置６４の働きにより戸の可能な２種類
の運動が阻止される。

つまり摺動は歯車７２によりまた回転はラッチ７３によ
りそれぞれ阻止され得る。

ロック位置は通電しゃ断位置に対応するので、更に盗難
防止効果も得られる。

電磁石への給電は独立しているので、通常の使用では停
電でも戸が偶発的にロックされることはあり得ない。

本発明の引戸はドアケーシング２により形成される通路
全体を、２枚のドアパネルを取払うことにより全幅に亘
って、更にはまたフレームおよびそのフレーム内に含ま
れる機構を共に取払うことにより全高に亘っても、解放
し得るという重要な利点を有する（第２図）。

そのため、群衆のパニックが発生した場合には、避難の
ために最も広い空間が得られるものである。

同様に、トラック等の車両を通すために戸を回転開放さ
せれば、相当大きな車両にも十分な空間が得られる。

かかる戸を採用すれば、パニックの場合において人々の
安全を確保できるだけでなく、車両が戸に衝突する事故
のおそれのある場合に戸それ自体を保護することもでき
て、望ましい。

要するに、この戸は回転が容易であるから、その重大な
損傷を回避できる。

なお、ドアパネルは床面または地面には全く触れず、フ
レームに懸吊されている。

従って、パネルの回転にはころがり運動はなく、従って
異物がつまり易いローラ軌道を床面に設ける必要が全く
ない。

当然ではあるが本発明は以上に述べた例に限定されるも
のでなく、その範囲を逸脱せずに多数の実施例が可能で
ある。

例えば、電気モータやねし・ナツト系の代りに油圧また
は空圧ジヤツキを用いることもできる。

同様に、上記実施例を著しく変更しなくても、２枚の回
転可動扉板を有する４枚のドアパネルを配した引戸も容
易に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は閉じられた位置にある、本発明の非常開放用引
戸の全体斜視図、第２図は回転開放された位置にある、
本発明の引戸の全体斜視図、第３図は閉じられた位置に
ある本発明の引戸の、第４図のＩＩＩ −ＩＩＩ線によ
る断面図、第４図は本発明の引戸の、第３図のＩＶ −
ＩＶ線で切って見た平面図、第５図は第３図、第４図の
Ｖ−Ｖ線による断面図、第６図は第３図、第４図のＶＩ
−ＶＩ線による断面図、第７図は第３図、第４図のＶ
ＩＩ −ＶＩＩ線による断面図、第８図は第３図、第４
図のＶｌｌｌ −Ｖｌｌｌ線による断面図、第９図は第
３図、第４図のＩＸ −ＩＸ線による断面図、第１０図
は一部省略して示す扉の下部の部分断面斜視図、第１１
図は本発明の引戸の動作説明図、である。 １・・・・・・フレーム、２・・・・・・ドアケーシン
グ、３゜４・・・・・・ドアパネル、５・・・・・・柱
、８・・・・・・電気モータ、９・・・・・・ねじ、４
６・・・・・・ボール・ナツト、７７・・・・・・ジヤ
ツキ、９８・・・・・・回転軸線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ドアケーシングに一端で回転自在に枢着されるフレ
   ームに不動に取付けられるドアパネルと、摺動駆動手段
   によって上記不動ドアパネルと平行な方向の摺動を可能
   ならしめる軌道を介してフレームに連結される少なくと
   も１枚の可動ドアパネルとからなる少なくとも１つの扉
   板を有し、かつ上記フレームは垂直軸線を中心として回
   転可能にドアケーシングに枢着され、上記摺動駆動手段
   はフレームに一体的に取付けられてフレーム回転移動時
   にフレームと共に動き、更に上記フレームとドアケーシ
   ングとの間には扉板に所定の大きさの押圧力が加えられ
   たときに容易に解除する係留装置が設けられることを特
   徴とする非常回転開放式２ ドアケーシングに一端で回
   転自在に枢着されるフレームに不動に取付けられるドア
   パネルと、摺動駆動手段によって上記不動ドアパネルと
   平行な方向の摺動を可能ならしめる軌道を介してフレー
   ムに連結される少なくとも１枚の可動ドアパネルとから
   なる少なくとも１つの扉板を有し、かつ上記フレームは
   垂直軸線を中心として回転可能にドアケーシングに枢着
   され、上記摺動駆動手段はフレームに一体的に取付けら
   れてフレーム回転移動時にフレームと共に動き、上記フ
   レームとドアケーシングとの間には扉板に所定の大きさ
   の押圧力が加えられたときに容易に解除する係留装置が
   設けられ、扉板が開放方向に回転させられるときに摺動
   駆動手段を制御して可動ドアパネルを自動的に開放方向
   に摺動させるステージが設けられることを特徴とする非
   常時回転開放式引戸。 ３ 上記駆動手段の制御段は扉板が開放方向に回転させ
   られるときに通常の摺動速度以下の速度で駆動手段を作
   動せしめる装置を有することを特徴とする特許請求の範
   囲第２項に記載の引戸。 ４ ドアケーシングに一端で回転自在に枢着されるフレ
   ームに不動に取付けられるドアパネルと、摺動駆動手段
   によって上記不動ドアパネルと平行な方向の摺動を可能
   ならしめる軌道を介してフレームに連結される少なくと
   も１枚の可動ドアパネルとからなる少なくとも１つの扉
   板を有し、かつ上記フレームは垂直軸線を中心として回
   転可能にドアケーシングに枢着され、上記摺動駆動手段
   はフレームに一体的に取付けられてフレーム回転移動時
   にフレームと共に動き、上記フレームとドアケーシング
   との間には扉板に所定の大きさの押圧力が加えられたと
   きに容易に解除する係留装置が設けられ、更に、扉板の
   回転行程の、その閉位置に近い区間においては開放方向
   への扉板の回転運動に対し弾性トルクを対抗せしめかつ
   扉板の回転行程の、その全開位置に近い区間においては
   扉板を開放方向へ積極的に回転運動させる弾性手段が設
   けられることを特徴とする非常時回転開放式引戸。 ５ 弾性手段は一端ではフレームの一点に、また他端で
   はドアケーシングの一点に夫々枢着される長手方向摺動
   部材を有し、それら枢着点は扉板がその全開位置のほぼ
   半分の角度位置にあるときに扉板の回転軸線と一線上に
   来るように配置されていることを特徴とする特許請求の
   範囲第４項に記載の引戸。 ６ 長手方向摺動部材は空気圧ジヤツキであることを特
   徴とする特許請求の範囲第５項に記載の引戸。